複数辞典一括検索+

○箸より重い物は持ったことがないはしよりおもいものはもったことがない🔗🔉

○箸より重い物は持ったことがないはしよりおもいものはもったことがない 大切に育てられ、労働したことがないというたとえ。 ⇒はし【箸】 はしょ・る端折る】 〔他五〕 (ハシオルの転) ①和服の褄つまなどを折りかかげて帯に挟む。おはしょりにする。誹風柳多留8「―・つたりおろしたりする御見合」 ②はぶいて短く縮める。省略する。簡単にする。「話を―・る」 ばしょ‐わり場所割り】 場所の全体をどう振り分けるかという配分。「陳列場の―をする」 ⇒ば‐しょ【場所】 はしら】 ①〔建〕直立して上の荷重を支える材。万葉集20「真木まけ―讃めて造れる殿のごと」。「―を立てる」 ②(比喩的に)たよりとなる人。根幹となるもの。「一家の―」「計画の―」 ③貝柱のこと。 ④(図書用語) ㋐和本などで、各丁の中央の折目に当たるところに刷り込んだ書名・巻数・丁数など。版心。柱刻。目。 ㋑洋装本で、版面外の余白部に示した見出し。 ㋒表ひょうの要目を示す見出し。 ⑤神・霊または高貴の人を数えるのに用いる語。古事記「此の三―の神は」 ⇒はしら‐いし【柱石】 ⇒はしら‐いわい【柱祝】 ⇒はしら‐え【柱絵】 ⇒はしら‐がくし【柱隠し】 ⇒はしら‐がくれ【柱隠れ】 ⇒はしら‐かけ【柱掛け】 ⇒はしら‐かざり【柱飾り】 ⇒はしら‐ごよみ【柱暦】 ⇒はしら‐サボテン【柱サボテン】 ⇒はしら‐たいまつ【柱炬火・柱松明】 ⇒はしら‐だて【柱立て】 ⇒はしら‐どけい【柱時計】 ⇒はしら‐なべ【柱鍋】 ⇒はしら‐ぬき【柱貫】 ⇒はしら‐びき【柱引き】 ⇒はしら‐ぼり【柱掘り】 ⇒はしら‐ま【柱間】 ⇒はしら‐まつ【柱松】 ⇒はしら‐もち【柱餅】 ⇒はしら‐よせ【柱寄せ】 ⇒はしら‐わり【柱割】 はじらい恥じらい・羞いハヂラヒ はじらうこと。「―を見せる」 はしら‐いし柱石】 柱を支えるために地面に据えた石。 ⇒はしら【柱】 はしら‐いわい柱祝‥イハヒ (→)「すすりがゆ」2に同じ。 ⇒はしら【柱】 はじら・う恥じらうハヂラフ 〔自五〕 相手の対応や、まわりの様子などによって、はずかしそうな素振りをする。はにかむ。源氏物語末摘花「いたう―・ひて口おほひし給へるさま」 はしら‐え柱絵‥ヱ ①寺院などの柱に描いた絵。 ②浮世絵版画、特に錦絵の判型の一種。丈長奉書たけながほうしょ横四つ切で、縦約70センチメートル、横12〜13センチメートルの細長い画面。柱にかけて装飾とするのに適する。柱掛はしらかけ。柱隠はしらがくし⇒はしら【柱】 はしら‐がくし柱隠し】 柱の表にかけて装飾とするもの。竹・板・陶器あるいは金属・ガラスの類で造り、多く書画などを描いたもの。はしらかけ。 ⇒はしら【柱】 はしら‐がくれ柱隠れ】 柱のかげにかくれること。源氏物語野分「―に少しそばみ給へりつるを」 ⇒はしら【柱】 はしら‐かけ柱掛け(→)「はしらがくし」に同じ。 ⇒はしら【柱】 はしら‐かざり柱飾り】 柱にかけるかざり。薬などを入れておく。 ⇒はしら【柱】 はしらかし走らかし】 「走らかし汁」の略。 ⇒はしらかし‐じる【走らかし汁】 はしらかし‐じる走らかし汁】 ざっと煮たてただけで、手軽にこしらえた汁。また、味噌を入れただけで実のない汁。西鶴織留1「一つ釜の加賀米に、―、鰯菜も同じやうにすわりて」 ⇒はしらかし【走らかし】 はしらか・す走らかす】 〔他四〕 ①走らせる。 ②奔走させる。追い使う。