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○練牛も淀までねりうしもよどまで🔗⭐🔉
○練牛も淀までねりうしもよどまで
(淀は京都南郊の地名)遅速の相違はあるが帰着するところは同一であるとのたとえ。「早牛も淀、遅牛も淀」とも。
⇒ねり‐うし【練牛・邌牛】
ねり‐うに【煉雲丹】
塩漬にした雲丹の生殖巣をねりつぶした食品。
ねり‐うま【練馬】
馬を訓練すること。また、訓練された馬。
ねり‐え【煉餌】‥ヱ
(→)「ねりえさ」に同じ。
ねり‐えき【練液】
生糸の精練に使う石鹸やソーダの溶液、またはその廃液。
ねり‐えさ【煉餌】‥ヱサ
①糠ぬか・魚粉・菜っ葉などを水でねって作った小鳥の餌。
②米・麦の粉やサツマイモなどを煮てねり固め、釣餌としたもの。蛹さなぎ粉・干海老・魚粉や粕・魚油などを加え用いる。ねりえ。
ねり‐お【練緒】‥ヲ
練糸でつくった紐。
ねり‐おしろい【練白粉・煉白粉】
練って泥状に作った白粉。厚化粧・襟化粧に用いる。
ねり‐おどり【練踊・邌踊】‥ヲドリ
行列をつくって踊りながら行くこと。また、その踊。
ねり‐おりもの【練織物】
生糸をアルカリ液で精練し、これを経緯たてよことして織った織物。海気・銘仙・博多織の類。↔生き織物
ねり‐がい【練櫂】
和船で、打櫂うちがいのある船の艫ともにつけ、舵かじの代りに用いる長く大きな櫂。
ねり‐がき【練柿】
①こねりがき。拾遺和歌集物名「古へはおごれりしかどわびぬればと―ぬ(舎人が衣)も今はきつべし」
②渋ぬきをした柿。あわし柿。〈日葡辞書〉
ねり‐かじ【練楫】‥カヂ
船尾に立てる長くて大きなかじ。
ねり‐がし【練菓子・煉菓子】‥グワ‥
ねり固めて作った和生菓子。求肥ぎゅうひ・羊羹ようかん・練切ねりきりの類。練物。
ねり‐かずき【練被き】‥カヅキ
練絹のかずき。
ねり‐かた・める【練り固める・煉り固める】
〔他下一〕[文]ねりかた・む(下二)
ねって固くする。「小麦粉を―・める」
ねり‐かね【錬鉄】
精錬した鉄。斉明紀「綵帛しみのきぬ、兵つわもの、鉄ねりかね等を海の畔に積みて」
ねり‐が・む【齝む】
〔他四〕
「にれかむ」に同じ。〈運歩色葉集〉
ねり‐がらし【練り芥子】
芥子の粉を、湯または水で練ったもの。
ねり‐かわ【練革・煉革】‥カハ
膠水に漬けて打ち固めた革。いためがわ。
⇒ねりかわ‐つば【練革鐔】
ねりかわ‐つば【練革鐔】‥カハ‥
(→)「ねりつば」に同じ。
⇒ねり‐かわ【練革・煉革】
ねり‐ぎ【練木】
①トロロアオイの異称。
②トロロアオイの根やふのりなどからつくった男色用の秘薬。通和散。好色五人女5「是なん衆道に―といふ物なるべし」
ねり‐ぎぬ【練絹】
練ってやわらかにした絹布。ねやしぎぬ。宇津保物語蔵開上「一つには―」↔生絹すずし
ねり‐きり【練切・煉切】
①練切餡の略。漉餡こしあんに、求肥ぎゅうひまたは蒸して裏漉うらごししたヤマノイモまたは微塵粉みじんこなどを加えて、練り上げたもの。
②練切餡を着色して、餡玉あんだまを包み、さまざまな形に加工した生菓子。
煉切
撮影:関戸 勇
ねり‐きん【練金・錬金】
切金きりきんの一種。砂金を練って薄い板状にしたもの。
ねり‐くこん【煉九献】
