すい-う [1] 【翠雨】 青葉に降りそそぐ雨。緑雨。

すい-えい [0] 【翠影】 青葉の茂った木のかげ。

すい-えん [0] 【翠煙・翠烟】 （１）みどり色の煙。 （２）みどりのもや。遠く緑樹などにかかるかすみ。

すい-か ―クワ [1] 【翠花・翠華】 〔中国で，天子の旗を翡翠(カワセミ)の羽で飾ったことから〕 天子の旗。

すい-か [1] 【翠霞】 みどり色のかすみ。

すい-がい [0] 【翠蓋】 〔「すいかい」とも〕 みどり色のかさ。葉の茂った木の枝をたとえていう。「松は墓標の上に―を翳(カザ)して/不如帰（蘆花）」

すい-ぎょく [0] 【翠玉】 エメラルドのこと。

すい-しょう [0] 【翠松】 みどりの松。青々とした松。「磯より数十軒の間近に其―の枝を翳(カザ)し/帰去来（独歩）」

すい-しょく [0] 【翠色】 みどりいろ。みどり。

すい-たい [0] 【翠苔】 みどり色のこけ。緑苔。

すい-たい [0] 【翠黛】 （１）みどりの眉墨(マユズミ)。また，それを施した美しい眉。「―紅顔の色やうやうおとろへ/平家 8」 （２）緑にかすむ山のたとえ。「緑蘿の牆(カキ)，―の山/平家（灌頂）」

すい-ちょう ―チヤウ [0] 【翠帳】 みどり色のとばり。

すいちょう-こうけい ―チヤウ― [0] 【翠帳紅閨】 緑のとばりとくれないの寝室。貴婦人の寝室。「―に枕を並べし妹背も/謡曲・江口」

すい-び [1] 【翠眉】 （１）みどり色のまゆ。美人のまゆ。 （２）柳の葉が，細長く青々としているようす。

すい-び [1] 【翠微】 （１）山の中腹，八合目あたり。「―に登ること三曲二百歩にして/幻住庵記」 （２）遠くに青く見える山。「かやつりて―つくらん家の内/蕪村句集」

すい-らん [0] 【翠嵐】 山に立ちこめるみどりの気。

すい-らん [0] 【翠巒】 みどりの山。みどり色の連山。

すい-りゅう ―リウ [0] 【翠柳】 青々と茂ったやなぎ。

すい-りょく [1][0] 【翠緑】 みどりいろ。濃いみどり。

すいりょく-ぎょく [4] 【翠緑玉】 エメラルド。

すい-れい [0] 【翠嶺】 みどりの山の峰。翠峰。

すい-れん [0] 【翠簾】 緑色のすだれ。青竹のすだれ。

すい-ろう [0] 【翠楼】 〔昔，中国でその建物をみどり色に塗ることが多かったことから〕 妓楼。遊女屋。

みす-うち [0] 【御簾内・翠簾内】 （１）垂れ下げた御簾の中。 （２）人形浄瑠璃や歌舞伎で，浄瑠璃やチョボを語る御簾を垂れた狭い部屋。また，そこで語ること。舞台上手の上方にある。また，修業中のものは御簾内で語るので未熟な義太夫語りの称。河東節・一中節などは御簾内で演奏するのが原則。 ⇔出語り

みどり [1] 【緑・翠】 （１）色の名。光の三原色の一。青色と黄色との中間の色。春・夏の木の葉や草の色。古くは，緑色から青色に至る広い範囲の色をさした。みどりいろ。「木々の―」 （２）緑色の木や草。新緑をいうことが多い。[季]夏。「―の季節」「―滴る野山」