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かん【寒】🔗🔉

かん】 ①さむいこと。さむさ。 ②二十四節気の小寒と大寒。寒期。立春前のおよそ30日間。〈[季]冬〉。「―の入り」 ⇒寒に帷子土用に布子

かん‐あおい【寒葵・杜衡】‥アフヒ🔗🔉

かん‐あおい寒葵・杜衡‥アフヒ ウマノスズクサ科の常緑の多年草。中国・台湾・日本に自生する多数の類似種の総称。狭義には、関東地方山地に自生するカントウカンアオイを指す。根茎から長柄の2葉または3葉を生ずる。葉は厚く革質で、しばしば表面に白斑がある。初冬、暗紫色の小花を根のきわになかば地中に埋もれて開く。 かんあおい カントウカンアオイ 撮影:関戸 勇

かん‐い【寒衣】🔗🔉

かん‐い寒衣】 寒い時に着る衣服。ふゆぎ。

かん‐い【寒威】‥ヰ🔗🔉

かん‐い寒威‥ヰ 寒さのいきおい。きびしい寒さ。

かん‐う【寒雨】🔗🔉

かん‐う寒雨】 冬の雨。寒そうな雨。

かん‐うん【寒雲】🔗🔉

かん‐うん寒雲】 冬空の雲。

かん‐えき【寒駅】🔗🔉

かん‐えき寒駅】 ①さびれた宿駅。 ②人けがなく、さむざむとした停車場。

かん‐えん【寒煙】🔗🔉

かん‐えん寒煙】 さびしく立つ煙やもや。 ⇒かんえん‐めいり【寒煙迷離】

かんえん‐めいり【寒煙迷離】🔗🔉

かんえん‐めいり寒煙迷離】 おとずれる人もない古跡などに煙やもやがたちさまよって、心さびしく感ぜられるさま。 ⇒かん‐えん【寒煙】

かん‐か【寒花】‥クワ🔗🔉

かん‐か寒花‥クワ 冬咲く花。比喩的に、雪。

かん‐がい【寒害】🔗🔉

かん‐がい寒害】 季節はずれの気温の低下によって受ける農作物などの損害。冷害。

かんか‐けい【寒霞渓】🔗🔉

かんか‐けい寒霞渓】 香川県小豆島東部にある名勝。安山岩質の奇岩・断崖から成る。秋季、紅葉が有名。 寒霞渓 撮影:山梨勝弘

かん‐がらす【寒烏】🔗🔉

かん‐がらす寒烏】 冬の烏。寒鴉かんあ。〈[季]冬〉

かん‐き【寒気】🔗🔉

かん‐き寒気】 さむさ。〈[季]冬〉。「―がゆるむ」 ⇒かんき‐りんれつ【寒気冽】

かん‐ぎく【寒菊】🔗🔉

かん‐ぎく寒菊】 アブラギクを改良した黄花の園芸品種。冬咲き。ほかに、晩生のキクで、冬まで開花を続けるものをもいう。残菊。冬菊。〈[季]冬〉。〈日葡辞書〉

かん‐きだん【寒気団】🔗🔉

かん‐きだん寒気団】 寒冷な気団。一般に冬季、高緯度の地表面付近で形成され、中緯度へ移動する。

かんき‐ちく【寒忌竹】🔗🔉

かんき‐ちく寒忌竹】 タデ科の低木状多年草。ソロモン諸島原産。高さ約1メートル。茎は扁平で帯状、竹に似た節があり、枝を分岐。葉はほとんどない。茎が緑色で同化作用を営む。夏、節々に緑白色の花を開く。果実は三稜形、紅紫色。観賞用に栽培。対節草。 かんきちく

かん‐きょう【寒郷】‥キヤウ🔗🔉

かん‐きょう寒郷‥キヤウ ①さびしい里。 ②自分の居住地や故郷の謙称。

かん‐ぎょう【寒行】‥ギヤウ🔗🔉

かん‐ぎょう寒行‥ギヤウ 寒中に寒さに耐えてする修行・苦行。水垢離みずごり・念仏・誦経ずきょうをなし、または薄着・裸体・裸足で社寺に詣で祈願する。〈[季]冬〉

かん‐きょく【寒極】🔗🔉

かん‐きょく寒極】 地球上で最低気温を記録したところ。北半球では東シベリアのオイミャコン(セ氏マイナス67.7度)、南半球では南極大陸のヴォストーク基地(セ氏マイナス88.3度)。

