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い【猪・豬・豕】🔗🔉

猪・豬・豕 イノシシ・ブタの総称。特に、イノシシ。後拾遺和歌集「苅藻かき臥す―の床の」

い‐かい【猪養・猪飼】ヰカヒ🔗🔉

い‐かい猪養・猪飼ヰカヒ 大和政権に隷属した品部しなべで猪(豚)を飼うことを職としたもの。猪飼部。

いがい【猪飼】ヰガヒ🔗🔉

いがい猪飼ヰガヒ 姓氏の一つ。 ⇒いがい‐けいしょ【猪飼敬所】

いがい‐けいしょ【猪飼敬所】ヰガヒ‥🔗🔉

いがい‐けいしょ猪飼敬所ヰガヒ‥ 江戸後期の儒学者。名は彦博、字は希文。京都の人。手島堵庵に石門心学を、巌垣竜渓に儒学を学ぶ。津藩の賓客となり、同地で没した。著「管子補正」など。(1761〜1845) ⇒いがい【猪飼】 ○いかいこといかいこと 多いこと。多いさま。歌舞伎、傾城壬生大念仏「小判を―包んだのとを」 ⇒いか・し【厳し】

い‐ぐち【猪口】ヰ‥🔗🔉

い‐ぐち猪口ヰ‥ 担子菌類に属する数種の食用きのこの総称。傘の表面は褐色、裏面は網目状。アワタケ・ヤマドリタケなど。アワタケをこれに含めない地方もある。

い‐くび【猪頸・猪首】ヰ‥🔗🔉

い‐くび猪頸・猪首ヰ‥ ①人の首のずんぐりと太く短いこと。日葡辞書「イクビナヒト」 ②兜かぶとを少しうしろにずらしてかぶること。

いな‐の【猪名野】ヰナ‥🔗🔉

いな‐の猪名野ヰナ‥ 兵庫県(摂津国)伊丹市を流れる猪名川と武庫川との間の台地。行基が造ったという昆陽池こやいけがある。為奈野。(歌枕)

いなわしろ【猪苗代】ヰナハ‥🔗🔉

いなわしろ猪苗代ヰナハ‥ 姓氏の一つ。 ⇒いなわしろ‐けんさい【猪苗代兼載】

いなわしろ‐けんさい【猪苗代兼載】ヰナハ‥🔗🔉

いなわしろ‐けんさい猪苗代兼載ヰナハ‥ 室町後期の連歌師。会津の人。心敬に学び、宗祇と並称された。句集「園塵そののちり」など。(1452〜1510) ⇒いなわしろ【猪苗代】

いなわしろ‐こ【猪苗代湖】ヰナハ‥🔗🔉

いなわしろ‐こ猪苗代湖ヰナハ‥ 福島県の中央部、磐梯山の南麓にある堰止せきとめ湖。阿賀野川の水源。湖面標高514メートル。最大深度94メートル。周囲50キロメートル。面積103平方キロメートル。 猪苗代湖 撮影:山梨勝弘

い‐の‐き【猪の牙】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐き猪の牙ヰ‥ ①イノシシのきば。〈日葡辞書〉 ②猪牙舟ちょきぶね

いのくま【猪熊】ヰ‥🔗🔉

いのくま猪熊ヰ‥ 姓氏の一つ。 ⇒いのくま‐げんいちろう【猪熊弦一郎】

いのくま‐げんいちろう【猪熊弦一郎】ヰ‥ラウ🔗🔉

いのくま‐げんいちろう猪熊弦一郎ヰ‥ラウ 洋画家。本名、玄一郎。香川県生れ。藤島武二・マチスに師事。モダニズムの代表的画家。作風は抽象絵画、記号化された作品へと変転。(1902〜1993) 猪熊弦一郎 撮影:林 忠彦 ⇒いのくま【猪熊】

い‐の‐こ【猪子・豕】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐こ猪子・豕ヰ‥(→)イノシシに同じ。武烈紀「鮪しびの若子わくごを漁あさり出な―」 ②イノシシの子。〈日葡辞書〉 ③ブタ。 ⇒いのこ‐ぐも【猪子雲】 ⇒いのこ‐さす【猪子扠首・豕扠首・猪子差】 ⇒いのこ‐へん【豕偏】

