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も(音節)🔗🔉

①両唇を密閉し、有声の気息を鼻腔に通じて発する鼻子音〔m〕と母音〔o〕との結合した音節。〔mo〕 上代特殊仮名遣では、古事記に甲〔mo〕乙〔mö〕2類の別があった。 ②平仮名「も」は「毛」の草体。片仮名「モ」は「毛」の下画。

も【妹】🔗🔉

】 「いも」の略。万葉集20「家の―が着せし衣に」

も【面】🔗🔉

】 「おも」の略。万葉集14「田の―にゐる鶴たずの」

も【喪】🔗🔉

】 ①死亡した人を追悼する礼。特に、人の死後、その親族が一定期間、世を避けて家に籠もり、身を慎むこと。親疎によってその期限に長短がある。忌。持統紀「新羅に使はして、天皇の喪みもを赴げしむ」。「―に服する」「―が明ける」 ②わざわい。凶事。万葉集5「事もなく―もなくあらむを」

も【裳】🔗🔉

】 ①上代、女性が腰から下にまとった服。万葉集5「立たせる妹が―の裾ぬれぬ」 ②(本来は「褶」と書いた)男性の礼服らいふくで、表袴うえのはかまの上に着用したもの。 ③平安時代以来の女房の装束で、腰から下の後方にまとった服。12または10枚の細長い台形に裁った綾や縠織こめおりを襞ひだが立つように縫い、海浦かいぶなどの文様を施し、裾を長く引く。枕草子83「おはしまさねば―も着ず袿うちぎすがたにてゐたるこそ物ぞこなひにて」 裳 ④僧侶が腰から下にまとう服。

