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もら・う【貰う】モラフ🔗⭐🔉
もら・う【貰う】モラフ
〔他五〕
①贈物を受ける。狂言、栗焼「さる方より重の内を―・うてござる」。「お金を―・う」
②人に請うて自分の物とする。平家物語3「網人に釣人に手を摺り膝を屈めて魚を―・ひ」。日葡辞書「ジヒヲモラウ」。「嫁を―・う」「許可を―・う」
③自分が望まないものを与えられる。「小言を―・う」「風邪を―・う」
④他人から食事の世話を受ける。寄食する。伊呂波字類抄「餬、モラフ、寄食也」。春雨物語「人にやとはれ、ぬひ針とりて口は―・へど」
⑤他の遊客に招かれている芸妓・遊女を自分の方へ先方の好意でよこさせる。浄瑠璃、心中天の網島「今宵の客も治兵衛めぢや、貰を貰を、此身すがらが―・うた」
⑥他人の物事を引き受ける。あずかる。「その喧嘩けんかは俺が―・った」
⑦勝負で勝つ。「この試合は―・った」
⑧買うことを遠まわしに表す語。「これを―・います」
⑨(動詞連用形に助詞「て(で)」の付いたものに続けて)他人の動作によって自分が恩恵・利益を受ける意を表す。また、自分のための行為・動作を他人に依頼し、させる意を表す。「教えて―・う」「やめて―・いたい」
⇒貰う物は夏も小袖
○貰う物は夏も小袖もらうものはなつもこそで🔗⭐🔉
○貰う物は夏も小袖もらうものはなつもこそで
貰う物は時を択ばないし、何物でもよい。また、ただで貰う物なら、季節はずれでも金目のものがよい。欲の深いことのたとえ。貰う物は夏でも小袖。頂く物は夏も小袖。
⇒もら・う【貰う】
モラエス【Wenceslau de Moraes】
ポルトガルの海軍軍人・著述家。1889年(明治22)初来日し、神戸・大阪総領事。日本女性と結婚し、多くの著書によって日本の生活・風俗を紹介。徳島で没。著「極東遊記」「大日本」「おヨネとコハル」など。(1854〜1929)
もら‐か・す【貰かす】
〔他四〕
もらわせる。相手につかわす。くれる。西鶴織留2「我れ落しけるに―・し給へ」
もら・す【漏らす・洩らす】
〔他五〕
①漏れるようにする。こぼす。源氏物語帚木「涙を―・し落としても」。平家物語9「風を防ぐ便りもなく、雨を―・さぬわざもなし」。「小便を―・す」
②おとす。ぬかす。源氏物語夕顔「この程の事くだくだしければ例の―・しつ」。「書き―・す」「細大―・さず」
③心の内に思うことを外にあらわす。感情を声や表情に出す。源氏物語藤裏葉「すきずきしき心ばへなど―・し給ふな」。「不平を―・す」「ため息を―・す」
④秘密などをひそかに他へ知らせる。源氏物語行幸「人にも―・させ給ふまじと御口かため聞え給ふ」。天草本伊曾保物語「大事を妻に―・すな」
⑤とり逃がす。逃がす。逸する。平家物語9「一人も―・さず討てや」
モラトリアム【moratorium】
①債務者の破綻が経済界に大打撃を与えることが予想される場合、法令により一定期間、債務の履行を延期する措置。支払猶予。支払延期。
②差し当たり実施を中止すること。多く、核実験の一方的停止や原子力発電所の設置・稼動の禁止措置についていう。
③人間が成長して、なお社会的義務の遂行を猶予される期間。また、その猶予状態にとどまろうとする心理。エリクソンが提唱。「―人間」
モラトリウム
⇒モラトリアム
モラリスト【moralist イギリス・moraliste フランス】
①道徳至上主義の人。道徳家。
②人間性と人間の生き方とを探求し、これを主として随筆的・断片的に書き著した人びと。特に、16〜18世紀フランスのモンテーニュ・パスカル・ラ=ロシュフーコー・ラ=ブリュイエール・ヴォーヴナルグらの称。20世紀ではA.E.テーラー・アラン・渡辺一夫・森有正など。
モラル【moral イギリス・morale フランス】
①道徳。倫理。習俗。「―に欠ける」
②道徳を単に一般的な規律としてではなく、自己の生き方と密着させて具象化したところに生まれる思想や態度。→モラリスト。
⇒モラル‐ジレンマ【moral dilemma】
⇒モラル‐ハザード【moral hazard】
モラル‐ジレンマ【moral dilemma】
ある行為を行なっても行わなくても、関係する倫理規範のどれかに反してしまうために起きる道徳的葛藤。
⇒モラル【moral イギリス・morale フランス】
モラル‐ハザード【moral hazard】
①道徳的危険。保険加入者が、保険によって損害が補償されるために、注意を怠ったり事故を起こしたりする類。
②金融機関・企業・預金者が利益追求に走って節度を失い、責任感・倫理性を欠くこと。
⇒モラル【moral イギリス・morale フランス】
モラン【Edgar Morin】