いのこ‐ぐも【猪子雲】ヰ‥🔗🔉

いのこ‐ぐも猪子雲ヰ‥ イノシシの形状を思わせる黒い雲。日葡辞書「イノコグモ。即ち、イノコノゴトクマダラナクモヲイウ」 ⇒い‐の‐こ【猪子・豕】

いのこ‐さす【猪子扠首・豕扠首・猪子差】ヰ‥🔗🔉

いのこ‐さす猪子扠首・豕扠首・猪子差ヰ‥ 妻飾りの一種。扠首竿に扠首束を加えたもの。 猪子扠首 ⇒い‐の‐こ【猪子・豕】

いの‐しか‐ちょう【猪鹿蝶】ヰ‥テフ🔗🔉

いの‐しか‐ちょう猪鹿蝶ヰ‥テフ 花合せ2の出来役できやくの一つ。猪(萩の10点)・鹿(紅葉の10点)・蝶(牡丹の10点)の絵札が揃ったもの。

い‐の‐しし【猪】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐ししヰ‥ ①ウシ目(偶蹄類)イノシシ科(広くはペッカリー科を含む)の哺乳類の総称。また、その一種。体は太く、頸は短く、吻が突出している。日本産のものは頭胴長約1.2メートル、尾長20センチメートル。ヨーロッパ中南部からアジア東部の山野に生息する。背面に黒褐色の剛毛があり、背筋の毛は長い。犬歯は口外に突出。山中に生息、夜間、田野に出て食を求め、冬はかやを集めて眠る。仔は背面に淡色の縦線があるので瓜坊うりぼう・瓜子ともいう。豚の原種。しし。い。いのこ。野猪やちょ。〈[季]秋〉。崇峻紀「―を献ることあり」 ニホンイノシシ 提供:東京動物園協会 ②(裏面に猪の図があったところから)1899年から1917年にかけて発行された10円紙幣の俗称。 ⇒いのしし‐むしゃ【猪武者】

いのしし‐むしゃ【猪武者】ヰ‥🔗🔉

いのしし‐むしゃ猪武者ヰ‥ 前後の考えもなく、無鉄砲に敵に向かって突進する武者。太平記38「かたかは破りの―」 ⇒い‐の‐しし【猪】

いのしり‐ぐさ【猪尻草】ヰ‥🔗🔉

いのしり‐ぐさ猪尻草ヰ‥ 〔植〕ヤブタバコの別称。

い‐の‐で【猪の手】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐で猪の手ヰ‥ オシダ科イノデ属のシダの総称。アスカイノデ・カタイノデやジュウモンジシダ・ツルデンダなど。葉柄と羽軸には褐色で毛状の鱗片を密生し、芽の伸びる頃の形が猪の脚に似る。葉は根茎から束生し、葉身は長楕円形で2回羽状分裂。各地に広く分布。

いの‐ぶた【猪豚】ヰ‥🔗🔉

いの‐ぶた猪豚ヰ‥ イノシシとブタとを交配した一代雑種。食肉用。 ○胃の腑に落ちるいのふにおちる 納得がゆく。合点がゆく。浄瑠璃、今宮の心中「さらさら胃の腑に落ちませぬ」 ⇒い‐の‐ふ【胃の腑】

いのまた【猪俣】ヰ‥🔗🔉

いのまた猪俣ヰ‥ 姓氏の一つ。 ⇒いのまた‐つなお【猪俣津南雄】

いのまた‐つなお【猪俣津南雄】ヰ‥ヲ🔗🔉

いのまた‐つなお猪俣津南雄ヰ‥ヲ 社会主義者。新潟市生れ。早大卒。日本共産党結成に参加。のち労農派の論客として野呂栄太郎ら講座派と日本資本主義論争を展開。著「現代日本研究」「金の経済学」など。(1889〜1942) ⇒いのまた【猪俣】

い‐の‐め【猪の目】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐め猪の目ヰ‥ (その形が猪いのししの目に似るから)刳形くりかたの一種。器物の飾りとして彫るハート形に似た形。灯籠の透かしや飾り金具などに用いる。井の目。義経記2「―彫りたる鉞まさかり」 猪の目

しし【獣・猪・鹿】🔗🔉

しし獣・猪・鹿】 (肉の意より転じて) ①けもの。野獣。特に、食肉のために捕獲する「いのしし(猪)」「かのしし(鹿)」をいう。〈[季]秋〉。万葉集3「朝狩に―踏み起し」 ②獣狩ししがりの略。曾我物語4「馬の上、徒立ちならぶ人なし。殊に―の上手にて」 ⇒獣食った報い ⇒鹿の角を蜂が刺す ⇒鹿の角を揉む

しし‐うど【猪独活】🔗🔉

しし‐うど猪独活】 セリ科の大形多年草。山地の草原に自生。茎の高さ約2メートル、葉はウドに似る。夏、淡緑白色の小花を多数散形花序につける。果実は成熟すれば暗紫色を帯びる。根は乾して風邪・浮腫の薬に用いる。イヌウド。

しし‐がり【猪狩・鹿狩・獣狩】🔗🔉

しし‐がり猪狩・鹿狩・獣狩】 多人数で山に入って、猪や鹿などの獣を狩り取ること。〈[季]冬〉

しし‐じもの【猪じもの・鹿じもの】🔗🔉

しし‐じもの猪じもの・鹿じもの】 (副詞的に用いる)しし(猪・鹿など)のように。「い這ひ」「膝折る」「水づく」などの序に用いることが多い。万葉集2「―い這ひ伏しつつ」→じもの

