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○遅きに失するおそきにしっする🔗⭐🔉
○遅きに失するおそきにしっする
時機におくれて役に立たない。遅すぎて間に合わない。
⇒おそ・い【遅い】
おそき‐ひ【遅き日】
暮れるのが遅い春の日。日永ひなが。遅日ちじつ。〈[季]春〉。「―やきじの下りゐる橋の上」(蕪村)
お‐ぞく【汚俗】ヲ‥
けがらわしい風俗。わるいならわし。悪習。
おそくず‐の‐え【偃息図の絵】‥ヅ‥ヱ
(「偃息」は男女同衾の意)春画しゅんが。古今著聞集11「―などを御覧も候へ」
おそく‐とも【遅くとも】
〔副〕
どんなに遅くなるとしても。おそくも。「―8時には帰る」
おぞ‐け【怖気】
おそれる心。おじけ。「―をふるう」
⇒おぞけ‐だ・つ【怖気立つ】
⇒おぞけ‐づ・く【怖気付く】
おぞけ‐だ・つ【怖気立つ】
〔自五〕
恐ろしさの余りぞっとして身の毛がよだつ。
⇒おぞ‐け【怖気】
おぞけ‐づ・く【怖気付く】
〔自五〕
おじける心が出る。こわがる。
⇒おぞ‐け【怖気】
おそ‐ごと【嘘言】ヲソ‥
うそ。そらごと。いつわり。奥義抄「東の国の者は、そらごとをば―と言ふなり」
おそ‐ざき【遅咲き】
時節におくれて咲くこと。また、そういう品種。↔早咲き
おそ‐ざくら【遅桜】
遅咲きの桜。〈[季]春〉
おそ・し【遅し・鈍し】
〔形ク〕
⇒おそい
おぞ・し【悍し】
〔形ク〕
①恐ろしい。おずし。源氏物語蜻蛉「おどろおどろしく―・きやうなりとて」
②強烈で強情である。おずし。源氏物語東屋「物つつみせず、はやりかに―・き人にて」
③わる賢い。ずるい。浄瑠璃、五十年忌歌念仏「そちが今度の―・い仕様」
おぞ・し【鈍し】
〔形ク〕
(オソ(遅)シの転。近世・近代に用いられた)のろい。にぶい。椿説弓張月後編「―・き奴かな、などて吾を欺くぞ」。島崎藤村、藤村詩抄序「げにわが歌は―・き苦闘」
お‐そし‐さま【御祖師様】
各宗の開祖の尊敬語。特に日蓮をさす。
おそ‐じも【遅霜】
(→)晩霜ばんそうに同じ。
おそ‐ぢえ【遅知恵】‥ヱ
①知恵の発達がおくれていること。
②おくれて出てくる知恵。奥知恵。
おそ‐で【遅出】
遅く出勤すること。↔早出
お‐そなえ【御供え】‥ソナヘ
「御供え餅」「御供え物」の略。
⇒おそなえ‐もち【御供え餅】
⇒おそなえ‐もの【御供え物】
おそなえ‐もち【御供え餅】‥ソナヘ‥
年始に神仏に供え、また、祭礼に供える餅。鏡餅。
⇒お‐そなえ【御供え】
おそなえ‐もの【御供え物】‥ソナヘ‥
神仏に供える物。
⇒お‐そなえ【御供え】
おそなわ・る【遅なわる】オソナハル
〔自五〕
遅れる。遅くなる。遅参する。宇津保物語俊蔭「朝に見て夕べの―・る程だに紅の涙を落すに」。「御返事が―・りまして」
お‐そね【小确】ヲ‥
石まじりの堅いやせ地。顕宗紀「浅茅原―を過ぎ」
おそ‐の‐まつり【獺の祭】ヲソ‥
(→)「川獺かわうその祭」に同じ。〈[季]春〉
おその‐ろくさ【お園六三】
1749年(寛延2)大坂南地福島屋の遊女お園と相愛の大工の六三郎とが西横堀に身投げ心中をした巷説、並びにそれを脚色した浄瑠璃「八重霞浪花浜荻やえがすみなにわのはまおぎ」、常磐津「三世相さんぜそう」などの通称。
お‐そば【御側】
①「そば」の尊敬語。主君の身近な所。
②主君のそば近く仕える人。近臣や小間使。側近。
⇒おそば‐ごようにん【御側御用人】
⇒おそば‐さま【御側様】
⇒おそば‐さらず【御側去らず】
⇒おそば‐しゅう【御側衆】
⇒おそば‐づき【御側付】
おそ‐ば【遅場】
稲の成育のおそい地方。↔早場
おそ‐ば【齵歯】
八重歯やえば。〈倭名類聚鈔3〉
おそば・うオソバフ
〔自下二〕
じゃれてたわむれる。あまえふざける。落窪物語1「―・へて、あれおし毀こぼちてむ、と腹立ちののしれば」→戯そばえる
おそば‐ごようにん【御側御用人】
⇒そばようにん(側用人)。
⇒お‐そば【御側】
おそば‐さま【御側様】
主君の側近に仕える女。
⇒お‐そば【御側】
おそば‐さらず【御側去らず】
常に主君のそばについていること。また、その人。お気に入りの家臣。浄瑠璃、源平布引滝「平家譜代の―。瀬尾の十郎兼氏」
⇒お‐そば【御側】
おそば‐しゅう【御側衆】
⇒そばしゅう(側衆)。
⇒お‐そば【御側】
おそば‐づき【御側付】
主君のそば近く仕えること。また、その人。
⇒お‐そば【御側】
おそ‐はや‐も【遅早も】
