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すず‐かぜ【涼風】🔗🔉

すず‐かぜ涼風】 夏の末に吹く、秋を感じさせる涼しい風。りょうふう。〈[季]夏〉。「―やほのみか月の羽黒山」(芭蕉)

すずくれ‐ぐさ【涼暮草】🔗🔉

すずくれ‐ぐさ涼暮草】 松の雅称。

すずくれ‐づき【涼暮月】🔗🔉

すずくれ‐づき涼暮月】 陰暦6月の異称。

すずし・い【涼しい】🔗🔉

すずし・い涼しい】 〔形〕[文]すず・し(シク) ①ほどよく冷やかである。暑苦しくなくすがすがしい。ひんやりして気持よい。〈[季]夏〉。万葉集10「秋風は―・しくなりぬ」。源氏物語若紫「すこし―・しき水の流れ」。「―・い風が吹く」 ②物のさまがさわやかである。すっきりしている。澄んで清い。源氏物語常夏「秋の夜の月影―・しき程」。源氏物語蓬生「遣水かき払ひ、前栽のもとだちも―・しうしなしなどして」。日葡辞書「スズシュウ(立派に礼儀正しく)マウス」。好色一代男2「目のうち―・しく、おもくさ繁く見えて、どこともなうこのもし」。「―・い目もと」 ③心がさわやかである。煩いがない。さっぱりしている。源氏物語若菜下「身を捨てむも惜しかるまじき齢どもになりにたるを、やうやう―・しく思ひ侍る」 ④いさぎよい。太平記25「事の賾おぎろ、実に思ひ切つたる体かなと、先づ―・しくぞ見えたりける」 ⑤厳としたさまである。きっぱりしている。恨之介「いづれも―・しく申されけるは、さも頼もしく聞えけり」 ⑥潔白である。無関係である。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「恐らく―・しい此の新七に無い難つけて暇出させ」 ⇒涼しい顔 ⇒涼しき方 ⇒涼しき道 ○涼しい顔すずしいかお 自分は無関係と言わんばかりの、そ知らぬ顔。 ⇒すずし・い【涼しい】

○涼しい顔すずしいかお🔗🔉

○涼しい顔すずしいかお 自分は無関係と言わんばかりの、そ知らぬ顔。 ⇒すずし・い【涼しい】 すすし‐きお・うすすし競ふ‥キホフ 〔自四〕 (一説に、ススはススム(進)のススと同根)せり合って競う。万葉集9「血沼壮士ちぬおとこ原壮士うないおとこの廬屋ふせやたき―・ひ相結婚よばひしける時には」

○涼しき方すずしきかた🔗🔉

○涼しき方すずしきかた 極楽浄土。源氏物語総角「いかなる所におはしますらむ。さりとも―にぞと思ひやり奉るを」 ⇒すずし・い【涼しい】

○涼しき道すずしきみち🔗🔉

○涼しき道すずしきみち 極楽に行く道。清浄道。極楽。源氏物語椎本「―にもおもむき給ひぬべきを」。日葡辞書「スズシキミチ。ゴクラク」 ⇒すずし・い【涼しい】 すずし‐さ涼しさ】 すずしいこと。また、その度合。 ⇒涼しさ招く玉

すずし‐さ【涼しさ】🔗🔉

すずし‐さ涼しさ】 すずしいこと。また、その度合。 ⇒涼しさ招く玉 ○涼しさ招く玉すずしさまねくたま (燕の昭王の持っていた珠が熱を去ったという故事)そばに置けば涼しさを招くという玉。夫木和歌抄9「月やどる岩井の水をむすぶ手に―ぞこもれる」 ⇒すずし‐さ【涼しさ】