かんき‐りんれつ【寒気冽】🔗🔉

かんき‐りんれつ寒気】 冬の寒さが非常に厳しいこと。 ⇒かん‐き【寒気】 ○感極まるかんきわまる 感激が極限に達する。非常に感動する。「感極まって泣き出す」 ⇒かん【感】

かん‐きん【寒禽】🔗🔉

かん‐きん寒禽】 冬に見かける鳥。寒鳥。〈[季]冬〉

かん‐く【寒九】🔗🔉

かん‐く寒九】 寒に入って9日目。〈[季]冬〉 ⇒かんく‐の‐あめ【寒九の雨】 ⇒かんく‐の‐みず【寒九の水】

かん‐く【寒苦】🔗🔉

かん‐く寒苦】 寒さの苦しみ。 ⇒かんく‐ちょう【寒苦鳥】

かん‐ぐ【寒具】🔗🔉

かん‐ぐ寒具】 ①防寒具。 ②(「寒食の具」の意)糫餅まがりもちいの類。また、唐菓子・乾菓子の総称。

かんく‐ちょう【寒苦鳥】‥テウ🔗🔉

かんく‐ちょう寒苦鳥‥テウ インドの雪山にすむという想像上の鳥。夜は寒さに苦しみ、「夜明くれば巣を造らん」と鳴くが、朝日を浴びると寒苦を忘れ、「無常の身を何がために労せん」とて、巣を造らずに日々を送るという。仏教では、この鳥を衆生しゅじょうの懈怠けたいで成道じょうどうを求めぬものにたとえる。雪山鳥。平家物語9「いつも氷にとぢこめられたる心地して―にことならず」 ⇒かん‐く【寒苦】

かんく‐の‐あめ【寒九の雨】🔗🔉

かんく‐の‐あめ寒九の雨】 寒九の日に降る雨。豊年の兆きざしという。 ⇒かん‐く【寒九】

かんく‐の‐みず【寒九の水】‥ミヅ🔗🔉

かんく‐の‐みず寒九の水‥ミヅ 寒九の日に汲んだ水。薬になるとされた。 ⇒かん‐く【寒九】

かん‐げいこ【寒稽古】🔗🔉

かん‐げいこ寒稽古】 寒中に寒さに耐えて武道または音曲の稽古をすること。〈[季]冬〉。「剣道の―」

かん‐げつ【寒月】🔗🔉

かん‐げつ寒月】 冬の月。つめたくさえた月。〈[季]冬〉

かん‐ごい【寒鯉】‥ゴヒ🔗🔉

かん‐ごい寒鯉‥ゴヒ 寒中にとれた鯉。最も美味とされる。〈[季]冬〉

かん‐こう【寒光】‥クワウ🔗🔉

かん‐こう寒光‥クワウ さむざむとした光。淋しい光。

かんこうき‐よほう【寒候期予報】🔗🔉

かんこうき‐よほう寒候期予報】 長期予報の一つ。11月から3月までの概括的天候の予報。毎年10月9日に発表される。

かんこう‐じゅす【観光繻子】クワンクワウ‥🔗🔉

かんこう‐じゅす観光繻子クワンクワウ‥ (浅草の観光社が委託販売したことからの名という。カンコウは「看光」「寒紅」とも書く)経たてに絹糸、緯よこに綿糸を織り込んだ絹綿交織の織物。織り上げ後、艶出しカレンダーで光沢をつけて唐繻子に擬したもの。桐生・京都などに産する。

かん‐こうばい【寒紅梅】🔗🔉

かん‐こうばい寒紅梅】 ウメの園芸変種。花は重弁で紅色。寒中に咲く。〈[季]冬〉

かん‐こく【寒国】🔗🔉

かん‐こく寒国】 寒気の強い国。↔暖国

かん‐ごり【寒垢離】🔗🔉

かん‐ごり寒垢離】 寒中に社寺に詣で冷水を身に浴びて神仏に祈願すること。町の家々を巡り水を浴びる行をもいう。〈[季]冬〉。「―や上の町まで来りけり」(蕪村)

