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広辞苑の検索結果 (14)

けい‐しき【形式・型式】🔗🔉

けい‐しき形式・型式】 (form)事物の内容に対し、外から認められるものとしての形。特に、個々の形に重点を置く場合と、通じて見られる型に重点を置く場合とがあり、また、内容と切り離していることを強調する場合がある。 ①うわべに現れた形。外見。外形。時として、実質を問わないという非難のニュアンスがある。「通り一遍の―だけで済ます」 ②事務などを進めるための、文書の体裁や執るべき手続。「この届の―は不備だ」「―を踏んで面会を求める」 ③芸術作品の美的効果を高めるように、作品の構成する諸部分を配合する仕方。 ④〔哲〕物事の材料・内容と切り離して、構造・型・枠組を抽象してえられるもの。材料・内容を整序し統一する働きをもつ。哲学上の概念としては形相けいそうと言われる。↔質料。 ⇒けいしきがくてき‐けんきゅうほう【型式学的研究法】 ⇒けいしき‐げんご【形式言語】 ⇒けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】 ⇒けいしき‐しゅぎ【形式主義】 ⇒けいしき‐てき【形式的】 ⇒けいしきてき‐しんじつしゅぎ【形式的真実主義】 ⇒けいしき‐とうや【形式陶冶】 ⇒けいしき‐ば・る【形式張る】 ⇒けいしき‐はん【形式犯】 ⇒けいしき‐び【形式美】 ⇒けいしき‐ほう【形式法】 ⇒けいしき‐めいし【形式名詞】 ⇒けいしき‐ろん【形式論】 ⇒けいしき‐ろんりがく【形式論理学】

けいしき‐げんご【形式言語】🔗🔉

けいしき‐げんご形式言語】 (formal language)人工語のうち、構造・文字などの形式を重視して扱う言語。論理学などに基礎をおき、多く生成文法やオートマトンによって定義される。文法は規則的で簡潔。表現の融通性に欠けるが、機械に理解させやすいため、プログラム言語をはじめ計算機科学のさまざまな面で活用。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】‥クワイ‥🔗🔉

けいしき‐しゃかいがく形式社会学‥クワイ‥ ジンメルが首唱し、社会学を独自の科学として確立させた社会学説。異なる社会集団に共通して見られる上下関係・競争・模倣・分業といった関係の形式を研究する。フィーアカント(A.Vierkandt1867〜1953)やウィーゼ(L. von Wiese1876〜1969)によって発展。M.ウェーバーにも影響を与えた。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐しゅぎ【形式主義】🔗🔉

けいしき‐しゅぎ形式主義】 (formalism) ①一般に事物の形式を重んずる結果、内容そのものを軽視または無視する態度。「―におちいる」 ②ヒルベルトが唱えた数学基礎論上の立場。数学理論を記号の体系(形式的体系)とみなして、そこに矛盾が生じないことを証明することによって、数学に基礎を与えようとした。 ③〔哲〕カントのように、認識や道徳法則の普遍妥当性を、理性のア‐プリオリな形式にのみ根拠づけようとする立場。シェーラーはこれを批判して実質的価値倫理学を主張。→定言命法。 ④芸術作品の価値を主として形式にあると考える立場。例えばハンスリック・フィードラー・ヒルデブラントなど。文学ではテキストの形式や構造そのものを問題とするロシア‐フォルマリズムやニュー‐クリティシズム・構造主義詩学など。 ⑤〔法〕所有権などの物権変動が効力を生ずるには、登記や引渡しを必要とするという立法上の考え方。↔意思主義。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐てき【形式的】🔗🔉

けいしき‐てき形式的】 ①形式に関するさま。 ②表面的な形ばかりで、内容が伴わないさま。「―な挨拶」 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしきてき‐しんじつしゅぎ【形式的真実主義】🔗🔉

けいしきてき‐しんじつしゅぎ形式的真実主義】 〔法〕裁判の事実認定について、当事者間に争いがないなど一定の形式に合致した事実があれば、それを真実とみなすという原則。民事訴訟はこの原則による。→実体的真実主義⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐とうや【形式陶冶】‥タウ‥🔗🔉

けいしき‐とうや形式陶冶‥タウ‥ 知識の実質的内容の獲得よりも、その獲得過程で形成される心的能力という形式的側面の育成を重んずる教育。↔実質陶冶。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐ば・る【形式張る】🔗🔉

けいしき‐ば・る形式張る】 〔自五〕 実質よりも形式を重んずる。「―・った挨拶」 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐はん【形式犯】🔗🔉

けいしき‐はん形式犯】 法の形式的規定に違反する行為があれば足り、法益に対する侵害または危険の発生を必要としない犯罪。↔実質犯。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐び【形式美】🔗🔉

けいしき‐び形式美】 芸術作品の内容ではなく、形式に基づく美。調和・均衡・律動などの形式原理に基づく。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐めいし【形式名詞】🔗🔉

けいしき‐めいし形式名詞】 名詞としての実質的意義がなく、文法的機能を表す名詞。常にその意義を限定する語句を伴ってのみ用いられる。「こと」「ほど」「ところ」「よし」などの類。形式体言。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐ろん【形式論】🔗🔉

けいしき‐ろん形式論】 物事の形式についての議論。また、形式にとらわれて内容を軽視した議論。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐ろんりがく【形式論理学】🔗🔉

