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ぶ‐し【武士】🔗⭐🔉
ぶ‐し【武士】
武芸を習い、軍事にたずさわる者。武技を職能として生活する職能民と捉える立場からは、平安後期に登場し江戸時代まで存続した社会層をいう。さむらい。もののふ。武者。武人。続日本紀8「文人―は国家の重んずる所」。平家物語1「―ども散々に射奉る」
⇒武士に二言なし
⇒武士は相身互い
⇒武士は食わねど高楊枝
ぶし‐かたぎ【武士気質】🔗⭐🔉
ぶし‐かたぎ【武士気質】
武士らしい気質。さむらいかたぎ。
ぶし‐ことば【武士詞】🔗⭐🔉
ぶし‐ことば【武士詞】
武士階級が中心に用いた言葉。使役の助動詞ス・サスを受身の表現に用いるなどの特徴がある。武家詞。武者詞。
ぶし‐だん【武士団】🔗⭐🔉
ぶし‐だん【武士団】
古代末〜中世、主として同族的に結合した武士の軍事集団。→惣領制
ぶし‐どう【武士道】‥ダウ🔗⭐🔉
ぶし‐どう【武士道】‥ダウ
日本の武士階層に発達した道徳。鎌倉時代から「弓矢の道」としてあり、江戸時代に儒教とくに朱子学に裏づけられて確立、封建体制の精神的な柱となり、明治以降国民道徳の中心とされた。主君への絶対的な忠誠のほか、信義・尚武・名誉などを重んずる。葉隠「―と云ふは死ぬ事と見付たり」→騎士道
○武士に二言なしぶしににごんなし🔗⭐🔉
○武士に二言なしぶしににごんなし
武士は信義を重んずるので、いったん言ったことを取り消すようなことはない。
⇒ぶ‐し【武士】
ふじ‐ぬの【藤布】フヂ‥
藤の繊維で織った布。
ふじ‐の‐おんぞ【藤の御衣】フヂ‥
(→)「ふじごろも」2に同じ。源氏物語賢木「―にやつれ給へる」
ふし‐の‐き【五倍子の木】
(→)ヌルデの別称。
ふじのき‐こふん【藤ノ木古墳】フヂ‥
奈良県生駒郡斑鳩いかるが町にある6世紀後半の円墳。直径約48メートル。横穴式石室とその中の家形石棺から精巧な馬具類、冠や沓くつなどの金銅製装身具や金銅装の大刀、銅鏡などを発掘。
ふし‐の‐くすり【不死の薬】
[史記封禅書]飲めば死なないという仙薬。竹取物語「御文、―の壺ならべて、火をつけて燃やすべきよし」
ふし‐の‐こ【五倍子の粉】
五倍子を乾して粉末にしたもの。鉄汁を入れて黒色染料に用いる。
ふじ‐の‐ころも【藤の衣】フヂ‥
(→)「ふじごろも」に同じ。
ぶし‐の‐しょうほう【武士の商法】‥シヤウハフ
(→)「士族の商法」に同じ。
ふじ‐の‐すその【富士の裾野】
富士山麓一帯の称。鎌倉武士の盛典たる巻狩が行われた所。また、古くから農民の入会いりあい地。演習林・別荘地などに利用される。
ふじ‐の‐たもと【藤の袂】フヂ‥
藤衣ふじごろもの袂。また、ふじごろも。源氏物語賢木「黒き御車の内にて―にやつれ給はむは」
ふし‐の‐ま【節の間】
節と節との間。転じて、ちょっとの間。少しの間。万葉集19「―も惜しき命を」
ふじ‐の‐まきがり【富士の巻狩】
1193年(建久4)5月源頼朝が富士山麓で挙行した大規模な狩猟。曾我兄弟の仇討で名高い。
ふじ‐の‐まる【藤の丸】フヂ‥
①藤の花を円形にえがいた文様。
②紋所の名。上り藤・下り藤など。→藤5。
③駿河国興津おきつ清見寺前にあった膏薬こうやく店。江戸・京・大坂に出店があった。また、そこで売り出した膏薬。
ふじのみや【富士宮】
静岡県中部の市。もと富士郡大宮町で、富士山の表登山口。富士大宮の称のある浅間せんげん神社がある。製紙・パルプ工業のほか機械・化学工業も立地。人口12万2千。
白糸の滝
撮影:山梨勝弘
ふし‐ば【伏葉】
地面に伏し垂れた葉。散木奇歌集「しをれ葦の―が下にあさりする」
ふじ‐は【富士派】
日蓮宗の一派、日蓮正宗の古称。日蓮の弟子日興を祖とし、静岡県富士宮市の大石寺を総本山とする。

ぶし‐の‐しょうほう【武士の商法】‥シヤウハフ🔗⭐🔉
ぶし‐の‐しょうほう【武士の商法】‥シヤウハフ
(→)「士族の商法」に同じ。
○武士は相身互いぶしはあいみたがい🔗⭐🔉
○武士は相身互いぶしはあいみたがい
武士同士は同じ立場にあるから、互いに思いやりをもって助け合わねばならない。
⇒ぶ‐し【武士】
○武士は食わねど高楊枝ぶしはくわねどたかようじ🔗⭐🔉
○武士は食わねど高楊枝ぶしはくわねどたかようじ
武士はものを食べなくても、食べたようなふりをして楊枝を使って空腹を人に見せない。武士の清貧に安んずること、気位の高いことにいう。
⇒ぶ‐し【武士】
ふじ‐はこね‐いず‐こくりつこうえん【富士箱根伊豆国立公園】‥イヅ‥ヱン
富士山を中心とし、富士五湖・箱根山および伊豆半島・伊豆七島を含む広大な国立公園。温泉に富み、名勝史跡が多い。
ふし‐はず【節筈】
竹の節でつくった矢筈やはず。
ふし‐ばち【没食子蜂】
(→)タマバチの別称。
ふし‐はら【柴原】
柴しばの生えた野原。金葉和歌集冬「ゐなの―風さえて」
ふじ‐びたい【富士額】‥ビタヒ
額の髪の生えぎわが富士山の形に似たもの。美人の形容とする。
ふし‐ぶし【節節】
①おりおり。その時その時。源氏物語桐壺「ゆゑある事の―には、まづまうのぼらせ給ひ」
②身体の方々の関節。「―が痛む」