フランスの社会学者。夢・技術・政治の交錯という視点から死・映画・コミュニズムなどを分析。「現在生まれつつあるものの社会学」を提唱して社会学の奥行きを拡げた。著「映画」「オルレアンのうわさ」「方法」など。(1921〜)
モランテ【Elsa Morante】
イタリアの女性作家。寡作だが、独得の詩的な物語を構築。小説「禁じられた恋の島」、大作「歴史」(邦題「イーダの長い夜」)など。(1912〜1985)
モランディ【Giorgio Morandi】
イタリアの画家。瓶や壺などを表しながら深さと大きさを静かに漲らせる静物画を制作。(1890〜1964)
もり
船の中の船霊ふなだまを祭って置く所。帆柱の付近や艫ともの間などが多い。船づき。うわもり。末もり。〈日葡辞書〉
もり【守り】
①まもること。また、その人。万葉集10「わたり―舟出し出でむ」
②特に子供にかしずき守る人。こもり。
もり【盛り】
①盛ること。また、盛った分量。「―がよい」
②小さい土器。(安斎随筆)
③(→)「もりそば」の略。
④(→)「こくもり(石盛)」の略。
もり【森・杜】
①樹木が茂り立つ所。万葉集10「鶯の来居て鳴くべき―に早なれ」
②特に神社のある地の木立こだち。神の降下してくるところ。万葉集4「三笠の―の神し知らさむ」。「鎮守の―」
③(東北地方で)丘。
もり【森】
姓氏の一つ。
⇒もり‐あつし【森敦】
⇒もり‐ありのり【森有礼】
⇒もり‐ありまさ【森有正】
⇒もり‐おうがい【森鴎外】
⇒もり‐かいなん【森槐南】
⇒もり‐かく【森恪】
⇒もり‐しゅんとう【森春濤】
⇒もり‐せんぞう【森銑三】
⇒もり‐そせん【森狙仙】
⇒もり‐まさゆき【森雅之】
⇒もり‐らんまる【森蘭丸】
もり【漏り】
水などが漏ること。また、漏るもの。「柄え―」「雨あま―」
もり【銛】
魚類・鯨などを突き刺し捕らえる漁具。「―で突く」
銛
銛
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
もり‐あおがえる【森青蛙】‥アヲガヘル
カエルの一種。アマガエルに似て体は青緑色、赤褐斑があるものが多い。樹上にすみ、水辺の樹枝上に泡状の卵塊を産みつける。孵化した幼生は下の水中に落下して育つ。本州・四国と佐渡島の山地に分布。
モリアオガエル
提供:東京動物園協会
もり‐あがり【盛上り】
①盛り上がること。
②劇や映画で、筋書の興味が高潮に達すること。
もり‐あが・る【盛り上がる】
〔自五〕
①盛ったように高くなる。うずたかくなる。「地面が―・る」
②気勢が盛んになる。「気分が―・る」「世論が―・る」
もり‐あげ【盛上げ】
①盛り上げること。
②劇や映画で筋書の興味を高めること。
③(→)「盛上げ彩色」の略。
⇒もりあげ‐ざいしき【盛上げ彩色】
もりあげ‐ざいしき【盛上げ彩色】
東洋画の彩色技法の一種。着衣の文様や花弁などに特に顔料を厚く盛り上げるもの。中国では粉堆ふんたいという。
⇒もり‐あげ【盛上げ】
もり‐あ・げる【盛り上げる】
〔他下一〕[文]もりあ・ぐ(下二)
盛り上がるようにする。「土を―・げる」「大会を―・げる」
もり‐あざみ【森薊】
アザミの一種。山地に自生し、高さ約1メートル。晩秋、紅紫色の頭状花を上向きに開く。根は太く長く、出雲の三瓶牛蒡さんべごぼう、美濃の菊牛蒡など漬物にする。ヤマアザミ。ゴボウアザミ。ヤマゴボウ。
もり‐あつし【森敦】
小説家。長崎生れ。一高中退。文学的出発は古いが長い放浪生活の後、「月山」を発表、61歳で芥川賞。(1912〜1989)
⇒もり【森】
もり‐ありのり【森有礼】
政治家。薩摩藩士。幕末欧米に留学、新政府に入る。明六社を設立。文相となり、学校令の公布など教育制度の基礎を固める。欧化主義者とみなされ、国粋主義者により暗殺。(1847〜1889)
森有礼
提供:毎日新聞社
⇒もり【森】
もり‐ありまさ【森有正】
仏文学者・哲学者。東京生れ。有礼の孫。東大を辞しフランスに定住して独自の哲学的エッセーを発表。著「デカルト研究」「バビロンの流れのほとりにて」など。(1911〜1976)
⇒もり【森】
もり‐あわせ【盛合せ】‥アハセ
一つの器に種々の料理を盛ること。また、盛ったもの。「刺身の―」
モリーナ【Luis de Molina】
スペインのイエズス会士。人間の自由意志と神の恩寵・予知との調和を企てた。(1535〜1600)
もり‐うた【守歌】
子守こもり女が子守をしながら歌った歌。子守歌。
モリエール【Molière】
(本名Jean-Baptiste Poquelin)フランス古典喜劇の完成者。鋭い人間観察と痛烈な諷刺で多くの典型的性格を創った。自ら舞台に立ち、舞台で死んだ。作「ドン=ジュアン」「ミザントロープ」「守銭奴」「タルチュフ」「女学者」など。(1622〜1673)
