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い‐ごもり【忌籠り】🔗🔉

い‐ごもり忌籠り】 神祭りの日もしくは前日に仕事を休み、斎忌を守り、家の外に出ないこと。転じて、仕事休み・農休みの意。

い‐こも・る【斎籠る・忌籠る】🔗🔉

い‐こも・る斎籠る・忌籠る】 〔自四〕 けがれに触れないように身体を浄めて家にこもる。山家集「時鳥卯月のいみに―・るを」

いまい‐ごと【忌言】イマヒ‥🔗🔉

いまい‐ごと忌言イマヒ‥ 忌んで言いかえることば。いみことば。

いまいま‐し・い【忌忌しい】🔗🔉

いまいま‐し・い忌忌しい】 〔形〕[文]いまいま・し(シク) ①斎みつつしむべきである。源氏物語桐壺「かくておはしますも、―・しう、かたじけなくなむ」 ②忌み嫌うべきことである。不吉なことである。狂言、塗師平六ぬしへいろく「死んだといふ様な―・い事があるものか」 ③腹だたしい。癪しゃくにさわる。「あいつのやり方は実に―・い」「―・い奴やつだ」

いま・う【忌まふ】イマフ🔗🔉

いま・う忌まふイマフ 〔自四〕 (イムの未然形に接尾語フの付いた語)いみ嫌う。不吉としていやがる。平家物語11「頼朝朝臣従二位し給ふ。…三位をこそし給ふべかりしかども、平家のし給ひたりしを―・うてなり」

いまわし・い【忌わしい】イマハシイ🔗🔉

いまわし・い忌わしいイマハシイ 〔形〕[文]いまは・し(シク) ①不吉で忌むべきである。古今著聞集10「もし不慮のことあらば、公私―・しかりぬべし」。「―・い夢」 ②いとわしい。いやだ。「―・い事件」

いみ【斎・忌】🔗🔉

いみ斎・忌】 (動詞イムの名詞形) ①神事に慎むこと。心身を清浄に保ち慎むこと。持統紀「月ごとの六斎むよりのいみ」 ②遠慮すべきこと。憚りあること。死・けがれ・不吉な例など。源氏物語絵合「長恨歌・王昭君などやうなる絵は、おもしろくあはれなれど、ことの―あるは、此度こたみは奉らじ」 ③喪中に忌み慎み籠もるべき一定の間。喪中。服ぶく。源氏物語若紫「―など過ぎて」。「―が明ける」 ④(陰陽道などでいう日取り・方角についての禁忌)ものいみ。かたふたがり。蜻蛉日記「―もたがへがてら、しばしほかにとおもひて」

いみ‐あき【忌明き】🔗🔉

いみ‐あき忌明き(→)「いみあけ」に同じ。

いみ‐あけ【忌明け】🔗🔉

いみ‐あけ忌明け】 ①喪の期間が終わること。忌明け。 ②産後の慎みの期間が終わること。

いみ‐いみ・し【忌み忌みし】🔗🔉

いみ‐いみ・し忌み忌みし】 〔形シク〕 いみ慎むべきである。不吉でいとわしい。

いみ‐がかり【忌掛り】🔗🔉

いみ‐がかり忌掛り】 死者のけがれが及ぶとされ、喪に服するよう定められた親族の間柄・範囲。↔いみはずれ

いみ‐かず【忌数】🔗🔉

いみ‐かず忌数】 忌むべき数。「四(死)」「九(苦)」など。

いみ‐がたき【忌敵】🔗🔉

いみ‐がたき忌敵】 互いに忌みにくみ合う間柄。

いみ‐き【忌寸】🔗🔉

いみ‐き忌寸】 天武天皇の制定した八色姓やくさのかばねの第4位。主として渡来人の諸氏に与えられた。

いみ‐きら・う【忌み嫌う】‥キラフ🔗🔉

いみ‐きら・う忌み嫌う‥キラフ 〔他五〕 いやがって避ける。歌舞伎、与話情浮名横櫛「蝙蝠安と世間でいはれ、―・はれるを幸ひに」。「酒飲みを―・う」

いみ‐ごと【忌事】🔗🔉

いみ‐ごと忌事】 忌み慎むべき事。忌み嫌うべき事。

いみ‐ことば【忌詞・忌言葉】🔗🔉

いみ‐ことば忌詞・忌言葉】 ①不吉な意味や連想をもつところから、忌みはばかって使用を避ける語。斎宮での「仏」「経」「僧」などや婚礼の際の「去る」「切る」「帰る」などの類。 ②1の代りに用いる語。斎宮では「仏」を「中子なかご」、「経」を「染紙」、「僧」を「髪長かみなが」といい、一般にも「病気」を「歓楽」、「4」を「よ」「よん」、「硯箱」「擂鉢」をそれぞれ「あたり箱」「あたり鉢」、「梨」を「有りの実」という類。いまいごと。