狂言、鎌腹「女に―・されて外聞の悪い」 ③汁などをちょっと煮立てる。江戸料理集「いりごひのごとくいり酒を―・し」 ④屏風や幕などを引きまわす。東海道名所記「かうしの内には金屏風―・し」 ⑤刀をさやから抜きはなつ。 ⑥(舟乗りの忌み言葉)割る。ひびを入れる。浄瑠璃、義経千本桜「素頭微塵に―・し」 はしら‐ごよみ柱暦】 家の柱などに掛ける小さい暦。後藤末雄、素顔「茶の間の障子を開け放して払塵はたきを掛けた序つひでに―を見詰めてゐた」 ⇒はしら【柱】 はしら‐サボテン柱サボテン】 サボテン類のうち、茎が柱状に直立する種類の総称。北米アリゾナ州のサガロ‐サボテンなど。→うちわサボテン⇒はしら【柱】 はしら・す走らす】 [一]〔他五〕 (→)「はしらせる」に同じ。 [二]〔他下二〕 ⇒はしらせる(下一) はしら・せる走らせる】 〔他下一〕[文]はしら・す(下二) ①走るようにする。駆けさせる。早く行かせる。また、逃走させる。「使を―・せる」 ②すばやく、よどみなく動かす。「筆を―・せる」「目を―・せる」 ③屏風や幕などを引きまわす。 はしら‐たいまつ柱炬火・柱松明】 ①高い柱の先に結んで焚くたいまつ。 ②3月(もと陰暦2月)15日、京都市嵯峨の清涼寺釈迦堂の前で、大きなたいまつを焚いて行う涅槃会ねはんえの行事。 ⇒はしら【柱】 はしら‐だて柱立て】 ①家屋の建築で、初めて柱を建てること。また、その時の祝賀の儀式。浄瑠璃、出世景清「今日吉日の―」 ②柱立ての行事を脚色した歌舞伎舞踊やうた沢の曲名。 ⇒はしら【柱】 はしら‐どけい柱時計】 柱や壁などに掛けておく時計。掛時計。 ⇒はしら【柱】 はしら‐なべ柱鍋】 バカガイの貝柱を主材料とする鍋料理。 ⇒はしら【柱】 はしら‐ぬき柱貫】 柱を横に貫く材。古くは頭貫かしらぬきをいう。 ⇒はしら【柱】 はしら‐びき柱引き】 ①和船で、帆柱を起こし、または倒す時に、船首・船尾へ引く綱。引手。巻手。先手さきて。 ②「柱掘り」参照。 ⇒はしら【柱】 はしら‐ぼり柱掘り】 石炭採掘法の一つ。鉱床を互いに直交する一系の並行坑道で分割し、その間に長方形の炭柱を残して天井を支えさせ、鉱区の境界に達すると、漸次に炭柱を取り払う(柱引)もの。炭柱式採炭。 ⇒はしら【柱】 はしら‐ま柱間】 殿舎・家屋・橋などの柱と柱との間あいだ。間ともいう。 ⇒はしら【柱】 はしら‐まつ柱松】 ①下部を地中に埋めて立てた松明たいまつ。たてあかし。たちあかし。 ②(→)揚松あげまつに同じ。 ⇒はしら【柱】 は‐じらみ羽虱】 ハジラミ目の昆虫の総称。ほとんど無変態。主に鳥類に寄生し、その羽毛・垢などを食う。体はシラミに似てさらに細長い。羽虫。 はしら‐もち柱餅】 歳暮の餅搗きのとき、終りの1臼の餅を大黒柱に巻き付けておき、正月15日の左義長さぎちょうの火にあぶって食うもの。世間胸算用4「長崎の―」 ⇒はしら【柱】 はしら‐よせ柱寄せ】 柱に沿って打ち付け、蔀戸しとみど・遣戸やりどなどの戸当りとした材。 ⇒はしら【柱】 はしら‐わり柱割】 柱の大きさや位置を定めること。 ⇒はしら【柱】 はしり走り】 ①はしること。 ②なめらかに動いて行くこと。滑走。「障子の―がいい」 ③台所のながし。浄瑠璃、心中宵庚申「―の出刃庖丁よう磨がして置いたぞや」 ④「はしりぎ」の略。 ⑤魚鳥または野菜などの初物。はつ。はしりもの。西鶴織留3「寒のうちに鰭うるめの焼物、是は八九月の比ころ―を喰うて世にふるし」。「カツオの―」 ⑥物事のはじめとなったもの。先駆け。「梅雨の―」 ⑦逃げ失せること。