もり‐おうがい【森鴎外】‥グワイ
作家。名は林太郎。別号、観潮楼主人など。石見(島根県)津和野生れ。東大医科出身。軍医となり、ヨーロッパ留学。陸軍軍医総監・帝室博物館長。文芸に造詣深く、「しからみ草紙」を創刊。傍ら西欧文学の紹介・翻訳、創作・批評を行い、明治文壇の重鎮。主な作品は「舞姫」「雁」「阿部一族」「渋江抽斎」「高瀬舟」、翻訳は「於母影」「即興詩人」「ファウスト」など。(1862〜1922)
森鴎外
提供:岩波書店
→作品:『阿部一族』
→作品:『於母影』
→作品:『雁』
→作品:『山椒大夫』
→作品:『青年』
→作品:『高瀬舟』
→作品:『舞姫』
⇒もり【森】
もりおか【盛岡】‥ヲカ
岩手県中部、北上盆地の北部にある市。県庁所在地。もと南部氏の城下町。北上川と中津川・雫石しずくいし川との合流点に位置する。鋳物・鉄器を産する。また古来南部馬の産地で、牛馬の市が開かれた。人口30万1千。
盛岡市街と岩手山
撮影:佐藤 尚
もり‐おや【守親】
(伊豆の島などで)子守こもりの親。守もりしてもらった子はこれを仮親とし、また子守を義姉として、生涯親類づきあいをする。
もり‐かいなん【森槐南】‥クワイ‥
漢詩人。名は公泰。春濤の子。名古屋生れ。図書寮編修官・式部官・東大講師を歴任。著「唐詩選評釈」「古詩平仄論」など。(1863〜1911)
⇒もり【森】
もり‐かえ・す【盛り返す】‥カヘス
〔他五〕
いったん衰えた勢力を元どおり盛んにする。勢力を回復する。「勢いを―・す」「後半で―・す」
もり‐かく【森恪】
(本名はツトム)実業家・政治家。大阪府出身。三井物産に入り対中国投資事業に従事。田中義一内閣外務政務次官・政友会幹事長・犬養内閣書記官長を歴任。強硬な満蒙分離政策を推進。(1882〜1932)
⇒もり【森】
もり‐かご【盛籠】
果物などを盛り、神仏に供えたり贈物にしたりする籠。
もり‐がし【盛菓子】‥グワ‥
神仏に供える菓子。饅頭・打物の類を三方さんぼうに山形に盛り上げて供える。神前には紅白2色、仏前には白色。
もりかわ【森川】‥カハ
姓氏の一つ。
⇒もりかわ‐きょりく【森川許六】
⇒もりかわ‐とえん【森川杜園】
もりかわ‐きょりく【森川許六】‥カハ‥
江戸中期の俳人。蕉門十哲の一人。彦根藩士。名は百仲。別号、五老井・菊阿仏など。画技にもすぐれた。編著「韻塞いんふたぎ」「篇突へんつき」「本朝文選」など。(1656〜1715)
→文献資料[風俗文選]
⇒もりかわ【森川】
もりかわ‐とえん【森川杜園】‥カハ‥ヱン
幕末・明治前期の木彫家。奈良生れ。鹿などの置物の一刀彫にすぐれる。(1820〜1894)
⇒もりかわ【森川】
もり‐き【守木】
身を守り支えるための木。つえ。太平記25「六尺三寸の太刀を―に成し鎧武者を鎧の上に掻い負うて」
もり‐き・く【漏り聞く】
〔他四〕
ひそかに聞く。もれきく。源氏物語若紫「人もや―・かむなど」
もり‐きり【盛切り】
その器物に盛っただけで追加のないこと。また、その盛ったもの。もっきり。
⇒もりきり‐おだい【盛切り御台】
もりきり‐おだい【盛切り御台】
盛切りの飯。浄瑠璃、心中宵庚申「二合半の―」
⇒もり‐きり【盛切り】
もりぐち【守口】
大阪市北東部に隣接する市。京街道の宿駅として発達。大阪市の衛星都市。電機工業が立地。人口14万7千。
⇒もりぐち‐だいこん【守口大根】
⇒もりぐち‐づけ【守口漬】
もりぐち‐だいこん【守口大根】
ダイコンの一品種。守口市の原産とされる。根は白色で細長く1メートル以上。粕漬として賞味。長良ながら。長大根。
⇒もりぐち【守口】
もりぐち‐づけ【守口漬】
守口大根の粕漬かすづけ。名古屋名産。もとは大阪の守口で作った。
⇒もりぐち【守口】
もりくに‐しんのう【守邦親王】‥ワウ
鎌倉幕府9代の将軍(在職1308〜1333)。8代久明親王の子。幕府の滅亡により出家。(1301〜1333)
もり‐こみ【盛込み】
①大皿に何種類かの料理を盛り合わせたもの。
②三味線音楽で、前のフレーズが終わらないうちに、次のフレーズの冒頭部分と連結すること。
もり‐こ・む【盛り込む】
〔他五〕
①深めの食器に食物を盛って入れる。「丼に飯を―・む」
②一つのものの中に、多彩な内容を入れる。「種々の機能を―・んだ製品」
もり‐ころ・す【盛り殺す】
〔他五〕
①毒を盛って人に飲ませて殺す。
②投薬法をあやまって病人を死なす。
もりさだ‐しんのう【守貞親王】‥ワウ
高倉天皇の皇子。平家に擁され西海に走ったが、帰還。のち出家。持明院宮と称。承久の乱後、子の茂仁ゆたひとが後堀河天皇として即位したため、太上法皇(後高倉院)として院政。(1179〜1223)
もりさだまんこう【守貞謾稿】‥カウ
