くぎ [0] 【釘】 金属・木・竹などの小片の，一方の先端をとがらせたもの。板や木などを打ちつけたり，物を掛けたりするのに使う。「―を打つ」「五寸―」

――にな・る 手足が冷えてかじかむたとえ。「こりや手も足も―・つた/浄瑠璃・天の網島（中）」

――を刺(サ)・す あとで逃げ口上を言えないように，あらかじめ念を押す。釘を打つ。

くぎ-かくし [3] 【釘隠し】 長押(ナゲシ)などに打った釘の頭部を隠すためにつける装飾用の金物。六葉が古くから最も一般的に用いられているが，近世以降はさまざまな形のものも考案され用いられた。 →六葉

くぎ-かじ ―カヂ 【釘鍛冶】 （刀鍛冶に対し）釘などの小物を作る鍛冶職。

くぎ-かすがい ―カスガヒ 【釘鎹】 釘と鎹。かたくつなぎ止めるもののたとえ。「―より離れぬ中/浄瑠璃・反魂香」

くぎ-こおり ―コホリ 【釘氷】 手足が冷えて釘や氷のように冷たくなるたとえ。「たたずむ足は―/浄瑠璃・寿の門松」

くぎ-ごたえ ―ゴタヘ 【釘応え】 （１）釘がうまく打ちこまれて利いていること。 （２）意見などのききめ。手ごたえ。「元が主筋下人筋の親と子，―せぬはず/浄瑠璃・油地獄（中）」

くぎ-ざき [0][4] 【釘裂き】 衣服などを釘にひっかけて裂くこと。また，その裂けたところ。かぎざき。くぎざけ。

くぎ-し [2] 【釘師】 パチンコ台の釘の状態を調整する職人。

くぎ-じめ [0] 【釘締め】 （１）釘でしっかり打ち付けること。釘付け。 （２）釘の頭を材の面より低く打ち込むときに用いる工具。釘へし。へし込み。

くぎ-づけ [0] 【釘付け】 （名）スル （１）釘を打ちつけて，動かないようにすること。「窓を―する」 （２）その場から動けないようにすること。また，その状態。「その場に―になる」 （３）「戸締(トジ)め{（２）}」に同じ。

くぎ-ぬき [3][0] 【釘抜き】 打ちつけた釘を抜くための道具。 （２）家紋の一。釘抜きをかたどったもの。 釘抜き（２） [図]

くぎ-ぬき 【釘貫】 柱を立て並べ横木を貫き通した簡単な柵(サク)。「関屋どもあまたありて，海まで―したり/更級」

くぎぬき-もん [4] 【釘貫門】 柱を立て，上部に二本の貫を渡し，扉をつけた門。町の木戸の類。釘門。

くぎ-ぼり [0] 【釘彫(り)】 （１）長押(ナゲシ)を鴨居(カモイ)に釘で打ちつけるために，裏に彫った孔(アナ)。 （２）高麗(コウライ)茶碗などに見られる釘で彫ったような線刻文様。

くぎ-め [0] 【釘目】 釘を打ち込んだ所。

くぎ【釘】 a nail;→英和 a peg (木釘).→英和 〜を打つ(抜く) drive in (pull out) a nail.‖釘抜 (a pair of) pincers.

くぎづけ【釘付けにする】 (1) nail up. (2) peg the price(物価を).→英和