かん‐ざい【寒剤】🔗🔉

かん‐ざい寒剤】 低温を得るための混合物。例えば氷と食塩とを混合すると、両者が溶け合って食塩水を作り、混合物の温度は降下して、セ氏マイナス21度に至る。起寒剤。

かん‐ざくら【寒桜】🔗🔉

かん‐ざくら寒桜】 ①ヤマザクラの一変種。葉はやや厚く、花は淡紅色。花期が非常に早く、暖地では2月頃満開となる。 ②緋寒桜ひかんざくらの通称。〈[季]冬〉

かん‐ざらし【寒晒し】🔗🔉

かん‐ざらし寒晒し】 ①穀類などを寒中にさらすこと。〈[季]冬〉 ②(→)「寒晒し粉」に同じ。 ⇒かんざらし‐こ【寒晒し粉】

かんざらし‐こ【寒晒し粉】🔗🔉

かんざらし‐こ寒晒し粉】 寒晒しにしてひいた糯米もちごめの粉を水につけ、布袋で水をしぼり、乾燥させたもの。菓子の材料。晒し。白玉粉。 ⇒かん‐ざらし【寒晒し】

かん‐さん【寒酸】🔗🔉

かん‐さん寒酸】 (寒気と酸味。ともに身にしむもの)貧苦の意。酸寒。

かんざん【寒山】🔗🔉

かんざん寒山】 唐代の僧。天台山の近くに拾得じっとくとともに住み、奇行が多く、豊干ぶかんに師事したと伝える。その詩は「寒山詩」中に収載。文殊の化身と称せられ、画題にされる。生没年未詳。→拾得⇒かんざん‐じっとく【寒山拾得】

かんざん‐じ【寒山寺】🔗🔉

かんざん‐じ寒山寺】 中国江蘇省蘇州市楓橋鎮にある寺。寒山が草庵を結んだ地に、希遷が元和(806〜820)年間に創建したという。唐の張継の「楓橋夜泊」の詩で有名。

かんざん‐じっとく【寒山拾得】🔗🔉

かんざん‐じっとく寒山拾得】 ①(画題)寒山・拾得の飄逸な姿を組み合わせた中国・日本画の題材の一つ。鎌倉末期以後、漢画系諸派や狩野派の画家に好まれた。寒山は経巻を披ひらき、拾得は箒を持つ図様が多い。 ②日本舞踊。長唄。坪内逍遥作詞。4世吉住小三郎・3世杵屋六四郎(稀音家浄観)作曲。寒山・拾得が絵から抜け出して踊る趣向。1911年(明治44)初演。 ⇒かんざん【寒山】