〔副〕
遅くとも早くとも。おそかれはやかれ。万葉集14「―汝なをこそ待ため」
おそば・ゆ
〔自下二〕
(オソバフの転)ふざける。今昔物語集27「―・えたる者の、口きききらきらしく」
おそ‐ばん【遅番】
交替制勤務で、遅く勤務につく番。↔早番
おそ‐ひ【遅日】
(→)「遅き日」に同じ。
おそ‐びき
(ウソブキの転訛)口笛。おそぶえ。
おそ‐びん【遅便】
郵便や飛行機など、その日のうちで遅く出発または到着するもの。↔早便
おそ‐ぶ・る【押そぶる】
〔他四〕
押してがたがたさせる。ゆすぶる。万葉集14「誰そこの屋の戸―・る」
おそ‐まき【遅蒔き】
①時季におくれて種子をまくこと。また、そういう品種。浄瑠璃、天神記「これは―の麦畠」
②時機におくれて事をすること。「―ながら対策に乗り出す」
おぞ‐まし・い【悍しい】
〔形〕[文]おぞま・し(シク)
(「おぞし」と同源)
①ぞっとするようで、いやな感じだ。恐ろしい。大唐西域記長寛点「先に羅漢あり。形量かたち偉オソマシク大おおきなり」。「血だらけの―・い光景」
②我がが強い。強情である。源氏物語帚木「かく―・しくは、いみじき契り深くともたえて又見じ」
おぞ‐まし・い【鈍しい】
〔形〕[文]おぞま・し(シク)
にぶい。おろかしい。椿説弓張月後編「ここへ伴ひ進まいらせながら面忘れたるこそ―・しけれ」
お‐そまつ【御粗末】
上等でないこと、不出来・不手際をからかいや謙遜の気持でいう語。「全く―なところをお見せしました」
⇒おそまつ‐さま【御粗末様】
おそまつ‐さま【御粗末様】
自分が相手に提供した物が粗末なものであったと、謙遜していう語。
⇒お‐そまつ【御粗末】
おそめのななやく【お染の七役】
4世鶴屋南北作の歌舞伎脚本。1813年(文化10)初演。お染・久松ら7役を早替りで演じる。→お染久松
おそめ‐はんくろう【お染半九郎】‥ラウ
歌舞伎「鳥辺山心中」の両主人公。
おそめ‐ひさまつ【お染久松】
大坂東堀瓦屋橋通の油屋太郎兵衛の娘お染と丁稚でっち久松との情死の巷説ならびに、これを脚色した作品群の通称。紀海音「お染久松袂の白しぼり」、菅専助「染模様妹背門松」、近松半二「新版歌祭文」などの浄瑠璃、また、4世鶴屋南北の歌舞伎「お染久松色読販うきなのよみうり」、新内「染模様妹背の門松」、常磐津「初恋千草の濡事」、清元「道行浮塒鴎みちゆきうきねのともどり」(通称「お染」)など。
→文献資料[新版歌祭文]
おそもん‐だ【遅物田】
(オソモノダの音便)裏作のため収穫期のおそい田。
おそ‐よか【嬋媛】
うるわしいさま。たおやか。つややか。〈新撰字鏡12〉
おそらく【恐らく】
〔副〕
(恐ルのク語法オソルラクの転)
①口はばったい言い方であるが。狂言、悪坊「―其の傘十本や二十本は切り折て御目に掛けう」
②きっと。必ず。狂言、竹の子「―とらすまいぞ」
③思うに。多分。「午後には―晴れるだろう」
⇒おそらく‐づくり【恐らく造】
⇒おそらく‐は【恐らくは】
おそらく‐づくり【恐らく造】
短刀などで、鋩子ぼうしの境を示す横手よこてが刀身の中央以下にあり、鋒きっさきの部分が長い刀の様式。「おそらく」と刻んだ片桐且元佩用という短刀による名称。
⇒おそらく【恐らく】
おそらく‐は【恐らくは】
〔副〕
「恐らく」に同じ。二教論勘文久寿点「懼ヲソラクハ吾を傷やぶらむことを」
⇒おそらく【恐らく】
おそり【恐り】
心配。不安。おそれ。土佐日記「このわたり、海賊の―ありといへば、神仏を祈る」
おそ・る【恐る】
[一]〔自四・上二〕
「おそる」(下二)の古形。漢文の訓点に見える。史記孝文本紀延久点「遺徳を羞はずかしめむことを畏オソラは」。地蔵十輪経元慶点「後世の苦果を見ず畏オソリじ」
[二]〔自下二〕
⇒おそれる(下一)
おそる‐おそる【恐る恐る】
〔副〕
おそれかしこまって。こわごわ。「―御前に進み出る」「―火口をのぞく」
おそる‐べき【恐るべき】
①恐れるのが当然な。「―伝染病」
②程度がはなはだしい。「―能力の持主」
おそれ【恐れ・畏れ・虞】
①おそれること。恐怖。「―を抱く」
②よくないことが起こるのではないかという心配。気づかい。不安。「失敗する―がある」「大雨の―」
③かしこまること。敬意。平治物語(金刀比羅本)「君を後になしまゐらせむが―なれば」
◇一般には「恐」。2には「虞」も、3には「畏」も使う。
⇒おそれ‐げ【恐れ気】
⇒恐れをなす
広辞苑 ページ 2806 での【○遅きに失する】単語。