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したが・う【従う・随う・順う】シタガフ🔗⭐🔉
したが・う【従う・随う・順う】シタガフ
[一]〔自五〕
自分より強大なもの、不動・不変なものの権威や存在を認め、自分の行動をそれに合わせる意。
①後について行く。随行する。源氏物語玉鬘「―・ひ来たりし者どもも類にふれて逃げ去り、もとの国に帰り散りぬ」。「夫に―・って海外に赴く」
②さからわない。意のままになる。
㋐相手の言うなりになる。命ぜられた通りに行動する。源氏物語帚木「かうあながちに―・ひおぢたる人なめり。…かばかり我に―・ふ心ならば」。「忠告に―・う」「老いては子に―・え」
㋑降参する。屈服する。源氏物語葵「いみじき験者どもにも―・はず執念しゅうねき気色」
㋒動かされるままに動く。まかせる。拾遺和歌集秋「秋の世に雨と聞えて降るものは風に―・ふもみぢなりけり」。「風にまかせ浪に―・ってただよう」
㋓(川・道などに)沿う。その進む通りに行く。西大寺本最勝王経平安初期点「崖に循シタガひて行く」。「道に―・って進む」
㋔(「遵う」とも書く)(慣例・法規などに)ならう。よる。違反しないようにする。平家物語1「生死のおきてに―・ふならひ」。「定説に―・う」「多数決に―・う」
㋕応ずる。順応する。源氏物語夕顔「なほもて来こや。所に―・ひてこそ」。「実力に―・って問題を与える」「時のたつに―・って記憶は薄れてきた」
③従事する。その事にたずさわる。問はず語り「あけはてぬれば、さてしもあらねば参りて御前の役に―・ふに」。「業務に―・う」
[二]〔他下二〕
⇒したがえる(下一)
じゅん【順】🔗⭐🔉
じゅん【順】
①正道にしたがうこと。椿説弓張月残編「逆を去つて―に帰する心あらば」↔逆。
②(秩序ある)道すじ。次第。「成績の―」「―にお詰め下さい」
③〔論〕命題の逆・裏・対偶に対して、もとの命題をいう。
⇒順を追う
じゅん‐い【順位】‥ヰ🔗⭐🔉
じゅん‐い【順位】‥ヰ
ある基準に従ってものを並べたときの、それぞれの位置・地位。「―をつける」「優先―」
⇒じゅんい‐せい【順位制】
じゅんい‐せい【順位制】‥ヰ‥🔗⭐🔉
じゅんい‐せい【順位制】‥ヰ‥
〔生〕動物個体群内の個体間に何らかの優劣順位が生じ、秩序を構成すること。鳥類に見られる「つつきの順位」はその例。
⇒じゅん‐い【順位】
じゅん‐えん【順延】🔗⭐🔉
じゅん‐えん【順延】
順ぐりに期日を延ばすこと。「雨天―」
じゅん‐えん【順縁】🔗⭐🔉
じゅん‐えん【順縁】
〔仏〕
①老いた者から年齢順に死ぬこと。
②順当な善い縁で仏道に入ること。
↔逆縁
じゅん‐おう【順応】🔗⭐🔉
じゅん‐おう【順応】
⇒じゅんのう
じゅん‐おくり【順送り】🔗⭐🔉
じゅん‐おくり【順送り】
順を追って先へ送ること。「書類を―に回す」「日程を―にする」
じゅん‐か【馴化・順化】‥クワ🔗⭐🔉
じゅん‐か【馴化・順化】‥クワ
〔生〕異なる環境に移された生物が、次第になれて、その環境に適応した性質をもつようになること。気候順化・高地順化の類。
じゅん‐き【順気】🔗⭐🔉
じゅん‐き【順気】
①順当な気候。
②気分を順調にすること。浄瑠璃、源氏冷泉節「香附子こうぶしなどにて血をひらき、―の御療治然るべし」
③気候にしたがい応ずること。
じゅん‐ぎ【順義】🔗⭐🔉
じゅん‐ぎ【順義】
①道義にしたがうこと。正義にしたがうこと。曾我物語3「政道―にして」
②(「義理―」と熟して用いることが多い)他に対するつとめ。世間に対する義理。浄瑠璃、八百屋お七「あの内でさへ義理―振舞でもあつたやら」
じゅん‐ぎゃく【順逆】🔗⭐🔉
じゅん‐ぎゃく【順逆】
①順序が正しいことと逆であること。道理にかなうこととかなわないこと。恭順であることと反逆すること。
②〔仏〕順縁と逆縁。太平記3「―の二縁、何れも済度利生の方便なれば」
じゅん‐きょう【順境】‥キヤウ🔗⭐🔉
じゅん‐きょう【順境】‥キヤウ
万事が都合よく運んでいる境遇。恵まれた幸せな境遇。森鴎外、舞姫「此決断は―にのみありて、逆境にはあらず」↔逆境
じゅん‐ぎょう【順行】‥ギヤウ🔗⭐🔉
じゅん‐ぎょう【順行】‥ギヤウ
⇒じゅんこう。日葡辞書「テン(天)ノジュンギャウギャクギャウ(逆行)ニイタルマデ」
じゅん‐ぐり【順繰り】🔗⭐🔉
じゅん‐ぐり【順繰り】
(多く「―に」の形で副詞的に)順序を追ってすること。順番。「―に杯をめぐらす」
じゅんけい‐りゅう【順慶流】‥リウ🔗⭐🔉
じゅんけい‐りゅう【順慶流】‥リウ
(筒井順慶が山崎の戦に際し、明智光秀に味方すると見せかけて、実は豊臣秀吉に通じたということから)二心を抱いて去就を決しないこと。二股膏薬ふたまたごうやく。→筒井順慶
じゅんげん‐ごう【順現業】‥ゴフ🔗⭐🔉
じゅんげん‐ごう【順現業】‥ゴフ
〔仏〕三時業の一つ。現在世に善悪の業をなし、現在世にその報いを受けるもの。順現受業。順現報受業。平家物語3「業にさまざまあり。順現・順生じゅんしょう・順後業といへり」
じゅん‐こう【順行】‥カウ🔗⭐🔉
じゅん‐こう【順行】‥カウ
①順序を追って行くこと。
②さからわずに行うこと。
↔逆行。
⇒じゅんこう‐うんどう【順行運動】
じゅん‐こう【順孝】‥カウ🔗⭐🔉
じゅん‐こう【順孝】‥カウ
[礼記祭統]子・孫がよく父母・祖父母の命に順したがい孝をつくすこと。孝順。
じゅん‐こう【順講】‥カウ🔗⭐🔉
じゅん‐こう【順講】‥カウ
順々に講義すること。輪講。
じゅん‐ごう【順合】‥ガフ🔗⭐🔉
じゅん‐ごう【順合】‥ガフ
〔天〕(→)外合がいごうに同じ。
じゅんこう‐うんどう【順行運動】‥カウ‥🔗⭐🔉
じゅんこう‐うんどう【順行運動】‥カウ‥
〔天〕
①太陽系において、地球の公転運動と同方向に起こる天体の軌道運動。
②地球から見て、天球上を西から東に向かって移行する天体の視運動。
↔逆行運動
⇒じゅん‐こう【順行】
じゅんこう‐ずきん【順光頭巾】‥クワウヅ‥🔗⭐🔉
じゅんこう‐ずきん【順光頭巾】‥クワウヅ‥
(順光という僧が遊郭通いに用いたからいう)「おこそずきん」の異称。
じゅん‐こうせん【順光線】‥クワウ‥🔗⭐🔉
じゅん‐こうせん【順光線】‥クワウ‥
対象の正面から照らす光線。または、そのような照明を受けている状態。順光。↔逆光線
じゅんこう‐よくせい【順向抑制】‥カウ‥🔗⭐🔉
じゅんこう‐よくせい【順向抑制】‥カウ‥
ある事柄を学習したことが後続の学習を妨害する現象。↔逆向抑制
じゅんご‐ごう【順後業】‥ゴフ🔗⭐🔉
じゅんご‐ごう【順後業】‥ゴフ
〔仏〕三時業の一つ。現在世に善悪の業をなし、来来世より未来無量世にその報いを受けるもの。順後受業。
じゅん‐ざいごう【順罪業】‥ゴフ🔗⭐🔉
じゅん‐ざいごう【順罪業】‥ゴフ
〔仏〕罪業にしたがって応報がめぐり来ること。
じゅん‐ざや【順鞘】🔗⭐🔉
じゅん‐ざや【順鞘】
〔経〕
①清算取引で、当限とうぎりよりも中限なかぎりが、中限よりも先限さきぎりが順次に高いこと。本鞘ほんざや。
②市中銀行の割引歩合が中央銀行の公定割引歩合を上回った場合、およびその差。↔逆鞘
じゅん‐じ【順次】🔗⭐🔉
じゅん‐じ【順次】
①(副詞的にも用いる)次々に順序どおりにすること。順ぐり。順々。「終わり次第―帰ってよし」
②年長者から順に死ぬこと。太平記10「暫く吾を先立てて―の孝を専らにし、その後自害せよ」
③〔仏〕この生の次の生。次生じしょう。順次生。