しし‐だ【猪田・鹿田】🔗🔉

しし‐だ猪田・鹿田】 猪や鹿などの獣が踏み荒らす田。万葉集12「小山田の―守るごと」

しし‐たけ【猪茸】🔗🔉

しし‐たけ猪茸】 コウタケの別称。

しし‐つき【猪突き】🔗🔉

しし‐つき猪突き】 冬、山中で野猪を槍で突き殺すこと。「―槍」

しし‐ふせぎ【猪防ぎ・鹿防ぎ】🔗🔉

しし‐ふせぎ猪防ぎ・鹿防ぎ】 猪・鹿などの獣類が田畑を荒らすのを防ぐための設備。

しし‐みち【猪道・鹿道】🔗🔉

しし‐みち猪道・鹿道】 猪や鹿の通る山中の道。猟師はこの道に待ち伏せして獣を討ち取る。けものみち。

ちょ‐き【猪牙】🔗🔉

ちょ‐き猪牙】 猪牙舟の略。 ⇒ちょき‐ぶね【猪牙舟】

ちょき‐ぶね【猪牙舟】🔗🔉

ちょき‐ぶね猪牙舟】 江戸で造られた、細長くて屋根のない、先のとがった舟。軽快で速力が早く、漁業・舟遊びまたは隅田川を上下した吉原通いの遊び船に用いられた。山谷さんや船。ちょき。里見弴、君と私と「夜おそく―で来合の若者の女話しなど聞きながら」 猪牙舟 ⇒ちょ‐き【猪牙】

ちょく【猪口】🔗🔉

ちょく猪口】 (「鍾」の入声にっしょうの字音、また福建音、また朝鮮音という。「猪口」は当て字) ①陶磁器で、形が小さく上は開き下はすぼんだ酒杯。ちょこ。さかずき。のぞき。 ②本膳料理につく小丼。また、刺身や酢の物などを盛る小さい器。

ちょこ【猪口】🔗🔉

ちょこ猪口】 ①(チョクの転)さかずき。 ②「ちょこざい」の略。 ⇒ちょこ‐ざい【猪口才】

ちょこ‐ざい【猪口才】🔗🔉

ちょこ‐ざい猪口才】 さしでがましいこと。なまいきなこと。こりこう。浄瑠璃、女殺油地獄「―なけさい六」 ⇒ちょこ【猪口】

ちょ‐とう【猪頭】🔗🔉

ちょ‐とう猪頭】 (画題)中国北宋の盤山和尚が猪の頭を手にして大悟する図。

ちょ‐とつ【猪突】🔗🔉

ちょ‐とつ猪突】 猪いのししのようにむこう見ずに一直線に進むこと。 ⇒ちょとつ‐きゆう【猪突豨勇】 ⇒ちょとつ‐もうしん【猪突猛進】

ちょとつ‐きゆう【猪突豨勇】🔗🔉

ちょとつ‐きゆう猪突豨勇】 [漢書食貨志下](「豨」は大きなイノシシ)あとさきかまわずに突進すること。また、その人。いのししむしゃ。 ⇒ちょ‐とつ【猪突】

ちょとつ‐もうしん【猪突猛進】‥マウ‥🔗🔉

ちょとつ‐もうしん猪突猛進‥マウ‥ むこう見ずに猛然と突き進むこと。 ⇒ちょ‐とつ【猪突】

ちょびすけ【猪尾助】🔗🔉

ちょびすけ猪尾助】 ①体の小さな人をあざけっていう語。ちび。ちびすけ。 ②小生意気に出しゃばってちょこまかする人をあざけっていう語。

ちょ‐ゆう【猪勇】🔗🔉

ちょ‐ゆう猪勇】 猪いのししのようにむこう見ずに突進する勇気。

ちょ‐れい【猪苓】🔗🔉

ちょ‐れい猪苓】 漢方で用いる生薬の一つ。サルノコシカケ科のチョレイマイタケの菌核を乾燥させたもの。利水・清熱の効がある。 ⇒ちょれい‐とう【猪苓湯】

ちょれい‐とう【猪苓湯】‥タウ🔗🔉

ちょれい‐とう猪苓湯‥タウ 猪苓・茯苓ぶくりょう・阿膠あきょう・滑石・沢瀉たくしゃから成る漢方方剤。尿路感染症などに用いる。 ⇒ちょ‐れい【猪苓】

[漢]猪🔗🔉

 字形 〔犬(犭)部8画/11画/人名/3586・4376〕 [] 字形 〔犬(犭)部9画/12画〕 〔音〕チョ(呉)(漢) 〔訓〕い・いのしし [意味] 獣の名。いのしし。「猪突猛進・野猪」 ▷現代中国語では、ぶた(=いのこ)を「猪チュ」という。[豬]は本字。は異体字。

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