かけおち。浄瑠璃、新版歌祭文「失せ物か―か」 ⇒はしり‐あそび【走り遊び】 ⇒はしり‐い【走井】 ⇒はしり‐いで【走り出で】 ⇒はしり‐うま【走り馬】 ⇒はしり‐がき【走り書き】 ⇒はしり‐がさ【走笠】 ⇒はしり‐ぎ【走り木】 ⇒はしり‐くさ【走り瘡】 ⇒はしり‐くらべ【走り競べ】 ⇒はしり‐こぎり【走りこぎり】 ⇒はしり‐こぐら【走りこ競】 ⇒はしり‐じ【走り痔】 ⇒はしり‐しもべ【走り下部】 ⇒はしり‐しゅう【走衆】 ⇒はしり‐しょう【走り性】 ⇒はしり‐すいかん【走水干】 ⇒はしり‐ずみ【走り炭】 ⇒はしり‐たかとび【走高跳】 ⇒はしり‐ぢえ【走り知恵】 ⇒はしり‐づかい【走り使い】 ⇒はしり‐つき【走付】 ⇒はしり‐づゆ【走り梅雨】 ⇒はしり‐で【走り出】 ⇒はしり‐どころ【走野老・莨菪】 ⇒はしり‐とび【走り跳び】 ⇒はしり‐の‐ないし【走の内侍】 ⇒はしり‐ば【走羽】 ⇒はしり‐はばとび【走幅跳】 ⇒はしり‐び【走り火】 ⇒はしり‐ぶね【走り舟】 ⇒はしり‐ほ【走り穂】 ⇒はしり‐ぼし【走り星】 ⇒はしり‐ほだし【走絆】 ⇒はしり‐まい【走回・走舞】 ⇒はしり‐みょうと【走り夫婦】 ⇒はしり‐もと【走り元】 ⇒はしり‐もの【走物】 ⇒はしり‐もの【走り者】 ⇒はしり‐やぐら【走り矢倉・走り櫓】 ⇒はしり‐ゆ【走り湯】 ⇒はしり‐よみ【走り読み】 ⇒はしり‐わらわ【走孺・走童】 バジリ (basilicum ラテンの下略)オリーブ油・黄蝋おうろうなどで製した吸出膏薬。バジリ膏。バジリコン。 ぱしり (「使いっ走り」を略した俗語)強い者に命じられて使い走りをする人。 はしり‐あそび走り遊び】 走りまわってあそぶこと。隆信集「みどり子―して」 ⇒はしり【走り】 はしり‐い走井‥ヰ ①湧き出て流れている泉。万葉集7「落ちたぎつ―の水の清くあれば」 ②雅楽歌曲の一つ。催馬楽さいばらの律に属する。今は廃絶。 ⇒はしり【走り】 はしり‐いで走り出で(→)「はしりで」に同じ。 ⇒はしり【走り】 はしり‐うま走り馬】 ①走り行く馬。 ②早打のいそぎの馬。はやうま。 ③競馬。また、競馬に用いる馬。宇津保物語梅花笠「―十疋」 ⇒はしり【走り】 バシリカbasilica ラテン】 ①古代ローマで、裁判所や取引所などに使用した特殊な形式の建物。長方形で、内部を2列あるいは4列の柱列が縦に走り、その柱の上は桟敷状。 ②1の形式を起源とするカトリック教会堂。側廊のついた広い本堂と一端(もと西端)に玄関廊(ナルテクス)とを具える。 はしり‐かか・る走り掛る】 〔自四〕 ①勢いよくとびかかる。枕草子9「痴者しれものは―・りたれば」 ②とばしりがかかる。はねがかかる。伊勢物語「その石のうへに―・る水は」 はしり‐がき走り書き】 筆を走らせて文字を続けざまに書くこと。また、一息に急いで書いたもの。はやがき。浄瑠璃、心中天の網島「―。謡の本は近衛流」。「―でメモをとる」 ⇒はしり【走り】 はしり‐か・く走り書く】 〔他四〕 走り書きにかく。達筆に書く。源氏物語帚木「ここかしこの点長に―・き」 はしり‐がさ走笠】 室町時代に、走衆はしりしゅうのかぶった笠。 ⇒はしり【走り】 はしり‐かさな・る走り重なる】 〔自四〕 多くの人々が、次々に走って集まる。平家物語8「御使櫛のはのごとく―・つて」 はしり‐ぎ走り木】 寄せてくる敵を倒すために、高い所から木をすべらせころがすこと。また、その木。はしり。 ⇒はしり【走り】 はしり‐くさ走り瘡】 (ハシリグサとも)丹毒の俗称。 ⇒はしり【走り】 はしり‐くらべ走り競べ】 共に走って速さを競うこと。かけくらべ。かけっこ。はしりくら。 ⇒はしり【走り】 バジリコbasilico イタリア】 シソ科の一年草メボウキ、また、その葉を乾燥させた香辛料。パスタなどイタリア料理に用いる。バジル。→めぼうき はしり‐こぎり走りこぎり】 ハシリコグラの転。 ⇒はしり【走り】 はしり‐こぐら走りこ競】 走りくらべ。狂言、伯養「それならば―を致しませうが」 ⇒はしり【走り】 はしり‐こ・む走り込む】 〔自五〕 ①走って中に入る。かけ込む。「発車まぎわの電車に―・む」 ②(トレーニングとして)十分に走る。「―・んで足腰を鍛える」 バジリコンbasilicum ラテン⇒バジリ はしり‐じ走り痔‥ヂ 患部から血の流れ出る痔。 ⇒はしり【走り】 はしり‐しもべ走り下部】 走り使いをするしもべ。 ⇒はしり【走り】 はしり‐しゅう走衆】 ①鎌倉・室町時代に、将軍出行の際に徒歩で随行した供衆。徒かちの者。 ②江戸時代に、徒組かちぐみの若党の称。 ⇒はしり【走り】 はしり‐しょう走り性‥シヤウ せっかちな性分。気早な性質。 ⇒はしり【走り】 はしり‐すいかん走水干】 供奉ぐぶの前駆をする者の着る水干。 ⇒はしり【走り】 はしり‐す・ぎる走り過ぎる】 〔自上一〕[文]はしりす・ぐ(上二) ①走って通りすぎる。 ②気早すぎる。はやりすぎる。早合点する。歌舞伎、けいせい仏の原「某が思案があるといふに、―・ぎた」 はしり‐ずみ走り炭(→)「はねずみ」に同じ。〈[季]冬〉 ⇒はしり【走り】 はしり‐たかとび走高跳】 陸上競技のフィールド競技の一つ。助走して、水平にかけた横木を跳び越え、その高さを競うもの。ハイ‐ジャンプ。 ⇒はしり【走り】 はしり‐ぢえ走り知恵‥ヱ 先走りするちえ。物事を早のみこみして考えの浅いこと。狂言、伊呂波「―な、要らざる事を言ふ」 ⇒はしり【走り】 はしり‐ちが・う走り違ふ‥チガフ 〔自四〕 走って行きちがう。源平盛衰記20「長刀の鞘はづして立ち向ひたりけるを、景廉―・ふ様にして」 はしり‐づかい走り使い‥ヅカヒ 走りまわって使いをすること。また、その人。「上役の―をする」 ⇒はしり【走り】 はしり‐つき走付】 徒歩で従う身分の低い者。 ⇒はしり【走り】 はしり‐づゆ走り梅雨】 5月頃、梅雨入りする前の、梅雨を思わせるぐずついた気候。〈[季]夏〉 ⇒はしり【走り】 はしり‐で走り出】 門口。はいいで。一説に、山の姿の裾を引いたさま。万葉集2「―の堤に立てる槻の木の」。万葉集13「―の宜しき山の」 ⇒はしり【走り】 はしり‐どころ走野老・莨菪】 ナス科の多年草。山中の陰地に自生。塊状の地下茎がある。高さ40センチメートル位。春、葉腋に帯緑黄色の鐘形花を生じる。球形の蒴果さくかには多数の微細な種子がある。全体が有毒で、食べると錯乱状態になるのが名の由来という。地下茎は生薬の莨菪根ろうとこん(本来は中国産ヒヨスのもの)で、鎮痛・鎮痙薬とし、成分のアルカロイドは瞳孔を散大させる。オニヒルグサヤ。 はしりどころ ⇒はしり【走り】 はしり‐とび走り跳び】 走って跳ぶこと。狂言、飛越「今度はつつとあれから―に致しませう」 ⇒はしり【走り】 はしり‐ぬ・く走り抜く】 [一]〔自五〕 最後まで走りとおす。完走する。「42.195キロを―・く」 [二]〔自下二〕 ⇒はしりぬける(下一) はしり‐ぬ・ける走り抜ける】 〔自下一〕[文]はしりぬ・く(下二) 走って通り抜ける。