⇒じゅんじ‐ごう【順次業】
じゅんじ‐ごう【順次業】‥ゴフ🔗⭐🔉
じゅんじ‐ごう【順次業】‥ゴフ
〔仏〕(→)順生業じゅんしょうごうに同じ。
⇒じゅん‐じ【順次】
じゅん‐しゅ【順守・遵守】🔗⭐🔉
じゅん‐しゅ【順守・遵守】
きまり・法律・道理などにしたがい、それを守ること。「規則を―する」
じゅん‐しゅ【順修】🔗⭐🔉
じゅん‐しゅ【順修】
〔仏〕誤った考えを捨てて真理にかなうように修行すること。↔逆修
じゅん‐じゅん【順順】🔗⭐🔉
じゅん‐じゅん【順順】
(「―に」の形で副詞的に)次々と順序を追ってするさま。順番。「問題を―に解決する」
じゅん‐じょ【順序】🔗⭐🔉
じゅん‐じょ【順序】
①一定の基準による並び方。順番。次第。順。序列。「―が狂う」
②きまった手順。仕事などの段どり。「―よく述べ立てる」
⇒じゅんじょ‐かんけい【順序関係】
⇒じゅんじょ‐すう【順序数】
⇒じゅんじょ‐だ・てる【順序立てる】
⇒じゅんじょ‐つい【順序対】
⇒じゅんじょ‐ふどう【順序不同】
じゅんしょう‐ごう【順生業】‥シヤウゴフ🔗⭐🔉
じゅんしょう‐ごう【順生業】‥シヤウゴフ
〔仏〕三時業の一つ。現在世に善悪の業をなし、次世にその報いを受けるもの。順次業。順次受業。
じゅんじょ‐かんけい【順序関係】‥クワン‥🔗⭐🔉
じゅんじょ‐かんけい【順序関係】‥クワン‥
〔数〕反射律・反対称律・推移律が成り立つ関係。例えば数の大小関係。
⇒じゅん‐じょ【順序】
じゅんじょ‐すう【順序数】🔗⭐🔉
じゅんじょ‐すう【順序数】
〔数〕自然数には、物の順序を示す機能と、物の個数を示す機能とがある。前者の場合の自然数を順序数、後者の場合を濃度・基数・カーディナル数という。序数。オーディナル数。
⇒じゅん‐じょ【順序】
じゅんじょ‐だ・てる【順序立てる】🔗⭐🔉
じゅんじょ‐だ・てる【順序立てる】
〔他下一〕
事の筋道に従って整理する。「―・てて話す」
⇒じゅん‐じょ【順序】
じゅんじょ‐つい【順序対】🔗⭐🔉
じゅんじょ‐つい【順序対】
〔数〕数または文字a、bの対を、排列の順を区別して考えたもの。二つの順序対(a,b)と(b,a)とは異なるものを表す。a、bをそれぞれ順序対(a,b)の第1成分、第2成分という。
⇒じゅん‐じょ【順序】
じゅんじょ‐ふどう【順序不同】🔗⭐🔉
じゅんじょ‐ふどう【順序不同】
順序が一定の基準によっていないこと。名前などを書きならべるときに但書ただしがきとして添える言葉。順不同。
⇒じゅん‐じょ【順序】
じゅん‐せい【順正】🔗⭐🔉
じゅん‐せい【順正】
道理にしたがって正しいこと。
じゅんせい‐は【順世派】🔗⭐🔉
じゅんせい‐は【順世派】
(梵語Lokāyata)インドの古典的唯物論の一派。地・水・火・風の四大だけを立てて精神の独立存在を否認、感覚論の見地に立ち五官によって知られたものだけを真とし、現世主義・快楽主義を主張、祭式主義・業説ごうせつを否定。順世外道。
じゅん‐せつ【順接】🔗⭐🔉
じゅん‐せつ【順接】
句または文の接続の仕方の一つ。後続する句・文の内容が先行する句・文から予想・推論される内容となっているような場合の接続。「雨が降ったので道が悪い」の「ので」などで表される関係。順態接続。↔逆接
じゅん‐たつ【順達】🔗⭐🔉
じゅん‐たつ【順達】
回状などを順次に送達すること。
じゅん‐だて【順立て】🔗⭐🔉
じゅん‐だて【順立て】
順序を定めること。また、その順序。
じゅんち【順治】🔗⭐🔉
じゅんち【順治】
清朝の世祖の朝の年号。(1644〜1661)
⇒じゅんち‐てい【順治帝】
じゅんち‐てい【順治帝】🔗⭐🔉
じゅんち‐てい【順治帝】
清朝の第3代皇帝、世祖の廟号。名は福臨。都を北京に遷して、清朝の中国支配の基をつくった。(在位1643〜1661)(1638〜1661)
⇒じゅんち【順治】
じゅん‐ちょう【順潮】‥テウ🔗⭐🔉
じゅん‐ちょう【順潮】‥テウ
①潮の流れに従ってさからわないこと。
②(→)順調に同じ。
じゅん‐ちょう【順調】‥テウ🔗⭐🔉
じゅん‐ちょう【順調】‥テウ
物事がすらすらと調子よく行くこと。都合よくはかどること。順潮。「経過は―だ」「―な売行き」
じゅん‐ちょく【順直】🔗⭐🔉
じゅん‐ちょく【順直】
おとなしく素直すなおなこと。
じゅん‐て【順手】🔗⭐🔉
じゅん‐て【順手】
(鉄棒などで)手の甲を上にした、普通の握り方。↔逆手
じゅん‐てい【順帝】🔗⭐🔉
じゅん‐てい【順帝】
元朝最後の皇帝。本名トゴン=ティムール。1368年明軍に大都を追われ、漠北に逃れたが、間もなく病死。(在位1333〜1370)(1320〜1370)
じゅん‐てき【順適】🔗⭐🔉
じゅん‐てき【順適】
①さからわないで従うこと。気に入るようにすること。
②ちょうど適すること。
じゅん‐てん【順天】🔗⭐🔉
じゅん‐てん【順天】
[易経大有]天道にしたがうこと。
じゅんてんどう‐だいがく【順天堂大学】‥ダウ‥🔗⭐🔉
じゅんてんどう‐だいがく【順天堂大学】‥ダウ‥
私立医科大学の一つ。1838年(天保9)創設の蘭方医学塾和田塾に始まる。1943年医学専門学校、51年新制大学。スポーツ健康科学部を併置。本部は東京都文京区。
じゅん‐とう【順当】‥タウ🔗⭐🔉
じゅん‐とう【順当】‥タウ
道理上、当然なこと。そうあるべきこと。「―な結果」「―に勝ち進む」
じゅん‐どう【順道】‥ダウ🔗⭐🔉
じゅん‐どう【順道】‥ダウ
①順当な道すじ。順路。狂言、鐘の音「是からは極楽寺が―ぢや」
②順当な道理。
じゅん‐とく【順徳】🔗⭐🔉
じゅん‐とく【順徳】
①すなおで道理に従う徳。
②徳に従うこと。
じゅんとく‐てんのう【順徳天皇】‥ワウ🔗⭐🔉
じゅんとく‐てんのう【順徳天皇】‥ワウ
鎌倉前期の天皇。後鳥羽天皇の皇子。名は守成もりなり。佐渡院とも。承久の乱(1221年)に敗れ佐渡に配流。その地で没。和歌に秀で、「八雲御抄」「禁秘抄」「順徳院御集」がある。(在位1210〜1221)(1197〜1242)→天皇(表)
じゅん‐のう【順応】‥オウ🔗⭐🔉
じゅん‐のう【順応】‥オウ
①環境・境遇にしたがって、これに適応すること。「―性」
②生物に同一刺激が持続的に与えられる時、これに応じて、生理作用、特に感覚作用が適切に変化する現象。眼の明暗順応の類。→適応
じゅん‐の‐こぶし【順の拳】🔗⭐🔉
じゅん‐の‐こぶし【順の拳】
(「―にはずるな」の形で)仲間はずれになるなの意。「順の拳」は、皆が拳を出して並べ、「ずいずいずっころばし」のようなことをして、順番を決めることか。一説に、「順の子節」とも。
じゅんのこ‐ぶし【順の子節】🔗⭐🔉
じゅんのこ‐ぶし【順の子節】
宴会の席上などで順々に隠し芸の流行歌などを歌うこと。
じゅん‐の‐まい【順の舞】‥マヒ🔗⭐🔉
じゅん‐の‐まい【順の舞】‥マヒ
順次にまう舞。また、順番に舞うこと。狂言、三人片輪「ハテ―ぢや、ひらに舞へ」
じゅん‐の‐みねいり【順の峰入】🔗⭐🔉
じゅん‐の‐みねいり【順の峰入】
熊野から入る大峰入おおみねいり。↔逆の峰入
じゅん‐ぱい【順杯】🔗⭐🔉
じゅん‐ぱい【順杯】
宴席などで、杯を順にまわすこと。また、その杯。
じゅん‐ばり【順張り】🔗⭐🔉
じゅん‐ばり【順張り】
(取引用語)市場の人気の強いときに買い、弱いときに売ること。↔逆張り
じゅん‐ばん【順番】🔗⭐🔉
じゅん‐ばん【順番】
順を追ってかわるがわるその事に当たること。また、その順序。「―に答える」