(女房詞)白酒。「ねりおっこん」「しろざさ」ともいう。
ねり‐ぐすり【練薬・煉薬】
①⇒ねりやく。
②粘液状の塗り薬。
ねり‐くよう【練供養・邌供養】‥ヤウ
①迎接会ごうしょうえ・来迎会らいごうえの俗称。衆生を極楽に導くために来迎する二十五菩薩に仮装して橋の上をねりあるく法会。源信の創始という。奈良県当麻寺たいまでらで5月(もと4月)14日の中将姫の忌日に修するものが有名。迎え講。〈[季]夏〉
②仏事の際の行列。おねり。
ねり‐ぐら【練鞍・煉鞍】
鞍橋くらぼねの一種。牛の生皮を水に浸して柔らかくし、鞍橋の木型にあててその形状に練り固めて乾燥し、漆を塗ったもの。張鞍。
ねり‐ぐり【練繰】
よらない絹糸。宗五大草紙「―の糸にて綴とづべし」
ねり‐こ【練粉・煉粉】
粉をねって作ったもの。
ねり‐こう【練香・煉香】‥カウ
各種の香料を練り合わせて、好みの芳香を創り出したもの。沈香のほか、薫陸くんろくや没薬もつやくなどの樹脂の香、麝香じゃこう・竜涎りゅうぜん香などの動物質の香、および貝香(甲香こうこう)を、いずれも粉末にして調合し、蜜や糖などで練り合わせる。平安初期以来の代表的な薫物たきものは梅花・荷葉・菊花・落葉・侍従・黒方くろほうなど。同名の薫物でも、香料の合量・合せ方・熟成法などはそれぞれ異なり、秘法を競った。→合薫物あわせたきもの
ねり‐こうじ【煉麹・練麹】‥カウジ
麹に、煮つめた酒と塩とを練り混ぜたもの。貯蔵用。
ねり‐こ・む【練り込む・錬り込む】
〔他五〕
練って中に混ぜ込む。
ねり‐ざけ【煉酒・練酒】
白酒の一種。清酒に蒸した糯米もちごめと麹こうじを加え貯蔵発酵させ、石臼でひいて漉こしたもの。白酒の始まりで、博多産のものが有名であった。練貫酒ねりぬきざけ。
ねり‐さまよ・う【練り徘徊ふ】‥サマヨフ
〔自四〕
あちらこちら練り歩く。枕草子5「装束そうぞきしたてつれば、いみじく定者ぞうざなどいふ法師のやうに―・ふ」
ねり‐ざんしょう【練山椒・煉山椒】‥セウ
求肥ぎゅうひや糝粉餅しんこもちにサンショウの粉または汁を加えて練った和菓子。
ねり‐じま【練縞】
純白で光沢のある絹織物。好色一代女4「若殿様の御下に召すとて、―の裏形に」
ねり‐しゅ【練衆・邌衆】
祭礼などで、行列をしてねり歩く人々。浄瑠璃、心中天の網島「祭の―か気違ひか」
ねり‐せいひん【練製品・煉製品】
魚肉をねって加工した食品。かまぼこ・ちくわの類。練物。
ねり‐そ【練麻】
木の枝をねじって縄の代用とし、薪などを束ねるのに用いるもの。拾遺和歌集恋「ねるや―の砕けてぞ思ふ」
ねり‐ぞめ【練染め】
①生糸を練った上で染めること。また、そのもの。
②生糸を練るときに染色をも行うこと。
ねり‐ついじ【練築地・煉築地】‥ヂ
ねり土と瓦とを交互に積み重ねて造った築地。ねりべい。
ねり‐つち【練土・煉土】
①粘土に石灰や小砂利・苦汁にがりをまぜ合わせたもの。
②焼物で、原土を水簸すいひ・精製し、水を加えて成形しやすく練り上げた陶土。
ねり‐つば【練鐔・煉鐔】
牛の撓革いためがわを膠にかわ付けして固め、数枚重ねて作った鐔。耳の部分に赤銅などで覆輪ふくりんを施したものもある。平安時代以降、武家の間で流行した。ねりかわつば。保元物語「―の黒漆の太刀」