(「守貞漫稿」とも)随筆。喜田川守貞著。30巻、後編4巻。1853年(嘉永6)頃一応完成、以後加筆。自ら見聞した風俗を整理分類し、図を加えて詳説。近世風俗研究に不可欠の書。明治末年「類聚近世風俗志」の書名で刊行。
もり‐じお【盛り塩】‥ジホ
料理店・寄席よせなどで縁起を祝って門口に塩を盛ること。また、その塩。口塩。
もりしげ‐りゅう【森重流】‥リウ
(→)合武三島ごうぶさんとう流に同じ。
もりした‐がみ【森下紙】
和紙の一種。美濃国武儀郡中洞村西山口荘の森下を原産地とする厚手の楮紙こうぞがみ。古来、傘紙に用いた。もりした。
もりしま【森島】
姓氏の一つ。
⇒もりしま‐ちゅうりょう【森島中良】
⇒もりしま‐みちお【森嶋通夫】
もりしま‐ちゅうりょう【森島中良】‥リヤウ
(→)森羅万象しんらばんしょう1の本名。
⇒もりしま【森島】
もりしま‐みちお【森嶋通夫】‥ヲ
経済学者。大阪府生れ。阪大教授を経てロンドン大教授。一般均衡理論の動学化、経済思想の独自の解釈などで著名。著「均衡・安定性・成長」「マルクスの経済学」など。文化勲章。(1923〜2004)
⇒もりしま【森島】
もり‐しゅんとう【森春濤】‥タウ
幕末・明治の漢詩人。名は魯直。尾張生れ。鷲津益斎に学び、梁川やながわ星巌に師事。東京に茉莉吟社を結び、清新の詩風を唱えた。作「東京才人絶句」など。(1819〜1889)
⇒もり【森】
モリス【William Morris】
イギリスの詩人・工芸美術家・社会改革家。ラファエル前派に属し、晩年は美を尊重する社会主義を奉じた。叙事詩「地上楽園」、小説「ユートピアだより」など。印刷工房ケルムスコット‐プレスを設立し、豪華本の印刷・装丁でも有名。(1834〜1896)
もり‐ずな【盛り砂】
儀式または貴人を迎える時などに、車寄せの前の左右に砂をうずたかく盛ったもの。立て砂。浄瑠璃、夏祭浪花鑑「今日御上使の御入と…庭の―箒目に」
もり‐せんぞう【森銑三】‥ザウ
学芸史家。愛知県生れ。史料編纂所勤務。近世・近代の人物の伝記や書誌を研究。著「渡辺崋山」など。(1895〜1985)
⇒もり【森】
モリソー‐ルロワ【Félix Morisseau-Leroy】
ハイチ出身の詩人・小説家。アフリカ・東欧を経て晩年はマイアミに定住。小説「悪魔の谷」、詩「背負籠」など。(1912〜1998)
もり‐そせん【森狙仙】
江戸後期の画家。名は守象。初号、祖仙。大坂で活躍。初め狩野派を学び、のち円山派に接近、精細な写実画風で猿・鹿などの動物画を得意とした。森派の祖。(1747〜1821)
⇒もり【森】
もり‐そば【盛蕎麦】
ゆでた蕎麦を蒸籠せいろうなどに盛ってつけ汁で食べるもの。もり。
モリソン【George Ernest Morrison】
イギリスのジャーナリスト。オーストラリア生れ。タイムズ北京特派員となり日露戦争に従軍。のち中華民国の政治顧問。在任中蒐集した極東関係文献はモリソン文庫と称して、現在、東洋文庫所蔵。(1862〜1920)
モリソン【Toni Morrison】
アメリカの小説家。黒人女性の苦難の歴史と伝統を描く。作「青い眼がほしい」「ビラヴド(愛されし者)」など。ノーベル賞。(1931〜)
モリソンごう‐じけん【モリソン号事件】‥ガウ‥
1837年(天保8)浦賀にアメリカ船モリソン(Morrison)号が対日通商を求めて渡来したが、異国船打払令施行下の浦賀奉行により砲撃を受けて退去した事件。幕府の政策を批判する蘭学者に対する蛮社の獄の原因となった。
もりた【守田】
姓氏の一つ。
⇒もりた‐かんや【守田勘弥】
もりた【盛田】
姓氏の一つ。
⇒もりた‐あきお【盛田昭夫】
もりた【森田】
姓氏の一つ。
⇒もりた‐ざ【森田座】
⇒もりた‐しけん【森田思軒】
⇒もりた‐そうへい【森田草平】
⇒もりた‐まさたけ【森田正馬】
⇒もりた‐りゅう【森田流】
⇒もりた‐りょうほう【森田療法】
もりた‐あきお【盛田昭夫】‥ヲ
実業家。愛知県生れ。阪大卒。1946年(昭和21)東京通信工業を設立、58年ソニー株式会社と改名したのち、71年から社長。(1921〜1999)
盛田昭夫(1990年)
提供:毎日新聞社
⇒もりた【盛田】
もりた‐かんや【守田勘弥】
森田太郎兵衛の創立した森田座の座元兼俳優が代々襲う森田勘弥の名を11代に至って改めたもの。
①(12代)守田座を新富座と改め、興行者として演劇改良に貢献。作者名、古河新水。(1846〜1897)
②(13代)喜の字屋。1の子。和事の名優。文芸座を創立し、新劇研究にも努めた。(1885〜1932)
③(14代)2の甥・養子。江戸前の二枚目として活躍。(1907〜1975)
⇒もりた【守田】
もり‐だくさん【盛り沢山】
沢山に盛ってあること。内容が豊富なこと。「―の催し物」「―な料理」
もりたけ【守武】
⇒あらきだもりたけ(荒木田守武)。
