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かえり【反り】🔗🔉

かえり カヘリ 【反り】 〔「かえり(返)」と同源〕 ■一■ [3] (名) (1)うらがえること。くつがえること。 (2)「反(カエ)り角(ヅノ)」に同じ。 ■二■ (接尾) 助数詞。数や数の不定を表す和語に付いて,回数を表すのに用いる。たび。回。「いまひと―われにいひて聞かせよ/更級」

かえり-くじ【反り公事】🔗🔉

かえり-くじ カヘリ― 【反り公事】 (1)「逆公事(サカクジ)」に同じ。 (2)苦情をいうべき人間が,その相手から逆に苦情をいわれること。「人の子に―を食はせる/滑稽本・浮世風呂 2」

かえり-づの【反り角】🔗🔉

かえり-づの カヘリ― [3] 【反り角】 打ち刀・腰刀の鞘(サヤ)に,先を柄(ツカ)の方に向けてつけた鉤爪。抜刀の際,帯にかかるので,鞘が刀身とともに抜けるのを防ぐ。さかづの。

かえり【返り】🔗🔉

かえり カヘリ [3] 【返り】 〔動詞「かえる(返)」の連用形から〕 (1)返事。返書。返歌。「御―さすがに憎からずきこえかはし給ひて/竹取」 (2)漢文の返り点。

かえり-うち【返り討ち】🔗🔉

かえり-うち カヘリ― [3][0] 【返り討ち】 かたきを討とうとして,相手に逆に討たれること。「―にあう」

かえり-ぐま【返り隈・返り暈】🔗🔉

かえり-ぐま カヘリ― [3] 【返り隈・返り暈】 日本画で,彩色した上を胡粉(ゴフン)など白色や明るい色調の顔料でくまどること。逆隈(サカグマ)。照り隈。

かえり-ごえ【返り声】🔗🔉

かえり-ごえ カヘリゴ 【返り声】 雅楽や声明(シヨウミヨウ)で,呂から律に,また律から呂に調子を変えること。声明では反音(ヘンノン)ともいう。洋楽の転調または移調に近似。

かえり-ごと【返り言・返り事】🔗🔉

かえり-ごと カヘリ― 【返り言・返り事】 〔「かへりこと」とも〕 (1)使いが帰って来て報告すること。復命。「たひらけく早渡り来て―奏(モウ)さむ日に/万葉 4264」 (2)返事の言葉。答え。「翁かしこまりて,御―申すやう/竹取」 (3)返歌。「この―いとおとなしければ/十六夜」 (4)もらったお礼の贈り物。お返し。返礼。「あざらかなるものもてきたり。よねして―す/土左」

かえり-ざき【返り咲き】🔗🔉

かえり-ざき カヘリ― [0] 【返り咲き】 (1)一度衰えたもの,一度その地位を失った者などが,再びもとの状態に戻って勢いを得ること。「政界への―をねらう」 (2)草木の花が,その季節でないのに咲くこと。普通,春咲いた草木が初冬のころにまた花をつけること。狂い咲き。二度咲き。[季]冬。

かえり-じ【返り字】🔗🔉

かえり-じ カヘリ― [3][0] 【返り字】 漢文を訓読する時に,語順を逆にして上に返って読む字。返し字。

かえり-しょうがつ【返り正月】🔗🔉

かえり-しょうがつ カヘリシヤウグワツ [4] 【返り正月】 小正月。もどり正月。

かえり-しょにち【返り初日】🔗🔉

かえり-しょにち カヘリ― [4] 【返り初日】 演劇の興行中に,一度中止して同じ演目で再開したときの初日。

かえり-ち【返り血】🔗🔉

かえり-ち カヘリ― [3][0] 【返り血】 切りつけた人についた,相手の流した血。「―をあびる」

かえり-ちゅう【返り忠】🔗🔉

かえり-ちゅう カヘリ― 【返り忠】 (1)主君に背いて,敵側の主君に仕え忠義を尽くすこと。裏切り。「他人の口よりもれぬ先に―して/平家 2」 (2)いったん背いた者が,再びもとの主君に忠義を尽くすこと。「―せられたりければ,時の人後に忠小別当とぞ咲(ワラ)はれける/平治(上)」