ねり‐づみ【練り積み】
モルタルを接合剤にして石・煉瓦を積み上げること。↔空から積み
ねり‐づり【練釣】
船をゆっくりこぎ回すようにしながらする釣り。
ねり‐なお・す【練り直す】‥ナホス
〔他五〕
①もう一度練る。
②文案などを、よく考え直して改める。「計画を―・す」
ねり‐にんぎょう【練人形・煉人形】‥ギヤウ
土をねり固めてつくった人形。
ねり‐ぬき【練貫】
(「練緯ねりぬき」の意)生糸を経たて、練糸を緯よことして織った絹織物。ねり。宇津保物語蔵開上「一つには―」
⇒ねりぬき‐おどし【練貫縅】
⇒ねりぬき‐ざけ【練貫酒】
⇒ねりぬき‐みず【練貫水】
ねりぬき‐おどし【練貫縅】‥ヲドシ
練貫を細くたたみ、麻を芯としておどした鎧よろいの縅。
⇒ねり‐ぬき【練貫】
ねりぬき‐ざけ【練貫酒】
(→)「ねりざけ」に同じ。閑吟集「うへさに人のうちかづく―の仕業かや」
⇒ねり‐ぬき【練貫】
ねりぬき‐みず【練貫水】‥ミヅ
近江国大津の大練寺にわく清水。酒を造り、茶に適するとされた。浄瑠璃、傾城反魂香「ただ今膳所ぜぜからもらひまして、―の大津酒」
⇒ねり‐ぬき【練貫】
ねり‐ぬの【練布】
練ってしなやかにした布。
ねり‐ばかま【練袴】
練絹で作った袴。平家物語11「―のそば高くはさみ」
ねり‐はみがき【練歯磨・煉歯磨】
歯磨粉に起泡剤(合成洗剤)・グリセリン・香料・甘味料・結合剤のほか、薬効成分などを加え、ねり合わせて糊状に作ったもの。夏目漱石、それから「資生堂で―を買はうとしたら」
ねり‐びそ【練皮苧】
蛹襯さなぎはだを重曹で練り、蛹を除去し、真綿のようにのばしたもの。絹糸紡績の原料。
ねり‐ひばり【練雲雀】
羽毛の抜けかわるころ、すなわち、夏のころのヒバリの称。〈[季]夏〉。〈日葡辞書〉
ねり‐べい【練塀・煉屏】
土と瓦とで築き、上に瓦を葺いた塀。
ねり‐べり【練り減り】
生糸を練るときに目方が減ること。また、その目方。
ねり‐ぼお【練頬】‥ボホ
練革でつくった頬当ほおあて。
ねりま【練馬】
東京都23区の一つ。もと板橋区の一部。
⇒ねりま‐だいこん【練馬大根】
ねりま‐だいこん【練馬大根】
ダイコンの一品種。元来は東京練馬の産。根は円筒形で長大。漬物・煮物用。
⇒ねりま【練馬】
ねり‐まわ・る【練り回る・邌り回る】‥マハル
〔自四〕
そろそろと歩きまわる。行列を整えて歩き回る。
ねり‐みそ【練味噌・煉味噌】
ねりつぶし、砂糖・味醂などを加えた味噌。田楽などに用いる。
ねり‐むち【練鞭】
枝葉を払い、木の皮をむいて作ったむち。今昔物語集23「熊葛くまつづらの―二十段」
ねり‐もの【練物・煉物】
ねり固めて作ったもの。特に、種々の薬物をねって珊瑚さんごや宝石などに似せて造った物や、かまぼこ・はんぺんの類、また餡あん・求肥ぎゅうひその他をねり固めた菓子などにいう。
ねり‐もの【練物・邌物】
祭礼の時などにねり行く踊屋台・仮装行列または山車だしの類。好色一代男5「門立ち騒ぎ―を見るごとくぞかし」
ねり‐やく【練薬・煉薬】
諸種の薬を蜂蜜はちみつ・水飴みずあめ・舎利別シャリベツなどでねり固めた薬剤。ねりぐすり。煉丹。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「煎薬と―と鍼はりと按摩でやうやうと命つないで」