⇒もりたけ‐せんく【守武千句】
⇒もりたけ‐りゅう【守武流】
もりたけ‐せんく【守武千句】
俳諧句集。1冊。荒木田守武の俳諧の独吟千句。1536年(天文5)成立。1652年(慶安5)刊。「飛梅とびうめ千句」とも。
⇒もりたけ【守武】
もりたけ‐りゅう【守武流】‥リウ
俳諧の一派。荒木田守武を祖とするもの。
⇒もりたけ【守武】
もりた‐ざ【森田座】
歌舞伎劇場。江戸三座の一つ。1660年(万治3)森田太郎兵衛が木挽町5丁目に創立。翌年森田勘弥が座元となったが5世勘弥以後、休座が多くなる。1858年(安政5)守田座と改め、72年(明治5)猿若町から新富町に移り、75年新富座と改称。→守田勘弥。
⇒もりた【森田】
もり‐だし【盛出し】
秤はかりの目盛のはじめ。秤の1匁もんめのところ。
もりた‐しけん【森田思軒】
新聞記者・翻訳家。名は文蔵。備中笠岡生れ。慶応義塾卒後、郵便報知新聞に入社。漢文調でヴェルヌ・ユゴー・ポーなどを訳述。(1861〜1897)
⇒もりた【森田】
もりた‐そうへい【森田草平】‥サウ‥
小説家。本名、米松。岐阜県生れ。東大卒。鈴木三重吉とともに漱石門下の双璧。自伝的作品「煤煙」「輪廻」など。(1881〜1949)
⇒もりた【森田】
もり‐た・てる【守り立てる】
〔他下一〕[文]もりた・つ(下二)
①守り育てる。一人立ちできるよう世話をする。保育する。甲陽軍鑑9「五歳になる太郎を―・て給ふべし」
②力を発揮できるように支援する。「社長を―・てて衰勢を挽回する」「疲れの出た投手を野手が―・てる」
もりた‐まさたけ【森田正馬】
精神科医。高知県生れ。東京慈恵会医大教授。森田療法を創始、神経症の治療に新局面を開く。(1874〜1938)
⇒もりた【森田】
もりた‐りゅう【森田流】‥リウ
能楽の笛方の流派。森田庄兵衛光吉(1597〜1632)を祖とする。
⇒もりた【森田】
もりた‐りょうほう【森田療法】‥レウハフ
森田正馬まさたけの開発した心理療法。特に神経症の治療に適するとされる。一定の期間臥褥がじょくしたり作業したりすることにより自己洞察を深める。
⇒もりた【森田】
もり‐つ・ける【盛り付ける】
〔他下一〕[文]もりつ・く(下二)
①適当に配分する。割り当てる。日本永代蔵4「元日より大年おほどし迄を一度に―・けて其外は一銭も化あだにつかはず」
②料理を見た目に美しく食器にのせる。
もりっ‐こ【守りっ子】
子守をする少女。
⇒もりっこ‐かつぎ【守りっ子被ぎ】
もりっこ‐かつぎ【守りっ子被ぎ】
若い女の働く時にする手拭てぬぐいのかぶり方。後頭部を覆い、額の上の方で結ぶ。東京などでは子守娘がし、新潟地方では守りっ子包み・守りっ子鉢巻といい、葬式などの時にする。
⇒もりっ‐こ【守りっ子】
もり‐つち【盛り土】
地面の上に、さらに土を盛って高くすること。また、その盛った土。↔切取り
もりつなじんや【盛綱陣屋】‥ヂン‥
浄瑠璃「近江源氏先陣館おうみげんじせんじんやかた」の8段目。また、歌舞伎での同場面の通称。
もり‐つばめ【森燕】
スズメ目モリツバメ科の鳥。小形で、約10種が東南アジアからオーストラリアにかけて分布。群れをなして枯枝や電線にとまり、飛び立っては空中で昆虫を捕る。
モリツバメ
撮影:小宮輝之
もり‐つぶ・す【盛り潰す】
〔他五〕
酒を飲ませて正体を失わせる。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「私やお前に―・され」
もり‐て【盛り手】
飯などをよそう人。また、その人のよそった飯。浮世草子、日本新永代蔵「通ひ盆なしに女房の―をいかに腹ふくるればとて、本望と思ふは腑甲斐なき事ぞかし」
もりと‐じけん【森戸事件】
1920年(大正9)東大助教授森戸辰男(1888〜1984)らへの弾圧事件。森戸は経済学部機関誌に無政府主義者クロポトキンに関する研究論文を発表したところ、発行人の同助教授大内兵衛とともに朝憲紊乱罪で起訴、有罪となり東大を失職した。
森戸辰男
撮影:田村 茂
もり‐どの【盛殿】
①神に捧げる供物を調える所。盛屋。
②伊勢神宮で、祭使・寮官人などが直会なおらい殿で賜った飯以下の物を盛り供える殿舎。
もりなが‐しんのう【護良親王】‥ワウ
⇒もりよししんのう
もり‐にん【守人】
(鹿児島県下で)神輿みこしまたは棺をかつぐ人。
もりのせいかつ【森の生活】‥クワツ
(Walden, or Life in the Woods)ソローのエッセー。1854年作。ウォルデン池畔における2年余の観察と思索の記録。エコロジー文学の早い例とされる。
もり‐ばち【盛鉢】
果物などを盛るのに用いる大ぶりの鉢。
もり‐ばな【盛花】
水盤などに諸種の花卉かきを盛る挿花。生け方は自由だが、色彩本位に美麗な花を用いるものと、平原・水郷などの風景を模写する様式とがある。大正期に盛んになった華道の様式。→投入れ→小原流