かえり-づゆ【返り梅雨】🔗🔉

かえり-づゆ カヘリ― [3] 【返り梅雨】 戻り梅雨。

かえり-てん【返り点】🔗🔉

かえり-てん カヘリ― [3] 【返り点】 漢文を訓読する場合に,漢字の左下隅につけ下から上へ返って読むことを表す記号。「」はすぐ下の字から一字返って読むことを示し,一・二・三,上・中・下,甲・乙・丙などはその順序に上に返って読むことを示す。

かえり-にゅうまく【返り入幕】🔗🔉

かえり-にゅうまく カヘリニフ― [4] 【返り入幕】 (名)スル 相撲で,十両に落ちた者が再び幕内に上がること。

かえり-ばな【返り花・帰り花】🔗🔉

かえり-ばな カヘリ― 【返り花・帰り花】 (1)初冬の小春日和(ビヨリ)に咲く季節はずれの花。返り咲きの花。[季]冬。《日に消えて又現れぬ―/虚子》 (2)遊女などが二度目の勤めに出ること。「御身はまた廓に―/浮世草子・御前義経記」

かえり-もうし【返り申し】🔗🔉

かえり-もうし カヘリマウシ 【返り申し】 (1)使者が帰って来て報告すること。復命。「長奉送使にてまかり下りて,―の暁/続古今(離別詞)」 (2)神仏にお礼参りをすること。報賽(ホウサイ)。「―たひらかに/源氏(若菜上)」

かえり-もうで【返り詣で】🔗🔉

かえり-もうで カヘリマウデ [4] 【返り詣で】 (1)故郷へ帰り,先祖の墓などにお参りすること。 (2)「かえりもうし{(2)}」に同じ。「―ヲスル/ヘボン(三版)」

かえり-よみ【返り読み】🔗🔉

かえり-よみ カヘリ― [0] 【返り読み】 漢文を訓読するとき,下の字から上の字へ戻って読むこと。

かえり【帰り・還り】🔗🔉

かえり カヘリ [3] 【帰り・還り】 〔「かえり(返)」と同源〕 (1)もとのところへ帰ること。「夫の―を待つ」「―がおそい」 (2)帰る時。帰り道。帰途。「学校の―に本屋に寄る」

かえり-あそび【還遊】🔗🔉

かえり-あそび カヘリ― 【還遊】 「かえりだち{(1)}」に同じ。「祭の日の―御前にてあるに/栄花(様々の悦)」

かえり-あるじ【還饗】🔗🔉

かえり-あるじ カヘリ― 【還饗】 (1)賭弓(ノリユミ)・相撲(スマイ)の節会(セチエ)などのあとで,その日の勝負に勝った方の近衛大将が自邸で配下の人々を召して饗応すること。還立(カエリダチ)の饗(アルジ)。「八月にこの殿に相撲の―あるべければ/宇津保(俊蔭)」 (2)「かえりだち{(1)}」に同じ。「その日―いかめしく/宇津保(春日詣)」