③いろいろな箇所。事々。「疑わしい―をただす」
ふし‐ぼね【節骨】
関節の骨。
ふじ‐まいり【富士参り】‥マヰリ
富士山に参詣すること。また、その講中。→富士詣で
ふじまえ‐ひがた【藤前干潟】フヂマヘ‥
愛知県西部、伊勢湾奥の庄内川・新川・日光川の河口にある干潟。シギ・チドリ類の渡りの中継地で、ラムサール条約湿地。
ふし‐まき【節巻】
弓の竹の節々を籐とうで巻くこと。義経記4「上矢に大の鏑二つ指したりける―の弓持ちて」
ふし‐まち【臥待】
(→)「ふしまちづき」の略。
⇒ふしまち‐づき【臥待月】
ふしまち‐づき【臥待月】
(出るのがおそいから臥して待つ月の意)陰暦19日夜の月。ねまちづき。〈[季]秋〉。源氏物語若菜下「臥待の月はつかにさし出でたる」→立待月たちまちづき→居待月
⇒ふし‐まち【臥待】
ふ‐しまつ【不始末】
①始末の仕方が悪いこと。花暦八笑人「いやはや―計りするにはこまるぞ」。「火の―」
②不都合なこと。他人に迷惑を及ぼすようなこと。不埒ふらち。浮世床初「此方こっちが―といふもんだから」。「―をしでかす」
ふじ‐まつ【富士松】
(→)カラマツの別称。
ふじまつ【富士松】
狂言。太郎冠者の手に入れた富士松を主人がほしがり、連歌をして付けそこなったら松を取りあげると言っていろいろな難句を出す。
ふじまつ‐ぶし【富士松節】
浄瑠璃節の一派。宮古路豊後掾みやこじぶんごのじょうの門弟富士松薩摩掾(1686〜1757)が延享(1744〜1748)の頃、語り始めたもの。
ふじ‐まめ【藤豆・鵲豆】フヂ‥
マメ科の一年生作物。熱帯アジア・アフリカ原産で広く栽培。初夏から秋まで淡紫色または白色のフジに似た花を開き、美しい。若い莢さやは香味があり食用。関西地方では本種をインゲンマメと呼ぶ。センゴクマメ。アジマメ。〈[季]秋〉。物類称呼「眉児豆。京にてゐんげんまめといふ、江戸にて―と云」
ふじまめ
フジマメ
提供:OPO
ふじま‐りゅう【藤間流】フヂ‥リウ
日本舞踊の一流派。歌舞伎舞踊の振付師藤間勘兵衛が宝永(1704〜1711)年間に始める。勘十郎派と勘右衛門派とに分かれる。
ふし‐まろ・ぶ【臥し転ぶ】
〔自五〕
ふしてあちこちにころげまわる。泣くにも、喜ぶにもいう。源氏物語蜻蛉「乳母めのと、母君はいといみじくゆゆしと―・ぶ」
ふし‐まわし【節回し】‥マハシ
謡物うたいもの・語物かたりものや歌曲などの調子や抑揚。
ふしみ【伏見】
京都市の南部の区。もと豊臣秀吉がつくった城下町。酒造業が盛ん。
⇒ふしみいなり‐たいしゃ【伏見稲荷大社】
⇒ふしみ‐さんずん【伏見三寸】
⇒ふしみ‐じょう【伏見城】
⇒ふしみ‐にんぎょう【伏見人形】
⇒ふしみ‐の‐いなり【伏見の稲荷】
⇒ふしみ‐ばん【伏見版】
⇒ふしみ‐びな【伏見雛】
⇒ふしみ‐ぶぎょう【伏見奉行】
⇒ふしみ‐ぶね【伏見船】
⇒ふしみ‐ももやま‐りょう【伏見桃山陵】
⇒ふしみ‐やき【伏見焼】
ふじ‐み【富士見】
①富士山を眺めること。また、それに都合のよい所。「―台」
②(→)富士見酒の略。
⇒ふじみ‐さいぎょう【富士見西行】
⇒ふじみ‐ざけ【富士見酒】
⇒ふじみてい‐ぶんこ【富士見亭文庫】
ふじみ【富士見】
①埼玉県南部の市。かつては川越と浅草を結ぶ新河岸川しんがしがわ舟運の拠点。住宅地として発展。人口10万5千。
②長野県諏訪郡にある地区名・高原名。八ヶ岳山麓南西側を占める、避暑地・別荘地。高原療養所がある。
ふじ‐み【不死身・不仁身】
①打たれても、傷つけられても、痛まず弱らないという異常に強い身体。
②いかなる困難にあっても、気力のくじけないさま。
ふしみいなり‐たいしゃ【伏見稲荷大社】
(→)稲荷神社に同じ。
⇒ふしみ【伏見】
ふじみ‐さいぎょう【富士見西行】‥ギヤウ
(画題)西行法師が後ろ向きで富士山を眺めている図。
⇒ふじ‐み【富士見】
ふじみ‐ざけ【富士見酒】
①摂津で醸造した酒を舟に積んで、いったん富士山の見える所まで漕ぎ出し、再び漕ぎ戻して売ったもの。遠州灘の荒波にもまれて味が良くなるところからという。
②摂津から江戸へ出して再び戻った酒の称。
⇒ふじ‐み【富士見】
ふしみ‐さんずん【伏見三寸】
衣類を入れる小形のつづら。江戸時代の庶民の嫁入道具の一つ。伏見でつくられた。好色五人女2「―のつづら一荷」
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐じょう【伏見城】‥ジヤウ
京都市伏見区東伏見山に豊臣秀吉が1592年(文禄1)から築いた城。96年地震で倒壊、木幡山に移して再建。京都の関門を占めた。後に江戸幕府が廃棄、その遺構は大徳寺・西本願寺・豊国神社などに移されて現存。
⇒ふしみ【伏見】
ふし‐みず【伏し水】‥ミヅ
とどこおって流れない水。一説に、流れる水。久安百首「―や川ぞひうつぎ花咲きて」。筑波問答「水には、たち水―といふことのあるなり」↔立ち水
ふし‐みず【五倍子水】‥ミヅ
(女房詞)歯黒はぐろめ。おはぐろ。
ふし‐みせ【五倍子店】
ふしの粉こ、すなわち、ふしかねを売る店。誹風柳多留初「―は昼めしの時尻を向け」
ふじみてい‐ぶんこ【富士見亭文庫】
「紅葉山文庫もみじやまぶんこ」参照。