もり‐は・む【もり食む】
〔他四〕
もぎとって食べる。万葉集16「吾が門の榎えの実―・む百千鳥ももちどり」
もりひさ【盛久】
能。観世元雅作の直面物ひためんもの。平家の侍盛久が捕らえられ鎌倉に護送されて斬られようとしたが、清水観音の功徳で命を助かる。
モリブデン【Molybdän ドイツ】
(ギリシア語で鉛の意のmolybdosから)金属元素の一種。元素記号Mo 原子番号42。原子量95.94。輝水鉛鉱・黄鉛鉱として産出。銀白色の金属。硬いので、鋼に加えて高速度鋼製造に用いる。水鉛。
⇒モリブデン‐えんこう【モリブデン鉛鉱】
⇒モリブデン‐こう【モリブデン鋼】
モリブデン‐えんこう【モリブデン鉛鉱】‥クワウ
鉛のモリブデン酸塩鉱物。正方晶系で柱状・板状。樹脂光沢または金剛光沢をもち、蝋ろう黄ないし橙黄灰緑色で、条痕は白く、半透明。黄鉛鉱。
モリブデン鉛鉱
撮影:松原 聰
⇒モリブデン【Molybdän ドイツ】
モリブデン‐こう【モリブデン鋼】‥カウ
モリブデンを加えた特殊鋼。硬度と引張り強さが大きく、磁石・弾丸・切削工具などに用いる。
⇒モリブデン【Molybdän ドイツ】
もり‐べ【守部】
(古くは清音)山丘・原野・陵墓などの番人。万葉集17「―をすゑて」
もり‐まさゆき【森雅之】
俳優。本名、有島行光。有島武郎の子。北海道生れ。文学座・民芸などの劇団に属し、映画にも出演。「安城家の舞踏会」「羅生門」「白痴」「浮雲」など。(1911〜1973)
⇒もり【森】
もり‐め【守女】
子守女。
⇒もりめ‐ぎもの【守女着物】
もりめ‐ぎもの【守女着物】
子を背に負って、その上から覆い着る半纏はんてん。ねんねこ。
⇒もり‐め【守女】
もりもと【森本】
姓氏の一つ。
⇒もりもと‐かおる【森本薫】
⇒もりもと‐ろくじ【森本六爾】
もりもと‐かおる【森本薫】‥カヲル
劇作家。大阪市生れ。京大英文卒。「劇作」同人。心理分析にすぐれ、近代的感覚に富む作風で注目されたが、夭折。作「華々しき一族」「女の一生」など。(1912〜1946)
⇒もりもと【森本】
もりもと‐ろくじ【森本六爾】
考古学者。奈良県生れ。稲作と青銅器を特徴とする弥生時代の存在を力説。東京考古学会を主宰して雑誌「考古学」を発行。著「日本農耕文化の起源」など。(1903〜1936)
⇒もりもと【森本】
もり‐もの【盛物】
①器に盛って膳に供える物。
②仏前の菓子・果物などの供物。
③文人生けや盛花・瓶華へいかで盆などに盛りつけたもの。
もり‐もり
①堅い物を歯切れよく噛むさま。
②意欲・活力・食欲などが強烈にわき出てくるさま。「―食べる」「―と元気が出る」
③意欲的・精力的に物事を行うさま。「―稼ぐ」
もりや【守谷】
茨城県南部、利根川・鬼怒川・小貝川に囲まれた常総台地に位置する市。中世まで相馬氏の城下町。住宅地化が進行。人口5万4千。
もり‐や【守屋】
きこりが仕事をするあいだ宿泊する山小屋。お茶小屋。
もり‐や【盛屋】
(→)盛殿1に同じ。
もり‐やく【守役】
守りをする役。かしずきをする役。また、その人。
もりやま【守山】
滋賀県南部、野洲川の左岸にある市。もと中山道の宿駅。もるやま。人口7万1千。
守山
撮影:的場 啓
もりよし‐しんのう【護良親王】‥ワウ
(モリナガともよむ)後醍醐天皇の皇子。落飾して尊雲と称し大塔宮といい、天台座主。討幕を計り還俗、奈良・吉野・高野に潜行。諸国に令旨を発して建武新政を招来。征夷大将軍に任ぜられたが、のち足利尊氏のために鎌倉に幽閉、足利直義の臣、淵辺義博に殺された。(1308〜1335)
もり‐らんまる【森蘭丸】
安土桃山時代、織田信長側近の武士。美濃の人。可成よしなりの子。本能寺の変に戦死。(1565〜1582)
⇒もり【森】
もり‐わ・ける【盛り分ける】
〔他下一〕[文]もりわ・く(下二)
料理をいくつかの皿に分けて盛りつける。
も‐りん【茂林】
樹木のしげった林。
もりん‐じ【茂林寺】
群馬県館林市にある曹洞宗の寺。1468年(応仁2)領主赤井照光の創建。開山は大林正通だいりんしょうつう。分福茶釜の伝説で有名。
モリン‐フール【morin khuur モンゴル】
(→)馬頭琴ばとうきんに同じ。
モル【mol】
物質量に関する基本単位。質量数12の炭素12グラム中に含まれる炭素原子と同数(約6.02×1023)の単位粒子(原子・分子・イオンなど)を含む系の物質量を1モルという。分子の場合はグラム分子と同じ。→アボガドロ定数
も・る
〔他四〕
ねじって取る。もぎ取る。もぐ。平家物語6「ただ―・り取りてやしなひにせよ」
も・る【守る】
〔他四〕