いみ‐ごめん【忌御免】🔗🔉

いみ‐ごめん忌御免】 江戸時代、喪中に出仕を許すこと。

いみ‐しまだ【忌島田】🔗🔉

いみ‐しまだ忌島田(→)忌中きちゅう島田に同じ。

いみ‐たがえ【忌違え】‥タガヘ🔗🔉

いみ‐たがえ忌違え‥タガヘ (→)方違かたたがえに同じ。

いみ‐だけ【忌竹】🔗🔉

いみ‐だけ忌竹】 (京都辺で)葬送用の幡はた・灯籠・天蓋の柄とする7本の竹。墓に挿して7日ごとに1本ずつ抜き去る。

いみ‐づき【忌月】🔗🔉

いみ‐づき忌月】 忌むべき月。正・5・9月の称。→三斎月さんさいがつ

いみ‐ばしら【斎柱・忌柱】🔗🔉

いみ‐ばしら斎柱・忌柱(→)「いむはしら」に同じ。

いみ‐はずれ【忌外れ】‥ハヅレ🔗🔉

いみ‐はずれ忌外れ‥ハヅレ 喪に服すべき義務のない親族関係。↔いみがかり

いみ‐び【忌日・斎日】🔗🔉

いみ‐び忌日・斎日】 ①神に仕えるため、けがれを避けて慎むべき日。 ②陰陽家などで、わざわいがあるとして慎む日。いむび。

いみ‐び【斎火・忌火】🔗🔉

いみ‐び斎火・忌火(→)「いむび」に同じ。

いみべ【斎部・忌部】🔗🔉

いみべ斎部・忌部(→)「いんべ」に同じ。

いみ‐まけ【忌負】🔗🔉

いみ‐まけ忌負】 服喪中の凶事。

いみ‐もの【斎物・忌物】🔗🔉

いみ‐もの斎物・忌物】 忌み慎んで用いないもの。きらい避けるもの。禁物。

いみ‐もん【忌門】🔗🔉

いみ‐もん忌門】 武家屋敷で、死者・罪人などを運び出す門。不浄門。

い・む【忌む】(他五)🔗🔉

い・む忌む】 〔他五〕 ①禁忌だから決して口にしてはならぬ、触れてはならぬ、などとして、避ける。万葉集12「われは言ひてき―・むべきものを」。竹取物語「月の顔見るは―・むこと」。「日本人は数字の4を―・む」 ②相容れないものとして拒否する。好ましくないものとしてきらう。日葡辞書「コノクスリカネヲイム」。「―・むべき悪習」

い・む【斎む・忌む】(自四)🔗🔉

い・む斎む・忌む】 〔自四〕 (禁忌と思い、身を慎む意)けがれを避けて身を浄め慎む。宇津保物語吹上下「長月は―・むにつけても慰めつ」

いむ‐こ【斎子・忌子・童女】🔗🔉

いむ‐こ斎子・忌子・童女】 斎戒して神の祭に奉仕する未婚の少女。大嘗祭または賀茂の斎院に奉仕する。いみこ。 ⇒いむこ‐やめ【斎子八女】

いむ‐こと【斎事・忌事・戒事】🔗🔉

いむ‐こと斎事・忌事・戒事】 仏の戒。また、それを守ること。持戒。宇津保物語忠乞「頭かしらおろし、―受けて」

いむ‐はしら【斎柱・忌柱】🔗🔉

いむ‐はしら斎柱・忌柱】 ①斎み清めて立てる、神殿の柱。 ②建物の中央部にあって、最初に立てる柱。

いむ‐び【斎火・忌火】🔗🔉

いむ‐び斎火・忌火】 神に供える物などを煮炊きするための斎み清めた火。火鑽ひきりできり出す。いみび。いんび。 ⇒いむび‐の‐ごはん【斎火の御飯】 ⇒いむび‐や【斎火屋】

