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○オブラートに包むオブラートにつつむ🔗🔉

○オブラートに包むオブラートにつつむ 相手に強い刺激を与えないよう、どぎつい表現を避けて遠まわしな言い方をする。 ⇒オブラート【Oblate ドイツ】 オフ‐ラインoffline】 コンピューターの入出力装置がコンピューター本体に直結していない状態。また、パソコンなどが通信回線やLANによって接続されていない状態。↔オンライン オブリガートobbligato イタリア】 〔音〕(「ある声部や楽器が必須である」の意)独奏または独唱に付加される、伴奏楽器以外の独奏楽器による旋律的伴奏。助奏。 オブリゲーションobligation】 ①義務。責任。 ②負担。債務。 オフ‐リミットoff-limits】 (「限界の外」の意)立入り禁止。 お‐ふる御古】 目上の人の使いふるした物。他人がすでに使ったもの。日葡辞書「ヲフルヲクダサルル」 お‐ふれ御触れ】 役所からの布令・示達の称。一般にふれ知らすからいう。 ⇒おふれ‐がき【御触書】 ⇒おふれがき‐しゅうせい【御触書集成】 おふれ‐がき御触書】 江戸時代、幕府・大名などから関係諸方面および庶民に公布した法令・規制を伝達する文書。→御達おたっし⇒お‐ふれ【御触れ】 おふれがき‐しゅうせい御触書集成‥シフ‥ 江戸幕府が公布した御触書を8代将軍吉宗の時代に評定所で編纂した法令集。これが寛保集成で、その後これにならって宝暦集成・天明集成・天保集成ができた。江戸時代の重要法令集。 ⇒お‐ふれ【御触れ】 オフ‐レコ (off the record)記録外。記録にとどめないこと。記録・報道しないことを条件にして記者に話すこと。↔オン‐レコ オフ‐ロードoff-road】 野山や砂浜など、道路から外れている所。また、舗装していない道路。「―仕様の車」 オブローモフOblomov】 ゴンチャローフの長編小説。1859年刊。進歩や改革を求める活動家シュトルツと、善意と才能を持ちながらも無気力な生活を送る地主オブローモフとの対比を描く。「オブローモフ気質」は無為徒食の代名詞となった。→余計者 オペ (→)オペレーション2・3の略。 お‐べたべた (女房詞)餅に餡あんをまぶしたもの。べたべた。 お‐べっか へつらうこと。また、そのことば。おべんちゃら。追従ついしょう。人情本、娘消息「いいよ、其様そんなに―におだててお呉れでない」。「―を使う」 おべっか・る 〔自五〕 (「おべっか」を動詞化した語)上の者を喜ばせるためおべっかを使う。二葉亭四迷、浮雲「課長に―・らなかつたから」 オペックOPEC】 (Organization of the Petroleum Exporting Countries)石油輸出国機構。産油国が国際石油資本に対抗して石油の生産および価格を調整することを目的に、1960年イラク・クウェート・サウジ‐アラビア・イラン・ベネズエラによって結成された国際機構。加盟国は11(2005)。→オアペック お‐べべ 「べべ」1を丁寧にいう語。 お‐へや御部屋】 ①宮中の局つぼねの下に属する御服掛・御膳掛・雑仕などの称。 ②貴人の妾。誹風柳多留23「奥は花―は曾我のねだり言」 ③大名屋敷の女中部屋。歌舞伎、お染久松色読販「千葉の奥勤おくづとめ竹川様の―に勤めて」 ④中流社会の人妻の敬称。御新造。浮世草子、好色訓蒙図彙「娌よめ、御新造、―などいふは、仔細らし」 ⑤江戸品川など、岡場所で、女郎屋の主人。また、その居間をいう。洒落本、古契三娼「旦那やかみさんの居る所を―と申やす」 ⇒おへや‐いり【御部屋入り】 ⇒おへや‐さま【御部屋様】 ⇒おへや‐しゅう【御部屋衆】 おへや‐いり御部屋入り】 婚礼歌。嫁が迎え入れられる時の歌。青森県でいう。おへや入りの唄。 ⇒お‐へや【御部屋】 おへや‐さま御部屋様】 貴人の妾の尊敬語。 ⇒お‐へや【御部屋】 おへや‐しゅう御部屋衆(→)部屋衆に同じ。 ⇒お‐へや【御部屋】 オペラopera イタリア・opéra フランス】 歌唱や朗唱を中心に器楽・舞踊を加え、歌手が扮装して演ずる舞台劇。16世紀末・17世紀初頭のイタリアで誕生、諸国にひろまる。歌劇。 ⇒オペラ‐グラス【opera glasses】 ⇒オペラ‐コミーク【opéra comique フランス】 ⇒オペラ‐ざ【オペラ座】 ⇒オペラ‐セリア【opera seria イタリア】 ⇒オペラ‐ハウス【opera house】 ⇒オペラ‐バッグ【opera bag】 ⇒オペラ‐ハット【opera hat】 ⇒オペラ‐ブッファ【opera buffa イタリア】 オペラ‐グラスopera glasses】 主に観劇に用いる小形の双眼鏡。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラ‐コミークopéra comique フランス】 対話の台詞せりふを交えたフランス語歌劇。18世紀のフランスで始まり、もっぱら喜劇的内容だったが、のちにはビゼーの「カルメン」のような悲劇的な作品も生まれた。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラ‐ざオペラ座】 (l'Opéra de Paris)パリの国立歌劇場の通称。1671年に始まり、1875年にガルニエ(J. L. Garnier1825〜1898)の設計による現在の劇場が完成。別に1989年新オペラ座(バスチーユ‐オペラ)が開場。→パリ(図)。 オペラ座 撮影:小松義夫 新オペラ座 撮影:小松義夫 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラざのかいじんオペラ座の怪人‥クワイ‥ (The Phantom of the Opera)フランスの推理作家ルルー(Gaston Leroux1868〜1927)の同名小説を原作とするロンドン‐ミュージカル。ロイド=ウェバー作曲のものが大ヒット。 オペラ‐セリアopera seria イタリア】 (セリアは「まじめな」「本格的な」の意)正歌劇。悲歌劇。イタリア語による正統的なオペラで、オペラ‐ブッファに対していう。主に神話や古代の英雄物語を題材とし、レチタティーヴォと華麗なアリア中心の整った形式で構成される。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラ‐ハウスopera house】 歌劇場。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラ‐バッグopera bag】 観劇用のハンドバッグ。転じて、女性用の小形ハンドバッグ。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラ‐ハットopera hat】 シルクハットの一種。観劇用の紳士帽。ばねじかけで、クラウン(山部)を平らに折り畳めるもの。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オペラ‐ブッファopera buffa イタリア】 喜歌劇の一種。18世紀に成立したイタリア語による滑稽諷刺的なオペラで、古代を舞台にしたオペラセリアに対して現代を舞台とする。軽快な音楽を主とし、重唱を多用する。ペルゴレージやモーツァルト・ロッシーニの作品が有名。 ⇒オペラ【opera イタリア・opéra フランス】 オベリスクobelisk】 (ギリシア語で焼串の意)古代エジプトの記念碑。一つの巨大な石材で作り、断面は方形、上方ほど細く、頂上だけピラミッド型。太陽神の神殿の前に建て、柱面には王の事跡などを記す銘文や図案の刻まれたものも多い。方尖ほうせん柱。方尖塔。 オベリスク オペレーションoperation】 ①機械の操作。 ②手術。切開手術。オペ。 ③証券売買による市場操作。 ④〔数〕演算。運算。 ⑤作戦。 ⇒オペレーション‐ツイスト【operation twist】 オペレーションズ‐リサーチoperations research】 第二次大戦中、英米両国で発達した科学的・数学的な作戦計画の方法。