も【藻】🔗🔉

】 水中に生ずる藻類・海草・水草などの称。神代紀「沖つ―は辺には寄れども」

も(副詞)🔗🔉

〔副〕 ①もはや。もう。狂言、抜殻「―かう参りまする」 ②さらに。このうえに。いま。また。狂言、悪太郎「―一つ飲うで」。「―一度」

も(助動詞)🔗🔉

〔助動〕 (上代東国方言)推量の助動詞ムの訛。万葉集20「家いわなる妹いもはさやに見―かも」

も(助詞)🔗🔉

〔助詞〕 ➊(終助詞)活用語の終止形(係結びでは結びの形)、ク語法に付いて、詠嘆の意を表す。体言には「かも」「はも」などの形で用いる。なお、「かも」は平安時代には「かな」に代わる。古事記「はしけやし我家の方よ雲居立ち来―」。万葉集3「みつみつし久米の若子がい触れけむ磯の草根の枯れまく惜し―」。万葉集4「眠も寝かてにと明かしつらく―長きこの夜を」。拾遺和歌集「わが背子がありかもしらでねたる夜はあかつきがたの枕さびし―」→かも→かな。 ➋(係助詞)体言・副詞・形容詞や助詞などを受ける。「は」と対比される語で、「は」が幾つかの中から一つを採り上げる(それ以外を退ける)語であるのに対し、「も」はそれを付け加える意を表す。格を表す語ではなく、主格・目的格・補格など種々の格に当たる部分に使われる。「も」を受けて結ぶ活用語は、意味に応じて種々の活用形となるが、通常は終止形で結ぶ。 ①ある事態がそれに及ぶことを示す。…もまた。万葉集1「熟田津にきたつに船乗りせむと月まてば潮―かなひぬ今はこぎ出でな」。源氏物語桐壺「やうやう天の下に―あぢきなう人のもてなやみぐさになりて」。新古今和歌集「心なき身に―あはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮」。平家物語11「浪の下に―都のさぶらふぞ」。歌舞伎、好色伝授「お好ならば野郎餅―御座います」。「私―参加します」「これ―読むといい」 ②どれか一つに限定せず同種の物事を列挙するのに用いる。万葉集1「君が代―わが代―知るや磐代の岡の草根をいざ結びてな」。源氏物語帚木「あしく―よく―相添ひて、とあらむ折―かからむきざみを―見すぐしたらむ中こそ契り深くあはれならめ」。平家物語9「心ある―心なき―、皆鎧の袖をぞぬらしける」。「この人―あの人―賛成している」「野―山―花盛りになる」 ③願望表現と呼応して、願望の中心にあるものを示す。万葉集5「竜の馬―今も得てしか青丹よし奈良の都に行きて来むため」。万葉集8「たな霧らひ雪―降らぬか」 ④最も実現しにくく、条件としては最高のものであることを示す。…まで。源氏物語桐壺「かかる人―、世にいでおはするなりけり」。「世界新記録―出た」 ⑤最も実現しやすく、条件としては最低のものであることを示す。…さえ。…でも。万葉集14「信濃なる千曲の川の小石さざれいし―君し踏みてば玉と拾はむ」。源氏物語若紫「世を捨てたる法師の心地に―いみじう世の憂へ忘れ、よはひ延ぶる人の御有様なり」。平家物語7「あやしの鳥けだもの―恩を報じ徳をむくふ心は候ふなり」。「慣れ親しめばがらくた―宝である」 ⑥譲歩または許容する意を示す。万葉集9「海つ路の和ぎなむ時―渡らなむ」。源氏物語末摘花「かくたのみなくて―過ぐるものなりけり」。滑稽本、素人狂言紋切形「アイかして―上げやうが、あれは読むばかりに」。「教えてあげて―いい」 ⑦係助詞「こそ」あるいは「ぞ」が接続して「もこそ」「もぞ」の形で危惧の感情を表すことがある。…するといけない。源氏物語若紫「はしたなう―こそ思せ」。新古今和歌集「玉の緒よ絶えなば絶えね長らへばしのぶることの弱り―ぞする」 ⑧用言の連用形、副詞などに付いて詠嘆を表す。万葉集1「国はし―多さわにあれども」。万葉集4「許多ここだく―狂ひに狂ひ」。源氏物語松風「若君はいと―いと―うつくしげに」 ⑨(意外なものにまで及んだの意から)意味を強める。源氏物語桐壺「また見奉らでしばし―あらむはいと後ろめたう」。蒙求抄1「人を人と―思はぬ物」。歌舞伎、好色伝授「濡れました事はちつと―大事御座りませぬ」。浮世床「あの又かかし(嚊)―かかしだ、コレ早く起きなせへと言へ」。「少し―恐ろしくない」「難しい球を取り―取ったり」 ⑩(それ一つではないの意から)意味を和らげる。いろは文庫「無理にとめ―致しますまい」。「一時は辛く―あろうが、必ず幸せになれる」 ⑪不定称の語に付いて、全部を総括した意を表す。人情本、花筐「お前は誰に―言ておくれぢやアあるまいと思ふから」。「誰―が知っている事実」「何―食べていない」 ➌(接続助詞) ①動詞的活用の語の連体形に接続して譲歩の気持から、逆接を表す。…でも。…のに。万葉集4「来むといふ―来ぬ時あるを来じといふを来むとは待たじ来じといふものを」。源氏物語橋姫「心一つにいとど物思はしさ添ひて内裏へ参らむと思しつる―出で立たれず」。堤中納言物語「月にはかられて夜深くおきにける―思ふらむ所いとほしけれど立ち帰らむも遠き程なれば」。平治物語「矢は当らざりし―痛手は負ひぬ」。「泣く―認められず」「期限は今日に迫りたる―準備は未だ成らず」 ②仮定の逆接条件を表す。…ても。…であっても。「何等の事由ある―議場に入る事を許さず」

も【最】🔗🔉

】 〔接頭〕 「まこと」「正しい」「もっとも」の意を表す語。「―中」「―寄」

モア【moa】🔗🔉

モアmoa】 ダチョウ目の走鳥。18世紀を最後に絶滅。かつてニュー‐ジーランドに大小種々のものがいたが、現生の走鳥類と同様に飛翔力がなく、最大のものは高さ4メートル、体重230キログラムと推定される。恐鳥。

