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さき【先・前】🔗🔉

さき先・前】 ①突き出た部分。また、その端。「指の―」↔もと。 ②物や作用の向かう所。 ㋐進んで行く前方。「一寸―も見えない」「―を急ぐ」 ㋑行き着く目的地。「荷物の送り―」 ㋒交渉の相手。先方。「―の言い分」「―様次第」 ㋓前途。将来。「―が案じられる」「3年―の完成」 ㋔さきがけ。先陣。平家物語9「内々は―に心をかけたりければ」。「―を争う」 ㋕さきを追うこと。また、その人、その声。さきばらい。源氏物語少女「追ひののしる御―の声」 ③時間的に前であること。↔あと。 ㋐予あらかじめのこと。「運賃を―に払う」 ㋑以前。むかし。万葉集11「吾妹子に恋ひざる―に死なましものを」。「―に着く」 ㋒さきにすべきこと。第一の事。優先事。平家物語12「御学問おこたらせ給はず正理を―とせさせ給ひしかば」 ㋓幸先さいさきの略。前兆。狂言、河原太郎「此酒を誰が物ぢやと思うて、其様な―のわるいことをおしやるぞ」 ④(取引用語)先物さきものの略。 ⇒先がある ⇒先が無い ⇒先が見える ⇒先に立つ ⇒先を争う ⇒先を追う ⇒先を折る ⇒先を駆く ⇒先を越す

ぜ【前】🔗🔉

】 御前ごぜの略。狂言、泣尼「其の尼―の泣くにつけて」

ぜん【前】🔗🔉

ぜん】 (呉音。漢音はセン) ①時間的に、また順序として、さき。「―近代」「―代議士」 ②㋐机・脇息・懸盤かけばんなどを数える語。今昔物語集11「一―の閼伽あかを備えて」 ㋑神または社祠を数える語。東海道中膝栗毛8「摂社・末社すべて三十余―」

まえ【前】マヘ🔗🔉

まえマヘ (「目方まへ」の意) ➊物の正面にあたるところ。 ①顔の向いている方。おもて。万葉集18「針袋取り上げ―に置き」。「―を見る」「黒板を―にする」「2階の1番―の席」「―へならえ」↔うしろ。 ②物・建物の正面。また、そこにある庭。庭前。大和物語「―に荻薄いとおほかる所になむありける」。「黒板の―に立つ」 ③幾つかある中の自分に近い方。手前。「一つ―の駅」「着物を左―に着せる」 ④進んで行く先にある方。前方。「遥か―を見る」「途中で―の席に移る」 ⑤着物の(→)前1にあたる部分。狂言、空腕「先づ―をくわつと取りお太刀のはばき元二、三寸抜きくつろげ」 ⑥陰部。まえのもの。 ⑦(神を直接指すのを避けて添える語)神の御身。古事記「能く我が―を治めば」 ⑧前神まえがみの略。 ⑨(多く「お」「おほ」「み」などの接頭語を添えて)神・天子・貴人の尊敬語。古事記「誰そ大―に申す」 ⑩貴人のそばに出ること。後撰和歌集「正月のついたちころに―許されたりけるに」 ⑪貴女の名に添えていう敬称。「玉藻の―」 ➋ある時点より早いこと。 ①以前。さき。「―に聞いた話」「―の戦争」「30分ほど―」「食事の―に手を洗う」↔あと↔のち。 ②前科。「―がある」 ③前相撲まえずもうの略。 ④僧侶に対しての食膳・饗応。源氏物語蜻蛉「七僧の―の事せさせ給ひけり」 ⑤(手前の略)他人や世間に対する体裁・面目。狂言、居杭「此の―が迷惑にござる」 ➌①それ相当のもの。また、そのものとしての面目。「男―」「一人―」「腕―」 ②割りあてたものの分量の意。「5人―の料理」

[漢]前🔗🔉

 〔刀(刂・)部7画〕

[漢]前🔗🔉

 字形  筆順 部6画/9画/教育/3316・4130〕 [] 字形 部6画/9画〕 〔音〕ゼン(呉) セン(漢) 〔訓〕まえ・さき・すすむ [意味] ①空間的に、まえ。(対)後。 ㋐正面。目のまえ。「前面・前進・前栽せんざい・門前・馬前・霊前」 ㋑相対的に、まえの位置。「前文・前略・前輪・前肢」 ②時間的に、まえ。さき。(対)後。 ㋐先だった時期。過去。「前ぜんから言っているだろう」「前兆・前非・前人・以前・空前」 ㋑すぐまえの時。「前日・前前回・前官・最前・食前」 ㋒相対的に、まえの時。「前便・前妻・前半生」 [解字] もと、刀部7画。形声。「」(=止)+「月」(=舟)の部分が音符で、舟が進む意。これに「刂」(=刀)を加えた「」は、切りそろえる意であるが、後にこの意味には「剪」を使い、「前」はもっぱら「まえ(へ進む)」の意に使われるようになった。 [下ツキ 以前・階前・眼前・空前・現前・午前・御前・婚前・最前・事前・従前・承前・神前・寸前・生前・尊前・丹前・直前・庭前・同前・風前・仏前・宝前・墓前・没前・面前・目前・門前・夜前・霊前

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