経営方法の研究に応用される。OR オペレーション‐ツイストoperation twist】 中央銀行が行う公開市場操作の一つ。長期債券の買(売)操作と、短期債券の売(買)操作とを同時に行うことにより、通貨供給量を変えることなく長・短金利をそれぞれ反対に導くこと。 ⇒オペレーション【operation】 オペレーターoperator】 ①機械を操作する人。無線通信士・電話交換手やコンピューターの操作員など。 ②船舶運航業者。 ③手術を施す人。 ④〔生〕調節遺伝子の一つ。リプレッサーが結合してオペロンの転写を抑制するDNA上の領域。作動遺伝子。→オペロン説 オペレーティング‐システムoperating system】 コンピューターで、利用者とハードウェアの間にあって、利用者がコンピューター‐システムをできるだけ容易に使うことができるようにするための基本的なソフトウェア。OS オペレッタoperetta イタリア】 娯楽的要素が強く、軽快な内容の歌劇。独唱や合唱に対話の台詞せりふを交える。19世紀後半に成立、後にミュージカルに発展。喜歌劇。軽歌劇。小歌劇。 オベロンOberon】 ①妖精の王。中世フランス文学で扱われ、またチョーサー・スペンサー・シェークスピア(真夏の夜の夢)・ウィーラントなどの作品に登場する。 ②ウェーバー作曲の歌劇。3幕。1826年ロンドンで初演。 オペロンoperon】 〔生〕特定のオペレーターとリプレッサーによって制御されている一つながりの構造遺伝子群。オペロン内の複数の遺伝子は一つながりのメッセンジャーRNAに転写される。 ⇒オペロン‐せつ【オペロン説】 オペロン‐せつオペロン説】 蛋白質生合成の調節機構に関する説で、1961年、ジャコブとモノーが提唱。遺伝子には構造遺伝子と調節遺伝子があり、調節遺伝子の一つであるオペレーターにリプレッサーが結合するか否かが、それにつながる遺伝子群(オペロン)が蛋白質を合成するか否かを決める、というもの。 ⇒オペロン【operon】 お‐べんちゃら 口さきばかりで実意のないお世辞を言うこと。また、そのことば、その人。おべっか。追従ついしょうおぼ⇒おお おぼう‐きちさお坊吉三‥バウ‥ 歌舞伎「三人吉三廓初買さんにんきちさくるわのはつがい」中の三人吉三の一人で、武家上がりの盗賊。 お‐ぼう‐さん御坊さん‥バウ‥ ①僧侶を親しんでいう語。 ②男児の愛称。お嬢さんの対。東海道中膝栗毛7「コレ、―、おまんひとつあげやせう」 ③大事に育てられたためにお人好しな富家の子息をあざけっていう語。また、世事にうとい人。人情本、梅の春「何様どうして彼の―が、そんなはたらきが出来るものかネ」 おぼえ覚え】 ①人に思われること。寵愛されること。その人に対する目上の人の評価や信頼。源氏物語桐壺「亡きあとまで人の胸あくまじける人の御―かな」。「上役の―がいい」 ②世間の評判。世評。源氏物語桐壺「世の―花やかなる御かたがた」 ③思い出されること。記憶。和泉式部日記「かどを打ちたたく。『あな―無』と思へど」。「身に―のないこと」「―が早い子」 ④心に感じられること。感じ。感覚。知覚。「冷たくて手足の―がなくなる」 ⑤忘れないための書付け。覚書。 ⑥技術上の手腕についての自信。「腕に―がある」 ⇒おぼえ‐がき【覚書】 ⇒おぼえ‐ちょう【覚え帳】 おぼえ‐がき覚書】 ①忘れないように書いて置く文書。メモ。 ②〔法〕国家間における情報伝達の一形式。 ㋐覚書の交換の形式によって国家間に合意が成立することがあり、この場合は広義の条約の一種。厳格な手続・形式によらず、元首・外務大臣または外交使節の署名した文書の交換によって成立する。また、民間協定の名称として用いられる場合もある。 ㋑1945年日本降伏の後、連合国最高司令官が日本国管理のため発した指令の一形式。 ⇒おぼえ【覚え】 おぼえ‐こ・む覚え込む】 〔他五〕 知識や技術をしっかり記憶し身につける。「道順を―・む」「こつを体で―・む」 おぼえ‐ず覚えず】 〔副〕 しらずしらずに。