にんい【任意】 (１)その者の意思にまかせること。「―な方法」 (２)〔数〕特別な選び方をしないこと。あらゆる場合，すべての場合というのと同義にも用いる。「―な 2 点を結ぶ直線」

にんいいんたい【任意引退】 プロ野球で，所属球団の拘束を残したまま現役から引退すること。他球団でプレーするためには移籍手続きが必要。

にんいきてい【任意規定】 当事者が法の内容と異なる意思を表示しないかぎりにおいて適用される規定。任意法規。⇔強行法規

にんいさいけん【任意債権】 債務者が他の給付によって本来の給付に代える権利（代用権）をもつ債権。例えば，本来は土地を給付すべきところを，その土地の時価による金銭の支払いで代えることのできる債権など。

にんいしゅっとう【任意出頭】 刑事訴訟法上，身体を拘束されていない被疑者が，捜査機関の要求に応じて，取り調べを受けるためみずから捜査機関に出頭すること。

にんいじゅんびきん【任意準備金】 会社が，定款または株主総会の決議によって，利益を源泉として任意に積み立てる準備金。任意積立金。⇔法定準備金

にんいしょうきゃく【任意消却】 株主の同意によって会社が自己株式を取得した上でこれを失効させ，株式を消滅させること。⇔強制消却

にんいせいさん【任意清算】 合名会社・合資会社の清算において，定款または総社員の同意によって定めた方法により行われる清算方法。⇔法定清算

にんいそうさ【任意捜査】 強制手段を用いない，証拠物の任意提出・任意同行・任意出頭などによる捜査。⇔強制捜査

にんいだいりにん【任意代理人】 本人の意思に基づいて信任される代理人。委任代理人。⇔法定代理人

にんいちょうてい【任意調停】 労働争議を解決するために労働委員会が，労働者側と使用者側の合意に基づいて開始する調停。

にんいどうこう【任意同行】 捜査機関が検察庁・警察署などへの同行を求め，相手方の承諾によりこれを連行すること。

にんいほうき【任意法規】 当事者がその規定と異なる特約をすることによってその適用が排除されうる法規。⇔強行法規

にんいほけん【任意保険】 加入を当事者の任意とする保険。普通，営利保険・相互保険はすべてこれにあたる。⇔強制保険