○涼しさ招く玉すずしさまねくたま🔗🔉

○涼しさ招く玉すずしさまねくたま (燕の昭王の持っていた珠が熱を去ったという故事)そばに置けば涼しさを招くという玉。夫木和歌抄9「月やどる岩井の水をむすぶ手に―ぞこもれる」 ⇒すずし‐さ【涼しさ】 すずし・む涼しむ・清しむ】 〔他下二〕 ①すずしくする。煩いがないようにする。日葡辞書「ココロヲスズシムル」 ②清くする。神慮を鎮める。謡曲、高砂「夜の鼓の拍子を揃へて、―・め給へ」 すずしめ清しめ】 神の心を慰めること。また、そのもの。神楽など。謡曲、蟻通「―の声もきこえず」 すずし‐め巫女】 (神の心を慰める意から)みこ。かんなぎ。 すず‐しろ】 子供の頭上の髪を剪はさみ残したもの。江戸で、「けしぼうず」という。〈倭名類聚鈔3すず‐しろ蘿蔔・清白】 (清白菜すずしろなの意)ダイコンの別称。春の七草の一つ。 ⇒すずしろ‐そう【蘿蔔草】 ⇒すずしろ‐な【蘿蔔菜・清白菜】 すずしろ‐そう蘿蔔草‥サウ アブラナ科の多年草。西日本の山地や岩上に自生。高さ約15センチメートル。匍匐ほふく枝を出し、葉は長楕円形で輪生し、根生葉を作る。早春、白色の4弁花を総状に開く。 ⇒すず‐しろ【蘿蔔・清白】 すずしろ‐な蘿蔔菜・清白菜(→)「すずしろ」に同じ。 ⇒すず‐しろ【蘿蔔・清白】 すず‐ぞうりょう錫増量‥リヤウ 絹糸の増量法の一つ。主に塩化錫(Ⅳ)を用い、精練絹糸に錫酸ゲルを沈着させる。絹糸の触感が重厚となり、染色の際、色調は鮮明となる。 すす‐ぞめ煤染】 煤色に染めること。また、その染物。 すず‐だいこ鈴太鼓】 歌舞伎舞踊の小道具。胴の中を仕切って鈴を三つ入れた小型の太鼓。若い娘が両手に一つずつ持って踊る。振り鼓つづみともいう。 すす‐たけ煤竹】 ①煤けて赤黒くなった竹。 ②煤払いに、天井などを払うのに用いる、先端に葉をつけた竹。〈[季]冬〉 ③煤竹色の略。 ⇒すすたけ‐いろ【煤竹色】 すず‐たけ篠竹】 ササの一種。各地の山地の斜面、特に、ブナ林の林床に群生。高さ1〜3メートル。葉柄は往々紫色を帯び、平滑。7月頃、まれに茎頂に花穂を生じ、実をつけたのち枯れる。すず。ミスズタケ。 すすたけ‐いろ煤竹色】 煤竹のような赤黒い色。 Munsell color system: 5YR3/2 ⇒すす‐たけ【煤竹】 ずず‐だま数珠玉⇒じゅずだま すず‐つけ鈴付】 鷹の尾羽の中央の2枚の称。ここに鈴をつけるのでいう。狂言、政頼せいらい「なら尾ならしば、たすけ―に至るまで、是皆鷹の名所などころ也」 すすど・い鋭い】 〔形〕[文]すすど・し(ク) ①敏捷である。すばやい。宇治拾遺物語11「―・く歩みて過るを」。平家物語11「九郎は―・き男にてさぶらふなれば、大風大浪をもきらはず」 ②こすい。わるがしこい。世間胸算用5「若年の時より―・く無用の欲心なり」 すすど‐げ すすどいさま。するどそう。浄瑠璃、国性爺合戦「黒革威くろかわおどし―に出で立つて」 ⇒すすどげ‐な・し すすどげ‐な・し 〔形ク〕 機敏そうである。きびきびしている。浄瑠璃、傾城反魂香「恋ゆゑ今はあの体てい―・うて知恵満々」 ⇒すすど‐げ すすど・し鋭し】 〔形ク〕 ⇒すすどい すす‐とり煤取り(→)「煤掃き」に同じ。 すず‐とり鈴取・弄鈴】 品玉しなだまの類で、数個の鈴を手玉にとる遊戯。〈倭名類聚鈔4すず‐な菘・鈴菜】 春の七草の一つ。青菜あおな、または蕪かぶの別称。