思いがけず。突然。新古今和歌集「暮れかかるむなしき空の秋を見て―たまる袖の露かな」。徒然草「人皆死ある事を知りて、まつこと、しかも急ならざるに、―して来る」 おぼえ‐ちょう覚え帳‥チヤウ ①記憶のために記録する帳簿。備忘録。 ②商家で、売買の金高などを記しておく帳簿。 ⇒おぼえ【覚え】 おぼ・える覚える】 〔自他下一〕[文]おぼ・ゆ(下二) (オモホユの転) ①自ずとそう思われる。感じる。意識する。伊勢物語「わりなく恋しうのみ―・えければ」。日葡辞書「ミノイタミヲヲボユル」。「寒さを―・える」「かつてない親しみを―・えた」 ②心に思い浮かべられる。思い出される。源氏物語夢浮橋「あこが失せにし妹の顔は―・ゆや」 ③似る。源氏物語桐壺「げに御かたち・ありさま、あやしきまでぞ―・え給へる」 ④他人からそのように思われる。伊勢物語「女のまだ世経ずと―・えたるが、人の御もとに忍びてもの聞えて」 ⑤思い出して話す。大鏡「いで―・えたまへ」 ⑥学んで知る。教えられて習得する。狂言、末広がり「いや、末広がりは―・えませぬ」。日葡辞書「オラショヲヲボエタカ」。「仕事を―・える」「やっとこつを―・えた」 ⑦(「憶える」とも書く)忘れず、心にとどめる。記憶する。「何も―・えていない」 ⑧肝に徹する。浄瑠璃、心中天の網島「その阿呆め―・えるほどくらはしや」。「ようく―・えておけ」 オホーツクOkhotsk】 ロシア、シベリア東部ハバロフスク地方のオホーツク海に面する港町。 ⇒オホーツク‐かい【オホーツク海】 ⇒オホーツクかい‐きだん【オホーツク海気団】 ⇒オホーツクかい‐こうきあつ【オホーツク海高気圧】 ⇒オホーツク‐ぶんか【オホーツク文化】 オホーツク‐かいオホーツク海】 アジア大陸北東端のカムチャツカ半島とサハリン島・千島列島・北海道とで囲まれた縁海。面積152万8000平方キロメートル。平均水深973メートル、最深3372メートル。ニシン・サケ・マス・タラ・カニなどを産する。 ⇒オホーツク【Okhotsk】 オホーツクかい‐きだんオホーツク海気団】 主に夏と秋にオホーツク海や千島・カムチャツカ方面から日本に流入する低温・多湿の気団。夏に顕著に持続すると冷夏をもたらす。→やませ⇒オホーツク【Okhotsk】 オホーツクかい‐こうきあつオホーツク海高気圧‥カウ‥ オホーツク海方面に発現し、停滞したのち、ゆっくりと三陸沖へ移動する高気圧。特に夏に多い。 ⇒オホーツク【Okhotsk】 オホーツク‐ぶんかオホーツク文化‥クワ 南サハリンに起源し、8〜11世紀頃、北海道東部・サハリン・千島のオホーツク海沿岸地域に見られる海猟民の文化。犬や豚を飼育。網走市モヨロ貝塚は有名。 ⇒オホーツク【Okhotsk】 おぼ‐おぼ朧朧】 はっきりしないさま。ぼんやり。源氏物語蜻蛉「―とのみものし給ひて」 おぼおぼ・し朧朧し】 〔形シク〕 ①はっきりしない。ぼんやりしている。源氏物語常夏「たそがれ時の―・しきに」 ②よそよそしい。へだてがましい。源氏物語夢浮橋「おぼし隔てて―・しくもてなさせ給ふには」 ③たどたどしい。おぼつかない。増鏡「弓ひく道も―・しき若侍などを」 おぼくさ‐とり初草取】 田植後の一番草取。一番草いちばんぐさ。掻放かっぱなしお‐ぼけ苧桶ヲ‥んだ麻を入れる容器。苧小笥おごけ。 苧桶 撮影:薗部 澄(JCII蔵) おぼこ (ウブコ(産子)の転か) ①まだ世間のことをよく知らず、世なれていないこと。また、その人。運歩色葉集「小児、ヲボコ」。「―息子」 ②ういういしい娘。きむすめ。 ③ボラの幼魚。(物類称呼) ⇒おぼこ‐むすめ【おぼこ娘】 おぼこ‐むすめおぼこ娘】 世事になれぬういういしい娘。 ⇒おぼこ おぼし思し】 お思いになること。おぼしめし。栄華物語見果てぬ夢「―のままになり給ひぬるも」 お‐ぼし男星ヲ‥ 牽牛星けんぎゅうせいのこと。 おぼし・い思しい・覚しい】 〔形〕[文]おぼ・し(シク) ①(…と)思われる。そのように見受けられる。源氏物語夕顔「み格子一ま上げて見奉り送り給へと―・しく、御几帳引きやりたれば」。