ため【為】 (１)役に立つこと。利益になること。「―になる本」 (２)理由・原因を表す。「雨の―順延」 (３)目的を表す。「会議の―上京する」 (４)…にとって。「目の―によくない」

ため【溜】 (１)必要な力を集中させること。「腰の―がきかない」 (２)肥えだめ。

ためいき【溜め息】 心配・失望・感動などの時に思わずもらす大きな息。「―をつく」

ためいけ【溜め池】 用水をためておく池。

ためおけ【溜め桶】 (１)糞尿をため，またそれを運ぶ桶。 (２)天水桶。

ためがき【為書き】 書画の落款（らつかん）に，依頼主の名など，その書画を書いた理由を書き添えること。

ためぎん【為銀】 ⇒外国為替銀行（がいこくかわせぎんこう）

ためこ・む【溜め込む】 （動五） ためて，たくわえておく。「小金（こがね）を―・む」

ためし【例】 実際にあった事柄。先例。「そのような―はない」

ためし【試し・験し】 ためすこと。こころみること。「ものは―」

ためしぎり【試し斬り】 人や動物などを斬って，刀剣の切れ味をためすこと。

ため・す【試す】 （動五） 実際にやってみて確かめる。試みる。「性能を―・す」

ためつすがめつ【矯めつ眇めつ】 （連語） いろいろな方からよく見るさま。

ためながしゅんすい【為永春水】 （1790-1843） 江戸後期の戯作者。通称，越前屋長次郎。号，狂訓亭など。書肆（しよし）青林堂を営む。1821 年以後次々と作品を発表。特に「春色梅児誉美（うめごよみ）」で人情本の第一人者となったが，風俗を乱したとして罰せられ，翌年病没。著「春色辰巳園」「春告鳥」など。

ためらい【躊躇い】 ためらうこと。

ためらいきず【躊躇い傷】 刃物などで自殺を図ったものの死にいたらず，からだに残った傷。

ためら・う【躊躇う】 （動五） 思い切りがつかなくて迷う。躊躇（ちゆうちよ）する。「会うのを―・う」

た・める【溜める】 （動下一） (１)水などを一つの所に集めておく。「雨水を―・める」 (２)（「貯める」とも書く）金品をたくわえる。「小金（こがね）を―・める」 (３)処理しないで残してしまう。「宿題を―・める」「家賃を―・める」

た・める【矯める】 （動下一） (１)曲げたりまっすぐにしたりして形を整える。「枝を―・める」 (２)改め直す。矯正（きようせい）する。「―・め難い不親切」 (３)目をすえて見る。「―・めつすがめつ」

ためん【他面】 物事の，ほかの側面。ほかの方面。一方。

ためん【多面】 (１)多くの平面。 (２)多くの方面。

ためんかく【多面角】 〔数〕同一平面上にないいくつかの角が頂点を共有し，隣の角と辺を共有してできている立体図形。

ためんせい【多面性】 各方面にわたる性質。

ためんたい【多面体】 4 つ以上の多角形より成る面で囲まれた立体。面の数により四面体・五面体…と呼ぶ。

ためんてき【多面的】 （形動） 多くの面にわたるさま。⇔一面的 「―な活動」