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よ (格助)🔗⭐🔉
よ (格助)
〔上代語〕
(1)動作・作用の時間的・空間的起点を示す。から。「はしけやし我家(ワギエ)の方―雲居立ち来(ク)も/古事記(中)」「天地の遠き初め―世の中は常なきものと語り継ぎ流らへ来れ/万葉 4160」
(2)動作の行われる場所・経由地を示す。「大和へに行くは誰が夫(ツマ)隠り水(ズ)の下―延(ハ)へつつ行くは誰が夫/古事記(下)」「旅にして妹に恋ふればほととぎす我が住む里にこ―鳴き渡る/万葉 3783」
(3)動作の手段を示す。で。「浅小竹原(アサジノハラ)腰泥(ナヅ)む空は行かず足―行くな/古事記(中)」
(4)比較の基準を示す。より。「雲に飛ぶ薬食(ハ)む―は都見ばいやしき我(ア)が身またをちぬべし/万葉 848」
〔(1)上代には,この語とほとんど同じ用法をもつ格助詞として,「ゆ」「ゆり」「より」がある。これらの語の語源に関しては,「ゆり」「より」からその省略形として「ゆ」「よ」ができたとする説と,「ゆ」「よ」から「ゆり」「より」が派生したとする説とがある。(2)この語は,「古事記・歌謡」と「万葉集」にのみ用例がみられる〕
→より(格助)
→ゆ(格助)
→ゆり(格助)
大辞林 ページ 156233 での【格助】単語。