「犯人と―・い人相の人」 ②こうありたいと思われる。宇津保物語吹上上「国の中には国王こそ―・しき住ひはし給ふらめ」 おぼし‐めし思し召し】 ①おぼしめすこと。お考え。 ②好意ある意向。転じて、気持だけの少ない分量。お志。「寄付の金額は―で結構です」 ③異性をおもう気持。ややひやかしていう語。浮世床2「もし―があらば御相談にのりませう」。「あの娘に―がある」 おぼし‐め・す思し召す】 〔他五〕 (「思う」の尊敬語「おぼす」に「めす」を付けてさらに敬意を強めた語) ①お考えあそばす。お思いあそばす。宇津保物語吹上下「帝かぎりなくあはれと―・して」。「未熟者と―・してお許しください」 ②御寵愛なさる。伊勢物語「そのみこ、女を―・して、いとかしこう恵みつかう給ひけるを」 ③(その人の心情などを客観的に示す語を受けて)そういう顔つきをなさる。源氏物語須磨「心ぼそげに―・したる御気色もいみじうなむ」 ④連用形「おぼしめし」を、心のはたらきなどを表す動詞の上に付け、強い尊敬の意を加える。源氏物語桐壺「いかさまにかと―・しまどはる」 おほ・す生ほす】 〔他四〕 ⇒おおす おぼ・す思す】 〔他四〕 (オモホスの転) ①「思う」の尊敬語。お思いになる。竹取物語「―・すらむ事、何事ぞといへば」 ②御寵愛になる。伊勢物語「昔、おほやけ―・して使う給ふ女の、色ゆるされたるありけり」 ③(その人の心情などを客観的に示す語を受けて)そういう顔つきをなさる。蜻蛉日記「なほいと苦しげに―・したりつれば、いまもいとおぼつかなくなむ」 ④連用形「おぼし」を、心のはたらきなどを表す動詞の上に付け、尊敬の意を加える。源氏物語夕顔「かう―・し嘆かすばかりなりけむ宿世のたかさ」 お‐ほそ御細】 (女房詞) ①帯。 ②イワシ。 お‐ほたき御火焚⇒おひたき おぼ‐たち産立(→)産屋立祝うぶやだちいわいに同じ。 おぼ‐だて (「産屋立うぶやたて」の訛で、産屋を設ける意) ①妊娠の着帯祝い。 ②嫁の里で出産した児を婿方に迎えること。 おぼ‐ちおぼ鉤】 (「おぼ」は、はっきりしない意)使う人が獲物のないようにと、釣針に呪いをかける語。古事記「此の鉤は―」 オポチュニストopportunist】 日和見ひよりみ主義者。御都合主義者。 オポチュニズムopportunism】 日和見主義。御都合主義。 おぼつか‐な覚束無】 おぼつかないこと。おぼつか。土佐日記「―今日は子の日かあまならば海松をだに引かましものを」 ⇒おぼつかな‐み【覚束無み】 おぼつか‐な・い覚束無い】 〔形〕[文]おぼつかな・し(ク) 物事がはっきりしない状態、または、それに対する不安・不満の感情をあらわす語。 ①景色などが、はっきりしない。ぼんやりしている。万葉集10「春されば木のこのくれの夕月夜―・しも山かげにして」 ②意味がはっきりしない。不明確だ。あやふやである。源氏物語賢木「六十巻といふ文よみ給ひ―・き所々とかせなどして」。「―・い記憶を頼りに探しまわる」 ③(状況がはっきりしなくて)気がかりだ。不安だ。頼りない。万葉集8「春山の―・くも思ほゆるかも」。源氏物語須磨「都をとほざからむもふるさと―・かるべきを」。「酔っぱらって足もとも―・い」 ④うまく運ぶかどうか疑わしい。「成功は―・い」 ⑤もっとくわしく知りたい。待ち遠しい。逢いたい。源氏物語若菜上「一夜のほど、あしたの間も恋しく―・く、いとどしき御心ざしのまさるを」 ⑥疎遠である。音信不通である。和泉式部日記「あさましく心よりほかに―・くなりぬるを、おろかになおぼしそ」 ⑦真偽のほどがいぶかしい。不審だ。徒然草「四条大納言撰ばれたる物を道風書かむ事、時代やたがひ侍らむ。―・くこそ」 おぼつかな‐み覚束無み】 はっきりしないで気がかりなこと。(歌などで「なみ」を「波」にかけていう)篁物語「あとはかもなくやありにし浜千鳥―に騒ぐところか」 ⇒おぼつか‐な【覚束無】 オポッサムopossum】 (アメリカ先住民の語から)フクロネズミ目(有袋類)オポッサム科の動物の総称。約70種が中南米に分布。一種が北米に侵入している。