かんざん‐ちく【寒山竹】🔗🔉

かんざん‐ちく寒山竹】 ササ(メダケ属)の一種。高さ7メートル、径5センチメートル。枝多く、上向き。葉は細長く鋭尖、強直。観賞用。 カンザンチク 撮影:関戸 勇

かん‐し【寒士】🔗🔉

かん‐し寒士】 ①貧しい人。人格高潔であるが貧しい人物。 ②中国南北朝時代の社会的身分を示す語。士の身分に属したが寒官(下級の官)にしかつけなかった階層。寒門。

かんじ【寒じ】🔗🔉

かんじ寒じ】 (動詞「寒ず」の連用形の名詞化)寒さの身にしむこと。さむさ。「今年は―が強い」

かん‐しつ【寒室】🔗🔉

かん‐しつ寒室】 寒地の植物を栽培するためなどに設ける室。

かん‐しつ【寒疾】🔗🔉

かん‐しつ寒疾】 さむけのする病。感冒。

かん‐しつ【寒湿】🔗🔉

かん‐しつ寒湿】 寒さとしめりけ。寒気と湿気。

かん‐しょ【寒暑】🔗🔉

かん‐しょ寒暑】 ①寒さと暑さ。 ②寒中と暑中。冬と夏。 ③時候の見舞。「―をとぶらう」

かん‐しょう【寒松】🔗🔉

かん‐しょう寒松】 冬の松。菅家文草2「―変らずして繁き霜を冒わたる」 ⇒寒松千丈の節

○寒松千丈の節かんしょうせんじょうのせつ🔗🔉

○寒松千丈の節かんしょうせんじょうのせつ [旧唐書穆寧伝賛「寒松巌に倚りて千丈の勁節の如し」]節操の堅いたとえ。 ⇒かん‐しょう【寒松】 かんしょう‐そうち緩衝装置クワン‥サウ‥ 一般に機械・機構において急激な衝撃を緩和する装置。バッファー。→緩衝器⇒かん‐しょう【緩衝】 かんじょう‐そしき勘定組織‥ヂヤウ‥ 簿記で、記録・計算の単位となる勘定を選定し、体系的に分類・整理したもの。 ⇒かん‐じょう【勘定】 かんじょう‐だいほうおうじ灌頂大法王子クワンヂヤウ‥ホフワウ‥ 密教の灌頂を受けて仏の弟子となった菩薩の尊称。 ⇒かん‐じょう【灌頂】 かんじょう‐だか勘定高‥ヂヤウ‥ ①勘定した金額。 ②勘定高いこと。浮世風呂2「竹の皮へ包んで帰る人はよつぽど―な人さ」 ⇒かん‐じょう【勘定】 かんじょう‐だか・い勘定高い‥ヂヤウ‥ 〔形〕 金銭の勘定が細かく、けちである。また、利害に敏感で、打算的である。 ⇒かん‐じょう【勘定】 かんじょう‐だん灌頂壇クワンヂヤウ‥ 灌頂を行う壇。 ⇒かん‐じょう【灌頂】 かんしょう‐ちたい緩衝地帯クワン‥ (buffer zone)対立する2国または数国の衝突を緩和するために設けた中立地帯。 ⇒かん‐しょう【緩衝】 かんしょう‐てき感傷的‥シヤウ‥ 感じやすく涙もろいさま。センチメンタル。 ⇒かん‐しょう【感傷】 かんじょう‐てき感情的‥ジヤウ‥ 理性を失って感情に片寄るさま。興奮するさま。「すぐ―になる」 ⇒かん‐じょう【感情】 かんじょうてき‐どうとくせつ感情的道徳説‥ジヤウ‥ダウ‥ 道徳的行為の動機を感情におく学説。イギリス啓蒙期の哲学者が主張。その代表者シャフツベリーによると、感情すなわち自愛と同情との調和が善で、行為の価値は道徳感覚によって判別されるという。この考えをハチソンが敷衍。 ⇒かん‐じょう【感情】 かんじょう‐どうじょう灌頂道場クワンヂヤウダウヂヤウ 灌頂を行うための場所。宮中には灌頂の御所として真言院があった。寺院には灌頂堂が建てられた。愚管抄3「(伝教・弘法の)両人―をおこし」→真言院⇒かん‐じょう【灌頂】 かんじょう‐どうみゃく冠状動脈クワンジヤウ‥ 大動脈起始部から起こり心筋に血液を供給する動脈。左右2本あり、心臓の周囲を冠状に取り巻いている。この動脈の狭窄きょうさく・閉塞・痙攣けいれんは冠不全・狭心症・心筋梗塞の原因となる。冠動脈。 ⇒かん‐じょう【冠状】 かんじょう‐なますかんじゃう膾‥ジヤウ‥ ⇒かぞうなます。狂言、夷毘沙門「小船に取乗り沖の方へ出、―うけ喰ふて」

かん・ず【寒ず】🔗🔉

かん・ず寒ず】 〔自サ変〕 冬の寒さがひどい。冷える。狂言、船渡聟「あの日枝の山嵐が烈しうて、別して―・じて」

かん‐せぎょう【寒施行】‥ギヤウ🔗🔉

かん‐せぎょう寒施行‥ギヤウ 寒中に餌を得るのに苦しむ狐・狸などに餌を施し与えること。〈[季]冬〉

○寒に帷子土用に布子かんにかたびらどようにぬのこ🔗🔉

○寒に帷子土用に布子かんにかたびらどようにぬのこ 時節はずれの用のないもの。 ⇒かん【寒】 かん‐にく乾肉】 ほした肉。ほしし。

かん‐の‐あめ【寒の雨】🔗🔉

かん‐の‐あめ寒の雨】 寒中に降る冷たい雨。〈[季]冬〉。→寒九かんくの雨

かん‐の‐いり【寒の入り】🔗🔉

かん‐の‐いり寒の入り】 小寒の季節に入ること。また、その日。太陽暦では1月5日頃。〈[季]冬〉

かん‐の‐うち【寒の内】🔗🔉

かん‐の‐うち寒の内】 寒2の期間中。寒中。〈[季]冬〉 ○肝脳地に塗るかんのうちにまみる [史記劉敬伝]肝も脳も土まみれになる意で、むごたらしい死に方をすること。また、困窮の極に陥ること。 ⇒かん‐のう【肝脳】