ねり‐ゆ【練湯】
茶の湯懐石の終りに白湯さゆや番茶の代りに出す湯。香煎やそばなどに焼塩を加えたもの。
ねり‐ゆ・く【練り行く・邌り行く】
〔自五〕
しずかに歩行する。行列を整えてそろそろ行く。
ねり‐ようかん【煉羊羹】‥ヤウ‥
羊羹の一種。煮溶かした寒天に砂糖を加えて溶かした中に、小豆あずきなどの漉餡こしあんを加え、ねりながら煮詰め、型に流しこんで固めたもの。
煉羊羹
撮影:関戸 勇
ネル
フランネルの略。〈[季]夏〉
ねる【寝る・寐る】
〔自下一〕[文]ぬ(下二)
①ねむる。古事記中「新治にいばり筑波を過ぎて幾夜かねつる」。「夕べはよくねた」
②横になる。臥す。万葉集8「秋の夜の長きに一人ぬるが苦しさ」。日葡辞書「ウツムキニヌル」「アヲノキニヌル」。「ねて本を読む」
③同衾どうきんする。古事記中「しけしき小屋に菅畳いやさや敷きて我が二人ねし」
④病床に臥す。「風邪で1週間ねてしまった」
⑤麹こうじが成熟する。
⑥資本や商品が回転しない。また、市場の活気がない。
⇒寝た子を起こす
⇒寝て花やろ
⇒寝ても覚めても
⇒寝る子は育つ
ね・る【練る・邌る】
〔自五〕
①静かに歩く。そろそろと行く。源氏物語末摘花「儀式官の―・り出でたる臂もち覚えて」。平家物語3「束帯ただしき老者がもとどりはなつて―・り出でたりければ」
②行列を整えて歩く。隊伍たいごを組んで行進する。
ね・る【練る・錬る・粘る・煉る】
〔他五〕
①絹を灰汁あくなどで煮て柔らかくする。宇津保物語蔵開上「―・りたるうち綾」。日葡辞書「イトヲネル」
②木の枝や蔓を柔らかくして曲げて作る。拾遺和歌集恋「かの岡に萩かる男縄をなみ―・るやねりその砕けてぞ思ふ」
③こねまぜて、ねばらせる。太平記18「泥に―・られたる魚の如くにて」。「粘土を―・る」「糊を―・る」
④精製する。為忠百首「潮―・るかまどの煙けをぬるみ雪もたまらぬあまのあばらや」
⑤革かわ類を撓たわめ作る。なめす。「皮を―・る」
⑥鉄などに焼きを入れ硬度を調える。精錬する。日葡辞書「カネヲネリキタウ」
⑦学問・技芸をみがく。心身を鍛える。修養をつむ。浮世床初「いやいや、爰ぢやとナ、気を丹田に―・つて、金壱分を胃の腑にとつと落付けてナ」。「人格を―・る」
⑧推敲すいこうする。何度も考えて一層よくする。「草案を―・る」「作戦を―・る」
ネルー【J.Nehrū】
⇒ネール
ネルヴァル【Gérard de Nerval】
(本名Gérard Labrunie)フランスの詩人・小説家。夢と狂気とがしみこんだ幻想的作品を書く。「幻想詩集」、短編集「火の娘たち」「オーレリア、夢と人生」など。(1808〜1855)
ネルヴィ【Pier Luigi Nervi】
イタリアの建築家。鉄筋コンクリートの可能性を追求し、建築技術や構造力学に基づいた合理性で、現代建築の発展に寄与。(1891〜1979)
ネルーダ【Pablo Neruda】
(本名Neftalí Ricardo Reyes Basoalto)チリの詩人。作「地上の住処すみか」「大いなる歌」など。ノーベル賞。(1904〜1973)
ねり‐きん【練金・錬金】
切金きりきんの一種。砂金を練って薄い板状にしたもの。