⇒ふじ‐み【富士見】
ふしみ‐てんのう【伏見天皇】‥ワウ
鎌倉後期の天皇。後深草天皇の第2皇子。名は
仁ひろひと。持明院じみょういん殿とも称す。譲位後、院政。日記「伏見院宸記」。(在位1287〜1298)(1265〜1317)→天皇(表)
ふしみ‐にんぎょう【伏見人形】‥ギヤウ
安土桃山時代頃より京都伏見で作られる、形・彩色の素朴な土製の人形。稲荷人形。伏見雛。
伏見人形(1)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
伏見人形(2)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
伏見人形(3)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒ふしみ【伏見】
ふじみの【ふじみ野】
埼玉県中南部の市。武蔵野台地の北部に位置し、かつては農村地帯。近年は住宅地化が進行。人口10万2千。
ふしみ‐の‐いなり【伏見の稲荷】
京都市伏見区にある稲荷神社の俗称。
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐の‐みや【伏見宮】
四親王家の一つ。北朝崇光天皇の第1皇子栄仁よしひと親王を祖とし、諸宮家中もっとも重きをなした。明治以後、梨本・山階やましな・久邇くになど多くの宮家がこれから派生。
ふしみ‐ばん【伏見版】
徳川家康の命により1599〜1606年(慶長4〜11)京都伏見の円光寺の三要らが木活字を用いて出版した書籍の称。「孔子家語」「六韜」「三略」「貞観政要」などがある。円光寺版。
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐びな【伏見雛】
(→)伏見人形に同じ。
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐ぶぎょう【伏見奉行】‥ギヤウ
江戸幕府の職名。遠国おんごく奉行の一つ。老中の支配に属し、伏見にいて、その地の民政、木津川の船舶を管理。伏見廃城前は近江・丹波の幕府直轄地の民政を行い、訴訟を裁断した。
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐ぶね【伏見船】
江戸時代、伏見から淀川筋を大坂辺まで往復した15石積みの貨客船。
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐ももやま‐りょう【伏見桃山陵】
明治天皇の皇陵。京都市伏見区桃山町古城山にある。上円下方墳で、砂礫で葺ふく。隣に昭憲皇太后の伏見桃山東陵がある。
⇒ふしみ【伏見】
ふしみ‐やき【伏見焼】
京都伏見の深草から産出する土人形・小壺などの焼物。深草焼。→伏見人形
⇒ふしみ【伏見】
ふし‐むし【五倍子虫】
ヌルデシロアブラムシの俗称。五倍子を作らせるのでいう。
ふじむすめ【藤娘】フヂ‥
①大津絵の画題の一つ。藤の花の模様のある衣裳を着、藤の枝を肩にして笠をかぶった娘姿。
②歌舞伎舞踊。長唄。五変化の「歌へす歌へす余波大津絵かえすがえすおなごりおおつえ」の一部。勝井源八作詞。4世杵屋六三郎作曲。1826年(文政9)初演。1により藤の枝を肩にした娘の踊り。富本節にも「藤娘」がある。
ふじむら【藤村】フヂ‥
姓氏の一つ。
⇒ふじむら‐つくる【藤村作】
⇒ふじむら‐ふみお【藤村富美男】
ふじ‐むらさき【藤紫】フヂ‥
(藤の花のような)薄い紫色。
ふじむら‐つくる【藤村作】フヂ‥
国文学者。福岡県生れ。東大教授。江戸文学、特に西鶴を研究。編「日本文学大辞典」、著「訳註西鶴全集」「上方文学と江戸文学」など。(1875〜1953)
⇒ふじむら【藤村】
ふじむら‐ふみお【藤村富美男】フヂ‥ヲ
プロ野球選手。広島県生れ。プロ野球黎明期から第二次世界大戦直後に阪神タイガースで活躍。物干し竿とよばれる長尺バットで知られる。(1916〜1992)
⇒ふじむら【藤村】
ふし‐め【伏し目】
目を伏せて視線を下の方に向けること。うつむいて見ること。源氏物語浮舟「かたはらいたければ―なり」。「―がちに見る」
ふし‐め【節目】
①竹や木材の節のある所。
②物事のくぎれ目。節。「人生の―」
ふじ‐もうで【富士詣で】‥マウデ
①近世、陰暦6月1日から21日までの間に富士山に登り、山頂の富士権現社(祭神は浅間大神、木花開耶姫命このはなのさくやびめのみこと)に参詣すること。富士参り。
②陰暦6月1日の前後、江戸の浅草・駒込・高田など各地に分祀した富士権現社に参詣し、富士塚に登ること。〈[季]夏〉
ふじもと【藤本】フヂ‥
姓氏の一つ。
⇒ふじもと‐てっせき【藤本鉄石】
ふじもと‐てっせき【藤本鉄石】フヂ‥
幕末の志士。岡山藩士。通称、津之助。安政五カ国条約調印をいきどおって尊攘派となり、後に天誅組の首領の一人として挙兵し、戦死。(1816〜1863)
⇒ふじもと【藤本】
ふし‐もの【賦物】
(物の名をくばる意)連歌・俳諧の句中に事物の名などをよみこむようにしたもの。連理秘抄「―は昔よりしつけたる事なれば、尤も沙汰すべし」