いむ‐ひと【斎人・忌人】🔗🔉

いむ‐ひと斎人・忌人】 斎戒して神事にあずかる人。

いむべ【斎部・忌部】🔗🔉

いむべ斎部・忌部(→)「いんべ」に同じ。

いや‐じ【忌地・厭地】‥ヂ🔗🔉

いや‐じ忌地・厭地‥ヂ 連作障害によって収穫が少なくなること。また、その耕地。ウリ科・ナス科・大豆などの作物で起こりやすい。いやち。「―病」

いや‐ち【忌地・厭地】🔗🔉

いや‐ち忌地・厭地⇒いやじ

いや‐やく【忌役】🔗🔉

いや‐やく忌役】 墓の穴掘りの当番のこと。

いん‐べ【斎瓮・忌瓮】🔗🔉

いん‐べ斎瓮・忌瓮⇒いわいべ

いんべ【斎部・忌部】🔗🔉

いんべ斎部・忌部】 ①古代の氏族の一つ。朝廷の祭祀に奉仕。伝承上の祖は天太玉命あまのふとだまのみこと。姓は連むらじ・首おびとなど。連は天武天皇のときに宿祢すくねに昇格。 ②斎部氏の率いる品部しなべ。出雲・紀伊などに分布。 ⇒いんべ‐の‐ひろなり【斎部広成】

えとり‐もち【忌取餅】🔗🔉

えとり‐もち忌取餅】 (隠岐で)死後50日目の忌明けの日に食べる餅。いみあけのもち。

き【忌】🔗🔉

】 ①喪中もちゅうでつつしんでいる一定の日数。いみ。「―が明ける」 ②死者の命日。「河童―」

き‐あけ【忌明け】🔗🔉

き‐あけ忌明け】 喪に服する期間が終わること。いみあけ。

き‐い【忌諱】‥ヰ🔗🔉

き‐い忌諱‥ヰ (キキの慣用読み)いみきらうこと。おそれ避けること。「―に触れる」

き‐き【忌諱】🔗🔉

き‐き忌諱】 (キイは慣用読み)いみきらうこと。いみ憚はばかること。 ⇒忌諱に触れる

○忌諱に触れるききにふれる🔗🔉

○忌諱に触れるききにふれる 人のいみきらう言動をして、その機嫌をそこなう。 ⇒き‐き【忌諱】 き‐ぎぬ生絹】 生糸で織った絹布。練ってない絹布。↔掻練かいねり きき‐のが・す聞き逃す】 〔他五〕 聞きおとす。聞きもらす。

き‐けい【忌景】🔗🔉

き‐けい忌景】 死者の回向えこうをすべき日。仏事を行うよう定められた日。曾我物語11「百日の―すでに満てり」

き‐げつ【忌月】🔗🔉

き‐げつ忌月】 忌日のある月。祥月しょうつき。命月めいげつ

き‐さい【忌祭】🔗🔉

き‐さい忌祭】 死んだ人の年忌の祭。

き‐じつ【忌日】🔗🔉

き‐じつ忌日⇒きにち

き‐しん【忌辰】🔗🔉

き‐しん忌辰】 死者の祥月命日。忌日。

き‐たん【忌憚】🔗🔉

き‐たん忌憚】 [中庸]いみはばかること。遠慮。「―なく述べる」「―のない意見」

き‐ちゅう【忌中】🔗🔉

き‐ちゅう忌中】 近親に死者があって、忌いみに服する期間。ふつう死後49日間をいう。喪中。 ⇒きちゅう‐しまだ【忌中島田】 ⇒きちゅう‐ばらい【忌中払い】 ⇒きちゅう‐まげ【忌中髷】