〈[季]冬〉 すず‐なり鈴生り】 果実などが神楽鈴かぐらすずのように、多くむらがって房をなすこと。ふさなり。「弥次馬が―になる」 すず‐の‐こ篠の子】 篠竹すずたけの筍たけのこ。入梅前後に出る。笹の子。〈[季]夏〉 すず‐の‐しのや篶の篠屋】 篠竹すずたけで葺いた家。拾玉集1「秋の野の―のゆふ暮も」 すず‐の‐そう鈴の奏】 平安時代、行幸の前駆に鳴らす鈴の下賜を請い、また還御の時に返上する奏上。少納言がその任に当たった。 すず‐の‐つかさ主鈴】 律令制で、中務なかつかさ省に属し、駅鈴や関所の割符などをつかさどった役。しゅれい。 すず‐の‐つな鈴の綱】 古代、宮中の殿上の間から校書殿きょうしょでんに渡した鈴つきの綱。蔵人くろうどが小舎人こどねりを呼ぶ時に、これを引き鳴らした。平家物語1「うつほ柱よりうち、―の辺に布衣の者の候はなに者ぞ」 すず‐の‐ま鈴の間】 鈴を鳴らして人を呼ぶ設備のある室。武家では、表と奥との境にあった。→鈴口 すずのや鈴屋】 本居宣長の書斎の名。鈴を愛し、書斎に36の鈴を懸けた。 ⇒すずのや‐しゅう【鈴屋集】 ⇒すずのや‐もん【鈴屋門】 すずのや‐しゅう鈴屋集‥シフ 本居宣長の歌文集。7巻。1798〜1800年(寛政10〜12)刊。1803年(享和3)養子大平おおひらが拾遺2巻を編。 ⇒すずのや【鈴屋】 すずのや‐もん鈴屋門】 本居宣長の門下。 ⇒すずのや【鈴屋】 すす‐はき煤掃き】 正月の神を迎えるために、屋内の煤ほこりを払い清めること。12月13日に行うところが多い。煤払い。煤取り。〈[季]冬〉。続猿蓑「―やあたまにかぶるみなと紙」 ⇒すすはき‐ぜっく【煤掃き節供】 すすはき‐ぜっく煤掃き節供】 12月13日、正月の準備に煤掃きをする行事。東北地方では同月27日。煤取日。煤取り節供。 ⇒すす‐はき【煤掃き】 すす‐ばな】 垂れさがる鼻汁。また、それをすすりこむこと。はなすすり。能因本枕草子きたなげなるもの「―しありく児ちご」。日葡辞書「ススバナヲタラス」 すす‐ば・む煤ばむ】 〔自五〕 煤色のようになる。すすける。 すす‐はらい煤払い‥ハラヒ (→)「すすはき」に同じ。〈[季]冬〉 ずず‐ひき数珠挽き】 数珠じゅずを作る人。ねんずひき。 すす‐びょう煤病‥ビヤウ 植物の病害。菌類のすす病菌の感染による。葉の表面などが暗色の菌糸で覆われ煤色となる。樹木などに発生。 すす・ぶ煤ぶ】 〔自上二〕 ①すすける。雨月物語1「御衣は柿色のいたう―・びたるに」 ②古びる。古くさくなる。雨月物語3「それがしが短句、公きみにも御耳―・びましまさん」 ずず‐ぶし数珠ぶし(→)「数珠子ずずご釣り」に同じ。 すず‐ふね鈴舟】 鈴をつけた船。仁徳紀「難波人―取らせ、腰なづみその船取らせ」 すず‐ペスト錫ペスト】 (tin pest)銀白色の金属錫が低温で灰色の半導体錫に変わる現象。初めに生じた腫れ物状の突起が次々に周囲に伝染病のように伝わってゆくことから、こう名づけた。 すす‐ぼ・ける煤ぼける】 〔自下一〕 すすで汚れて黒ずむ。 すす‐ぼこり煤埃】 煤と埃。煤のかかった埃。浄瑠璃、女殺油地獄「通る鼠のけしからず。蹴立て蹴かくる―」 すず‐ほり】 塩漬の菜。すずおり。〈新撰字鏡7すす‐ぼ・る煤ぼる】 〔自五〕 →「煤すすぶ」に同じ。 すす‐ぼんてん煤梵天】 煤男すすおとこの異称。 すすま・し進まし】 〔形シク〕 心がはやる。気が乗っている。いさんでいる。源平盛衰記38「雲上の御遊にも今は―・しからぬ程の仲らひなり」

