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お【御】🔗🔉

】 〔接頭〕 ➊(オホ(大)の約。平安時代、限られた語の上に付いた)尊敬する人に関係のある事物に冠する。源氏物語槿「中宮の―前に雪の山つくられたりし」。「―もの(大膳)」「―まし(大坐)」 ➋(オホミ→オホン→オン→オと変化してできた語。主として中世以後、文章語で多くオンが用いられたのに対し、広く口語で用いられた) ①尊敬する人に関係のある事物に冠する。狂言、鈍根草「ただ―ことばの違はぬやうになされてくだされう」。「先生の―宅」「―手紙拝見いたしました」 ②尊敬する人に対する動作や事物に冠して、動作や事物の主の謙譲・卑下の気持を表す。「―送りする」「―なぐさめ申しあげる」 ③広く事物に冠して、聞き手に対する丁寧の気持を表す。浮世風呂3「お正月の来るのが―たのしみだよ」。「―菓子」「―天気」「―暑うございます」 ④口語動詞の連用形の上に付け、やわらかに命令する気持を表す。「お…なさい」の略。浮世風呂2「ゆるりと流して―出で」。「早く―帰り」 ⑤中世以後、主に女の名の上に付けて尊敬・親愛の意をそえる。「阿」「於」の字も使った。三河物語「―千代様十三にして」。「―富さん」

おおん【御・大御】オホン🔗🔉

おおん御・大御オホン 〔接頭〕 (オホミの音便。オホムとも書く。平安時代の語) ①高度の尊敬の意を表す。「―神」 ②「おおん何々」とあるべきところを略して名詞的に用いる。大和物語「これもうちの―(御歌の略)」。源氏物語梅枝「対の上の―(御香の略)は」

おん【御】🔗🔉

おん】 (オホム(御)の約) [一]〔名〕 貴人に関する物事について「おん…」とあるべきを略して用いたもの。源氏物語花宴「源氏の君の―(御詩)をば」 [二]〔接頭〕 敬意をあらわす。「―身」「―礼」→お(御)

ぎょ【御】🔗🔉

ぎょ】 ①(「馭」に通ずる)馬を扱うこと。 ②㋐天子に関係ある事物に添えて敬意を表す語。 ㋑一般にある語に冠して敬意を表す語。

ご【御】🔗🔉

】 (呉音) [一]〔名〕 (「御前ごぜん」の略)貴婦人の称呼の下に添えて敬称とする語。土佐日記「淡路の―の歌に劣れり」 [二]〔接頭〕 ①主に漢語の体言に冠して尊敬の意を添える。源氏物語桐壺「十二にて―元服したまふ」。日葡辞書「ゴベウショ(御廟所)」 ②主に漢語の体言に冠して丁寧の意を添える。「―飯にする」 ③自分の行為を表す語に冠して謙譲の意を添える。「―説明いたします」 [三]〔接尾〕 人物を表す語の下に付けて尊敬の意を添える。日葡辞書「チチゴ」。浄瑠璃、伽羅先代萩「ゆうべ呼んだ花嫁―」 →ぎょ(御)

み【御】🔗🔉

】 〔接頭〕 ①神・天皇・宮廷などに属するものであることを表す。「―あかし」「―食」「―垣」 ②一般に、尊敬または丁寧の意を表す。「―教え」「お―おつけ」 ③(「深」とも当てる)美称または語調をととのえるために添える。「―吉野」「―雪」「―山」

[漢]御🔗🔉

 字形  筆順 〔彳部8画/11画/常用/2470・3866〕 〔音〕ギョ(漢) (呉) 〔訓〕おん・お・み・おおん [意味] [一]ギョ ①馬や馬車をじょうずにあやつる。(同)馭。「御者・礼楽射御書数」 ②思い通りに扱う。おさめる。支配する。「御しやすい人間」「御宇・統御・制御」 ③ふせぐ。(同)禦。「防御」 ④天子の行為や持ち物などに尊敬の意を表す語。「御物・御璽・御感・入御・崩御」。転じて、広く尊敬の意を表す語。「御慶・御意」 [二] ①=[一]④。「御幣・御幸・御家人・御朱印・御両親・御成功」▶転じて、丁寧な言い方にも用いる。「御飯」「御説明いたします」 ②「御前」③④(→御前)の略。「殿御とのご・親御おやご・伊勢いせの御」 [解字] 形声。「彳」(=ゆく)+「止」(=あし)+音符「午」(=きね)+「卩」(=ひと)。後二者は、きねでついて堅いものを柔かくする意。「御」は、馬をおとなしくさせて行かせる意。は異体字。 [下ツキ 駕御・還御・供御・出御・制御・遷御・着御・統御・渡御・女御・発御・崩御・防御・臨御 [難読] 御髪おぐし・みぐし・御神籤おみくじ・御籤おみくじ・御目見おめみえ・御稜威みいつ・御酒みき・御手洗みたらし・御息所みやすんどころ・御幸みゆき

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