また、特にオポッサム属のキタオポッサムを指す。頭胴長約45センチメートル、尾長約30センチメートルで、アメリカ合衆国からアルゼンチンに分布、体は白から灰色。木登りが巧みで、尾を枝に巻き付けてぶら下がる。雑食性で、夜行性。フクロネズミ。 オポッサム キタオポッサム 提供:東京動物園協会 おぽっぽ うかうかとしていること。うわついていること。うぽっぽ。浮世風呂2「それでも生立うまれだちの悪い野郎なら、―で遊び歩行あるいて、いまだに役にも立めへが」 おぼ‐と・る 〔自下二〕 (奈良時代には四段活用) ①乱れひろがる。万葉集16莢に延ひ―・れる屎葛くそかずら」 ②しまりがなくなる。だらける。源氏物語東屋「大路近き所に、―・れたる声して」 おぼとれ‐がしら蓬頭】 ばらばらに髪の乱れた頭。〈類聚名義抄〉 おぼとれ‐がみ蓬髪】 ばらばらに乱れた髪。〈伊呂波字類抄〉 お‐ぼね尾骨ヲ‥ ①馬の尾のつけ根。尾口おぐち。 ②⇒びこつ お‐ぼの (オモノ(御膳)の転)召上り物。 おほほ 〔感〕 女性などの口をすぼめて笑う声。 おぼぼ・し 〔形シク〕 (一説にオボオボシの約。オボホシとも) ①おぼろげである。万葉集11「雲間よりさわたる月の―・しく」 ②不安である。憂鬱である。万葉集2「玉桙の道だに知らず―・しく待ちか恋ふらむ」 ③間抜けである。おろかである。万葉集16「はしきやし翁の歌に―・しき九ここのの子らやかまけて居らむ」 おぼほ・す思ほす】 〔他四〕 (オモホスの転)お考えになる。おぼしめす。源氏物語桐壺「いよいよあかずあはれなるものに―・して」 おぼほ・す溺ほす】 〔他四〕 おぼれさせる。神武紀「何為いかにぞ波瀾なみを起て、以て―・すや」 おぼほ・ゆ思ほゆ】 〔自下二〕 (オモホユの転)自然に思われる。おぼゆ。風雅和歌集「恨みぞ常に―・ゆる」 おぼほ・る惚ほる】 〔自下二〕 ぼんやりする。ぼける。源氏物語真木柱「細かなる灰の目鼻にも入りて―・れて物もおぼえず」 おぼほ・る溺ほる】 〔自下二〕 (オボルの古形) ①おぼれる。水におちる。法華義疏長保点「水に溺オホホレぬ」 ②思いにふける。〈類聚名義抄〉 おぼ‐めか・し 〔形シク〕 おぼろげである。たしかでない。源氏物語若菜上「女君、…―・しくもてなしておはす」 おぼ‐め・く 〔自四〕 ①はっきりしない。たしかでない。ほのめく。後拾遺和歌集「夢のごと―・かれゆく世の中に」 ②気がかりに思う。不審に思う。源氏物語明石「いかなる事かあらむと―・く」 ③そらとぼける。源氏物語橋姫「一所しもあまり―・かせ給ふらむこそ口惜しかるべけれ」 おぼ・ゆ覚ゆ】 〔自他下二〕 ⇒おぼえる(下一) おぼらか・す溺らかす】 〔他四〕 「溺らす」に同じ。 おぼら・す溺らす】 〔他五〕 ①溺れさせる。 ②ふけらせる。おちこませる。 おぼり (千葉県東部などで)漁獲後、神前に供える魚。 おぼ・る溺る】 〔自下二〕 ⇒おぼれる(下一) お‐ぼ・る 〔自下二〕 (老イホルの転)おいぼれる。ほける。堀河百首「帰りこむことも―・れておもほえず」 おぼれ‐じに溺れ死に】 水に溺れて死ぬこと。水死。できし。 おぼれ‐だに溺れ谷】 陸上の谷が、海面の上昇や地盤の沈降で海面下に沈んでできた湾。後氷期の1万年から5000年前までの海面上昇で世界中の海岸にできた。大きな川の河口近くなどでは砂泥に埋められて平野となったが、砂泥の供給の少ない所(愛媛県南部・若狭湾・三浦半島南部・三陸海岸など)には今も残る。 おぼ・れる溺れる】 〔自下一〕[文]おぼ・る(下二) (オボホルの約) ①水中で、泳げないで沈む。水中に落ちこんで死ぬ、または、死にそうになる。源氏物語蜻蛉「物を思ひ立ちて、さる水に―・れけん」 ②心を奪われる。はまる。ふける。徒然草「名利に―・れて、先途せんどの近き事をかへりみねばなり」。「酒色に―・れる」 ③ぼんやりする。御伽草子、酒呑童子「綱、―・れてせん方を失ひ、目も心も惑ひ」 ⇒溺れる者は藁をも掴む

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