ふじもり【藤森】フヂ‥
姓氏の一つ。
⇒ふじもり‐せいきち【藤森成吉】
フジモリ【Alberto Fujimori】
ペルーの政治家。大統領(1990〜2000)。世界で初めての日系の元首。(1938〜)
フジモリ
提供:ullstein bild/APL
ふじもり‐せいきち【藤森成吉】フヂ‥
小説家・劇作家。長野県生れ。東大卒。社会主義運動の体験をもとに戯曲「何が彼女をさうさせたか」などを書く。(1892〜1977)
⇒ふじもり【藤森】
ふ‐しゃ【府社】
旧社格の一つ。府から幣帛を供進する神社で、県社と同格。
ふ‐しゃ【富者】
富んでいる人。富貴な人。
ぶ‐しゃ【歩射】
①馬に乗らずに徒歩で弓を射ること。かちゆみ。↔騎射。
②(「奉射」とも書く)神社で主として正月に行う、悪魔をはらい豊作を祈る行事。大的を射、射損ずれば不吉とした。御弓の神事・蟇目ひきめ神事などとも呼ぶ。→おびしゃ
ぶし‐や【附子矢】
鏃やじりに附子を塗った毒矢。ぶすや。
ふじゃく【普寂】
江戸中期の浄土宗の僧。桑名生れ。浄土真宗の僧侶の子だが、真宗を離脱し各地を行脚あんぎゃ。学が深く芝増上寺において華厳経や倶舎論を中心に講説を行なった。(1707〜1781)
ぶ‐じゃく【逢着】‥ヂヤク
出会うこと。ほうちゃく。コンテムツスムンヂ「妨げなくデウスに―し奉り」
ふしゃく‐しんみょう【不惜身命】‥ミヤウ
仏法のためには命を惜しまずにささげること。↔可惜あたら身命
ふし‐やなぎ【伏し柳】
横さまに伏した柳。林葉和歌集「浪かくる立田河原の―」
ふじやま【藤山】フヂ‥
姓氏の一つ。
⇒ふじやま‐あいいちろう【藤山愛一郎】
⇒ふじやま‐いちろう【藤山一郎】
⇒ふじやま‐かんび【藤山寛美】
ふじやま‐あいいちろう【藤山愛一郎】フヂ‥ラウ
財界人・政治家。東京生れ。大日本製糖社長、東京商工会議所・日本商工会議所の会頭。1957年外相。日米安保条約改定、日中友好・国交回復に関わる。(1897〜1985)
藤山愛一郎(1)
撮影:田村 茂
藤山愛一郎(2)
撮影:石井幸之助
⇒ふじやま【藤山】
ふじやま‐いちろう【藤山一郎】フヂ‥ラウ
歌手。本名、増永丈夫。東京生れ。「酒は涙か溜息か」「青い山脈」などがヒット。(1911〜1993)
⇒ふじやま【藤山】
ふじやま‐かんび【藤山寛美】フヂ‥クワン‥
喜劇俳優。本名、稲垣完治。大阪生れ。松竹新喜劇の中心となり、阿呆役の演技で人気を呼ぶ。晩年は演出も手がけた。(1929〜1990)
⇒ふじやま【藤山】
ぶ‐しゃ・れる【不洒落る】
〔自下一〕
ふざける。悪い冗談をいう。傾城買四十八手「コレ銀治や、いけさうざうしい。―・れめえぞよ」
ふ‐しゅ【不輸】
⇒ふゆ
ふ‐しゅ【浮腫】
(→)水腫すいしゅに同じ。
ふ‐じゅ【符呪】
まじない。
ふ‐じゅ【腐儒】
くされ儒者。役にたたない儒者をののしっていう語。
ふ‐じゅ【膚受】
[論語顔淵]膚はだに傷つけられるように痛切なこと。「―の愬うったえ」
ふ‐じゅ【諷誦】
(フウジュとも)
①経または偈げを声をあげて読むこと。日本霊異記中「謹みて―を請く」
②(→)諷誦文ふじゅもんの略。曾我物語11「一しゆの―をもささげばやと」
⇒ふじゅ‐もん【諷誦文】
ぶ‐しゅ【部首】
(漢字を分類した各部の冒頭の文字の意)漢字の字書において、漢字を字画構成の上から分類・配列する場合、その基準となる各部の共通する構成部分。「流」「浄」などの字は、部首「水」に属する類。
ぶ‐しゅ【部衆】
部下のものども。ぶしゅう。浄瑠璃、聖徳太子絵伝記「馬は観音の―」
ふ‐しゅう【俘囚】‥シウ
①とらわれた人。とりこ。俘虜。
②朝廷の支配下に入り一般農民の生活に同化した蝦夷えぞ。同化の程度の浅いものは夷俘いふと呼んで区別。
ふ‐しゅう【浮舟】‥シウ
①うきふね。
②(→)フロート2に同じ。
ふ‐しゅう【腐臭】‥シウ
腐ったにおい。腐ったものから発する悪臭。
ふ‐じゅう【不住】‥ヂユウ
①住まないこと。住む者のないこと。
②その所にとどまらないこと。謡曲、鉢木「一処―の沙門にて候」
ふ‐じゆう【不自由】‥イウ
自由にならないで困ること。思うままにならないこと。不便なこと。乏しくて困ること。〈日葡辞書〉。「乗物が―だ」「目が―になる」「タバコ代にも―する」
ぶ‐しゅう【武州】‥シウ
武蔵むさし国の別称。
⇒ぶしゅう‐いっき【武州一揆】
ぶ‐しゅう【武周】‥シウ
則天武后の建てた周王朝。
ぶしゅう‐いっき【武州一揆】‥シウ‥
1866年(慶応2)武蔵国15郡・上野国2郡でおきた世直し一揆。開港による物価騰貴と第2次長州征討による負担増に耐えかねた貧窮民約10万人が、施米・高利引下げ・質地証文焼却を要求して組織的に蜂起。豪農・村役人・陣屋などを打ちこわした。
⇒ぶ‐しゅう【武州】
ふ‐しゅうえん【不周延】‥シウ‥
〔論〕(undistributed)ある命題において項辞がその外延のすべてを指すように働いてはいない場合、その項辞は不周延であるという。↔周延
ぶ‐しゅうぎ【不祝儀】‥シウ‥
不吉な出来事。凶事。ふしゅうぎ。ぶしゅうげん。特に(婚礼に対して)葬式。傾城色三味線「御親類の中に―な事あつて」