かん‐の‐みず【寒の水】‥ミヅ🔗🔉

かん‐の‐みず寒の水‥ミヅ 寒中に汲んだ水。〈[季]冬〉。→寒九かんくの水

かん‐の‐もち【寒の餅】🔗🔉

かん‐の‐もち寒の餅(→)「かんもち」に同じ。〈[季]冬〉。狂言、業平餅「滝のしろ餅、―」

かん‐の‐もどり【寒の戻り】🔗🔉

かん‐の‐もどり寒の戻り】 春先一時的に寒さがぶり返す現象。

かん‐べに【寒紅】🔗🔉

かん‐べに寒紅】 寒中に製した紅。最上のものとされ、特に寒中の丑の日に買うものは小児の疱瘡ほうそう・便秘などに効があるとされた。丑紅うしべに。〈[季]冬〉

かん‐ぼたん【寒牡丹】🔗🔉

かん‐ぼたん寒牡丹】 ボタンの変種。冬咲きさせるためには夏咲きの花芽を摘除する。冬牡丹。〈[季]冬〉 寒牡丹 撮影:関戸 勇

かん‐まいり【寒参り・寒詣り】‥マヰリ🔗🔉

かん‐まいり寒参り・寒詣り‥マヰリ 寒中、神仏に参詣すること。また、それをする人。かんもうで。〈[季]冬〉。→寒念仏

かん‐みまい【寒見舞】‥マヒ🔗🔉

かん‐みまい寒見舞‥マヒ 寒中に親戚や知人の安否を見舞うこと。また、その手紙。寒中見舞。〈[季]冬〉

かん‐もうで【寒詣で】‥マウデ🔗🔉

かん‐もうで寒詣で‥マウデ (→)「かんまいり」に同じ。〈[季]冬〉

こよし‐もの【寒凝・凍物】🔗🔉

こよし‐もの寒凝・凍物】 煮てこごらせたもの。にこごり。〈類聚名義抄〉→にこよす

さがえ【寒河江】🔗🔉

さがえ寒河江】 山形県中部、山形盆地西部の市。陣屋町・市場町として発展。サクランボの栽培地で、缶詰工業も盛ん。寒河江温泉がある。人口4万4千。

さぶ【寒】🔗🔉

さぶ】 寒いこと。狂言、丼礑どぶかっちり「ぬれて―やな」

さぶ・い【寒い】🔗🔉

さぶ・い寒い】 〔形〕 (「さむい」の変化した形) ①(→)「さむい」1に同じ。浮世風呂「今朝はめつぽう―・いナア」 ②(近世上方語)貧乏である。貧しい。

さむ【寒】🔗🔉

さむ】 (サムイの語幹)さむいこと。「おお―、こ―」

さむ・い【寒い】🔗🔉

さむ・い寒い】 〔形〕[文]さむ・し(ク) ①気温が低いために、皮膚に(不快な)刺激を感じる。寒気が強い。〈[季]冬〉。万葉集5「風雑まじへ雨降る夜の雨雑へ雪降る夜は術もなく―・くしあれば」。日葡辞書「サムイジブン」。「―・い朝」 ②ある物事がひえびえとした感じである。万葉集8「雲の上に鳴きつる雁の―・きなへ萩の下葉はもみちぬるかも」 ③心細く貧弱である。貧しい。浄瑠璃、菅原伝授手習鑑「―・い暮しを素浪人」。「お―・い施設」 ④恐ろしさにぞっとする。身の毛がよだつばかりである。源氏物語紅葉賀「今日は又なき手を尽したる入綾の程そぞろ―・くこの世の事とも覚えず」。「背すじが―・くなった」 ⑤場にふさわしくない言動に対して白けた感じになる。「部長のギャグはなんとも―・い」