じゅん‐ひぶ【順日歩】🔗⭐🔉
じゅん‐ひぶ【順日歩】
①清算取引において、受渡期日に正株の引受けができず、繰り延べてもらう場合、その期間買方が払う日歩。
②貸借取引・信用取引において融資を受けた買方が払う日歩。融資日歩。年率表示になってからは融資金利という。
↔逆日歩
じゅん‐ぷう【順風】🔗⭐🔉
じゅん‐ぷう【順風】
船の進む方へ吹く風。追風。おいて。↔逆風。
⇒じゅんぷう‐まんぱん【順風満帆】
⇒順風に帆を揚げる
○順風に帆を揚げるじゅんぷうにほをあげる🔗⭐🔉
○順風に帆を揚げるじゅんぷうにほをあげる
物事の思うままに進み行くさま。調子よく勢いを増して物事が進むさま。得手に帆を揚げる。
⇒じゅん‐ぷう【順風】
しゅんぷうばていのきょく【春風馬堤曲】
俳詩。与謝蕪村作。「夜半楽」(1777年(安永6)刊)所収。藪入りで帰郷する少女に仮託して、毛馬堤(現、大阪市)の春景色を叙した、抒情性豊かな郷愁の詩。
→文献資料[春風馬堤曲]
じゅんぷう‐まんぱん【順風満帆】
追風を帆いっぱいにはらむこと。物事が順調にはこぶさま。
⇒じゅん‐ぷう【順風】
しゅん‐ぷく【春服】
春(正月)着る着物。春衣。はるぎ。
じゅん‐ぷく【巡覆】
巡回して幾度も取り調べること。
じゅん‐ぷく【順服】
すなおに従うこと。
じゅん‐ぷく【馴服・順伏】
鳥獣などがなれ従うこと。
しゅん‐ぶつ【春物】
春の季節のもの。特に、春の花。
じゅん‐ぶっしつ【純物質】
化学的に見て一定の組成を持ち、物理的操作によって2種以上の物質に分離できない物質。混合物に対する語。
じゅん‐ふどう【順不同】
(→)順序不同に同じ。
しゅん‐ぶん【春分】
二十四節気の一つ。太陽の中心が春分点上に来た時の称。春分を含む日を春分の日といい、太陽暦では3月20日頃。春の彼岸の中日に当たる。昼夜の長さがほぼ等しい。〈[季]春〉。↔秋分。
⇒しゅんぶん‐てん【春分点】
⇒しゅんぶん‐の‐ひ【春分の日】
じゅん‐ぶん【純分】
金銀貨または地金の含有する純金銀の分量。
⇒じゅんぶん‐こうさ【純分公差】
じゅん‐ぶんがく【純文学】
①広義の文学に対して、美的情操に訴える文学、すなわち詩歌・戯曲・小説の類をいう。
②大衆文学に対して、純粋な芸術を指向する文芸作品、殊に小説。
じゅんぶん‐こうさ【純分公差】
法位貨幣の純分と実際鋳造貨幣の純分との差。
⇒じゅん‐ぶん【純分】
じゅん‐ぶんしょ【準文書】
〔法〕民事訴訟法上、目印や識別のために文字・符号などで書かれ、その存在自体が証拠となる物体。境界標・図面・割符がその例。
しゅんぶん‐てん【春分点】
黄道と赤道との交点のうち、太陽が南から北に向かって赤道を通過する点。赤経・赤緯および黄経・黄緯の原点。→分点。
⇒しゅん‐ぶん【春分】
しゅんぶん‐の‐ひ【春分の日】
国民の祝日。3月20日頃。春分にあたり、自然をたたえ生物をいつくしむ日。もとの春季皇霊祭。
⇒しゅん‐ぶん【春分】
じゅん‐へいげん【準平原】
一つの浸食輪廻が完全に終わった時に現れる地形。ゆるやかに波打つ平坦な地表面。
シュンペーター【Joseph Alois Schumpeter】
オーストリア生れの理論経済学者。1919年蔵相。ボン大学在職中ナチスの圧迫をのがれ渡米。のちハーヴァード大学教授。企業家の革新的行動と景気循環を分析。主著「経済発展の理論」「景気循環論」。(1883〜1950)→イノベーション
しゅん‐べつ【峻別】
きびしく区別すること。また、その区別。「公私を―する」
じゅん‐ぼ【准母】
(天皇の母に准ずる意)多く内親王に皇后または院号を賜る時の称。
しゅん‐ぼう【俊茂】
才学のすぐれていること。また、その人。しゅんも。
しゅん‐ぼう【俊髦】
(「髦」は長い髪の意)すぐれた人。
しゅん‐ぼう【春坊】‥バウ
春宮坊とうぐうぼうの唐名。
しゅん‐ぽう【峻峰】
けわしいみね。
しゅん‐ぽう【皴法】‥パフ
〔美〕東洋画で、山岳や岩石の凹凸感・実在感を表すために加えられる墨のタッチの手法。北宋時代に種々な方式が確立したと考えられる。斧劈皴ふへきしゅん・披麻皴ひましゅんなど種類が多い。
じゅん‐ぽう【旬報】
10日ごとに出す報告または雑誌などの刊行物。
じゅん‐ぽう【巡方】‥パウ
銙かが方形をなした石帯せきたい。有文うもんと無文とがあり、玉・瑪瑙めのう・犀角などで飾る。↔丸鞆まるとも
じゅん‐ぽう【準法】‥パフ
法律や規則にのっとること。法律や規則にもとづいて行うこと。
じゅん‐ぽう【遵奉】
(法律・主義・教訓などに)したがい、固く守ること。
じゅん‐ぽう【遵法・順法】‥パフ
法を遵守(順守)すること。
⇒じゅんぽう‐とうそう【順法闘争】
しゅんぼう‐いっそく【春茅一束】‥バウ‥
(謎語画題)松・蝋梅・水仙を描くもの。
じゅん‐ぼうかちいき【準防火地域】‥バウクワ‥ヰキ
防火地域に準じて、防火地域の周辺に住宅地も含めて広く指定される地域。
じゅんぽう‐とうそう【順法闘争】‥パフ‥サウ
労働争議の戦術の一手段。法律や規則を文字通りに励行することによって合法的に生産その他の業務を渋滞させる行為。
⇒じゅん‐ぽう【遵法・順法】
しゅん‐ぼく【瞬目】
まばたきするあいだ。瞬時。瞬間。
じゅん‐ぼく【純朴・淳朴・醇朴】
すなおでかざりけのないこと。人情厚くいつわりのないこと。「―な青年」「―な気風」
しゅん‐ぽん【春本】
男女の交わりを煽情的に描いた本。
しゅん‐まい【俊邁】
才知の極めてすぐれたこと。また、その人。
じゅんまい‐しゅ【純米酒】
白米と米麹こめこうじのみで醸造した、香味と色沢の良い清酒。
しゅん‐まく【瞬膜】
眼瞼まぶたの内側にある結膜のひだで、半透明の膜。必要な時には上下両眼瞼の間を伸縮して眼球をおおい保護する。鳥類・爬虫はちゅう類・両生類に最もよく発達し、魚類ではサメ類にしか見られない。
じゅん‐み【醇味】
①まじりけなく濃厚な味。
②水でうすめないよい酒の味。
しゅん‐みん【春眠】
春の夜のねむり。〈[季]春〉
⇒春眠暁を覚えず
じゅんぷう‐まんぱん【順風満帆】🔗⭐🔉
じゅんぷう‐まんぱん【順風満帆】
追風を帆いっぱいにはらむこと。物事が順調にはこぶさま。
⇒じゅん‐ぷう【順風】
じゅん‐ぷく【順服】🔗⭐🔉
じゅん‐ぷく【順服】
すなおに従うこと。
じゅん‐ぷく【馴服・順伏】🔗⭐🔉
じゅん‐ぷく【馴服・順伏】
鳥獣などがなれ従うこと。
じゅん‐ふどう【順不同】🔗⭐🔉
じゅん‐ふどう【順不同】
(→)順序不同に同じ。
じゅん‐ぽう【遵法・順法】‥パフ🔗⭐🔉
じゅん‐ぽう【遵法・順法】‥パフ
法を遵守(順守)すること。
⇒じゅんぽう‐とうそう【順法闘争】
じゅんぽう‐とうそう【順法闘争】‥パフ‥サウ🔗⭐🔉
じゅんぽう‐とうそう【順法闘争】‥パフ‥サウ
労働争議の戦術の一手段。法律や規則を文字通りに励行することによって合法的に生産その他の業務を渋滞させる行為。
⇒じゅん‐ぽう【遵法・順法】
じゅん‐ようし【順養子】‥ヤウ‥🔗⭐🔉
じゅん‐ようし【順養子】‥ヤウ‥
弟が兄の嗣子となること。また、その人。
じゅん‐りゅう【順流】‥リウ🔗⭐🔉
じゅん‐りゅう【順流】‥リウ
①水が順路にしたがって流れること。↔逆流。
②水の流れにしたがって下ること。転じて、世の推移にしたがうこと。
じゅん‐る【順流】🔗⭐🔉
じゅん‐る【順流】
〔仏〕生死の流れに従い、六道を輪廻して、迷いの生存を重ねること。
○順を追うじゅんをおう🔗⭐🔉
○順を追うじゅんをおう
