めい [1] 【銘】 （１）器物・碑などに刻んで，物事の来歴や人の功績を述べた文。 （２）心に刻みこんだ戒めなどの言葉。「座右の―」 （３）器物に刻んだ，製作者の名。「―がある」 （４）上質であることを示すために，物に特につけた名。また，器物。

――打・つ （１）銘を刻む。 （２）名目をつける。もっともらしい名目をかかげる。「環境にやさしいと―・った商品」

――の物 刀剣などで，作者の銘のある物。

めい-う・つ 【銘打つ】 （連語） ⇒「銘」の句項目

めい-か ―クワ [1] 【銘菓】 特別の名をもつ上等な菓子。

めい-がら [0] 【銘柄】 （１）商品の名称。 （２）市場で取引の対象となる有価証券や商品の呼び名。

めいがら-まい [0] 【銘柄米】 特別な産地の特別な品種のうち，特にすぐれた品質をもつ米として，農産物検査法で指定されたもの。宮城県産ササニシキのような名称で指定される。

めい-かん [0] 【銘肝】 （名）スル 深く心にとどめて忘れないこと。肝銘。銘記。「深く―すべし」

めい-き [1] 【銘記】 （名）スル しっかりと心にきざみこんで忘れないこと。「心に―すべき言葉」

めい-き [1] 【銘旗】 葬式のときに用いる，死者の官位・姓名などを記した旗。銘旌(メイセイ)。

めい-しゅ [0] 【銘酒】 銘のある上等な酒。

めいしゅ-や [0] 【銘酒屋】 表向きは飲み屋を装い，ひそかに私娼を置いて売春させた店。明治中期以降，東京を中心に広まった。

めい-じょう ―ヂヤウ [0] 【銘醸】 特に吟味した原料で清酒を造ること。また，その清酒。

めい・じる [0][3] 【銘じる】 （動ザ上一） 〔サ変動詞「銘ずる」の上一段化〕 「銘ずる」に同じ。「肝に―・じる」

めい・す 【銘す】 （動サ変） ⇒めいする（銘）

めい・する [3] 【銘する】 （動サ変）[文]サ変 めい・す 金石などに刻みつける。書きつける。銘ずる。

めい・ずる [0][3] 【銘ずる】 （動サ変）[文]サ変 めい・ず （１）心に深く刻みつける。しっかりと記憶して忘れないでいる。「肝に―・ずる」 （２）「銘する」に同じ。

めい-せき [0] 【銘石】 銘の刻みこまれた石。また，形やその産地にちなんで名前のつけられた石。

めい-せん [3][0] 【銘仙】 平織りの絹織物の一。たてに絹糸，よこに玉糸を用いたものが多い。丈夫で安価なことから女性の普段着，夜具地などに用いられた。

めい-ちゃ [0] 【銘茶】 銘のある茶。良質の茶。

めい-とう ―タウ [0] 【銘刀】 刀鍛冶の銘の打ってある刀。

めい-ぶん [0] 【銘文】 銘として金石・器物などに記された文。金石文。めいもん。

めい-ぼく [0] 【銘木】 形・木目・材質に趣のある木材。床柱などに装飾的に用いる。

めい-めい [3] 【銘銘】 〔「面面(メンメン)」の転〕 それぞれ。おのおの。一人一人。各自。副詞的にも用いる。「きっぷは―で持つ」「食事代は―払い」

めいめい-がい ―ガヒ 【銘銘買ひ】 一人一人が自分で買うこと。自弁。「毎日の髪油―にする事もふびんなれば/浮世草子・俗つれ 5」

めいめい-ざら [3] 【銘銘皿】 料理を各自に取り分けるための小皿。

めいめい-ぜん [3] 【銘銘膳】 組みになっていない膳。

めいめい-でん [3] 【銘銘伝】 各人についての伝記。「義士―」

めいめい-ぼん [3] 【銘銘盆】 菓子などを，一人一人に取り分けて盛る小形の盆。

めい-もん [0] 【銘文】 ⇒めいぶん（銘文）

めい【銘】 [碑銘]an epitaph;→英和 an inscription;→英和 a motto (座右の);→英和 a signature (刀剣などの).→英和

めいがら【銘柄】 a brand;→英和 a description.→英和 ‖銘柄品 a good[famous]brand.

めいき【銘記する】 bear[keep]in mind.

めいしゅ【銘酒】 sake of a well-known brand.

めいちゃ【銘茶】 choice tea;tea of a famous brand.

めいめい【銘々】 each (one);→英和 everyone.→英和 〜の(に) each;respective(ly).→英和