けいしき‐ろんりがく形式論理学】 (formal logic)命題の内容ではなく、形式のみに依存してその妥当性が決まる推論(演繹的推論)を体系的に研究する論理学。アリストテレス以来の伝統的論理学、フレーゲ以降の現代論理学はすべて形式論理学である。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

大辞林の検索結果 (16)

けい-しき【形式】🔗🔉

けい-しき [0] 【形式】 (1)事物が存在しているときの,外に現れているかたち。「書簡の―をとった小説」 (2)物事を行うときの,一定の手続きや方法・様式。また,その一群の物を特徴づける,共通して備えているかたち。「届出用紙の―を変える」「この―の車は製造を中止した」 (3)実質・内容を失ってからなお続いている方法・様式など。また,体裁を整えただけのもの。「―だけの質疑応答に終わる」 (4)〔哲〕 種々の要素を統一的な連関・構造にもたらすもの。事象が成立する本質的な枠組み。 ⇔内容

けいしき-げんご【形式言語】🔗🔉

けいしき-げんご [5] 【形式言語】 生成文法が対象とする,数学的な文法規則により生成される抽象的言語。

けいしき-こん【形式婚】🔗🔉

けいしき-こん [4] 【形式婚】 婚姻の成立に宗教上または法律上一定の形式を必要とする婚姻形態。 →事実婚

けいしき-しゃかいがく【形式社会学】🔗🔉

けいしき-しゃかいがく ―シヤクワイ― [6] 【形式社会学】 支配と服従,競争と闘争といった人々の心的相互作用の中にみられる基本的な形を取り出して研究の対象とする社会学。ドイツのジンメルによって提唱された。

けいしき-しゅぎ【形式主義】🔗🔉

けいしき-しゅぎ [5] 【形式主義】 〔formalism〕 (1)(ア)認識論で,理性のアプリオリな形式を認識の普遍妥当性の根拠と考えるカントや新カント主義の立場。(イ)倫理学で,純粋に形式的な道徳法則(定言命法)を道徳の普遍妥当性の根拠と考えるカントの立場をはじめ,実質的・具体的な規範の定立を避ける思想態度。(ウ)美学で,感覚的な内容美ではなく表現の仕方に美の原理を求めるヘルバルトらの立場。(エ)数学基礎論で,数学を有限の記号列から成る推論の連鎖と見なし,公理論的に形式化された体系の無矛盾性を証明することによって,数学を基礎づけようとするヒルベルトらの主張。(オ) ⇒フォルマリズム (2)一般に,物事の内容的側面を軽視して,形式的側面を重視する立場。多く否定的な意味合いでいう。「―に堕す」

けいしき-てき【形式的】🔗🔉

けいしき-てき [0] 【形式的】 (形動) (1)形式に関するさま。「―な誤り」「―にはまちがっていない」 (2)形ばかりで内容のないさま。 ⇔実質的 「―な挨拶」

けいしき-とうや【形式陶冶】🔗🔉

けいしき-とうや ―タウ― [5] 【形式陶冶】 知識の習得よりも,記憶力・推理力・想像力などの精神的能力の練磨を重視する教育の立場。 ⇔実質陶冶

けいしき-はん【形式犯】🔗🔉

けいしき-はん [4] 【形式犯】 一定の行為の存在があれば足り,法益に対する侵害または危険の発生を必要としない犯罪。駐車違反など行政取締法違反にその例が多い。 ⇔実質犯

けいしき-び【形式美】🔗🔉

けいしき-び [4] 【形式美】 芸術などにおいて,表現された思想内容に対して,統一・均斉・調和など形式的側面における美。 ⇔内容美

けいしき-ほう【形式法】🔗🔉

けいしき-ほう ―ハフ [0] 【形式法】 実体法の適用・実現の方法・形式に関する法規。すなわち訴訟法のこと。「手続法」とほぼ同義に用いられる。

けいしき-めいし【形式名詞】🔗🔉

けいしき-めいし [5] 【形式名詞】 名詞の下位分類の一。それ自身では実質的意味を表さず,連体修飾語を受けて名詞としての機能を果たす語。「日記を書くことにする」の「こと」,「これから出かけるところだ」の「ところ」など。形式体言。

けいしき-ろん【形式論】🔗🔉

けいしき-ろん [4] 【形式論】 内容に即して論を展開するのではなく,形式にとらわれた議論。

けいしき-ろんり【形式論理】🔗🔉

けいしき-ろんり [5] 【形式論理】 命題や推論について,その内容にかかわらず,ただその形式面から真偽を問う論理。

けいしき-ろんりがく【形式論理学】🔗🔉

けいしき-ろんりがく [7] 【形式論理学】 〔formal logic〕 推論や議論の妥当性を,その形式的側面に関して考究する学問。弁証法的論理学など経験の内容にかかわる論理学に対する。伝統的形態はアリストテレスによって整備され,推論,特に三段論法を中心に,概念・命題・誤謬などを取り扱う。現代の記号論理学はこれを記号の数学的演算の体系として発展させたもの。

けいしき-ば・る【形式張る】🔗🔉

けいしき-ば・る [5] 【形式張る】 (動ラ五[四]) 形式を整えることを重視する。「―・った挨拶(アイサツ)」

けいしき【形式】(和英)🔗🔉

けいしき【形式】 (a) form;→英和 formality.→英和 〜的(に) formal(ly);→英和 perfunctory(-ily).→英和 ‖形式主義(者) formalism (a formalist);red-tapism (a red-tapist) (お役所式の).形式論理 formal logic.

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