次々と順番に事を進めてゆく。順序に従う。「順を追って話す」
⇒じゅん【順】
しょ【初】
①物事のはじめ。もと。
②はじめてのこと。第1回目。はつ。「―対面」
しょ【所】
(呉音。漢音はソ)
①ところ。ありか。
②特設の施設・機関。「研究―」
③行為・動作などの内容を示す語。…するところ、…するもの。「―蔵」
④受身の意を示す語。…されること、…されるもの。「―載」
しょ【杵】
〔仏〕(→)金剛杵こんごうしょに同じ。太平記24「一人の金剛力士、―を以て此の山を微塵の如く打ち砕く」
しょ【書】
①かくこと。しるすこと。
②かかれた文字。筆跡。「―を鑑賞する」
③かきつけ。手紙。「―を送る」
④文献。ほん。「―を読む」
⑤書経しょきょうの略。
⇒書は以て姓名を記するに足るのみ
⇒書を校するは塵を掃うが如し
しょ【庶】
めかけばら。妾腹しょうふく。
しょ【暑】
あつい季節。特に、夏の土用18日間の称。〈[季]夏〉
しょ【署】
分担をわりふられた役所。「警察―」
しょ【緒】
(慣用音はチョ)いとぐち。はじめ。はし。
⇒緒に就く
しょ【諸】
もろもろ。多くの。
し‐よ【施与】
ほどこし与えること。せよ。
し‐よ【詩余】
(→)填詞てんしに同じ。
し‐よ【賜与】
身分の高い者から下の者に与えること。
じょ【女】ヂヨ
(呉音はニョ、慣用音はニョウ)
①おんな。
②むすめ。また、むすめの順番を示したり、数えるときに用いる語。「菅原孝標―」「長―に生まれる」「1男2―」
③女性の名や号につける語。「千代―」
④二十八宿の一つ。女宿。うるきぼし。
じょ【助】
①主となるもののたすけ。
②「次官すけ」参照。
じょ【序】
①中国殷代の学校。「庠序しょうじょ」
②ついで。順。次第。「長幼の―」
③はし。はじめ。いとぐち。「―の口」
④はしがき。まえがき。「―を書く」↔跋。
⑤和歌の序詞。和歌などの成立の由来などを記した文。
⑥芝居の最初の幕。
⑦雅楽などの緩やかで拍子にはまらない導入楽章。→序破急
じょ【叙】
(「序」に通用)いとぐち。はじまり。はしがき。
じょ【恕】
ゆるすこと。
じょ【除】ヂヨ
(呉音。慣用音はジ)わりざん。和算では2桁以上の割り算を指す。
じ‐よ【自余・爾余】
このほか。そのほか。それ以外。
⇒自余に混ぜず
じ‐よ【時余】
1時間あまり。
しょ‐あく【諸悪】
多くの悪行や悪事。「―の根源」
⇒しょあく‐まくさ【諸悪莫作】
しょあく‐まくさ【諸悪莫作】
〔仏〕七仏通戒偈しちぶつつうかいげの初句。諸悪をなしてはならないということ。古今著聞集5「―衆善奉行の文を銘に書かれたり」
⇒しょ‐あく【諸悪】
ショア‐こうど【ショア硬度】‥カウ‥
(アメリカ人ショア(Albert F. Shore)の名に因む)小さなダイヤモンド球を先端につけた錘おもりを一定の高さから試料に落とし、それが反発して跳ね上がる高さによって示される硬度。ショア硬さ。
しょ‐あたり【暑中】
(→)「暑気しょきあたり」に同じ。
しょ‐あん【書案】
①机。ふづくえ。
②文書の下書き。
しょ‐い【初位】‥ヰ
(ソイとも)律令制の最下級の位階。八位の下。大少上下の別があった。
しょ‐い【初意】
はじめの心持。最初の意見。
しょ‐い【所為】‥ヰ
①すること。しわざ。ふるまい。
②それが原因となっていること。せい。今昔物語集3「若しかく得たる玉の―か」
しょ‐い【書意】
文書の意義。
しょ‐い【暑威】‥ヰ
はげしい暑さ。
じょ‐い【女医】ヂヨ‥
①女性の医師。
②⇒にょい
じょ‐い【叙位】‥ヰ
①位階に叙すること。また、叙せられること。授位。「―叙勲」
②古代、五位以上の位階を勅授する宮廷行事。平安中期以降、正月5日または6日に固定化した。例叙位。→女にょ叙位→勅授。
⇒じょい‐にゅうない【叙位入内】
じょ‐い【徐渭】‥ヰ
明代の文人。字は文清・文長。浙江山陰の人。書は草書をよくし、画は花卉かきに優れ、陳継儒・八大山人らに影響を与える。(1521〜1593)
しょい‐あげ【背負上げ】シヨヒ‥
(→)「帯揚げ」に同じ。
しょい‐こ【背負子】シヨヒ‥
荷物を負う時、背にあてて用いる長方形のわく。背負いばしご。
背負子
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
しょい‐こ・む【背負い込む】シヨヒ‥
〔他五〕
手にあまることや迷惑なことをわが身に引き受ける。せおいこむ。「子の借金を―・む」
ジョイス【James Joyce】
アイルランドの小説家。内的独白を用い、個人の意識の流れを描く心理主義の技法を確立。神話を枠組として、時代の諸々の事象を投入する小説を書く。自伝的作品「若き日の芸術家の肖像」、モダニズム小説屈指の大作「ユリシーズ」のほか「フィネガンズ‐ウェイク」など。(1882〜1941)
ジョイ‐スティック【joystick】
コンピューターの位置入力装置の一種。スティックを前後左右に動かし、また付属のボタンを押して入力する。ゲーム機で使う。
しょ‐いちねん【初一念】
最初に思い立った一念。初志。「―を貫く」
しょい‐なげ【背負投げ】シヨヒ‥
⇒せおいなげ
じょい‐にゅうない【叙位入内】‥ヰニフ‥
外位げいから内位に入ること。
⇒じょ‐い【叙位】
しょ‐いり【初入り】
茶会の前半にあたる初座の茶室に客が入ること。↔後ご入り
しょ‐いん【所員】‥ヰン
「所」と名のつくところに勤務する人。「研究所の―」
しょ‐いん【書音】
(インは漢音)音信。書状。日葡辞書「ヒサビサ(久々)ショインヲツウゼヌ」
しょ‐いん【書院】‥ヰン
①中国の講学の場所。また、天子の文学の士を置く所。
②官学に対し、実際に学に志す者の私塾。宋の四大書院(白鹿洞・岳麓・応天・石鼓)は特に著名。元以後、急増。明末の東林書院も有名。また、朝鮮では李朝中期以後に中国に倣って設立した。
③書斎。初め、寺院の中の書見をしたり講義をしたりする所をいい、室町時代以後、武家・公家の邸で居間兼書斎の称。
④(→)付書院つけしょいんに同じ。
⑤書院造の座敷。その位置や構造などによって表書院・奥書院、黒書院・白書院、大書院・小書院などの別がある。
⑥書店。書房。
⇒しょいん‐がまえ【書院構え】
⇒しょいん‐けぬき【書院毛抜】
⇒しょいん‐し【書院紙】
⇒しょいん‐だな【書院棚】
⇒しょいん‐づくり【書院造】
⇒しょいん‐どこ【書院床】
⇒しょいん‐ばん【書院番】
しょ‐いん【書淫】
[晋書皇甫謐伝]読書にふけること。非常に書物を愛好すること。また、その人。
しょ‐いん【署員】‥ヰン
「署」と名のつく役所に勤務する人。「税務署の―」
じょ‐いん【女陰】ヂヨ‥
女性の陰部。にょいん。ほと。
ショインカ【Wole Soyinka】
ナイジェリアの劇作家。アフリカの問題を西欧悲劇の手法を用いて描く。戯曲「湿地に住まう者」など。ノーベル賞。(1934〜)
しょいん‐がまえ【書院構え】‥ヰンガマヘ
(→)付書院つけしょいんに同じ。
⇒しょ‐いん【書院】
しょいん‐けぬき【書院毛抜】‥ヰン‥
書院3の煙草盆に添えて置く毛抜き。
⇒しょ‐いん【書院】
しょいん‐し【書院紙】‥ヰン‥
(書院造の明り障子に用いたことから)障子紙の異称で、もとは美濃紙を指した。
⇒しょ‐いん【書院】
しょいん‐だな【書院棚】‥ヰン‥
(→)付書院つけしょいんに同じ。
⇒しょ‐いん【書院】
しょいん‐づくり【書院造】‥ヰン‥