さむ‐がり【寒がり】🔗🔉

さむ‐がり寒がり】 寒がること。寒がる人。寒がりや。

さむ‐が・る【寒がる】🔗🔉

さむ‐が・る寒がる】 〔自五〕 寒くてたまらない気持を様子に表す。

さむ‐け【寒気】🔗🔉

さむ‐け寒気】 ①さむさ。かんき。 ②病気などのために、身体に不愉快な寒さを感じること。悪寒おかん。「―がする」 ⇒さむけ‐だ・つ【寒気立つ】

さむけく【寒けく】🔗🔉

さむけく寒けく】 (寒シのク語法)寒いこと。寒い時。万葉集1「みよしのの山のあらしの―に」

さむ‐け・し【寒けし】🔗🔉

さむ‐け・し寒けし】 〔形ク〕 寒そうである。拾遺和歌集哀傷「思ひきや秋の夜風の―・きに妹なき床にひとり寝むとは」

さむけ‐だ・つ【寒気立つ】🔗🔉

さむけ‐だ・つ寒気立つ】 〔自五〕 ①さむさを感じる。悪寒をおぼえる。 ②おそろしく感じる。おじけだつ。「恐怖で―・つ」 ⇒さむ‐け【寒気】

さむ‐さ【寒さ】🔗🔉

さむ‐さ寒さ】 寒いこと。また、その程度。〈[季]冬〉 ⇒さむさ‐しのぎ【寒さ凌ぎ】 ⇒さむさ‐まけ【寒さ負け】

さむさ‐しのぎ【寒さ凌ぎ】🔗🔉

さむさ‐しのぎ寒さ凌ぎ】 寒さに堪えること。また、その手段。 ⇒さむ‐さ【寒さ】

さむさ‐まけ【寒さ負け】🔗🔉

さむさ‐まけ寒さ負け】 寒気に負けてよく風邪をひくこと。寒さを恐れること。 ⇒さむ‐さ【寒さ】

さむ‐ざむ【寒寒】🔗🔉

さむ‐ざむ寒寒】 ①いかにも寒そうなさま。「―とした河原」 ②何もなくて殺風景なさま。「―とした部屋」

さむざむ‐し・い【寒寒しい】🔗🔉

さむざむ‐し・い寒寒しい】 〔形〕 ①いかにも寒そうな感じである。「―・い冬空」 ②殺風景である。「―・いひとり住まい」

さむ・し【寒し】🔗🔉

さむ・し寒し】 〔形ク〕 ⇒さむい

さむ‐ぞら【寒空】🔗🔉

さむ‐ぞら寒空】 冬の寒い空。冬天。寒天。また、冬の寒い天候。〈[季]冬〉。好色一代女2「かたじけなしと夕暮の―になる質どもを請けける」。「―にすきっ腹をかかえる」

さむ‐ら【寒ら】🔗🔉

さむ‐ら寒ら】 (ラは接尾語)寒そうなさま。さむげ。万葉集9「柔膚にきはだの衣―にぬば玉の髪は乱れて」

[漢]寒🔗🔉

 字形  筆順 〔宀部9画/12画/教育/2008・3428〕 [] 字形 〔宀部9画/12画〕 〔音〕カン(漢) 〔訓〕さむい [意味] ①さむい。さむさ。こごえる。ぞっとする。(対)暑。「寒気・寒暖・耐寒・悪寒おかん・寒心」 ②二十四節気のうちの小寒と大寒、すなわち一年中で最もさむい時期。陽暦の一月五日ごろから立春まで。「寒の入り」「寒中・寒念仏」 ③物資・財産がとぼしい。さびれている。「貧寒・寒苦・寒村」 [解字] 会意。「宀」は家、「冫」は氷。中央の部分については、草でからだをくるんで寒さをしのぐという説、れんがや石を積み手で穴をふさいで寒さを防ぐという説などがある。 [下ツキ 悪寒・飢寒・苦寒・厳寒・向寒・冴寒・酷寒・極寒・歳寒・残寒・三寒四温・春寒・傷寒・小寒・峭寒・頭寒足熱・耐寒・大寒・八寒地獄・避寒・貧寒・防寒・余寒 [難読] 寒蟬つくつくぼうし

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