すずし・む【涼しむ・清しむ】🔗🔉

すずし・む涼しむ・清しむ】 〔他下二〕 ①すずしくする。煩いがないようにする。日葡辞書「ココロヲスズシムル」 ②清くする。神慮を鎮める。謡曲、高砂「夜の鼓の拍子を揃へて、―・め給へ」

すずみ【涼み】🔗🔉

すずみ涼み】 涼むこと。涼しい空気に当たって暑気を忘れること。納涼のうりょう。〈[季]夏〉。「夕―」 ⇒すずみ‐がさ【涼み傘】 ⇒すずみ‐ごろも【涼み衣】 ⇒すずみ‐だい【涼み台】 ⇒すずみ‐ぶね【涼み船】

すずみ‐がさ【涼み傘】🔗🔉

すずみ‐がさ涼み傘】 日光を避けるのに用いる婦人用の洋傘。日傘。 ⇒すずみ【涼み】

すずみ‐ごろも【涼み衣】🔗🔉

すずみ‐ごろも涼み衣】 涼みに用いる衣服。涼しい衣服。 ⇒すずみ【涼み】

すずみ‐だい【涼み台】🔗🔉

すずみ‐だい涼み台】 地上に据えて涼みに用いる腰掛台。涼床すずみどこ。納涼台。縁台。〈[季]夏〉。島崎藤村、家「往来の片隅に―を持出して、あるものは腰掛け、あるものは立つて」 ⇒すずみ【涼み】

すずみ‐と・る【涼み取る】🔗🔉

すずみ‐と・る涼み取る】 〔自四〕 涼味をとる。すずむ。謡曲、賀茂「映り映ろふ緑の袖を、水に浸して―・る」

すずみ‐ぶね【涼み船】🔗🔉

すずみ‐ぶね涼み船】 納涼に用いる船。納涼のための舟遊び。〈[季]夏〉 ⇒すずみ【涼み】

すず・む【涼む】🔗🔉

すず・む涼む】 〔自五〕 暑さをしのぐために、からだを涼しい空気に当てる。〈[季]夏〉

すず‐やか【涼やか】🔗🔉

すず‐やか涼やか】 すずしいさま。また、さわやかなさま。栄華物語若水「東宮十九にや、いみじくしみ深く―になまめきておはします」。「―な目もと」

ちん‐からり【涼炉】🔗🔉

ちん‐からり涼炉】 琉球から渡来した焜炉こんろの一種。略して「ちんから」とも。好色五人女5「賤の屋にありし―とやいへる物一つに、青き松葉を焼き捨て」

りょう【涼】リヤウ🔗🔉

りょうリヤウ ①すずしいこと。すずむこと。すずしさ。「―をとる」 ②中国、五胡十六国のうち、前涼・後涼・西涼・南涼・北涼の5国の総称。五涼。

りょう‐いく【涼燠】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐いく涼燠リヤウ‥ 涼気と暖気。寒暑。転じて、春秋。歳月。りょうおう。太平記12「その後―しばしば改まつて」

りょう‐う【涼雨】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐う涼雨リヤウ‥ 涼しく感じる雨。

りょう‐かん【涼感】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐かん涼感リヤウ‥ (暑中の)涼しそうな感じ。「―を誘う」

りょう‐き【涼気】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐き涼気リヤウ‥ すずしい空気。涼しさを感じさせる気配。

りょう‐きょう【涼轎】リヤウケウ🔗🔉

りょう‐きょう涼轎リヤウケウ 禅家で、長老の乗る手車。〈下学集〉

りょう‐さん【涼傘】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐さん涼傘リヤウ‥ 日傘ひがさのこと。

りょうしゅう【涼州】リヤウシウ🔗🔉

りょうしゅう涼州リヤウシウ 中国甘粛省の中部、武威市一帯の旧名。西域への通路に当たり、漢初には匈奴に所属。五胡十六国の前涼・後涼・北涼の都。

りょう‐しゅう【涼秋】リヤウシウ🔗🔉

りょう‐しゅう涼秋リヤウシウ ①すずしい秋。 ②陰暦9月の異称。

りょう‐ふう【涼風】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐ふう涼風リヤウ‥ すずしい風。すずかぜ。〈[季]夏〉

りょう‐み【涼味】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐み涼味リヤウ‥ すずしい感じ。すずしさ。

りょう‐や【涼夜】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐や涼夜リヤウ‥ すずしい夜。

りょう‐ろ【涼炉】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐ろ涼炉リヤウ‥ 煎茶道具の一種。細長で小形の焜炉こんろ

[漢]涼🔗🔉

 字形  筆順 〔水(氵・氺)部8画/11画/常用/4635・4E43〕 〔音〕リョウ〈リャウ〉(漢) 〔訓〕すずしい・すずむ [意味] ①すずしい。すずしさ。「涼を取る」「涼風・涼味・納涼・清涼剤」 ②ひえびえとして、ものさびしい。「荒涼」 ③中国の国名。五胡ごこ十六国のうちの、北涼・南涼・後涼・前涼・西涼の五涼。 [解字] 形声。「水」+音符「京」(=風通しのよい高い丘)。水がひんやりする意。[凉]は異体字。 [下ツキ 荒涼・秋涼・新涼・清涼・爽涼・納涼・曝涼・冷涼

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