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いさ‐な【△鯨・△勇△魚】🔗🔉

いさ‐な【鯨・魚】 《枕詞「いさなとり」の「いさな」を「勇魚」と解してできた語》クジラの古名。いさ。〈書言字考節用集〉

いさな‐とり【△鯨取・△勇△魚取】🔗🔉

いさな‐とり【鯨取・魚取】 [名]クジラを捕ること。捕鯨。「為(す)ることは異(かわ)らぬ―ながら」〈露伴・いさなとり〉《季 冬》〔枕〕クジラを捕る意から、「海」「浜」「灘(なだ)」にかかる。一説に「いそな(磯魚)とり」の音変化とも。「―海辺をさして」〈万・一三一〉

くじら【鯨】くぢら🔗🔉

くじら【鯨】くぢら クジラ目の哺乳類の総称。七六種などに分類される。世界の海洋や一部の大河川に分布。一般に体長四メートル以下の小形種をイルカとよぶ。体は魚型で前肢はひれ状、後肢は退化し、尾は水平に広がった尾びれとなっている。肺呼吸する際、吐く息とともに付近の水を吹き上げ、潮吹きとよばれる。歯はなくて鯨ひげをもつヒゲクジラ類(ナガスクジラなど)と、歯をもつハクジラ類(マッコウクジラなど)に大別される。生息数が激減したため国際条約で保護される。いさな。《季 冬》「―よる浜とよ人もただならず/紅葉」

鯨に鯱(しやちほこ)🔗🔉

鯨に鯱(しやちほこ) つきまとって害を与えることのたとえ。また、つきまとって離れないことのたとえ。

くじら‐あぶら【鯨油】くぢら‐🔗🔉

くじら‐あぶら【鯨油】くぢら‐ 鯨から採取した油。灯火用などにした。げいゆ。

くじら‐おび【鯨帯】くぢら‐🔗🔉

くじら‐おび【鯨帯】くぢら‐ 昼夜帯(ちゆうやおび)のこと。鯨の黒い背と白い腹の感じに似ているところからの名。

くじら‐ざ【鯨座】くぢら‐🔗🔉

くじら‐ざ【鯨座】くぢら‐ 南天の大星座。一二月中旬の午後八時ごろ南中する。明るい星はないが、長周期変光星ミラを含む。学名 (ラテン)Cetus

くじら‐ざし【鯨差(し)】くぢら‐🔗🔉

くじら‐ざし【鯨差(し)】くぢら‐鯨尺」に同じ。

くじら‐じゃく【鯨尺】くぢら‐🔗🔉

くじら‐じゃく【鯨尺】くぢら‐ 江戸時代から、反物を測るのに用いられてきた和裁用の物差し。曲尺(かねじやく)の一尺二寸五分(約三八センチ)を一尺としたもの。また、その長さ。もと鯨のひげで作られた。鯨差し。

くじら‐じる【鯨汁】くぢら‐🔗🔉

くじら‐じる【鯨汁】くぢら‐ 鯨の脂肪層の肉を入れて仕立てた味噌汁。すす払いの夜に食べるとされる。《季 冬》

くじら‐とり【鯨取り】くぢら‐🔗🔉

くじら‐とり【鯨取り】くぢら‐ 鯨を捕らえること。また、それを職業とする人。捕鯨。いさなとり。

くじら‐のし【鯨熨=斗】くぢら‐🔗🔉

くじら‐のし【鯨熨斗】くぢら‐ 鯨の筋肉を打ってのばし、乾燥させたもの。酢に漬けたり吸い物にしたりして食べる。福岡県博多の名産。

くじら‐ひげ【鯨×鬚】くぢら‐🔗🔉

くじら‐ひげ【鯨×鬚】くぢら‐ ヒゲクジラ類の上あごから生えている櫛(くし)の歯状の角質の板。口にふくんだ水からオキアミや小魚などをこし分ける働きをする。工芸品の材料にした。

くじら‐ぶね【鯨船】くぢら‐🔗🔉

くじら‐ぶね【鯨船】くぢら‐ 鯨を捕らえるのに使った船。特に、江戸時代の勢子船(せこぶね)。《季 冬》江戸時代、勢子船の敏捷(びんしよう)性を生かすために、ほとんど同じ船型に作った小型の軍船。《捕獲した鯨を引く捕鯨船に似ているところから》引き船のこと。

