【受】 8画　又部　［三年］ 区点=2885　16進=3C75　シフトJIS=8EF3 《常用音訓》ジュ／う…かる／う…ける 《音読み》　ジュ／ズ／シュウ（シウ）〈shu〉 《訓読み》　うける／うけ／うかる 《名付け》　うく・うけ・おさ・しげ・つぐ 《意味》 ｛動｝うける（ウク）。手中にうけとる。「受領」「拝而受之＝拝シテコレヲ受ク」〔→論語〕 ｛動｝うける（ウク）。うけ入れる。「受諾」「太子受而舎之＝太子、受ケテコレヲ舎セシム」〔→史記〕 ｛動｝うける（ウク）。よい物をうけとる。授かる。「受賜＝賜ヲ受ク」 ｛動｝うける（ウク）。ひどいめにあう。「受罰＝罰ヲ受ク」「幽囚受辱＝幽囚セラレテ辱ヲ受ク」〔→史記〕 〔国〕うけ。人にうけとられる印象。また、物をうけ入れる容器。「気受け」「受けがよい」「郵便受け」うける。うかる。うけ入れて、それに応ずる。「受験」 《解字》 形声。「爪（て）＋又（て）＋音符舟」。舟は音符で、ふねには関係がない。Ａの手からＢの手に落とさないように渡し、失わないようにうけとるさまを示す。▽もらうがわからは受といい、渡すがわからは授という。受と授は、同じ動作の両面にすぎない。 《単語家族》 守（しっかり持つ→まもる）と同系。 《異字同訓》 うける。　受ける「注文を受ける。命令を受ける。保護を受ける。相談を受ける」請ける「請け負う。下請け」 《熟語》 →熟語 →下付・中付語

【受刑】 ジュケイ・ケイヲウク 刑罰を受ける。「受刑者」

【受任】 ジュニン ニンヲウク任務を与えられる。また、任務を引き受ける。任務を授ける。▽「受」は、授。

【受戒】 ジュカイ イマシメヲウク戒めを受ける。〔仏〕仏教を信じる者として守るべき規律（＝戒）を師から授かり、これに従うことを誓うこと。また、その儀式。

【受命】 ジュメイ・メイヲウク 天子となれという天の命令を受ける。〔→中庸〕命令を受ける。教えを受ける。また、教えを聞き入れる。

【受命之君】 ジュメイノキミ 天から命を受けてなった天子。天の認めたりっぱな天子。〔→史記〕

【受命符】 ジュメイノフ 天子となれという天の命令書。▽王莽オウモウは井戸の中から拾い上げた白い石に「安漢公（王莽の号）に告ぐ、皇帝と為ナれ」と赤い字で書いてあった（これが受命符）のを見て、新シンをたてたという。

【受胎】 ジュタイ 母胎の中に子ができる。みごもる。妊娠。懐妊。

【受降】 ジュコウ 降伏者を受け入れる。漢の受降城のこと。

【受降城】 ジュコウジョウ 城の名。また、地名。漢代には今の内蒙古モンゴル自治区五原県の北にあった。唐代には西・東・中の三つがあり、今の山西省と寧夏ネイカ回族自治区の北辺と内蒙古モンゴル自治区の黄河沿いにあった。明ミン代、広西壮チワン族自治区寧明ネイメイ県の北、ベトナムとの境にあった。▽辺境を固めるために設けた城を、外敵や被征服民の降伏を受け入れる所という意味で名づけたもの。

【受祚】 ジュソ 天子の位を受け継ぐ。福を受ける。

【受託】 ジュタク 頼みを受ける。頼まれてあずかる。

【受納】 ジュノウ 受け入れる。受け取って取りこむ。

【受授】 ジュジュ 受け取ることと、授けること。受け渡し。学問などを直接伝授すること。「山経及地志、茫昧非受授＝山経及ビ地志、茫昧トシテ受授スルニアラズ」〔→韓愈〕

【受終】 ジュシュウ あとをついで帝位につくこと。▽「終」は先帝の天子としての仕事の終わり。〔→書経〕

【受章】 ジュショウ 勲章などを受けること。

【受理】 ジュリ 申し出・書類などを受け付ける。また、受け入れて相手にする。▽「理」は、かまう、あつかう。

【受禄】 ジュロク・ロクヲウク 天から福を受ける。〔→中庸〕俸禄ホウロクを受ける。臣下としての給与をもらう。

【受業】 ジュギョウ ギョウヲウクでしが先生から学業を学ぶ。『受教ジュキョウ』「受業生」でしが師に対する自称のことば。仕事を命ぜられる。

【受禅】 ジュゼン・ゼンヲウク・ユズリヲウク 天子の位を譲り受ける。

【受領】 ジュリョウ 品物・金銭を受けとる。ズリョウ・ズロウ〔国〕昔の諸国の長官。今の県知事に当たる職。国司。▽前任者から事務を引き継ぐ意。

【受賞】 ジュショウ・ショウヲウク 功績・成績を認められてしるしとなるものをもらう。

【受諾】 ジュダク 相手のいうことを承知する。承諾。

【受講】 ジュコウ 講義・講習を受ける。

【受難】 ジュナン・ナンヲウク 災難にあう。ひどいめにあう。