ふじゅう‐けいやく【付従契約】
(→)付合ふごう契約に同じ。
ぶ‐しゅうげん【不祝言】‥シウ‥
(→)不祝儀ぶしゅうぎに同じ。ふしゅうげん。醒睡笑「いづれか祝言―、飲むと食ふとにもれたるやある」
ふしゅう‐こう【不銹鋼】‥シウカウ
(→)ステンレス鋼に同じ。
ふしゅう‐ざい【付臭剤】‥シウ‥
無臭のものににおいを付けるための物質。特に、燃料用ガスに加えてガス漏れの際に感知しやすくするもの。
ふ‐しゅうしん【不執心】‥シフ‥
執着心のないこと。不熱心。狂言、丼礑どぶかっちり「いやそれは―なに依つてぢや」
ふ‐じゅうぶん【不十分】‥ジフ‥
十分でないこと。足りない所のあること。不充分。「証拠―」
ぶしゅ‐かん【仏手柑】
ミカン科の常緑低木。シトロンの変種。高さ3メートル余。幹はユズに似て枝に刺とげがあり、葉は楕円形。初夏、白色5弁の花を開く。果実の下端は裂けて、指を列ねた形に似る。砂糖漬にして食用とする。テブシカン。〈日葡辞書〉
ふ‐しゅく【巫祝】
神に仕える者。神職。はふり。かんなぎ。みこ。万葉集5「亀卜の門と―の室とを往きて」
ふ‐じゅく【不熟】
①熟していないこと。熟うれていないこと。未熟。
②おりあいの悪いこと。和合しないこと。不和。二葉亭四迷、浮雲「お前さんの機に入らなきやア―の基もとだ」
⇒ふじゅく‐にち【不熟日】
ふ‐じゅく【腐熟】
堆肥などがよく発酵して腐ること。
ふじゅく‐にち【不熟日】
その日に播種・植付をするとよく実らないといわれる日。1月子・2月午・3月酉の日をいい、4月以後は3カ月ごとにこの順を繰り返す。
⇒ふ‐じゅく【不熟】
ふ‐じゅくれん【不熟練】
熟練していないこと。
⇒ふじゅくれん‐こう【不熟練工】
ふじゅくれん‐こう【不熟練工】
①見習工。
②特別な技術は要らない単純労働に従事する労働者。不熟練労働者。
↔熟練工
⇒ふ‐じゅくれん【不熟練】
プシュケー【Psychē ギリシア】
(「息」「人間の魂」「蝶」の意)ギリシア神話で、エロスに愛された美女。プシケ。
ふしゅ‐しょうがく【不取正覚】‥シヤウ‥
〔仏〕成仏しないこと。阿弥陀如来の四十八願それぞれの結びの句。法蔵菩薩が衆生しゅじょうを救うことができなければ自分は正覚を取らないと誓ったこと。
ふ‐しゅつ【不出】
外へ出ないこと。また、外へ出さないこと。「門外―の秘宝」
ふ‐じゅつ【巫術】
「シャマニズム」参照。
ぶ‐じゅつ【武術】
武道の技術。武芸。「―の心得がある」
ぶ‐じゅつ【撫恤】
いつくしみあわれむこと。
ふ‐しゅび【不首尾】
(ブシュビとも)
①首尾の一致しないこと。矛盾。日葡辞書「フシュビナコトヲマウス」
②都合の悪いこと。結果の悪いこと。不都合。不結果。不成功。無首尾。好色一代男4「簀子の下へ道をつけて、―なればぬけさすなり」。「―に終わる」
③(目上の人に)評判・気受けの悪いこと。無首尾。「御前―」
ふじゅふせ‐は【不受不施派】
日蓮宗の一派。1595年(文禄4)京都妙覚寺の日奥の創始。法華経の信者以外には布施を受けず、施さぬ主義で、幕府に禁圧されたが、1876年(明治9)再興。岡山市の妙覚寺が本山。日奥の弟子日講は寛文(1661〜1673)年中、その別派として不受不施講門派を創始した。
ふじゅ‐もん【諷誦文】
死者追善仏事の際、施主が仏事の趣旨や供物の内容を述べて僧に誦経を請う文。読経の後、導師が読む。
⇒ふ‐じゅ【諷誦】
ふ‐じゅん【不純】
純真・純粋でないこと。まじりけのあること。夏目漱石、道草「彼は其―を疑がつた」。「―な動機」
⇒ふじゅん‐ぶつ【不純物】
ふ‐じゅん【不順】
①正道にたがうこと。道理に従わないこと。
②(目上の)人に従わないこと。すなおでないこと。醒睡笑「老母の命に従はざる不孝―」
③順調でないこと。「気候―」
④健康を害すること。浮世風呂3「但しは―で療治にでもさがつてゐるか」
ぶ‐じゅん【撫循】
手なずけること。
ぶじゅん【撫順】
(Fushun)中国遼寧省東部の都市。石炭・石油加工を中心とした重化学工業が発達。人口143万4千(2000)。
⇒ぶじゅん‐たんでん【撫順炭田】
ふしゅん‐こう【富春江】‥カウ
(Fuchun Jiang)中国浙江省を流れる銭塘江せんとうこうの桐廬とうろから聞堰ぶんえんまでの区間の別称。両岸に山が連なり、風光明媚。
ぶじゅん‐たんでん【撫順炭田】
中国遼寧省にある中国屈指の炭田。もと満鉄の経営。露天掘りが特色。
⇒ぶじゅん【撫順】
ふじゅん‐ぶつ【不純物】
ある物質中に少量混じった余計な別の物質。
⇒ふ‐じゅん【不純】
ブジュンブラ【Bujumbura】
アフリカ東部、ブルンジ共和国の首都。同国西部、タンガニーカ湖北端の湖畔にある。人口23万5千(1990)。
ふ‐しょ【補処】
〔仏〕(→)一生補処いっしょうふしょの略。
ふ‐じょ【巫女】‥ヂヨ
みこ。いちこ。
ふ‐じょ【扶助】
たすけること。力をそえること。日葡辞書「ヒトニモノヲフジョスル」。「相互―」
ふ‐じょ【婦女】‥ヂヨ
おんな。女性。女子。婦人。
⇒ふじょ‐し【婦女子】
ぶ‐しょ【部署】
役目を割り当てること。また、割り当てられた役目。持場。「―につく」
