べん【弁（^▼瓣）】 名 花びら。 「五━の椿_つばき」 管・容器などの途中や両端にあって液体や気体の流通を調節する装置。また、それに似た機能をもつもの。バルブ。 「心臓の━」 「安全━」 瓣（「弁」「瓣」は本来別字。「弁」はかんむり、「瓣」は花びら。）

べん【弁（^▼辯）】 名話すこと。しゃべり方。 「━が立つ」 「大臣就任の━」 「━解・━護」 「詭━_きべん・答━・関西━」 辯（「弁」「辯」は本来別字。「弁」はかんむり、「辯」は言い開きする。）

【弁が立・つ】 →弁

べん【便】 名 都合がよいこと。便利。 「交通の━がいい」 「━をはかる」 「━宜」 「簡━」 排泄物。特に、大便。 「━の出が悪い」 （造） 排泄_はいせつする。 「━所」 「快━」 くつろぐ。 「━衣」

べん【弁（^▼）】 （造）とりしきる。 「合━_ごうべん・買━_ばいべん」 ◇「弁」「」は本来別字。「弁」を「」の代用字とする。

べん【弁（^▼辨）】 （造） わきまえる。わきまえて処理する。 「━証・━償」 「勘━」 用に当てる。 「━当」 「弁当」の略。→弁当 「駅━」 辨（「弁」「辨」は本来別字。「弁」はかんむり、「辨」は見わける。）

べん【弁（^▼辮）】 （造）髪をあむ。 「━髪_べんぱつ」 ◇「弁」「辮」は本来別字。「弁」を「辮」の代用字とする。

べん【勉】 （造）はげむ。つとめる。 「━学・━励」 「勤━」

べん【^▼鞭】 （造） むち。むちうつ。 「━撻_べんたつ」 「先━」 むち状のもの。 「━毛」

べん‐い【便意】 名大小便、特に大便をしたくなる気持ち。 「━を催す」

べん‐えき【便益】 名便宜と利益。都合がよく有益なこと。 「公衆の━をはかる」

べん‐かい【弁解（^▼辯解）】 名・他サ変言い訳をすること。また、そのことば。 「遅刻したことをくどくどと━する」 「━無用」 関連語 大分類‖詫びる‖わびる 中分類‖詫びる‖わびる

べん‐がく【勉学】 名・自他サ変つとめて学問をすること。勉強。 「大学で━する」 「━に励む」 関連語 大分類‖学習‖がくしゅう 中分類‖学習‖がくしゅう

ベンガラ[Bengala _オランダ] 名 酸化第二鉄を主成分とする赤色顔料。塗料・染料・絵の具などに用いられる。 ◇インドのベンガル地方で産したことから。 縦糸に絹、横糸に木綿を用いた縞_しま織物。 ◇「ベンガラ縞_じま」の略。 「^▽紅殻」「弁柄」などとも当てる。

べん‐き【便器】 名大小便を受ける器。便所に備えつけるものや、室内用のおまる・おかわなど。

べん‐ぎ【便宜】 名都合がよいこと。便利のよいこと。また、その人にとって都合のよい処置。 「消費者の━をはかる」

べんぎ‐てき【便宜的】 形動一時の間に合わせにとりあえず処理するさま。 「━に分類する」

べん‐きょう【勉強】_━キャウ 名・自他サ変 学問や知識・技術などを身につけるために学ぶこと。 「算数を━する」 「受験━」 経験をすること。また、（将来のためになる）その経験。 「試合には負けたけれど、いい━になった」 商人が値引きをすること。値段をまけること。 「━させていただきます」 関連語 大分類‖学習‖がくしゅう 中分類‖学習‖がくしゅう

べんけい【弁慶（^▼辨慶）】 名 強い者。強がる者。 「━の泣き所（＝弁慶ほどの豪傑でも痛がって泣く急所の意から、向こうずね。転じて、強い者の弱点）」 「内━・陰━」 ◇鎌倉時代初期、源義経に仕えた武蔵坊_{むさしぼう}弁慶が豪傑をうたわれた僧であったことから。 竹筒に多くの穴をあけたもの。うちわや台所用具を差しておくのに使う。 ◇弁慶が七つ道具を背負った姿、または全身に矢を受けて立ち往生した姿になぞらえていう。 「弁慶縞_じま」の略。→弁慶縞