「1塁ベースを―・ける」 はしり‐の‐ないし走の内侍】 行幸の時、調度の大袋を持って先発し待ち受ける役の内侍。 ⇒はしり【走り】 はしり‐ば走羽】 矢羽のうち、矢をつがえた時に垂直になる羽。 ⇒はしり【走り】 はしり‐はばとび走幅跳】 陸上競技のフィールド競技の一つ。助走して、片足で踏み切って跳び、その跳んだ距離を競うもの。ロング‐ジャンプ。ブロード‐ジャンプ。 ⇒はしり【走り】 はしり‐び走り火】 はね飛ぶ火。はねび。古今和歌集雑体「胸―に心焼けをり」 ⇒はしり【走り】 はしり‐ぶね走り舟】 早く走る舟。 ⇒はしり【走り】 はしり‐ほ走り穂】 早く生い立った穂。夫木和歌抄12「みしぶつき植ゑしわさ田の―に」 ⇒はしり【走り】 はしり‐ぼし走り星】 流星のこと。 ⇒はしり【走り】 はしり‐ほだし走絆】 馬の前足をつなぎとめる縄。 ⇒はしり【走り】 はしり‐まい走回・走舞‥マヒ ①奔走。尽力。馳走。問はず語り「御所の御―とて、ことさらもてなしひしめかる」 ②上長者の気に入り。寵臣。〈日葡辞書〉 ⇒はしり【走り】 はしり‐ま・う走り舞ふ‥マフ 〔自四〕 ①せわしく入り乱れて走りまわる。義経記2「門開けんとする者もあり。橋渡さんとする者もあり。―・ふ所に」 ②敏捷に勤める。〈日葡辞書〉 はしり‐まど・う走り惑ふ‥マドフ 〔自四〕 あわてて走る。蜻蛉日記「西の宮へ人―・ふ」 はしり‐まわ・る走り回る‥マハル 〔自五〕 ①あちこちを走る。あたり一面を走る。「子供が家の中を―・る」「山野を―・る」 ②所用であちこちを忙しく回る。奔走する。「金策に―・る」 はしり‐みょうと走り夫婦‥メウト 故郷をかけおちして夫婦になった者。万葉集の文反古「大方―はめいめい過ぎいたせば」 ⇒はしり【走り】 はしり‐もと走り元】 台所のながしのそば。ながしもと。 ⇒はしり【走り】 はしり‐もの走物】 ①雅楽用語。舞楽のうち、舞台上を勇壮に速足で舞うもの。散手さんじゅ・陵王・抜頭ばとう・還城楽げんじょうらく・貴徳・納蘇利などの曲がある。走舞はしりまい。 ②(→)「はしり」5に同じ。一説に、「走る物」の意で兎・鹿・鳥などをいうとも。今昔物語集29「年の始めの―を生けて、食はざらむは忌々しき事也」 ⇒はしり【走り】 はしり‐もの走り者】 出奔した人。家出人。浄瑠璃、心中重井筒「外のかけおち―と違うて」 ⇒はしり【走り】 はしり‐やぐら走り矢倉・走り櫓】 広く作って、戦闘の時など、走りまわるのに都合よくしたやぐら。 ⇒はしり【走り】 はしり‐ゆ走り湯】 温泉。いでゆ。永久百首「浜の―浦さびて」 ⇒はしり【走り】 はしり‐よみ走り読み】 速く、ざっと読むこと。ななめよみ。「手紙を―する」 ⇒はしり【走り】 はしり‐わらわ走孺・走童‥ワラハ 斎王いつきのみこの車などに徒歩で随行する女の童。 ⇒はしり【走り】 はし・る走る・奔る】 〔自五〕 勢いよくとび出したり、す早く動きつづけたりする意。 ①両足をす早く動かして移動する。かける。万葉集5「術も無く苦しくあれば出で―・り去ななと思へど子らに障さやりぬ」。平家物語8「栗毛なる馬の下尾白いが―・り出でたるを」。「50メートルを全力で―・る」 ②早く移動する。さっと動く。万葉集17「鮎―・る夏の盛りと」。大鏡伊尹「余りに―・る車はいつかは黒さの程やは見え侍る」。日葡辞書「フネガハシル」。「汽車が―・る」「使いに―・る」 ③早く流れる。また、ころころ転がって行く。万葉集8「石―・る垂水の上のさわらびの」。