モア【Thomas More】🔗🔉

モアThomas More】 イギリスの政治家・思想家。エラスムスと交わり、古典および法律を研究、枢密顧問官・下院議員・大法官を歴任。ヘンリー8世の離婚問題に反対し、叛逆罪に問われて処刑。王権と教権から自由な社会を理想国家とした。著「ユートピア」。(1478〜1535)

モアー【mower】🔗🔉

モアーmower】 草刈機。特に、バリカン式または回転刃のある動力草刈機。牧草・緑肥などの刈取りに用いる。

もあい【舫い】モアヒ🔗🔉

もあい舫いモアヒ ⇒もやい1

モアイ【moai】🔗🔉

モアイmoai】 南太平洋、イースター島にある巨大な石像。先住民が祖先の像を刻んだものと考えられ、数百体が現存。

モアッサン【Ferdinand Frédéric Henri Moissan】🔗🔉

モアッサンFerdinand Frédéric Henri Moissan】 フランスの化学者。すべての元素のうちで最も反応性に富むフッ素の単離に成功。ノーベル賞。(1852〜1907)

モアブ‐じん【モアブ人】🔗🔉

モアブ‐じんモアブ人】 (Moabite)旧約聖書時代にイスラエル人と闘争を繰り返した民族の一つ。アラビア砂漠の西、死海の東に建国、前9世紀頃繁栄していたらしいが、前6世紀には既に滅亡。

モアレ【moiré フランス】🔗🔉

モアレmoiré フランス】 (波形模様の意) ①絹織物の一つ。タフタに木目もくめを織り出した張りの強い織物で、表面に波状の光沢がある。無地。イブニング‐ドレス・カクテル‐ドレスなどに使用。また、リボン用。 ②点または線が幾何学的に規則正しく分布したものを重ね合わせた時に生ずる縞状の斑紋。網版印刷物を原稿として網版を複製する時などに起こりやすい。

もい【盌】モヒ🔗🔉

もいモヒ ①水を盛る椀わん。武烈紀「玉たま―に水さへ盛り」 ②転じて、飲み水。催馬楽、飛鳥井「御―も寒し」

もい‐か【梅花】‥クワ🔗🔉

もい‐か梅花‥クワ (モイは唐音)梅花の模様。また、その模様を織った絹。〈下学集〉

モイスチャー【moisture】🔗🔉

モイスチャーmoisture】 水分。湿気。肌や毛髪について言う。

モイスト‐ペレット【moist pellet】🔗🔉

モイスト‐ペレットmoist pellet】 (moistは「湿った」意)養殖用の飼料の一種。配合飼料と生なま餌(主に海産魚肉)とを混合し、団塊状に成形したもの。餌の散逸が少なく水質の汚染防止に有効。

モイゼ【Moyses ラテン】🔗🔉

モイゼMoyses ラテン⇒モーセ

もいとり‐の‐つかさ【水取司・主水司】モヒ‥🔗🔉

もいとり‐の‐つかさ水取司・主水司モヒ‥ ⇒しゅすいし(主水司)。古事記「―に駈使つかはえし吉備の国の児島の仕丁よほろ

もい‐の‐つかさ【水司】モヒ‥🔗🔉

もい‐の‐つかさ水司モヒ‥ ⇒すいし

モイライ【Moirai】🔗🔉

モイライMoirai】 ギリシア神話で、運命の3女神。ゼウスとテミスとの娘。運命の糸を紡ぐクロト、長さを定めるラケシス、糸を切るアトロポスの3神。単数形モイラ。

もう(おばけ)🔗🔉

もう (東北・中部地方などで)おばけ。子供をおどかすときに言う。

もう【毛】🔗🔉

もう】 ①(動植物の)け。「アンゴラ―」 ②植物。また、その生育、実り。 ③単位の一つ。 ㋐1の1000分の1。 ㋑歩合・利率等の単位。1割の1000分の1。 ㋒尺度の単位。寸の1000分の1。毫。 ㋓質量の単位。匁もんめの1000分の1。毫。 ㋔金銭の単位。厘の10分の1。銭の100分の1。 ④毛野国けののくにの略。