室町末期から起こり江戸初期に完成した住宅建築の様式。接客空間を独立させ、立派に作る。主座敷を上段とし、床・棚・付書院つけしょいん・帳台構を設ける。角柱で、畳を敷きつめ、柱間には明り障子・襖を、外廻りには雨戸を用いる。和風住宅として現在まで影響を及ぼしている。
⇒しょ‐いん【書院】
ジョイント【joint】
①つなぎめ。あわせめ。継手つぎて。
②合同。連携。
⇒ジョイント‐コンサート【joint concert】
⇒ジョイント‐ベンチャー【joint venture】
しょいん‐どこ【書院床】‥ヰン‥
(→)付書院つけしょいんに同じ。
⇒しょ‐いん【書院】
ジョイント‐コンサート【joint concert】
複数の演奏家が共演する合同コンサート。
⇒ジョイント【joint】
ジョイント‐ベンチャー【joint venture】
一つの事業を複数の事業者が共同出資して行う方式。合弁事業。共同企業体。
⇒ジョイント【joint】
しょいん‐ばん【書院番】‥ヰン‥
(もと江戸城本丸白書院紅葉の間に勤番したからいう)江戸幕府旗本の軍事組織。若年寄に属し、営中の警備、将軍の扈従こしょう、儀式の事をつかさどった。
⇒しょ‐いん【書院】
しょいん‐ぼん【初印本】
木版本で、版木を彫って初めて印刷したもの。版面が傷んでいないので字画が鮮明で刷上りが良い。初刷しょずり本。
しょう【上】シヤウ
⇒じょう(上)
しょう【小】セウ
①ちいさいこと。わずかなこと。おさないこと。↔大。
②自分側を謙遜していう語。「―社」
③同名のものを区別するとき、下位または二次的な方に添える語。「―デュマ」
④小の月。太陰暦で1カ月の日数29日、太陽暦で1カ月の日数30日または28日(閏年は29日)の月。
⑤太閤検地以前の地積の単位。1段の3分の1、すなわち120歩。小歩しょうぶ。→大→半。
⑥小学校の略。
⇒小の虫を殺して大の虫を助ける
しょう【升】
尺貫法における容量の単位。古来用いられてきたが、現代の1升は1.80391リットル。斗の10分の1で、合の10倍。
しょう【少】セウ
①すくないこと。すこし。↔多。
②同一の官職で(大・中に比し)下位のもの。「―納言」
しょう【正】シヤウ
(呉音)
①ただしいこと。本当のこと。ほんもの。
②そのままであること。そっくり。浮世風呂2「姑婆の口まねはあの婆に―だよ」
③丁度。かっきり。「―12時」
④位階を正・従に分けた上の階級。「―三位」
⑤「長官かみ」参照。
→せい(正)
しょう【生】シヤウ
(呉音)
①いきていること。いのち。栄華物語疑「一切世間―ある物は皆滅す」↔死。
②いきている間。徒然草「―の中におほくの事を成じて後閑かに道を修せんとおもふほどに」
③いきもの。いのちあるもの。徒然草「―を苦しめて目を喜ばしむるは桀紂が心なり」
④ほんもの。本名。誹風柳多留3「連れの名を振られたやつは―で言ひ」
⑤現金。傾城禁短気「此十八匁を…一角―で給はるが拙者共が勝手なり」
⑥学生がくしょう。
→せい(生)
⇒生を改む
⇒生を替う
⇒生を隔つ
しょう【匠】シヤウ
職人。職工。たくみ。技芸にすぐれた人。「鷹匠たかじょう」
しょう【床】シヤウ
(「牀」の通用字)
①こしかけ。長いす。和英語林集成初版「シャウニフス」
②寝台。ねどこ。また、それを数える語。
しょう【抄】セウ
①(「鈔」とも書く)
㋐かき写すこと。また、ぬき書きすること。
㋑難語をぬき出して注釈すること。また、その注釈書。「抄物しょうもつ・しょうもの」
②枡目の単位。勺の10分の1。
しょう【声】シヤウ
(呉音)
①〔仏〕六境の一つ。耳で聴かれるもの。
②漢字の高低アクセント。
③声点しょうてん。名目抄奥書「凡そ訓読の字―を指して分明にすべし」
④発音の高低や強弱。音曲声出口伝「一切の文字は―が違へば訛るなり」
→せい(声)
しょう【妾】セフ
①めかけ。そばめ。
②女性の自称の謙称。わらわ。雨月物語4「―が言ことをもしばし聞かせ給へ」
しょう【性】シヤウ
(呉音)
①先天的な性質。うまれつき。性状。たち。「―の根」
②〔仏〕外的影響・関係の如何によらず、常に同一である本質。
③陰陽道おんようどうで木・火・土・金・水の五行を人の生年月日などに配当し、その相生そうしょう・相剋そうこくの理によって禍福・吉凶を定めるもの。
→せい(性)
⇒性が合う
⇒性が抜ける
⇒性に合う
しょう【承】
漢詩で承句の略。
しょう【尚】シヤウ
⇒しょうし(尚氏)
しょう【相】シヤウ
たすけること。君主を輔佐し政を行う職。大臣。「外―」→そう(相)
しょう【省】シヤウ
(呉音。漢音はセイ)(官庁・宮中の意)
①中国で、唐代〜元代の中央官庁。→三省。
②中国の最上級の行政区画。元代、中書省の出張機関として行中書省を置き、その地方を統治、「行省」と略称されたのが、転じて省となり、現在に及ぶ。「山東―」
③日本で太政官の中央官庁。→八省。
④1869年(明治2)の官制改革で設けられた中央行政機関。85年の内閣制度に引き継がれ、幾多の変遷を経て、2001年の中央省庁機構の再編で総務・法務・外務・財務・文部科学・厚生労働・農林水産・経済産業・国土交通・環境の10省、07年に防衛省が設置され11省となる。
しょう【荘・庄】シヤウ
(呉音)
①(→)荘園に同じ。
②荘園の名を踏襲した地名などにつける呼び名。「新田の―」
③もと、台湾の行政区域のうち、街の下、社の上にあったもの。
→そう(荘)
しょう【哨】セウ
みはり。ものみ。「―に立つ」
しょう【将】シヤウ
①ひきいること。軍隊を引率・指揮する者。軍隊の長。「―たるの器」「敗軍の―」
②古代、近衛府の官名。
③旧陸海軍・自衛隊の階級の一つ。
⇒将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
しょう【症】シヤウ
①病気の性質。病気。軽口露がはなし「薬ばかりにては…治しがたき―なり」
②漢方用語の一つ。陰陽・虚実・気血水・六病位・五臓など、漢方独特の病態把握を総合して得られた診断、治療の指示。
しょう【祥】シヤウ
①めでたいこと。
②[儀礼士虞礼]1年目(小祥)と3年目(大祥)の忌。「祥月しょうつき命日」
しょう【称】
となえること。呼ぶこと。また、その呼び名。「獅子王の―」
しょう【笑】セウ
他人の受容を望む謙遜の語。「御―納下さい」
しょう【商】シヤウ
①売り買いして利益を得ること。あきない。また、その人。あきんど。「貿易―」
②日本・中国の音楽で、五声の第2音。宮きゅう(第1音)より2律(長2度)高い。古今著聞集6「宮・―・角・徴・羽の五音あり」
③〔数〕ある数(式)を他の数(式)で割って得た値。→余り1㋑。
④心宿なかごぼしの漢名。→参商しんしょう1。
⑤殷いんのこと。
しょう【唱】シヤウ
となえること。うたうこと。
しょう【娼】シヤウ
あそびめ。遊女。
しょう【章】シヤウ
①[論語公冶長「斐然ひぜんとして章を成す」]あや。いろどり。
②ひとまとまりになり完結している詩文。ふみ。
③文章・楽曲などで、全体をいくつかに分けた大きな段落。「第1―」
④漢文の一体。臣下が天子に上書して、謝恩や慶賀の意を表すもの。
⑤「メトン期」参照。
⇒章を断ち義を取る
しょう【笙】シヤウ
雅楽の管楽器。奈良時代に中国から伝来。木製椀型の頭かしらの周縁に、長短17本の竹管を環状に立て、うち2本は無音、他の15本それぞれの管の外側または内側に指孔、管の脚端に金属製の簧したがある。頭にある吹口から吹き、または吸って鳴らす。単音で奏する一本吹の法(催馬楽さいばらや朗詠の伴奏などに用いる)と、6音または5音ずつ同時に鳴らす合竹あいたけの法(唐楽の楽曲に用いる)とがある。笙の笛。鳳笙。そうのふえ。そう。→竽う
