【私法】 シホウ 公法に対して、個人相互の間の利益・関係について規定した法律の総称。民法・商法など。

【私門】 シモン 朝廷に対して、臣下個人の家。権力者の家。権門。「公道達而私門塞矣＝公道達シテ私門塞ガル」〔→荀子〕自分の家の門。

【私和】 シワ 犯罪・争い事などの当事者双方が、裁判によらずに話し合いでひそかに和解すること。示談。

【私怨】 シエン 個人的な事がらに関する恨み。『私恨シコン』

【私計】 シケイ 自分個人の考え。自分個人の利益のためのはかりごと。

【私乗】 シジョウ 「私史」と同じ。個人に属する軍隊。▽「乗」は、兵車。

【私信】 シシン 個人としての資格で書いたり受けとったりした手紙。

【私恩】 シオン 個人として受けた恩恵。

【私家】 シカ 個人の家。自分の家の利益をはかること。〔→書経〕大夫の家。〔→礼記〕民間人。在野の人。妻の実家。「有送其妻適私家者＝ソノ妻ヲ送リテ私家ニ適ク者有リ」〔→列子〕

【私恵】 シケイ 臣下が、君主の命令や法律によらないでかってに罪をゆるしたり、人民に恵んだりすること。〔→礼記〕

【私財】 シザイ 個人の財産。『私産シサン・私資シシ』

【私書】 シショ 個人的な書類。個人の内密の手紙。

【私通】 シツウ ひそかに他と通じる。夫婦でない男女がひそかに関係を結ぶこと。〈類義語〉内通。

【私党】 シトウ 個人の利害のために結成した集団。

【私淑】 シシュク〈故事〉直接に教えを受けないが、その人を敬愛して、その学問や人格などを見ならい学ぶこと。▽「淑」は、よいものに親しむ、自分をよくする。「予私淑諸人也＝予コレヲ人ニ私淑スルナリ」〔→孟子〕

【私情】 シジョウ 家族・友人など、関係の深い人のためを思う心。自分の利益だけを考える心。個人の立場での感情。