①見はる。番をする。見まもり守護する。万葉集6「大君の境賜ふと山守すゑ―・るとふ山に」。源氏物語賢木「八洲―・る国つ御神も心あらば飽かぬわかれの中をことわれ」
②幼児や娘などを守り育てる。万葉集12「小山田の鹿猪田ししだ禁もるごと母し―・らすも」
③すきを見はからう。伺う。万葉集11「他眼ひとめ―・る君が随まにまに我さへに夙つとに起きつつ裳の裾ぬれぬ」
も・る【盛る】
〔他五〕
①食物などを器物に入れて一杯にする。万葉集16「高坏に―・り机に立てて母に奉りつや」
②高く積み上げる。「土を―・る」
③(匙さじに盛って調合することから)薬を調合して人に与える。浄瑠璃、源氏冷泉節「最愛の姫君に毒薬を―・る此の悪業」。「一服―・る」
④内容として入れる。「宣言に決意を―・る」「新味を―・る」
⑤碁盤・秤はかり・物差しなどに寸法を割り定めて目のしるしをつける。日葡辞書「ゴ、シャウギ、ナドノバン(盤)ニメヲモル」
⑥役割・任務などをそれぞれに割り当てる。
も・る【漏る・洩る】
[一]〔自五〕
①水や光などがすきまを通ってこぼれる。万葉集10「天飛ぶや雁の翼の覆ひ羽のいづく―・りてか霜の降りけむ」。源氏物語藤裏葉「思ふやうなる御なからひなめれば水も―・らむやは」。「雨が―・る」
②秘密が他に知られる。源氏物語花宴「御心のうちなりけむ事、いかで―・りにけむ」
③脱落する。おちる。はぶかれる。はずれる。源氏物語帚木「誠にその方の取りいでむ選びに、かならず―・るまじきはいと難しや」
[二]〔自下二〕
⇒もれる(下一)
モルガン【John Pierpont Morgan】
アメリカの実業家。モルガン商会を興し、鉄鋼トラスト・鉄道・海運・鉱業・通信・銀行などに広範な支配網を確立。(1837〜1913)
モルガン【Lewis Henry Morgan】
アメリカの人類学者・社会学者。北アメリカ先住民のイロコイ人の生活を実地に研究し、その婚姻・家族制度に基づいて人類文明の発達過程を進化論的図式として説明、未開社会に関する古典的理論を樹立。主著「古代社会」。(1818〜1881)
モルガン【Thomas Hunt Morgan】
アメリカの生物学者。ショウジョウバエによる遺伝研究をすすめ、染色体上に直線的に並ぶ遺伝子があることを解明。ノーベル賞。(1866〜1945)
モルジヴ【Maldives】
セイロン島の南西、インド洋上の珊瑚礁から成る共和国。イギリスから1965年独立、68年共和制。面積298平方キロメートル。人口28万9千(2004)。首都マーレ。マルディヴ。→南アジア(図)
モル‐しつりょう【モル質量】‥リヤウ
物質1モルの質量。1モル当りのグラム数で表した数値はその物質の原子量または分子量に等しい。
モル‐たいせき【モル体積】
物質1モルが占める体積。理想気体の標準状態におけるモル体積は22.414リットル。
モルダウ【Moldau】
(→)ヴルタヴァのドイツ語名。
モルダヴィア【Moldavia】
⇒モルドヴァ
モルタル【mortar】
セメントまたは石灰に砂を混ぜて水で練ったもの。煉瓦積みのつなぎや壁・天井・床などの仕上げに用いる。
モルッカ‐しょとう【モルッカ諸島】‥タウ
(Moluccas)セレベス(スラウェシ)とニューギニアとの間に点在するハルマヘラ・モロタイ・テルナテなどの島々。もとオランダ領。現在インドネシア共和国の一部。先住民はアンボン人・テルナテ人など。香料の産出で有名。香料諸島。マルク諸島。
モルテール【mortier オランダ】
(→)臼砲きゅうほう。
モルデント【Mordent ドイツ】
装飾音。主要音と下2度(または上2度)の隣接音とを急速に往復する奏法。漣音れんおん。
モルト【malt】
(→)麦芽。
⇒モルト‐ウィスキー【malt whisky】
モルドヴァ【Moldova】
ヨーロッパ東部、ルーマニアに接する共和国。旧ソ連唯一のラテン系民族の国。1991年ソ連解体で独立。面積3万3000平方キロメートル。人口360万4千(2004)。首都キシニョフ。旧称モルダヴィア。→CIS(図)
モルト‐ウィスキー【malt whisky】
大麦の麦芽のみを用いて製造するウィスキー。スコッチ‐ウィスキーなど。
⇒モルト【malt】
モルトケ【Hermuth Carl Graf von Moltke】
(大モルトケ)プロイセンの軍人。元帥。1855〜88年参謀総長。普墺ふおう戦争・普仏戦争に大勝、ドイツ帝国の統一に貢献。(1800〜1891)
モルトケ【Hermuth von Moltke】
(小モルトケ)ドイツの軍人。大モルトケの甥。第一次大戦勃発時のドイツ参謀総長。マルヌ会戦敗戦後、更迭。(1848〜1916)
モルトマン【Jürgen Moltmann】
ドイツのプロテスタント神学者。第二次大戦中、英国での収容所体験に基づき十字架と復活への希望を思索。著「希望の神学」「十字架につけられた神」。(1926〜)
