
《「…ような[みたいな]━だ」の形で、助動詞的に》ある事態を比喩
ひゆ的に述べたり、近似値で述べたりする。言ってしまえば(だいたい)こうだ。
「それは猫に鰹節
かつおぶしを預けるような━だ」

《「…━だ」の形で、活用語の連体形を受けて》

《助動詞的に》本性、当然、当為などを表す。
「だいたいにおいて、夏は暑い━だ」
「見られないとなると、かえって見たくなる━だ」
「苦労は買ってでもする━だ」

否定の言い方は「━では[じゃ]ない」。「本来的に暴力は許される━ではない」など、本性、不適当、禁止の意を表す。

《終助詞的に》感動・詠嘆を表す。
「世の中にはすごい人がいる━だ」
「いやあ、よくもそんなに食べられる━だ」

《「…━だ」の形で、過去の助動詞「た(だ)」を受けて、助動詞的に》過去の経験を感慨を込めて回想・確認する。
「昔は体重も尺貫法でいった━だ」
「子供のころはよくあの川で泳いだ━だなあ」

《「…たい[…てほしい]━だ」の形で、助動詞的に》感慨を込めた願望を表す。
「たまにはゆっくり休みたい━だなあ」
「今年は何としても優勝してほしい━だ」

《「…そうな━だ」の形で、動詞連用形を受けて、助動詞的に》事態が成立しそうに見えて、なかなか成立しないことを感慨を込めていう。
「それとなく察しがつきそうな━だが」

《「…━ではない」の形で、過去の助動詞「た(だ)」を受けて、終助詞的に》押しつけや通念に対する強い反発や反論を表す。とても…ではない。
「あの薬は苦くて飲めた━ではない」
「土足で乗り込まれたのではたまった━ではない」

《「…という━だ」の形で、終助詞的に》→
言う


「これこそ本当の幸福という━だ」

《「━とする」の形で、活用語の連体形を受けて》そういう規定や仮定を設ける意を表す。
「委員は互選によって選出される━とする」
「かりに人間は死なない━とする」

《名詞に付いて複合語を作る》

それに所属する・関係する、などの意を表す。
「春━の服」
「男━・女━」
「縁起━・時代━」

まさにそれに相当する、の意を表す。
「冷や汗━・表彰━・眉唾
まゆつば━」


接頭


《形容詞・形容動詞の上に付いて》何となくそのようなようすである意を表す。
「━悲しい」
「━静かだ」
◆



〜

は、一般にかな書き。

〜

、

、

は、漢字書きが一般的だが、近年かな書きが増えた。


〜


には、「もんだ(くだけた俗語的な言い方)」「ものです(丁寧な言い方)」などのバリエーションがある。→
もの(終助)・
ものか・
もので・
ものなら・
ものの・
ものを
【物ともしない】
→
物