笙
しょう【勝】
①かつこと。かち。「1―1敗」↔敗。
②地勢または景色のすぐれていること。また、その地。
しょう【掌】シヤウ
たなごころ。てのひら。
⇒掌を反す
しょう【湘】シヤウ
①中国湖南省の別称。
②湘江のこと。
③相模国さがみのくにの「相」を湘1に因んで書く。→湘南
しょう【硝】セウ
鉱物の一つ。硝酸カリウム。火薬などの原料。
しょう【証】
①あかしとなるもの。しるしの書類。無名抄「古歌に確かにしかしかありなど―を出す事は」
②〔仏〕さとり。正法眼蔵辧道話「坐禅辧道してその―をとるべし」
しょう【詔】セウ
天皇の命令。みことのり。→詔書
しょう【象】シヤウ
(呉音はゾウ)易占に現れたかたち。うらかた。→ぞう(象)
しょう【傷】シヤウ
きず。けが。
しょう【聖】シヤウ
⇒せい(聖)
しょう【鉦】シヤウ
東アジアで用いる円い蓋形ふたがたの平たい打楽器の総称。銅またはその合金で製し、撞木しゅもく・桴ばちなどで叩いて鳴らす。日本では敲鉦たたきがね・摺鉦すりがね・鉦鼓など。念仏や祭礼の囃子などに用いる。また、中国・朝鮮では軍楽にも使用した。かね。
しょう【頌】
①褒めたたえること。ほめうた。
②詩経の六義りくぎの一つ。宗廟の祭祀における楽歌。祖先の徳をたたえ、子孫に福をもたらすことを祈る歌。周頌・魯頌・商頌の3種がある。
③漢文の一体。皇帝や大臣をほめたたえるもの。押韻するものもある。
→じゅ(頌)
しょう【誦】
(呉音はジュ)となえること。節をつけてよむこと。「誦経じゅきょう・ずきょう」
しょう【障】シヤウ
〔仏〕仏道修行の障害となるもの。
しょう【廠】シヤウ
屋根だけで壁のない建物。転じて、仕事場。
しょう【漿】シヤウ
①米を煮た汁。こんず。おもゆ。また、飲みもの。
②一般に、物のしる。
⇒漿を請いて酒を得
しょう【衝】
①大通り。かなめ。要所。「―に当たる」
②〔天〕惑星・月などの黄経と太陽の黄経との差が180度に等しい時刻、およびその状態。すなわち、惑星などが地球に対して太陽と正反対の方向に来ること。このとき外惑星は地球に最も接近する。内惑星には衝はない。↔合
しょう【請】シヤウ
(呉音)
①こうこと。依頼。今昔物語集26「人の―を取りて行ひ」
②まねくこと。太平記35「檀那の―を受けたまふ」
③古代、特定の身分ある者に対し、律が規定した刑法上の特典。議ぎに次ぐ資格として、五位以上の貴族などに適用される。
しょう【賞】シヤウ
ほめて与える金品。褒美。「―をもらう」
しょう【礁】セウ
(reef)水面に見え隠れする岩。かくれ岩。
しょう【鍾】
①中国、春秋戦国時代の容積の単位。1鍾は6斛4斗(約49.7リットル)。太平記29「千―の禄」
②漢代に用いた、青銅製の酒壺。
しょう【醤】シヤウ
①ひしお。
②みそ・したじの類。
しょう【簫】セウ
東アジアの、簧したを持たない縦吹きの管楽器の名。
①10〜20本余の竹管を音高順に横に並べ、管の下方を閉じたもの。パンパイプと同じ構造。排簫はいしょうともいう。
②(→)洞簫に同じ。簫の笛。
しょう【鐘】
①中国古代の楽器。銅または響銅さはりで製し、深い椀形を逆さにしたもの。上に筩とうと称する中空管を備える。1個のものを特鐘、多数を一組にしたものを編鐘と呼ぶ。→編鐘。
鐘
②つきがね。つりがね。
③時刻をつげる、かね。「一点―」
しょう【少輔】セウ
(セウフの約)
①律令制の省の次官。大輔の次位。しょうふ。しょうゆう。源氏物語浮舟「殿の御随身、かの―が家にて、時々見るをのこなれば」
②明治初年に置かれた各省および神祇官の高級職員の一つ。
しょう【兄鷹】セウ
(雌の鷹を弟鷹だいというのに対していう。「大」「小」の字音に由来するか)雄の鷹。源氏物語夕霧「物おぢしたる鳥の―やうの物のやうなるはいかに人笑ふらむ」
しょ‐う【暑雨】
夏の炎天に降る雨。
しょ‐う【諸有】
〔仏〕
①あらゆるもの。
②二十五有の迷いの境界。→有う
しょ・う【背負う】シヨフ
〔他五〕
(セオウの転)
①せおう。浮世風呂3「ハイおちやつぴいとおてんばをネ、一人で―・つてをります」。「借金を―・う」
②(「―・ってる」の形で)うぬぼれる。「あの人は―・ってる」
⇒背負って立つ
し‐よう【子葉】‥エフ
種子から発芽した幼植物に最初に出る葉。種子の中で既にできていて、一般に普通葉と形が異なる。単子葉類には1枚、双子葉類には通常2枚ある。
し‐よう【止揚】‥ヤウ
〔哲〕(Aufheben ドイツ 「廃棄」「高めること」「保存すること」の意)ヘーゲルの用語。弁証法的発展では、事象は低い段階の否定を通じて高い段階へ進むが、高い段階のうちに低い段階の実質が保存されること。矛盾する諸契機の発展的統合。揚棄ようき。
し‐よう【仕様】‥ヤウ
①仕方。方法。「返事の―に困る」
②製作や注文にあたって、あらかじめ定める仕上り品の構造やデザイン。「―の一部変更」
⇒しよう‐がき【仕様書】
⇒しよう‐しょ【仕様書】
⇒しよう‐もよう【仕様模様】
⇒仕様が無い
し‐よう【至要】‥エウ
このうえもなく大切なこと。「―な議案」
し‐よう【私用】
①個人的な用事。「―で出掛ける」↔公用。
②私事に使用すること。「―禁止」
し‐よう【私傭】
私人がやとうこと。私人にやとわれること。
し‐よう【使用】
①つかいもちいること。つかうこと。
②賃金を払い、あるいは権限で、他人を労務に服させること。
⇒しよう‐かち【使用価値】
⇒しよう‐しゃ【使用者】
⇒しよう‐しょうめい【使用証明】
⇒しよう‐たいしゃく【使用貸借】
⇒しよう‐にん【使用人】
⇒しよう‐りょう【使用料】
し‐よう【枝葉】‥エフ
①枝と葉。えだは。
②転じて、主要でない部分。「―にこだわる」
⇒しよう‐まっせつ【枝葉末節】
し‐よう【姿容】
すがた。みめかたち。容姿。
し‐よう【施用】
とりあつかい用いること。
し‐よう【試用】
ためしに用いること。「新製品を―する」
⇒しよう‐きかん【試用期間】
し‐よう【飼養】‥ヤウ
動物を飼い養うこと。
⇒しよう‐ひょうじゅん【飼養標準】
し‐よう【廝養・厮養】‥ヤウ
たきぎ取り、馬の世話などの雑役をする者。めしつかい。こもの。
じょう【上】ジヤウ
(呉音。漢音はショウ)
①高い方。うえ。また、おもて。表面。
②すぐれていること。よいこと。「―の成績」
③順序が先であること。「巻の―」
④さしあげること。たてまつること。また、進物の包み紙などに、たてまつる意で書く語。源氏物語橋姫「この袋を見給へば…―といふ文字をうへに書きたり」
⑤(接尾語的に)「…の上で」「…に関して」の意を表す。「教育―」
⑥漢字の四声しせいの一つ。上声じょうしょう。
⑦上野国こうずけのくにの略。
じょう【丈】ヂヤウ
①長さの単位。
㋐尺の10倍。約3メートル。「―六仏」
㋑周尺で、約1.7メートル。成人男子の身長。
㋒⇒つえ(杖)3。
②年長者への敬称。
③(「尉」「掾」「丞」等が起源で、江戸中期以後「丈」の字を当てた)歌舞伎俳優の芸名の下に添える敬称。明和・安永ごろより慣行。「市川団十郎―」
じょう【冗】
むだなこと。余計なこと。「煩を除き―を去る」
じょう【丞】
「判官じょう」参照。
じょう【条】デウ
①一くだりずつに書きわけた文。くだり。「第1―」
②古代、都城制の1区画。→条坊。