ふ‐しょう【不生】‥シヤウ
〔仏〕不生不滅のこと。
⇒ふしょう‐ふめつ【不生不滅】
ふ‐しょう【不肖】‥セウ
①(似ていない意)父に似ないで愚かなこと。また、師に似ず劣っていること。「―の子」
②愚かなこと。取るに足りないこと。平家物語3「身―の間、かれもつて服膺せず」。「―ながら」
③運の悪いこと。みじめなこと。太平記27「身の難に逢ひ―なる時は」。広津柳浪、黒蜥蜴「斯かる父おやを持ちし身の不勝と押鎮めても」
④自分の謙称。「―、私にお命じ下さい」
ふ‐しょう【不承】
①不承知の略。承知しないこと。「―とあらば仕方がない」
②(「不請」とも書く)不満ながらも承知すること。
ふ‐しょう【不祥】‥シヤウ
①縁起の悪いこと。不吉なこと。今昔物語集7「我れ今日―の事を聞きつ」
②災難。不運。蜻蛉日記中「さきざきの御―は、いかでことなることなく祈りきこえん」
⇒ふしょう‐じ【不祥事】
ふ‐しょう【不勝】
気分がすぐれないこと。不例。不快。
ふ‐しょう【不証】
覚りを得ないこと。勅規桃源抄「阿難は仏の侍者せうとてわざと四果を―して」
ふ‐しょう【不詳】‥シヤウ
つまびらかでないこと。くわしくわからないこと。「作者―」「年齢―」
ふ‐しょう【不請】‥シヤウ
①心に請い望まないこと。不本意。十訓抄「いよいよ―の気ありけり」
②(「不承」とも)いやいやながら承知すること。不本意。江戸生艶気樺焼えどうまれうわきのかばやき「浮名もおとこのわるいも―して」
⇒ふしょう‐がお【不請顔】
⇒ふしょう‐ながら【不請ながら】
⇒ふしょう‐ぶしょう【不請不請】
ふ‐しょう【府生】‥シヤウ
六衛府および検非違使けびいしの下級幹部。主典さかんの次位。古今和歌集序「右衛門の―壬生忠岑らにおほせられて」
ふ‐しょう【負傷】‥シヤウ
きずを負うこと。けが。「―者」
ふ‐しょう【赴請】‥シヤウ
〔仏〕僧侶が招きに応じて、施主の家で食事の供養を受けること。
ふ‐しょう【浮生】‥シヤウ
⇒ふせい。御文章「夫、人間の―なる相を、つらつら観ずるに」
ふ‐しょう【富商】‥シヤウ
富んでいる商人。金持のあきんど。
ふ‐しょう【鳧鐘】
①中国の古伝説で、鳧氏が作ったという鐘。
②〔音〕日本の音名の一つ。十二律の下から7番目の音。中国の十二律の蕤賓すいひんに相当し、音高は洋楽の嬰ト音に近い。→十二律(表)
ふ‐じょう【不定】‥ヂヤウ
①不確かなこと。さだめなきこと。源氏物語若菜上「ことにこそは後見きこえめと思ふを、それだにいと―なる世の定めなりや」。「老少―」
②思いがけないこと。意外なこと。宇治拾遺物語1「―のことかな」
⇒ふじょう‐の‐くも【不定の雲】
ふ‐じょう【不浄】‥ジヤウ
①清浄でないこと。けがれていること。「―の金」
②月経。蜻蛉日記中「かくほどもなく―のことあるを」
③大小便。醒睡笑「見れば―をになへり」
④便所。「御―」
⇒ふじょう‐かん【不浄観】
⇒ふじょう‐しょ【不浄所】
⇒ふじょう‐せっぽう【不浄説法】
⇒ふじょう‐ば【不浄場】
⇒ふじょう‐もん【不浄門】
⇒ふじょう‐やくにん【不浄役人】
ふ‐じょう【不情】‥ジヤウ
なさけ心のないこと。不人情。無情。
ふ‐じょう【不調】‥デウ
(フチョウとも)
①(病気になることを仏教語で四大不調というのに基づく)体調や気分などのすぐれないさま。義経記3「心の―に候はんは直させ給ひ候ひて」
②行き届かないこと。不調法。源氏物語野分「いと―なる娘まうけ侍りて」
③素行不良なこと。また、不良な行為。今昔物語集17「かの男、主の為に―を致すに」
④情欲のおさまらないこと。日葡辞書「フヂョウナモノ」
ふ‐じょう【府城】‥ジヤウ
国府の城。
ふ‐じょう【浮上】‥ジヤウ
①水の中から浮かび上がること。
②物事が表面に現れ出ること。あまり目立たなかったものが、上位や有力な位置に現れてくること。「トップ集団に―する」
ふ‐じょう【浮城】‥ジヤウ
軍艦のこと。うきしろ。
ふ‐じょう【富饒】‥ゼウ
富んで物の多いこと。ふうじょう。
ぶしょう【武昌】‥シヤウ
(Wuchang)中国湖北省のもと省都。長江の東岸に臨み、漢口・漢陽と相対し、1949年、3市の合併により武漢市の一部となる。古来、軍事上の要地で、辛亥革命勃発の地。現在も湖北省政府がある。
ぶ‐しょう【武将】‥シヤウ
①軍陣の将。軍隊の将。
②武道にすぐれた将。
ぶ‐しょう【部将】‥シヤウ
一部隊の将。
ぶ‐しょう【無精・不精】‥シヤウ
精せいを出さないこと。面倒くさがってなまけがちなこと。無性。こんてむつすむん地「―なりし者は、火の針をもて貫かれ」。「―者」「筆―」
⇒ぶしょう‐ごま【無精独楽】
⇒ぶしょう‐たらし・い【無精たらしい】
⇒ぶしょう‐ひげ【無精髭】
ふ‐しょうか【不消化】‥セウクワ
消化しないこと。こなれの悪いこと。
ふしょう‐がお【不請顔】‥シヤウガホ
気の進まない顔つき。
⇒ふ‐しょう【不請】
ふじょう‐かん【不浄観】‥ジヤウクワン
〔仏〕身体や外界の不浄を観じ、それによって執着を断ちきろうとする観法。特に死体が腐敗していく過程を心中に観ずること。原始仏教以来、盛んに修される。
⇒ふ‐じょう【不浄】