もう【妄】マウ🔗🔉

もうマウ (呉音。漢音はボウ)つつしまないこと。みだりなこと。

もう【孟】マウ🔗🔉

もうマウ ①かしら。はじめ。↔季。 ②孟子の略。

もう【盲】マウ🔗🔉

もうマウ 目の見えないこと。また、その人。

もう【猛】マウ🔗🔉

もうマウ ①たけく盛んなこと。あらあらしく強いこと。竹取物語「勢―の者に成りにけり」 ②(接頭語的に)程度のはなはだしいこと。「―スピード」

もう【網】マウ🔗🔉

もうマウ あみ目のように組織をもって広くひろがっているもの。「通信―」

もう【蒙】🔗🔉

もう】 ①くらいこと。無知なこと。 ②蒙古の略。 ⇒蒙を啓く

もう【申】マウ🔗🔉

もうマウ 「申す」の略。狂言、福の神「物―案内―」

もう【参】マウ🔗🔉

もうマウ マヰの音便。下に他の語を伴い複合した場合に使う。皇極紀「共に筑紫に到まういたれり」→まい(参)

も・う【思ふ・念ふ】モフ🔗🔉

も・う思ふ・念ふモフ 〔他四〕 「おもふ」の略。古事記「心は―・へど」

もう(副詞)🔗🔉

もう 〔副〕 (歴史的仮名遣をマウとする説がある) ①もはや。すでに。狂言、末広がり「おおかた覚えました。私は―かう参りまする」。「―忘れた」 ②間もなく。やがて。「―来るでしょう」 ③(分量表現を伴って)この上になお。さらに。「―一つ」「―ちょっと左へ」 ⇒もうは未だなり、未だはもうなり

もう‐あ【盲唖】マウ‥🔗🔉

もう‐あ盲唖マウ‥ 目が見えないことと口がきけないこと。 ⇒もうあ‐がっこう【盲唖学校】

もう‐あい【盲愛】マウ‥🔗🔉

もう‐あい盲愛マウ‥ むやみに愛すること。「一人娘を―する」

もうあ‐がっこう【盲唖学校】マウ‥ガクカウ🔗🔉

もうあ‐がっこう盲唖学校マウ‥ガクカウ 視力・聴力障害者の発達に必要な教育を施すために設けられた学校。→盲学校→聾学校 ⇒もう‐あ【盲唖】

もう‐あく【猛悪】マウ‥🔗🔉

もう‐あく猛悪マウ‥ ①勇猛で残酷なこと。 ②勢いが激しいこと。

もう‐あそび【毛遊び】🔗🔉

もう‐あそび毛遊び】 沖縄の村々で行われていた男女の野外遊び。夜なべ仕事のあと、もう(野原)に集い歌い踊った。

もうあんじょう【盲安杖】マウ‥ヂヤウ🔗🔉

もうあんじょう盲安杖マウ‥ヂヤウ 仮名法語。鈴木正三しょうさん著。1巻。1619年(元和5)成る。禅の立場から人間として守るべき10の徳目を具体的に説いたもの。

もうあん‐ぼうこく【猛安謀克】マウ‥🔗🔉

もうあん‐ぼうこく猛安謀克マウ‥ 中国、金代の軍事組織、また行政単位。300戸を1謀克、10謀克を1猛安とした。この組織は女真民族固有のもの。

もう‐い【毛夷】🔗🔉

もう‐い毛夷】 えぞ。えみし。毛人もうじん

もう‐い【毛衣】🔗🔉

もう‐い毛衣】 ①哺乳類の体表に密生する毛の全体をいう。 ②毛皮で作った衣服。けごろも。

もう‐い【猛威】マウヰ🔗🔉

もう‐い猛威マウヰ (風や流行病などの)たけだけしい勢い。猛烈な勢い。「―をふるう」

モー【mho】🔗🔉

モーmho】 〔理〕(オーム(ohm)を逆に綴ったもの)コンダクタンスの単位。国際単位系の(→)ジーメンスに同じ。オームの逆数。記号℧

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