③古代、耕地の1区画。→条里制。
④…のこと。…の段。…というかど。平家物語1「今度山門の御訴訟、理運の―勿論に候」。「右の―によって処分する」
⑤(候文で接続助詞的に)…によって。…ゆえに。(一説では、「定じょう」4も「条」と見る)「…遣はし候―、御笑納下されたく候」
⑥細長いものを数える語。「一―の光が射す」
じょう【杖】ヂヤウ
①つえ。つえつくこと。
②(地積の単位)
⇒つえ(杖)3。
③律の五刑の一つ。罪人をむちで打つもの。刑具は笞ちと同じだが、60回から100回まで10回ごとの5等級とする。徒ずより軽く、笞より重い。杖刑。杖罪。
じょう【状】ジヤウ
①すがた。ありさま。
②事情を具して上申する書。陳述書。手紙。
じょう【定】ヂヤウ
(呉音)
①さだめること。さだまること。さだめ。正法眼蔵随聞記6「死去―なり」
②まちがいないこと。たしか。真実。本当。狂言、佐渡狐「狐は有るが―か無いが―か」。「案の―」
③範囲。程度。かぎり。平家物語5「文覚がはたらくところの―を拷してけり」
④(逆接の関係を示して)…するものの。…であっても。平家物語11「小兵といふ―、十二束三ぶせ、弓はつよし」→条じょう5。
⑤(きまった法式の意から)「その通り」「その様子」などの意を表す。今昔物語集19「此の―に念仏を申さば」。宇治拾遺物語14「この御心の―にては」
⑥(→)「さぐり(探)」3に同じ。
⑦〔仏〕(梵語samādhi; dhyānaの訳語)心を一つの対象に集中して安定させること。心の散乱を静めた瞑想の境地。禅定。三昧。
⑧評定ひょうじょう。愚管抄4「御前にて―のありけるに」
じょう【帖】デフ
(慣用音。漢音はチョウ)
①折り手本。折本。帳面。
②法帖ほうじょうの略。
③㋐折本や帳面を数える語。
㋑幕2張を一まとめとして数える語。
㋒屏風・楯などを数える語。
㋓紙・海苔などの一定の枚数を一まとめにして数える語。美濃紙は48枚、半紙は20枚、海苔は10枚を1帖とする。
㋔雅楽の各楽章を構成する小曲を数える語。無名抄「五―まで――をきれぎれに舞ひ終りて後、破を舞ふ」
じょう【乗】
①車を数える語。
②〔仏〕衆生しゅじょうを悟りの彼岸に運ぶための道・手立てをのりものにたとえた語。仏の教えのこと。
③かけざん。「4の自―」
じょう【城】ジヤウ
(呉音。漢音はセイ)
①(中国では、壁で囲んだ都市の意)しろ。承久記「寄手は乱れ入る、―の中は小勢なり」
②山城国やましろのくにの略。
じょう【城】ジヤウ
姓氏の一つ。平安末・鎌倉初期の越後の豪族。平姓。源平争乱時に資永( 〜1181)が平氏方にくみしたがまもなく源氏に屈服。資永の弟長茂( 〜1201)は頼朝死後、1201年(建仁1)源氏打倒をはかり、敗れて吉野で討ち取られた。
じょう【尉】
①「判官じょう」参照。
②能で、老翁。また、その能面。↔姥うば。
③炭火の白い灰になったもの。浄瑠璃、平家女護島「そよと物音風音に火鉢の―の動くをも」
→い(尉)
⇒尉と姥
じょう【常】ジヤウ
①つね。ふだん。
②常陸国ひたちのくにの略。「―磐」
じょう【情】ジヤウ
(呉音。漢音はセイ)
①物事に感じて起こる心の動き。「山は静にして性をやしなひ、水はうごいて―を慰す」(芭蕉俳文)
㋐主観的な意識。きもち。こころ。「懐旧の―」
㋑思いやりの心。なさけ。「―が厚い」「―にほだされる」
㋒異性をしたう気持。「―を交わす」
②ありさま。ようす。「―を知らない第三者」
⇒情が移る
⇒情が強い
⇒情にもろい
⇒情を売る
⇒情を立てる
⇒情を通ずる
⇒情を張る
じょう【場】ヂヤウ
あることが行われるところ。ば。
じょう【掾】
①「判官じょう」参照。
②㋐中世以後、町人・職人など地下じげの者に与えられた称。虎屋近江掾の類。
㋑江戸時代以後、主として浄瑠璃の太夫の芸名に国名とともに与えられた称。竹本筑後掾の類。大掾・掾・少掾の3階級がある。
じょう【畳】デフ
たたみ。たたみを数える語。「千―敷」
じょう【諚】ヂヤウ
主君・貴人のいいつけ。おおせ。命令。平家物語9「御―まことに忝なう候」
じょう【嬢】ヂヤウ
①母親。正法眼蔵礼拝得髄「―とは母といふなり」
②未婚の女子。むすめ。息女。「お―さん」
③未婚の女子の氏名に添える敬称。また女芸人などの名にも添える。
じょう【錠】ヂヤウ
①(「鎖」とも書く)扉などに取り付けてしまりとする金具。鍵を用いて開閉する。源氏物語槿「―のいたく錆びにければ」
②粒状の薬。丸薬。また、その粒を数える語。「1回2―」
⇒錠をおろす
じょう【判官】
(「丞」の音から)律令制の四等官しとうかんの第3位。次官すけの下、主典さかんの上に位する。事務上の過誤の摘発、公文書の審査、宿直の割当てなどを担当。官司によって文字を異にし、神祇官では「祐」、太政官では「少納言」「弁」、省では「丞」、弾正台では「忠」、使では「判官」、職・坊では「進」、寮では「允」、司では「佑」、近衛府では「将監」、衛門府・兵衛府・検非違使などでは「尉」、内侍司では「掌侍」、大宰府では「監」、鎮守府では「軍監」、国では「掾」(大国では大少の別あり)、郡では「主政」と記す。検非違使の尉は単に判官ともいう。→四等官(表)
じ‐よう【自用】
①自分のために使用すること。
②他人の意見を用いず、自分の意見を勝手に行うこと。
③自分自身の用事。日葡辞書「ジヨウガゴザル」
⇒じよう‐しゃ【自用車】
じ‐よう【自養】‥ヤウ
〔生〕(→)独立栄養に同じ。→栄養形式
じ‐よう【侍養】‥ヤウ
[墨子兼愛下]そばにつき添い、世話をすること。
じ‐よう【時様】‥ヤウ
その時代の流行の型。
じ‐よう【滋養】‥ヤウ
身体の栄養となること。また、その食物。「―を摂る」
⇒じよう‐かんちょう【滋養灌腸】
⇒じよう‐とう【滋養糖】
⇒じよう‐ぶん【滋養分】
じ‐よう【慈養】‥ヤウ
慈愛を以て養育すること。
じ‐よう【辞様】‥ヤウ
いいまわし。ことばづかい。詞姿。
しょう‐あい【性合】シヤウアヒ
①性質。たち。
②互いの性質の合うこと。
③貨幣の純金または純銀と混和物との割合。貨率。
しょう‐あい【鍾愛】
(「鍾」は、あつめる意)非常にかわいがること。あつく寵愛すること。〈日葡辞書〉
じょう‐あい【情合】ジヤウアヒ
①人情のぐあい。
②互いの情意が一致すること。
じょう‐あい【情愛】ジヤウ‥
なさけ。いつくしみ。愛情。「親子の―」「こまやかな―」
しょうあい‐ぞめ【正藍染】シヤウアヰ‥
加熱せずに発酵させた藍の染液で行う藍染。
しょう‐あく【小悪】セウ‥
小さな悪事。↔大悪
しょう‐あく【性悪】シヤウ‥
〔仏〕本性上具わっている悪。天台宗では仏にも本性として悪が具わっていると説く。→性悪説せいあくせつ→しょうわる
しょう‐あく【掌握】シヤウ‥
手のひらの中に握ること。手に入れること。わがものとすること。「実権を一手に―する」
しょう‐アジア【小アジア】セウ‥
(Asia Minor)地中海とエーゲ海・黒海に挟まれた西アジアの半島地域。アジア‐トルコの大部分を占め、面積50万平方キロメートル。別称アナトリア。
しょう‐あじゃり【小阿闍梨】セウ‥
「大阿闍梨2」参照。
しょうあつ‐ざい【昇圧剤】
ショックその他による血圧低下時に血圧を上げるために用いる薬剤。カテコール‐アミン、血管作動性ポリペプチド、エピネフリン類似の交感神経作動性アミンなど。
しょうあみ【正阿弥】シヤウ‥
