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さき【先・前】🔗⭐🔉
さき [0] 【先・前】
(1)物の先端。出っ張ったところ。はな。「―のとがった棒」「指の―」
(2)進んで行く一番前。先頭。「―を切って走る」「行列の―」
(3)時間的に早いこと。
⇔あと
「―に出かける」「―に着いた順に並ぶ」
(4)順序が前であること。
⇔あと
「代金を―に払う」
(5)その時よりも前。以前。
⇔のち
「―に申したとおり」「転ばぬ―の杖」「―の世」
(6)後につづく部分。後につづく段階。つづき。「早く―を読みたい」「―を急ぐ」
(7)これからあとのこと。将来。前途。行くすえ。「―が思いやられる」「お―まっくらだ」「三年―が楽しみだ」
(8)そこより遠い所。「この―行き止まり」「大阪より―へは行ったことがない」「霧で一〇メートル―も見えない」
(9)出かけて行く場所。「旅行―」「出張―」「勤め―」
(10)取引や交渉などをする相手。先方。「―がこわがつて相手にしねへから/安愚楽鍋(魯文)」
(11)かつて,ある官職にあったこと。前(ゼン)。多く「さきの」の形で用いる。「―の関白」
(12)先払い。先駆。「大久米のますら健男を―に立て/万葉 4465」
(13)第一。まっ先。「おだやかなる思ひを―とすべし/十訓 2」
〔 アクセント(5)(11)は [0][1]〕
ぜん【前】🔗⭐🔉
ぜん 【前】
■一■ [1] (名)
(1)ある時より先。まえ。以前。「―の会社では」「吾輩の爪は―申す通り皆後ろ向きであるから/吾輩は猫である(漱石)」
(2)(ア)官職・地位を表す名詞の上に付いて,「すぐまえの」「ひとつまえの」の意を表す。「―総理大臣」「―議員」(イ)時代を表す名詞の上に付いて,それより先立つことを表す。「―近代」(ウ)名詞の下に付いて,それ以前である意を表す。「紀元―」「使用―」「第一次大戦―」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)机・脇息(キヨウソク)・懸盤(カケバン)などを数えるのに用いる。「二―の膳(ソナエ)を供せんとす/今昔 13」
(2)神や社殿を数えるのに用いる。「摂社・末社すべて三十余―/滑稽本・膝栗毛 8」
まえ【前】🔗⭐🔉
まえ マヘ 【前】
〔「ま(目)へ(辺)」の意より〕
■一■ [1] (名)
(1)顔や視線の向いている方向,または場所。
⇔うしろ
⇔しりえ
「―を見て歩く」「お父さんの―でもう一度言ってみなさい」
(2)(ア)(事物に方向があると考えて)正面の方向,または場所。
⇔うしろ
⇔しりえ
「家の―に空き地がある」「計画の―に立ちはだかる障害」(イ)事物の前方の部分。「バスの―の方の席につく」(ウ)身体の正面の部分。着物などを着たとき,身体の正面にくる部分。「―がはだける」(エ)人間の陰部。「―を隠して風呂にはいる」
(3)順序の先の方。初めの方。さき。「電話帳では青田より青木の方が―にある」
(4)(時間的に)(ア)現在またはある時点より以前。「三十分ほど―に電話があった」「この話は―から変だと思っていた」(イ)ある行為・事態が成立する以前。「食事の―に手を洗う」「客が来る―に準備を調えておいた」(ウ)(「前の」の形で)さきの。直前の。
⇔あと
⇔のち
「―の首相」「―の正月」
(5)前歴。特に,過去の罪。前科。「―がある」
(6)(人を指す語句を受けて)その人に対する気がね・遠慮・体面などを示す。「たたきつけてかへらうと思つたけれどなかやどの―もあるから/安愚楽鍋(魯文)」
(7)形式名詞として用い,かねて思っていたとおりであること,ある判断に基づいていることを表す。「それは元から覚悟の―であるのだ/魔風恋風(天外)」
(8)(ア)貴人の面前。また,貴人に伺候すること。「正月(ムツキ)のついたち頃に―許されたりけるに/後撰(春上詞)」(イ)(上に「おお」「お」「み」を付けて)貴人その人をさす。「お―にこそわりなく思さるらめ/源氏(夕顔)」(ウ)(「…のまえ」の形で)女性の名に添えて敬意を表す。「名をば千手の―と申し候ふ/平家 10」
(9)僧侶に対するもてなしの食膳。「講師の―,人にあつらへさせなどして/宇治拾遺 9」
■二■ (接尾)
(1)名詞や動詞の連用形などに付いて,それに相当する分量や部分などを表す。ぶん(分)。「一人―」「分け―」
(2)人に関する名詞に付いて,その属性・機能などを強調する意を表す。「男―」「腕―」「気―」
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