かえり-うま【帰り馬】🔗🔉

かえり-うま カヘリ― [3] 【帰り馬】 荷や客を送り届けた帰り掛けの馬。普通より安い。戻り馬。「親方,―だが乗つてくんなさい/滑稽本・膝栗毛(初)」

かえり-がけ【帰り掛け】🔗🔉

かえり-がけ カヘリ― [0] 【帰り掛け】 (1)帰ろうとする時。 (2)帰る途中。帰り道。 ⇔行き掛け 「―に立ち寄る」

かえり-ぐるま【帰り車】🔗🔉

かえり-ぐるま カヘリ― [4] 【帰り車】 客を送り届けた帰りの空き車。

かえり-しな【帰りしな】🔗🔉

かえり-しな カヘリ― [0] 【帰りしな】 帰ろうとする時。また,帰る途中。かえりがけ。

かえり-しんざん【帰り新参】🔗🔉

かえり-しんざん カヘリ― [4] 【帰り新参】 一度辞めた者が再びもとの勤めに帰って働くこと。また,その人。

かえり-だち【還立】🔗🔉

かえり-だち カヘリ― 【還立】 (1)賀茂神社・石清水八幡宮などの祭礼の後,奉仕した使い・舞人たちが天皇の前に出て,歌舞の遊びをすること。還遊(カエリアソビ)。還饗(カエリアルジ)。「賀茂の臨時の祭の―に御神楽のあるに/宇治拾遺 5」 (2)「かえりあるじ{(1)}」に同じ。「左の大臣殿の賭弓(ノリユミ)の―,相撲のあるじなどには/源氏(竹河)」

かえり-だち-の-あるじ【還立の饗】🔗🔉

かえり-だち-の-あるじ カヘリ― 【還立の饗】 「かえりあるじ{(1)}」に同じ。「またの年賭弓の―にまかりて/後撰(雑一詞)」

かえり-てんじょう【還り殿上】🔗🔉

かえり-てんじょう カヘリ―ジヤウ 【還り殿上】 (1)いったん昇殿を停止された殿上人が再び昇殿を許されること。還昇。 (2)〔「源平盛衰記」が誤用した語か〕 退位した天皇が再び即位すること。重祚(チヨウソ)。「後には―して,称徳天皇と申しき/盛衰記 3」

かえり-ぶね【帰り船】🔗🔉

かえり-ぶね カヘリ― [4] 【帰り船】 (1)客や荷物を送り届けて引き返す船。戻り船。 (2)港へ帰る船。また,帰路に乗る船。

かえり-みち【帰り道・帰り路】🔗🔉

かえり-みち カヘリ― [3] 【帰り道・帰り路】 帰る途中のみち。帰路。帰途。

かえり-むこ【帰り婿】🔗🔉

かえり-むこ カヘリ― [4] 【帰り婿】 「年季婿(ネンキムコ)」に同じ。

かえり-い・ず【帰り出づ】🔗🔉

かえり-い・ず カヘリイヅ 【帰り出づ】 (動ダ下二) (1)もといた場所に戻って姿を見せる。「女,内侍のもとに―・でて/竹取」 (2)帰るために,ある所から出る。「みなその急ぐべきものどもなどとり具しつつ―・で侍にし/源氏(蜻蛉)」

かえり-き・く【還り聞く】🔗🔉

かえり-き・く カヘリ― 【還り聞く】 (動カ四) めぐりめぐって耳に入る。伝え聞く。「もしは侍どもの―・かんこと,返す返すはづかしう候へば/平家 10」

かえり-ご・つ【返りごつ】🔗🔉

かえり-ご・つ カヘリ― 【返りごつ】 (動タ四) 返事をする。かえりごとをする。「情なからず,うち―・ち給ひて/源氏(賢木)」

かえり-ざ・く【返り咲く】🔗🔉

かえり-ざ・く カヘリ― [4][0] 【返り咲く】 (動カ五[四]) 〔(2) が原義〕 (1)ある地位を失ったものが再びもとの地位に復帰する。「首位に―・く」 (2)その年のうちに再び花が咲く。狂い咲く。「散る花を吹きあげの浜の風ならば猶も木末に―・かせよ/夫木 4」 [可能] かえりざける

かえり-た・つ【還り立つ】🔗🔉

かえり-た・つ カヘリ― 【還り立つ】 (動タ四) (1)帰途につく。「―・ち路を来れば/万葉 3791」 (2)「還立(カエリダチ){(1)}」の遊びをする。「―・つ雲ゐの庭火深き夜に/夫木 18」