ねり‐くこん【煉九献】
(女房詞)白酒。「ねりおっこん」「しろざさ」ともいう。
ねり‐ぐすり【練薬・煉薬】
①⇒ねりやく。
②粘液状の塗り薬。
ねり‐くよう【練供養・邌供養】‥ヤウ
①迎接会ごうしょうえ・来迎会らいごうえの俗称。衆生を極楽に導くために来迎する二十五菩薩に仮装して橋の上をねりあるく法会。源信の創始という。奈良県当麻寺たいまでらで5月(もと4月)14日の中将姫の忌日に修するものが有名。迎え講。〈[季]夏〉
②仏事の際の行列。おねり。
ねり‐ぐら【練鞍・煉鞍】
鞍橋くらぼねの一種。牛の生皮を水に浸して柔らかくし、鞍橋の木型にあててその形状に練り固めて乾燥し、漆を塗ったもの。張鞍。
ねり‐ぐり【練繰】
よらない絹糸。宗五大草紙「―の糸にて綴とづべし」
ねり‐こ【練粉・煉粉】
粉をねって作ったもの。
ねり‐こう【練香・煉香】‥カウ
各種の香料を練り合わせて、好みの芳香を創り出したもの。沈香のほか、薫陸くんろくや没薬もつやくなどの樹脂の香、麝香じゃこう・竜涎りゅうぜん香などの動物質の香、および貝香(甲香こうこう)を、いずれも粉末にして調合し、蜜や糖などで練り合わせる。平安初期以来の代表的な薫物たきものは梅花・荷葉・菊花・落葉・侍従・黒方くろほうなど。同名の薫物でも、香料の合量・合せ方・熟成法などはそれぞれ異なり、秘法を競った。→合薫物あわせたきもの
ねり‐こうじ【煉麹・練麹】‥カウジ
麹に、煮つめた酒と塩とを練り混ぜたもの。貯蔵用。
ねり‐こ・む【練り込む・錬り込む】
〔他五〕
練って中に混ぜ込む。
ねり‐ざけ【煉酒・練酒】
白酒の一種。清酒に蒸した糯米もちごめと麹こうじを加え貯蔵発酵させ、石臼でひいて漉こしたもの。白酒の始まりで、博多産のものが有名であった。練貫酒ねりぬきざけ。
ねり‐さまよ・う【練り徘徊ふ】‥サマヨフ
〔自四〕
あちらこちら練り歩く。枕草子5「装束そうぞきしたてつれば、いみじく定者ぞうざなどいふ法師のやうに―・ふ」
ねり‐ざんしょう【練山椒・煉山椒】‥セウ
求肥ぎゅうひや糝粉餅しんこもちにサンショウの粉または汁を加えて練った和菓子。
ねり‐じま【練縞】
純白で光沢のある絹織物。好色一代女4「若殿様の御下に召すとて、―の裏形に」
ねり‐しゅ【練衆・邌衆】
祭礼などで、行列をしてねり歩く人々。浄瑠璃、心中天の網島「祭の―か気違ひか」
ねり‐せいひん【練製品・煉製品】
魚肉をねって加工した食品。かまぼこ・ちくわの類。練物。
ねり‐そ【練麻】
木の枝をねじって縄の代用とし、薪などを束ねるのに用いるもの。拾遺和歌集恋「ねるや―の砕けてぞ思ふ」
ねり‐ぞめ【練染め】
①生糸を練った上で染めること。また、そのもの。
②生糸を練るときに染色をも行うこと。
ねり‐ついじ【練築地・煉築地】‥ヂ
ねり土と瓦とを交互に積み重ねて造った築地。ねりべい。
ねり‐つち【練土・煉土】
①粘土に石灰や小砂利・苦汁にがりをまぜ合わせたもの。
②焼物で、原土を水簸すいひ・精製し、水を加えて成形しやすく練り上げた陶土。
ねり‐つば【練鐔・煉鐔】
牛の撓革いためがわを膠にかわ付けして固め、数枚重ねて作った鐔。耳の部分に赤銅などで覆輪ふくりんを施したものもある。平安時代以降、武家の間で流行した。ねりかわつば。保元物語「―の黒漆の太刀」