ぶしょう‐ごま【無精独楽】‥シヤウ‥
心棒がなくて胴長く、底部が尖り、紐ひもで胴を打ってまわす独楽。
無精ごま(沖縄石垣島)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒ぶ‐しょう【無精・不精】
ふしょう‐じ【不祥事】‥シヤウ‥
関係者にとって不名誉で好ましくない事柄・事件。「―が起こる」
⇒ふ‐しょう【不祥】
ぶじょう‐じ【峰定寺】‥ヂヤウ‥
京都市左京区にある単立寺院。もと修験宗。1154年(久寿1)西念の開創と伝え、古来修験者の行場。断崖に臨んだ現在の本堂は舞台造りで、1350年(観応1)の再建。大悲山寺。北大峰。
ふ‐しょうじき【不正直】‥シヤウヂキ
正直でないこと。いつわること。
ふしょうしゅう【覆醤集】‥シヤウシフ
江戸初期の代表的な漢詩文集。石川丈山作。諸本のうち最も整備された「新編覆醤集」は正集・続集・付録を合わせて14冊。1676年(延宝4)刊。
ふじょうじゅ‐にち【不成就日】‥ジヤウ‥
陰陽道おんようどうで、何事を始めても成就しないとされる凶日。不成日。
ふじょう‐しょ【不浄所】‥ジヤウ‥
①きたない所。不潔な所。
②便所。不浄場。
⇒ふ‐じょう【不浄】
ふじょう‐せっぽう【不浄説法】‥ジヤウ‥ポフ
〔仏〕邪法を説くこと。また、自己の名誉・利益のためにする説法。
⇒ふ‐じょう【不浄】
ぶしょう‐たらし・い【無精たらしい】‥シヤウ‥
〔形〕
いかにも無精そうな様子である。
⇒ぶ‐しょう【無精・不精】
ふ‐しょうち【不承知】
承知しないこと。聞き入れないこと。
ふしょう‐ながら【不請ながら】‥シヤウ‥
迷惑ながら。いやではあろうが。不祥ながら。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「―この帯なされ」
⇒ふ‐しょう【不請】
ふ‐じょうにち【不成日】‥ジヤウ‥
(→)不成就日ふじょうじゅにちに同じ。役者論語「此日は―なりとて留けれども」
ふ‐しょうにん【不承認】
承認しないこと。
ふじょう‐の‐くも【不定の雲】‥ヂヤウ‥
老少不定という人間の運命を、月を曇らす雲にたとえた語。謡曲、隅田川「生死長夜の月の影、―おほへり」
⇒ふ‐じょう【不定】
ふじょう‐ば【不浄場】‥ジヤウ‥
便所。
⇒ふ‐じょう【不浄】
ぶしょう‐ひげ【無精髭】‥シヤウ‥
そらないで、のびたままの髭。
⇒ぶ‐しょう【無精・不精】
ふしょう‐ぶしょう【不請不請】‥シヤウ‥シヤウ
(「不承不承」とも)いやいやながらするさま。日葡辞書「フシャウブシャウニスル」。こんてむつすむん地「一命を継ぐために肝要なる事をも―に身に与へ給ふなり」
⇒ふ‐しょう【不請】
ふしょう‐ぶしょう【不承不承】
(→)不請不請ふしょうぶしょうに同じ。「―従う」
ふしょう‐ふずい【夫唱婦随・夫倡婦随】‥シヤウ‥
[関尹子三極]夫が言い出し、妻がこれにしたがうこと。
ふしょう‐ふめつ【不生不滅】‥シヤウ‥
〔仏〕生じもせず滅しもせず常住であること。すなわち真如実相の存在、涅槃ねはんの境界をいう。↔生滅
⇒ふ‐しょう【不生】
ふじょう‐もん【不浄門】‥ジヤウ‥
武家屋敷などで、人糞尿汲取人や死者などを出入させる門。いみもん。
⇒ふ‐じょう【不浄】
ふじょう‐やくにん【不浄役人】‥ジヤウ‥
罪人捕縛にあたる役人。捕吏。おかっぴき。
⇒ふ‐じょう【不浄】
ふ‐じょうり【不条理】‥デウ‥
①道理に反すること。不合理なこと。背理。
②(absurde フランス)実存主義の用語で、人生に意義を見出す望みがないことをいい、絶望的な状況、限界状況を指す。特にフランスの作家カミュの不条理の哲学によって知られる。
⇒ふじょうり‐げき【不条理劇】
ふじょうり‐げき【不条理劇】‥デウ‥
人間存在の不条理性を核とした戯曲・舞台。ベケット作の「ゴドーを待ちながら」、イヨネスコ作の「禿の女歌手」など。不条理演劇。
⇒ふ‐じょうり【不条理】
ふじょき【不如帰】
(→)ホトトギスの異称。
ふ‐しょく【不食】
①食物をとらないこと。ふじき。日葡辞書「フショクスル」
②不毛。「―の地」
ふ‐しょく【付嘱】
①言いつけてたのむこと。
②わたし伝えること。
ふ‐しょく【扶植】
①うえつけること。「勢力を―する」
②たすけたてること。扶持すること。
ふ‐しょく【腐食】
生物の死体、その分解生成物、および排泄物などを食物とすること。→腐生ふせい
ふ‐しょく【腐食・腐蝕】
①くさってくずれること。くさらせて形をくずすこと。「金具が―する」
②金属・木材・ガラスなどの所要の部分を適当な薬品で変質・破壊させること。
⇒ふしょく‐ざい【腐食剤】
⇒ふしょく‐どうばん【腐食銅版】
ふ‐しょく【腐植】
①土壌に含まれる有機物の総称。土壌有機物。
②土壌中で微生物などの作用で植物遺体が分解する過程で生成される、土壌に特有の暗褐色・無定形の高分子有機化合物の総称。
⇒ふしょく‐えいよう‐こ【腐植栄養湖】
⇒ふしょく‐しつ【腐植質】
⇒ふしょく‐ど【腐植土】
ふ‐しょく【賦色】
色彩をつけること。いろづけ。
ぶ‐じょく【侮辱】
あなどり、はずかしめること。「上官を―する」