くじら‐まく【鯨幕】くぢら‐🔗🔉

くじら‐まく【鯨幕】くぢら‐ 白と黒の布を一枚おきに縦に縫い合わせ、上下に黒布を横に渡した幕。葬式などに用いる。

くじら‐もり【鯨×銛】くぢら‐🔗🔉

くじら‐もり【鯨×銛】くぢら‐ 鯨を捕獲するのに用いる銛。ロープがついた平頭(へいとう)銛を捕鯨砲から発射する。かつては手に持って投げた。

げい‐いん【鯨飲】🔗🔉

げい‐いん【鯨飲】 [名]スル鯨が水を飲むように、酒を一時にたくさん飲むこと。牛飲。「こんなにがぶがぶ―されるとは思っていなかった」〈太宰・親友交歓〉

げいいん‐ばしょく【鯨飲馬食】🔗🔉

げいいん‐ばしょく【鯨飲馬食】 鯨のように多量の酒を飲み、馬のように多量の物を食べること。牛飲馬食。

げい‐おん【鯨音】🔗🔉

げい‐おん【鯨音】 寺院の釣鐘の音。

げい‐げい【鯨×鯢】🔗🔉

げい‐げい【鯨×鯢】 《「鯨」は雄クジラ、「鯢」は雌クジラ。古くは「けいげい」とも》クジラ。また、大魚。大悪人のたとえ。悪党の首領。「海に―を剪(き)り、遠近尽(ことごと)く逆浪の声を歇(や)む」〈太平記・一七〉

鯨鯢の顎(あぎと)にかく🔗🔉

鯨鯢の顎(あぎと)にかく クジラに食われそうになる。海で危険な目にあって命を落としそうになることのたとえ。

げいし【鯨志】🔗🔉

げいし【鯨志】 江戸中期の動物学書。一巻。梶取屋(かんとりや)治右衛門(山瀬春政)著。宝暦八年(一七五八)成立。同一〇年刊。鯨の名義と用途などを、挿絵入りで古来からの伝聞と実地の観察の両面から論じたもの。

げいしこう【鯨史稿】ゲイシカウ🔗🔉

げいしこう【鯨史稿】ゲイシカウ 江戸後期の動物学書。六巻。大槻平泉(清準)著。文化・文政年間(一八〇四〜一八三〇)ごろ成立。鯨の名義・種類や、捕鯨業の実情などを論じたもの。図解も多く、記述は具体的である。

げい‐にく【鯨肉】🔗🔉

げい‐にく【鯨肉】 くじらの肉。

げい‐は【鯨波・×鯢波】🔗🔉

げい‐は【鯨波・×鯢波】 大波。巨濤(きよとう)大ぜいの人が一斉にあげる声。鬨(とき)の声。

げい‐ゆ【鯨油】🔗🔉

げい‐ゆ【鯨油】 ヒゲクジラ類から採取した油。悪臭を防ぐため水素を添加して硬化油とする。

げい‐ろう【鯨×蝋】‐ラフ🔗🔉

げい‐ろう【鯨×蝋】‐ラフ マッコウクジラやツチクジラの頭部から採取した油を冷却・圧搾して作った蝋。石鹸(せつけん)や化粧品などの原料となる。くじらろう。

とき【×鬨・時・鯨=波】🔗🔉

とき【×鬨・時・鯨波】 合戦で、士気を鼓舞し、敵に対して戦闘の開始を告げるために発する叫び声。大将が「えいえい」と発声して全軍が「おう」と声を上げて和し、これを三度繰り返すのを通例とする。また、戦勝の喜びの表現としても発した。鬨の声。多数の人が、一度にどっとあげる声。

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[音]ケイ    ゲイ [訓]くじら    いさな [部首]魚 [総画数]19 [コード]区点    2363      JIS   375F      S‐JIS 8C7E [分類]常用漢字 [難読語] →ごんどう‐くじら【巨頭鯨】せみ‐くじら【背美鯨】とき【鬨・時・鯨波】

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