ねり‐づみ【練り積み】
モルタルを接合剤にして石・煉瓦を積み上げること。↔空から積み
ねり‐づり【練釣】
船をゆっくりこぎ回すようにしながらする釣り。
ねり‐なお・す【練り直す】‥ナホス
〔他五〕
①もう一度練る。
②文案などを、よく考え直して改める。「計画を―・す」
ねり‐にんぎょう【練人形・煉人形】‥ギヤウ
土をねり固めてつくった人形。
ねり‐ぬき【練貫】
(「練緯ねりぬき」の意)生糸を経たて、練糸を緯よことして織った絹織物。ねり。宇津保物語蔵開上「一つには―」
⇒ねりぬき‐おどし【練貫縅】
⇒ねりぬき‐ざけ【練貫酒】
⇒ねりぬき‐みず【練貫水】
ねりぬき‐おどし【練貫縅】‥ヲドシ
練貫を細くたたみ、麻を芯としておどした鎧よろいの縅。
⇒ねり‐ぬき【練貫】
ねりぬき‐ざけ【練貫酒】
(→)「ねりざけ」に同じ。閑吟集「うへさに人のうちかづく―の仕業かや」
⇒ねり‐ぬき【練貫】
ねりぬき‐みず【練貫水】‥ミヅ
近江国大津の大練寺にわく清水。酒を造り、茶に適するとされた。浄瑠璃、傾城反魂香「ただ今膳所ぜぜからもらひまして、―の大津酒」
⇒ねり‐ぬき【練貫】
ねり‐ぬの【練布】
練ってしなやかにした布。
ねり‐ばかま【練袴】
練絹で作った袴。平家物語11「―のそば高くはさみ」
ねり‐はみがき【練歯磨・煉歯磨】
歯磨粉に起泡剤(合成洗剤)・グリセリン・香料・甘味料・結合剤のほか、薬効成分などを加え、ねり合わせて糊状に作ったもの。夏目漱石、それから「資生堂で―を買はうとしたら」
ねり‐びそ【練皮苧】
蛹襯さなぎはだを重曹で練り、蛹を除去し、真綿のようにのばしたもの。絹糸紡績の原料。
ねり‐ひばり【練雲雀】
羽毛の抜けかわるころ、すなわち、夏のころのヒバリの称。〈[季]夏〉。〈日葡辞書〉
ねり‐べい【練塀・煉屏】
土と瓦とで築き、上に瓦を葺いた塀。
ねり‐べり【練り減り】
生糸を練るときに目方が減ること。また、その目方。
ねり‐ぼお【練頬】‥ボホ
練革でつくった頬当ほおあて。
ねりま【練馬】
東京都23区の一つ。もと板橋区の一部。
⇒ねりま‐だいこん【練馬大根】
ねりま‐だいこん【練馬大根】
ダイコンの一品種。元来は東京練馬の産。根は円筒形で長大。漬物・煮物用。
⇒ねりま【練馬】
ねり‐まわ・る【練り回る・邌り回る】‥マハル
〔自四〕
そろそろと歩きまわる。行列を整えて歩き回る。
ねり‐みそ【練味噌・煉味噌】
ねりつぶし、砂糖・味醂などを加えた味噌。田楽などに用いる。
ねり‐むち【練鞭】
枝葉を払い、木の皮をむいて作ったむち。今昔物語集23「熊葛くまつづらの―二十段」
ねり‐もの【練物・煉物】
ねり固めて作ったもの。特に、種々の薬物をねって珊瑚さんごや宝石などに似せて造った物や、かまぼこ・はんぺんの類、また餡あん・求肥ぎゅうひその他をねり固めた菓子などにいう。
ねり‐もの【練物・邌物】
祭礼の時などにねり行く踊屋台・仮装行列または山車だしの類。好色一代男5「門立ち騒ぎ―を見るごとくぞかし」
ねり‐やく【練薬・煉薬】
諸種の薬を蜂蜜はちみつ・水飴みずあめ・舎利別シャリベツなどでねり固めた薬剤。ねりぐすり。煉丹。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「煎薬と―と鍼はりと按摩でやうやうと命つないで」