べんけい‐じま【弁慶^▼縞】 名紺と浅葱_あさぎ、紺と茶など、二色の糸で織った太い格子縞。弁慶格子。弁慶。

べん‐ご【弁護（^▼辯護）】 名・他サ変 その人の利益になることを主張して、その人が害を受けないように守ること。 「自己━」 刑事訴訟で、被告人・被疑者の正当な利益を擁護すること。

べんご‐し【弁護士】 名原告・被告の依頼や官公署の委嘱によって訴訟行為その他一般の法律事務を行うことを職業とする人。

べんご‐にん【弁護人】 名刑事訴訟で、被告人・被疑者の正当な利益を擁護することを任務とする人。原則として弁護士の中から選任される。

べん‐ざ【便座】 名洋式便器で、腰をかける部分。

べん‐さい【弁才（^▼辯才）】 名弁舌の才。巧みに話す才能。べんざい。 関連語 大分類‖人の性質‖ひとのせいしつ 中分類‖才能‖さいのう

べん‐さい【弁済（^▼辨済）】 名・他サ変借りていたものを返すこと。 「債務を━する」

べんざい‐てん【弁財天・弁才天（^▼辨財天・^▼辯才天）】 名七福神の一人。財福をつかさどる女神で、宝冠をつけ琵琶_びわを弾く姿であらわされる。弁天。べざいてん。 ◇もと、音楽・弁舌・財福・知恵をつかさどるインドの河神。

べん‐し【弁士（^▼辯士）】 名 演説・講演などをする人。 無声映画の画面に合わせて、その内容を語ることを職業とする人。活弁。

べん‐じょ【便所】 名小便・大便をするために設けられた場所。手洗い。トイレ。 「公衆［水洗］━」 ◇古風な言い方に「厠_かわや」「雪隠_せっちん」「後架_こうか」「はばかり」「ご不浄」などがある。

べん‐しょう【弁証（^▼辨証・^▼辯証）】 名・他サ変弁論によってある事柄を証明すること。また、弁別して証明すること。

べん‐しょう【弁償（^▼辨償）】_━シャウ 名・他サ変他人に与えた損害を金銭や品物で埋め合わせすること。 「修理代を━する」 「━金」 関連語 大分類‖返す‖かえす 中分類‖償い‖つぐない

べんしょう‐ほう【弁証法】_━ハフ 名哲学で、自己自身の中で自己と矛盾する有限なものによって自己を止揚し、より高次なものへと発展する運動・発展の論理。一般には、正・反・合、定立・反定立・綜合の三段階によって説明される。

べん・じる【弁じる（^▼辨じる）】 自他上一→弁ずる（辨）

べん・じる【弁じる（^▼辯じる）】 他上一→弁ずる（辯）

ベンジン[benzine] 名石油を分留して得られる無色透明の液体。引火性・揮発性が強い。燃料・溶剤・しみ抜きなどに用いる。

べん・ずる【弁ずる（^▼辨ずる）】 他サ変 わきまえる。区別する。 「公私を━」 処理する。済ませる。 「商用を━」 自サ変済む。解決する。 「用が━」 べん・ず（サ変） ＝弁じる

べん・ずる【弁ずる（^▼辯ずる）】 他サ変 言う。述べる。 「一席━」 言い訳をする。弁明する。 「友の名誉のために━」 べん・ず（サ変） ＝弁じる 関連語 大分類‖話す‖はなす 中分類‖話す‖はなす

べん‐ぜつ【弁舌（^▼辯舌）】 名ものを言うこと。また、ものの言い方。 「━を振るう」 「━さわやかに語る」 関連語 大分類‖言う‖いう 中分類‖おしゃべり‖おしゃべり

ベンゼン[benzene] 名最も基本的な芳香族炭化水素。特有の芳香をもつ無色の揮発性液体で、コールタールの分留などから得られる。化学工業製品の基礎材料や燃料・溶剤として重要。ベンゾール。

べん‐そ【弁^▼疏（^▼辯^▼疏）】 名・他サ変〔文〕言い訳をすること。弁解。

ベンゾール[Benzol _ドイツ] 名ベンゼン。

べん‐たつ【^▼鞭^▼撻】 名・他サ変 むちで打ってこらしめること。 努力するように強く励ますこと。 「ご指導ご━のほどお願い申し上げます」

ベンチ[bench] 名 駅・公園などに備えてある数人掛けの細長い椅子。 野球場などで、選手・監督・コーチなどの控え席。ダッグアウト。 野球などで、にいる監督・コーチ陣のこと。 「━の指示を仰ぐ」