かえり-つ・く【帰り着く】🔗🔉

かえり-つ・く カヘリ― [4] 【帰り着く】 (動カ五[四]) 出発した所へ戻って到着する。帰着する。「ベース-キャンプに―・く」

かえり-て【却りて】🔗🔉

かえり-て カヘリ― 【却りて】 (副) かえって。反対に。「―はつらくなむ,かしこき御心ざしを思ひたまへ侍る/源氏(桐壺)」

かえり-な・る【還り成る】🔗🔉

かえり-な・る カヘリ― 【還り成る】 (動ラ四) 再びもとの官職に復する。「かの,解けたりし蔵人も,―・りにけり/源氏(松風)」

かえり-まか・ず【帰り罷づ】🔗🔉

かえり-まか・ず カヘリマカヅ 【帰り罷づ】 (動ダ下二) 貴人の所から退出する。「―・づる大学の衆どもあるを/源氏(乙女)」

かえり-まか・る【帰り罷る】🔗🔉

かえり-まか・る カヘリ― 【帰り罷る】 (動ラ四) (1)地方の任地に帰る。「我(ア)が待つ君が事終り―・りて/万葉 4116」 (2)「帰り行く」のへりくだった言い方。帰って行きます。「ひとり見をきて―・りなんずるこそあはれに/山家(雑詞)」

かえり-み【顧み】🔗🔉

かえり-み カヘリ― 【顧み】 (1)あとを振り返って見ること。「―すれば月かたぶきぬ/万葉 48」 (2)自分の身を懸念すること。「大君の辺にこそ死なめ―はせじ/万葉 4094」 (3)面倒を見ること。世話。「親たちの―をいささかだに仕うまつらで/竹取」 (4)反省。「モシソノ―ガ無クワ/天草本伊曾保」

かえり・みる【顧みる】🔗🔉

かえり・みる カヘリ― [4] 【顧みる】 (動マ上一)[文]マ上一 (1)過ぎ去ったことを考える。「歴史を―・みる」 (2)気を配る。気遣う。心配する。「家庭を―・みるゆとりもない」「危険も―・みず進む」 (3)後ろをふりむいて見る。「背後を―・みる」 (4)たち帰って見る。もどって見る。「磐代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまた―・む/万葉 141」

かえり・みる【省みる】🔗🔉

かえり・みる カヘリ― [4] 【省みる】 (動マ上一)[文]マ上一 〔「顧(カエリ)みる」と同源〕 ふりかえってよく考える。反省する。「自らを―・みて恥じるところがない」「日に三度(ミタビ)わが身を―・みる」

かえりやま【帰山】🔗🔉

かえりやま カヘリヤマ 【帰山】 姓氏の一。

かえりやま-のりまさ【帰山教正】🔗🔉

かえりやま-のりまさ カヘリヤマ― 【帰山教正】 (1893-1964) 映画監督。東京生まれ。純映画劇運動を提唱。日本最初の純映画劇「生の輝き」「深山の乙女」を撮る。映画芸術協会を設立。

かえり-わた・る【帰り渡る】🔗🔉

かえり-わた・る カヘリ― 【帰り渡る】 (動ラ四) 帰って行く。帰って来る。「御かたがたに―・り給ひぬ/源氏(初音)」

かえり【帰り】(和英)🔗🔉

かえり【帰り】 return.→英和 〜を急ぐ hurry back.〜がおそい be late (in) coming back[home].〜道に on one's way home[back].

かえりうち【返討ちにする(なる)】(和英)🔗🔉

かえりうち【返討ちにする(なる)】 kill a person who is seeking revenge on one (be killed by a person on whom one seeks revenge).

かえりざき【返咲き】(和英)🔗🔉

かえりざき【返咲き】 reflowering (花木の);a comeback (復活).→英和

かえりざく【返り咲く】(和英)🔗🔉

かえりざく【返り咲く】 bloom again (花木が);come back(復活).

かえりみる【顧みる】(和英)🔗🔉

かえりみる【顧みる】 look back (ふりむく);reflect(反省);→英和 look back(回想).顧みない ignore;→英和 disregard;→英和 neglect.→英和 …を顧みないで regardless of….

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