徒然草「身をあやぶめてくだけやすきこと、珠を―・らしむるに似たり」 ④すらすらと早く動く。自由にめぐる。源氏物語椎本「なげの―・り書い給へる御筆づかひ言の葉も、をかしきさまになまめき給へる」。日葡辞書「チエノハシッタモノヂャ」「カタナガハシル」。「筆が―・る」 ⑤とび散る。はねる。はじける。万葉集20「霜の上に霰たばしりいやましに我あれは参来まいこむ年の緒長く」。今昔物語集29「杖の目に従ひて血―・り肉ししただれけるを」。日葡辞書「シヲ(塩)ガハシル」「クリガハシル」 ⑥逃げる。逃亡する。源氏物語紅葉賀「しどけなき姿にて、冠などうちゆがめて、―・らむうしろ手」。徒然草「奴したがへりとて頼むべからず、そむき―・ることあり」。「敵は武器を捨てて―・った」 ⑦駆落ちをする。梅津政景日記「七蔵下女…連れて―・り候ふ男」 ⑧ある方向に強くかたむく。急速に、または一瞬その状態が発現する。「悪に―・る」「感情に―・る」「痛みが―・る」 ⑨ある方向に通ずる。「山脈が南北に―・っている」「広野の中を道が―・る」 ⑩(主に「胸―・る」の形で)激しく動悸どうきが打つ。源氏物語夕霧「胸―・りて、いかで取りてしがなと…目もあはず思ひ臥し給へり」 ⑪「割れる」「罅ひびが入る」などの意の忌詞。浄瑠璃、博多小女郎波枕「舟では割れたといふは忌々しい、頭のさらが―・つた」 ⑫(体言に付いてバシルと濁音化し)そのものが唐突に、あるいは迅速に現れる意を表す。「あらぬことを口―・る」「眼が血―・る」「あの人は才―・っている」 は・じる恥じる・愧じる・羞じる・慙じるハヂル 〔自上一〕[文]は・づ(上二) ①自分が劣っていることを意識して気がひける。過ち・欠点・罪などを悟って面目なく思う。古今和歌集「夢にだに見ゆとは見えじ朝な朝な我がおもかげに―・づる身なれば」。源氏物語橋姫「怪しくかうばしく匂ふ風の吹きつるを、思ひかけぬ程なれば、驚かざりける心おそさよと心もまどひて―・ぢおはさうず」。「罪を―・じる」 ②自分の名誉・面目などを汚すことをはばかる。人の批評などを気にして尻ごみする。土佐日記「そもそもいかがよんだる、といぶかしがりてとふ。このわらはさすがに―・ぢていはず」。日葡辞書「ヒトメヲハヅル」。「―・じる様子もなく出しゃばる」 ③(多く、打消を伴う)ひけをとる。劣る。源氏物語竹河「蔵人の少将の月の光に輝きたりし気色も、柱の影に―・づるにはあらずやありけむ」。保元物語「弓は養由をも―・ぢざれば」。「日本一の名に―・じない」 バジルbasil(→)バジリコに同じ。 バシレイオスBasileios ギリシア】 初期キリスト教の教父。聖人。カッパドキア出身。アレイオス派批判と共住型修道院の確立に尽力。バシリウス。(330頃〜379) は‐じろ羽白】 翼の一部分(翼鏡)が白いカモの総称。キンクロハジロなど。 は‐じろ端城】 本城の外に築いた出城。えだじろ。 はし‐ろう橋廊‥ラウ 下が池・水路または通路になっている廊下。 はじ‐ろう黄櫨蝋‥ラフ ハゼノキの実からとった蝋。 バシロサウルスBasilosaurus ラテン】 鯨類がハクジラ亜目とヒゲクジラ亜目に分化する以前の原鯨亜目の一つ。全長は20メートルを越えるが、頭は1メートル程度と非常に小さい。ごく小さな後肢が残る。始新世中期のアフリカ・北アメリカ・ヨーロッパの海に生息。 はし‐わたし橋渡し】 ①橋をわたすこと。橋をかけること。 ②なかだちをすること。また、その人。仲介。「二人の仲の―をする」

広辞苑 ページ 15757 での○箸より重い物は持ったことがない単語。