【ベンチを温・める】 →暖める

ベンチ‐ウォーマー[bench warmer] 名出場する機会の少ない選手。補欠選手。 ◇ベンチを暖める人の意。

ベンチャー[venture] 名 冒険。冒険的な企て。 投機。また、投機的・野心的な事業。 「━企業」

ベンチャー‐キャピタル[venture capital] 名成長の可能性が見込めるベンチャービジネスに対する投資を主な業務とする企業。

ベンチャー‐ビジネス[venture business] 名最新技術や高度の専門知識を生かして、新分野で創造的・革新的な経営を行う企業。

ベンチレーター[ventilator] 名換気のための装置。通風機・送風機・換気扇など。

べん‐つう【便通】 名大便が出ること。通じ。

べん‐てん【弁天（^▼辨天・^▼辯天）】 名 「弁財（才）天」の略。→弁財天 美しい女性。 「━娘」

べん‐とう【弁当（^▼辨当）】_━タウ 名 外出先で食べるように箱などに詰めて持っていく食べ物。 料理店・仕出し屋などが出す、箱などに主食と副食を詰め合わせた食事。 「幕の内━」

べん‐ぱく【弁^▼駁（^▼辯^▼駁）】 名・自他サ変他人の説の道理に合わない点を論じて攻撃すること。べんばく。 「証拠を挙げて相手の論を━する」

べん‐ぱつ【弁髪（^▼辮髪）】 名中国北方民族の間に行われた男性の髪型で、頭髪の中央を長く編んで垂らし、他の部分を剃_そったもの。清_しん代には漢民族に強制した。 「弁髪」は代用表記。

べん‐ぴ【便秘】 名・自サ変大便がとどこおって出なくなること。また、その状態。ふんづまり。

べん‐ぷく【便服】 名ふだん着。平服。便衣。

べん‐べつ【弁別（^▼辨別）】 名・他サ変物事の違いを見分けること。識別。 「是非善悪を━する」 関連語 大分類‖考える‖かんがえる 中分類‖分類‖ぶんるい

べん‐べん【便便】 形動_トタル 何もしないでいたずらに時を過ごすさま。 「━と日を送る」 太って腹がせり出ているさま。 「━たる太鼓腹」

べん‐ぽう【便法】_━パフ 名 便利な方法。 一時しのぎの便宜的な方法。 「━を講じる」

べん‐まく【弁膜（^▼瓣膜）】 名心臓・血管・リンパ管などの内部にあって、血液やリンパ液の逆流を防ぐ弁の働きをする膜。

べんむ‐かん【弁務官（^▼辨務官）】_━クヮン 名自治領・保護国・植民地などに派遣され、その地の政治・外交などを指導する公務員。

べん‐めい【弁明（^▼辯明）】 名・他サ変説明して事情を明らかにすること。申し開きをすること。弁解。釈明。 「発言の意図について━する」 関連語 大分類‖詫びる‖わびる 中分類‖詫びる‖わびる

べん‐もう【^▼鞭毛】 名原生動物や動植物の精子にある、細長い鞭_むち状のもの。運動器官として働く。

べん‐らん【便覧】 名ある事柄の概要が一見してわかるように編集された本。ハンドブック。びんらん。 「英文法━」

べん‐り【弁理（^▼辨理）】 名・他サ変物事を判別して処理すること。 「登記事務を━する」

べん‐り【便利】 名・形動あることをするのに都合のよいこと。うまく役立つこと。 「交通が━な土地」 「通勤に━なマンション」 ⇔不便 ‐さ

べんり‐し【弁理士】 名特許・実用新案・意匠・商標に関して特許庁などへの登録出願の代理や鑑定を行うことを職業にする人。

べん‐れい【勉励】 名・自サ変つとめはげむこと。ひたすら努力すること。 「職務に━する」 「刻苦━」 関連語 大分類‖努力‖どりょく 中分類‖努力‖どりょく

べんれい‐たい【^▼▼儷体】 名漢文で、四字または六字からなる対句を基本とし、華美な文辞と典故のある語句を多用する華麗な文。四六文。四六儷体。儷文。 ◇中国の南北朝時代に隆盛し、日本でも奈良・平安時代の漢文に多く用いられた。

べん‐ろん【弁論（^▼辯論）】 名・他サ変ある問題について、大勢の前で筋道を立てて意見を述べること。 「━大会」 「口頭━」 「最終━（＝刑事訴訟法で、公判手続きのこと。特に、公判期日に行われる弁護人などの陳述）」