⇒ぶじょく‐ざい【侮辱罪】
ふしょく‐えいよう‐こ【腐植栄養湖】‥ヤウ‥
湖沼型の一つ。多量の腐植質を含み、このため水が黄褐色ないし褐色を呈するもの。特に泥炭地に多い。
⇒ふ‐しょく【腐植】
ふしょく‐ざい【腐食剤】
腐食性のある薬剤。特に医療で組織に作用し、これを破壊死滅させる薬剤。アルカリ類・酸類・塩素・重金属塩類の総称。
⇒ふ‐しょく【腐食・腐蝕】
ぶじょく‐ざい【侮辱罪】
具体的事実を示さずに公然と他人を侮辱する罪。
⇒ぶ‐じょく【侮辱】
ふしょく‐しつ【腐植質】
①(→)腐植2に同じ。
②腐植含有量の多いこと。
⇒ふ‐しょく【腐植】
ふしょく‐ど【腐植土】
腐植質を20パーセント以上含む土層をもつ土壌。作物の生育に適する。
⇒ふ‐しょく【腐植】
ふしょく‐どうばん【腐食銅版】
銅版の技法の一つ。酸などの腐食作用を利用して銅板に凹部を作るもの。
⇒ふ‐しょく【腐食・腐蝕】
ふ‐しょくばい【負触媒】
反応速度を減少させる働きをする触媒。例えばアンチノック剤。
ふしょく‐ふ【不織布】
糸の形態を経ずに、繊維シート(ウェブ)を機械的・化学的・熱的に処理し、接着剤や繊維自身の融着力で接合して作る布。裏地・壁材・医療用など。
ふじょ‐し【婦女子】‥ヂヨ‥
①婦人。女性。
②女性や子供。おんなこども。
③柔弱な者のたとえ。「―の振舞」
⇒ふ‐じょ【婦女】
ふじよしだ【富士吉田】
山梨県南東部にある市。富士山北側の登山口。富士五湖観光の中心地。人口5万3千。
ふ‐しょぞん【不所存】
考えのよくないこと。不心得。また、思慮の足りないこと。「―者」
ぶ‐しょたい【不世帯】
家事のきりまわしがつたないこと。世帯持ちが悪いこと。日葡辞書「ブショタイ。即ち、ショタイシラズ」
ふ‐じるし【不印】
不首尾・不本意・不如意などの隠語的な言い方。状態のかんばしくないこと。洒落本、船頭部屋「イヤイヤこの節―の身で」
ふじわら【藤原】フヂハラ
奈良盆地南部の古地名。飛鳥の西北方に隣接し、大原ともいった。藤原鎌足一族の本拠。
⇒ふじわら‐きゅう【藤原宮】
⇒ふじわら‐きょう【藤原京】
ふじわら【藤原】フヂハラ
姓氏の一つ。天児屋根命あまのこやねのみことの裔と伝え、大化改新の功臣中臣鎌足が、居地の大和国高市郡藤原に因んで藤原姓を賜ったのに始まる。姓かばねは朝臣あそん。鎌足の子不比等ふひとは文武天皇の頃から政界に重きをなし、その子武智麻呂むちまろ・房前ふささき・宇合うまかい・麻呂の4兄弟はそれぞれ南家・北家・式家・京家の四家の祖となる。北家は最も繁栄し、その一族は平安時代から江戸時代まで貴族社会の中枢を占めた。なお、奥州藤原氏はもと亘理わたり氏で、別系。→藤原(系図)。
藤原(藤原氏略系図)
⇒ふじわら‐あきら【藤原彰】
⇒ふじわら‐ぎんじろう【藤原銀次郎】
⇒ふじわら‐こうか【藤原効果】
⇒ふじわら‐さくへい【藤原咲平】
⇒ふじわら‐じだい【藤原時代】
⇒ふじわら‐せいか【藤原惺窩】
⇒ふじわら‐の‐あきすけ【藤原顕輔】
⇒ふじわら‐の‐あきひら【藤原明衡】
⇒ふじわら‐の‐あきらけいこ【藤原明子】
⇒ふじわら‐の‐いえたか【藤原家隆】
⇒ふじわら‐の‐うまかい【藤原宇合】
⇒ふじわら‐の‐おつぐ【藤原緒嗣】
⇒ふじわら‐の‐おとむろ【藤原乙牟漏】
⇒ふじわら‐の‐かねいえ【藤原兼家】
⇒ふじわら‐の‐かねざね【藤原兼実】
⇒ふじわら‐の‐かねすけ【藤原兼輔】
⇒ふじわら‐の‐かねみち【藤原兼通】
⇒ふじわら‐の‐かまたり【藤原鎌足】
⇒ふじわら‐の‐かりゅう【藤原家隆】
⇒ふじわら‐の‐きよかわ【藤原清河】
⇒ふじわら‐の‐きよすけ【藤原清輔】
⇒ふじわら‐の‐きよひら【藤原清衡】
⇒ふじわら‐の‐きんとう【藤原公任】
⇒ふじわら‐の‐くすこ【藤原薬子】
⇒ふじわら‐の‐こうぜい【藤原行成】
⇒ふじわら‐の‐これちか【藤原伊周】
⇒ふじわら‐の‐これふさ【藤原伊房】
⇒ふじわら‐の‐これまさ【藤原伊尹】
⇒ふじわら‐の‐さだいえ【藤原定家】
⇒ふじわら‐の‐さだとし【藤原貞敏】
⇒ふじわら‐の‐さねさだ【藤原実定】
⇒ふじわら‐の‐さねすけ【藤原実資】
⇒ふじわら‐の‐さねより【藤原実頼】
⇒ふじわら‐の‐しゅんぜい【藤原俊成】
⇒ふじわら‐の‐すけまさ【藤原佐理】
⇒ふじわら‐の‐すみとも【藤原純友】
⇒ふじわら‐の‐たかいえ【藤原隆家】
⇒ふじわら‐の‐たかのぶ【藤原隆信】
⇒ふじわら‐の‐たかよし【藤原隆能】
⇒ふじわら‐の‐ただざね【藤原忠実】
[reference]⇒ふじわら‐の‐ただひら【藤原忠平











もの‐の‐ふ【武士】🔗⭐🔉
もの‐の‐ふ【武士】
①上代、朝廷に仕えた官人。万葉集18「―の八十氏人も」
②武勇をもって仕え、戦陣に立つ武人。武者。つわもの。ぶし。宇津保物語俊蔭「―の寝しづまるを窺ひて」
⇒もののふ‐の【武士の】
もののふ‐の【武士の】🔗⭐🔉
もののふ‐の【武士の】
〔枕〕
「やそ(八十)」「宇治川」「磐瀬」「矢野」「弓削ゆげ」などにかかる。
⇒もの‐の‐ふ【武士】
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