鐔工たんこうの一派。また、その製作した鐔つばの称。初期のものを古正阿弥といい、室町末期に起こる。鉄地に金象嵌きんぞうがんを施し、一般に武骨なものが多い。京・伊予・阿波・会津・庄内・秋田など各地に分派が生じた。元禄頃の京正阿弥の政徳まさのりは有名。
しょう‐あん【小安】セウ‥
①すこしやすらかなこと。
②小成に安んじて大志のないこと。
しょう‐あん【小庵】セウ‥
小さいいおり。また、自分の住居の謙称。
しょうあん【正安】シヤウ‥
[孔子家語]鎌倉後期、後伏見・後二条天皇朝の年号。永仁7年4月25日(1299年5月25日)改元、正安4年11月21日(1302年12月10日)乾元に改元。
しょう‐あん【硝安】セウ‥
(→)硝酸アンモニウムの略。
⇒しょうあん‐ばくやく【硝安爆薬】
⇒しょうあん‐ゆざい‐ばくやく【硝安油剤爆薬】
じょうあん【承安】
(ショウアンとも)[書経]平安末期、高倉天皇朝の年号。嘉応3年4月21日(1171年5月27日)改元、承安5年7月28日(1175年8月16日)安元に改元。
しょう‐アンティル‐しょとう【小アンティル諸島】セウ‥タウ
(Lesser Antilles)中央アメリカのカリブ海東部にある島嶼とうしょ群。プエルト‐リコ島の東からベネズエラ北東沖にかけて弧状に連なる。
しょうあん‐でん【小安殿】セウ‥
⇒こやすみどの
ジョヴァンニ【Giovanni】
イタリア語の男子名。→ジョン
しょうあん‐ばくやく【硝安爆薬】セウ‥
粉末状混合火薬の一種。硝酸アンモニウムを主剤とし、ニトロベンゼン・ジニトロナフタリンなどの硝化芳香族化合物を加えた爆薬。炭坑などで使用。岩石用のものをアンモン爆薬と呼ぶ。
⇒しょう‐あん【硝安】
しょうあん‐ゆざい‐ばくやく【硝安油剤爆薬】セウ‥
硝酸アンモニウム約94パーセントに軽油約6パーセントを吸収させた爆破薬。爆破力はダイナマイトや含水爆薬より弱いが、感度が低く比較的安全で価格も安いため多用される。アンホ爆薬。
⇒しょう‐あん【硝安】
しょう‐い【小異】セウ‥
わずかのちがい。「大同―」
⇒小異を捨てて大同につく
しょう‐い【少尉】セウヰ
将校の階級の一つ。中尉の下で、将校の最下位。
しょう‐い【正位】シヤウヰ
位階で同一等級の従位じゅういの上に列する位。↔従位
しょう‐い【正意】シヤウ‥
正しい意味。本来の意味。日葡辞書「シャウイニカナウタ」
しょう‐い【招慰】セウヰ
[後漢書班超伝]帰順させていたわること。
しょうい【松意】
⇒たしろしょうい(田代松意)
しょう‐い【称唯】‥ヰ
⇒いしょう(称唯)
しょう‐い【椒囲】セウヰ
(椒壁のかこいの意)皇后の宮殿。拾芥抄「后宮、長秋宮、―」
しょう‐い【焼夷】セウ‥
焼き払うこと。
⇒しょうい‐ざい【焼夷剤】
⇒しょうい‐だん【焼夷弾】
しょう‐い【傷痍】シヤウ‥
(「痍」もきずの意)きず。けが。
⇒しょうい‐ぐんじん【傷痍軍人】
しょう‐い【障囲】シヤウヰ
へだてかこむこと。かこい。
じょう‐い【上衣】ジヤウ‥
うわぎ。
じょう‐い【上位】ジヤウヰ
上のくらい。高い地位・順位。↔下位。
⇒じょうい‐がいねん【上位概念】
⇒じょうい‐しぼう【上位子房】
じょう‐い【上医】ジヤウ‥
診断や技術のすぐれた医者。
⇒上医は国を医す
じょう‐い【上意】ジヤウ‥
①君のおぼしめし。主君の命令。
②特に、江戸時代の将軍の命令。
③上位の者の意向。
⇒じょうい‐うち【上意討】
⇒じょうい‐かたつ【上意下達】
じょう‐い【浄衣】ジヤウ‥
⇒じょうえ
じょう‐い【常衣】ジヤウ‥
ふだんぎ。
じょう‐い【常居】ジヤウヰ
家人の平常の居室。褻居けい。
じょう‐い【情意】ジヤウ‥
感情と意志。こころもち。「―投合」
じょう‐い【諚意】ヂヤウ‥
おおせの趣旨。浄瑠璃、吉野忠信「―を返すは恐れ多く候へども」
じょう‐い【攘夷】ジヤウ‥
外夷をうちはらうこと。「尊王―」
⇒じょうい‐ろん【攘夷論】
じょう‐い【譲位】ジヤウヰ
君主が位を譲ること。譲国。
じょうい‐うち【上意討】ジヤウ‥
主君の命を受けて、罪人を討つこと。
⇒じょう‐い【上意】
じょうい‐がいねん【上位概念】ジヤウヰ‥
概念が外延に関して含み含まれる関係にあるとき、含む方の概念。例えば、動物は人間に対して上位概念である。↔下位概念。
⇒じょう‐い【上位】
じょうい‐かたつ【上意下達】ジヤウ‥
上の者の意志や命令を下位の者に通じさせること。↔下意上達
⇒じょう‐い【上意】
しょうい‐かんしょく【宵衣旰食】セウ‥
[新唐書劉蕡伝](「宵衣」は夜の明けきらないうちから礼服を着ること。「旰食」は日が暮れてから食事をとること)君主が政務に精励するさま。宵旰。
じょう‐いき【浄域】ジヤウヰキ
①極楽浄土。浄土。
②社寺の境内または霊地。東関紀行「心を―の雲の外にすませる」
しょう‐いく【生育】シヤウ‥
(セイイクとも)生みそだてること。生長・発育させること。今昔物語集5「一人の女子を―せり」
しょうい‐ぐんじん【傷痍軍人】シヤウ‥
戦争で負傷した軍人。
⇒しょう‐い【傷痍】
しょうい‐ざい【焼夷剤】セウ‥
敵を焼殺し、都市・構築物・航空機などを焼尽する薬剤。原油・重油・揮発油・テルミットなどを使用。
⇒しょう‐い【焼夷】
じょうい‐しぼう【上位子房】ジヤウヰ‥バウ
子房が花床の中央最上部にあり、花の諸器官はそれより低部にあるもの。↔下位子房
⇒じょう‐い【上位】
しょう



ずん【順】🔗⭐🔉
ずん【順】
(ジュンの直音表記)順序。次第。紫式部日記「さかづきの―のくるを」
ずん‐の‐まい【順の舞】‥マヒ🔗⭐🔉
ずん‐の‐まい【順の舞】‥マヒ
座にいる人々が順次に舞うこと。また、その舞。宇津保物語蔵開上「―は知りたらむにしたがひ」
ずん‐の‐わか【順の和歌】🔗⭐🔉
ずん‐の‐わか【順の和歌】
座にいる人々が順々に詠む和歌。宇津保物語蔵開上「―行政の少将の書きつく」
フエ【Hue・順化】🔗⭐🔉
フエ【Hue・順化】
ベトナム中部の都市。フエ川の左岸、河口から16キロメートル。19世紀、グエン(阮)王朝の首都。ベトナム戦争の激戦地。王城・寺院など史跡が多く、世界遺産。人口21万9千(1992)。ユエ。
フエ
提供:JTBフォト

まつら・う【服ふ・順ふ】マツラフ🔗⭐🔉
まつら・う【服ふ・順ふ】マツラフ
〔自四〕
(マツ(奉)ルに接尾語フの付いた語)服従する。従いつく。雄略紀「這はふ虫も大君に―・ふ」
まつろ・う【服ふ・順ふ】マツロフ🔗⭐🔉
まつろ・う【服ふ・順ふ】マツロフ
(マツラフの転)
[一]〔自四〕
服従する。従いつく。万葉集2「―・はぬ国を治めと」
[二]〔他下二〕
服従させる。従える。万葉集18「もののふの八十伴やそともの男を―・への向けのまにまに」
[漢]順🔗⭐🔉
順 字形
筆順
〔頁部3画/12画/教育/2971・3D67〕
〔音〕ジュン(呉)
〔訓〕したがう (名)より・のぶ
[意味]
①さからわずにしたがう。すなお。おとなしい。「順法・順応じゅんのう・柔順・恭順・帰順」
②次第。秩序ある道すじ。「背せいの順に並ぶ」「順番・順序・順延・筆順・イロハ順」
③すじみちに沿っている。意にかなう。「順境・順調・順風」
▷(対)逆。
[解字]
会意。「頁」(=あたま)+「川」(=水の流れ)。川の水が流れるように、道すじのままに頭を向けて進む意。
[下ツキ
温順・帰順・逆順・恭順・孝順・耳順・従順・柔順・随順・貞順・筆順・不順


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