ねり‐ゆ【練湯】
茶の湯懐石の終りに白湯さゆや番茶の代りに出す湯。香煎やそばなどに焼塩を加えたもの。
ねり‐ゆ・く【練り行く・邌り行く】
〔自五〕
しずかに歩行する。行列を整えてそろそろ行く。
ねり‐ようかん【煉羊羹】‥ヤウ‥
羊羹の一種。煮溶かした寒天に砂糖を加えて溶かした中に、小豆あずきなどの漉餡こしあんを加え、ねりながら煮詰め、型に流しこんで固めたもの。
煉羊羹
撮影:関戸 勇
ネル
フランネルの略。〈[季]夏〉
ねる【寝る・寐る】
〔自下一〕[文]ぬ(下二)
①ねむる。古事記中「新治にいばり筑波を過ぎて幾夜かねつる」。「夕べはよくねた」
②横になる。臥す。万葉集8「秋の夜の長きに一人ぬるが苦しさ」。日葡辞書「ウツムキニヌル」「アヲノキニヌル」。「ねて本を読む」
③同衾どうきんする。古事記中「しけしき小屋に菅畳いやさや敷きて我が二人ねし」
④病床に臥す。「風邪で1週間ねてしまった」
⑤麹こうじが成熟する。
⑥資本や商品が回転しない。また、市場の活気がない。
⇒寝た子を起こす
⇒寝て花やろ
⇒寝ても覚めても
⇒寝る子は育つ
ね・る【練る・邌る】
〔自五〕
①静かに歩く。そろそろと行く。源氏物語末摘花「儀式官の―・り出でたる臂もち覚えて」。平家物語3「束帯ただしき老者がもとどりはなつて―・り出でたりければ」
②行列を整えて歩く。隊伍たいごを組んで行進する。
ね・る【練る・錬る・粘る・煉る】
〔他五〕
①絹を灰汁あくなどで煮て柔らかくする。宇津保物語蔵開上「―・りたるうち綾」。日葡辞書「イトヲネル」
②木の枝や蔓を柔らかくして曲げて作る。拾遺和歌集恋「かの岡に萩かる男縄をなみ―・るやねりその砕けてぞ思ふ」
③こねまぜて、ねばらせる。太平記18「泥に―・られたる魚の如くにて」。「粘土を―・る」「糊を―・る」
④精製する。為忠百首「潮―・るかまどの煙けをぬるみ雪もたまらぬあまのあばらや」
⑤革かわ類を撓たわめ作る。なめす。「皮を―・る」
⑥鉄などに焼きを入れ硬度を調える。精錬する。日葡辞書「カネヲネリキタウ」
⑦学問・技芸をみがく。心身を鍛える。修養をつむ。浮世床初「いやいや、爰ぢやとナ、気を丹田に―・つて、金壱分を胃の腑にとつと落付けてナ」。「人格を―・る」
⑧推敲すいこうする。何度も考えて一層よくする。「草案を―・る」「作戦を―・る」
ネルー【J.Nehrū】
⇒ネール
ネルヴァル【Gérard de Nerval】
(本名Gérard Labrunie)フランスの詩人・小説家。夢と狂気とがしみこんだ幻想的作品を書く。「幻想詩集」、短編集「火の娘たち」「オーレリア、夢と人生」など。(1808〜1855)
ネルヴィ【Pier Luigi Nervi】
イタリアの建築家。鉄筋コンクリートの可能性を追求し、建築技術や構造力学に基づいた合理性で、現代建築の発展に寄与。(1891〜1979)
ネルーダ【Pablo Neruda】
(本名Neftalí Ricardo Reyes Basoalto)チリの詩人。作「地上の住処すみか」「大いなる歌」など。ノーベル賞。(1904〜1973)
広辞苑 ページ 15287 での【○練牛も淀まで】単語。