モルナール【Molnár Ferenc】
ハンガリーの劇作家・小説家。ナチス時代に亡命し、アメリカで客死。代表作は機知に富む軽妙な戯曲「リリオム」。(1878〜1952)
モル‐ねつ【モル熱】
(molar heat)物質の分子量と比熱との積。すなわち物質1モルの熱容量。分子熱。
モル‐のうど【モル濃度】
溶液1リットル中に溶けている溶質の量を物質量(モル)で表した濃度。単位はmol/l
モルヒネ【morphine オランダ】
アヘンに含まれるアルカロイド。アヘンの主成分(約10パーセント)。無色結晶。水にわずかに溶解し、無臭で苦味がある。痛覚だけを抑制し、麻酔剤・鎮痛剤に用いる。習慣性が著しい。モルフィン。モヒ。舎密開宗「罌粟けしの―」→麻薬。
⇒モルヒネ‐ちゅうどく【モルヒネ中毒】
モルヒネ‐ちゅうどく【モルヒネ中毒】
モルヒネ濫用による中毒症。急性中毒では、ふるえ・めまい・吐き気などを伴ってしばしば呼吸中枢の麻痺のために急死。長時日慣用による場合(慢性)は、貧血・全身衰弱・胃腸障害・幻覚などを来し、禁断症状が強い。
⇒モルヒネ【morphine オランダ】
モルフィン【Morphin ドイツ】
⇒モルヒネ
モルフォ‐ちょう【モルフォ蝶】‥テフ
(モルフォ(Morpho)は、ギリシア神話の女神アフロディテの枕詞で、美形の意)チョウ目モルフォチョウ科のチョウの総称。中南米に分布。美麗種が多く、額がくや細工物に多く用いる。タイヨウモルフォ・メネラウスモルフォなど。
レテノールモルフォチョウ
提供:ネイチャー・プロダクション
モル‐ぶんりつ【モル分率】
溶液などの組成を表す量で、一つの成分のモル数を全成分のモル数で割ったもの。
もる‐め【守る目】
他から侵されないように番をすること。また、その目。後撰和歌集恋「―のみあまた見ゆれば」
モルモット【marmot オランダ】
①テンジクネズミ属の一種。名は別種動物のマーモットの誤用。体長約25センチメートル。尾は無い。毛色はさまざま。ペルー原産で、愛玩用、また各種実験用に改良。豚鼠。ギニアピッグ。
モルモット
提供:東京動物園協会
モルモット
撮影:小宮輝之
②比喩的に、実験台にされる人。
モルモン‐きょう【モルモン教】‥ケウ
(Mormonism)末日聖徒イエス=キリスト教会の俗称。1830年アメリカ人ジョゼフ=スミス(Joseph Smith1805〜1844)が創立した傍系的キリスト教で、モルモン経が経典。本拠地は米国ユタ州。この教会の一夫多妻制度は、90年に廃止。
モルレー【David Murray】
⇒マレー
モルワイデ‐ずほう【モルワイデ図法】‥ヅハフ
地図投影法の一つ。ドイツのモルワイデ(K. B. Mollweide1774〜1825)が1805年に考案した正積図法。緯線は平行な直線、経線は中央経線のみが直線で、半球を円、地球全体を楕円で表す。半球図・世界全図に用いる。
もれ【漏れ・洩れ・泄れ】
漏れること。また、そのもの。脱落。ぬけ。おち。「記帳―」「ガス―」
モレアス【Jean Moréas】
フランスの詩人。アテネ生れ。作風は典雅。詩集「スタンス」など。(1856〜1910)
モレーン【moraine】
(→)堆石堤たいせきていまたは(→)堆石2に同じ。
もれ‐お・ちる【漏れ落ちる・洩れ落ちる】
〔自上一〕
①隙間からもれて下に落ちる。「雨が―・ちる」
②あるべきものが抜け落ちる。「名前が―・ちた一覧表」
もれ‐き・く【漏れ聞く・洩れ聞く】
〔他五〕
①ひそかに聞く。もりきく。
②「聞く」のへりくだった言い方。「―・くところによりますと」
もれ‐なく【漏れ無く】
〔副〕
のこらず。ことごとく。「全員に―配る」
も・れる【漏れる・洩れる】
〔自下一〕[文]も・る(下二)
(→)「もる」(五段)に同じ。源氏物語賢木「このたびの司召しにも―・れぬれど」。平家物語11「大犯の悪人たる上、三千五刑の中に―・れ」。日葡辞書「ウヲガアミノメヲモルル」。仮名草子、伊曾保「汝が言ふ所道理に―・れたり」。「選に―・れる」「空気が―・れる」「秘密が―・れる」
モロ【Moro】
南フィリピンのイスラム系民族集団の総称。スペインでイスラム教徒をモロと呼んだことに由来。民族独立運動が盛ん。
もろ【諸】
〔接頭〕
①二つの。両方の。「―手」
②多くの。もろもろの。「―人」「―神」
③共にする意。もろとも。「―寝」→もろに
もろ‐あげ【諸挙】
古代歌謡の曲風の名。本もと・末ともに調子をあげて歌うこと。
もろ‐あぶみ【諸鐙】
左右の鐙。もろがく。
⇒諸鐙を合わす














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