きちゅう‐しまだ【忌中島田】🔗🔉

きちゅう‐しまだ忌中島田】 女の髪の結い方。服喪中の、飾りをつけない島田髷まげ。忌島田いみしまだ。空島田からしまだ。泣き島田。忌中髷。 ⇒き‐ちゅう【忌中】

きちゅう‐ばらい【忌中払い】‥バラヒ🔗🔉

きちゅう‐ばらい忌中払い‥バラヒ (→)「仕上げ」3に同じ。 ⇒き‐ちゅう【忌中】

きちゅう‐まげ【忌中髷】🔗🔉

きちゅう‐まげ忌中髷(→)忌中島田に同じ。 ⇒き‐ちゅう【忌中】

き‐づき【忌月】🔗🔉

き‐づき忌月】 忌日のある月。祥月しょうつき。きげつ。源氏物語若菜下「三月はた御―なれば」

き‐にち【忌日】🔗🔉

き‐にち忌日】 ①その人の死亡した日と日付の同じ日で、毎年または毎月回向えこうなどする日。命日。きじつ。 ②人の死後七日七日なぬかなぬかに当たる日。

き‐の‐ひ【忌の日】🔗🔉

き‐の‐ひ忌の日】 伊豆の三宅島みやけじまで、正月25日をいう。神が島内を巡って歩くという日で、堅く斎いみを守っている。→日忌ひいみ

き‐ひ【忌避】🔗🔉

き‐ひ忌避】 ①[論衡四諱]忌み避けること。きらって避けること。「徴兵を―する」 ②〔法〕訴訟事件等において、裁判官または裁判所書記官などが不公平な裁判を行うおそれのある場合に、訴訟当事者の申立てによって、それらの人をその事件の職務執行から排除すること。→除斥じょせき

き‐びき【忌引】🔗🔉

き‐びき忌引】 ①近親が死去した場合に家にこもって喪に服すこと。 ②忌のため勤務先・学校を休むこと。また、そのために認められた休暇。

きひ‐ざい【忌避剤】🔗🔉

きひ‐ざい忌避剤】 害虫など有害動物が匂いや味などを嫌って作物・人畜などに近寄らないようにするために用いる薬剤。ナフタリンもその一種。↔誘引剤

き‐ぶく【忌服】🔗🔉

き‐ぶく忌服】 近親が死去した場合、一定の期間喪に服すること。服忌ぶっき。尾崎紅葉、西洋娘形気「養父の―中でもありますから」

き‐めい【忌明】🔗🔉

き‐めい忌明】 忌明け。いみあけ。

ひ‐あき【日明き・忌明】🔗🔉

ひ‐あき日明き・忌明】 ①産の忌みがあけ、生児を初神詣りさせる日。30日から33日目が多い。 ②死後49日目の法事。きあけ。火合せ。精進上げ。

ゆゆし・い【忌忌しい・由由しい】🔗🔉

ゆゆし・い忌忌しい・由由しい】 〔形〕[文]ゆゆ・し(シク) 神聖または不浄なものを触れてはならないものとして強く畏怖する気持を表すのが原義。 ①神聖であるから触れてはならない。恐れ多くて、はばかられる。万葉集3「かけまくもあやにかしこし言はまくも―・しきかも」。源氏物語紅葉賀「神など空にめでつべきかたちかな。うたて―・し」 ②忌まわしい。不吉だ。万葉集12「朝去きて夕は来ます君ゆゑに―・しくも吾は嘆きつるかも」。源氏物語桐壺「―・しき身に侍れば、かくておはしますも、いまいましうかたじけなく」 ③うとましい。いやだ。源氏物語玉鬘「監がいきざしけはひ思ひいづるも―・しき事限りなし」。「―・い事態」 ④気がかりだ。また、恐ろしい。蜻蛉日記「―・しと思ふ人も、ただひとりいでたり、胸うちつぶれてぞあさましき」。枕草子306「海はなほいと―・しと思ふに」 ⑤そら恐ろしいほどにすぐれている。源氏物語桐壺「この世の物ならず清らにおよずけ給へればいとど―・しうおぼしたり」 ⑥物事の程度がはなはだしい。容易でない。枕草子12「高き屐子けいしをさへはきたれば、―・しう高し」 ⑦すばらしい。立派である。徒然草「舎人など賜はるきはは、―・しと見ゆ」「さて山門のことを殊に―・しくかけり」 ⑧勇ましい。あっぱれである。徒然草「―・しくも尋ねおはしたり」

[漢]忌🔗🔉

 〔己部4画〕 ⇒心部

[漢]忌🔗🔉

 字形  筆順 〔心(忄・)部3画/7画/常用/2087・3477〕 〔音〕(漢) 〔訓〕む・まわしい [意味] ①きらう。にくむ。きらって避ける。ものいみ。「忌憚きたん・忌避・忌諱きい・きき・禁忌」 ②人の死後、一定の期間行動を慎むならわし。いみ。「忌中・服忌ぶっき」 ③死者の命日。「忌日・一周忌・年忌・桜桃忌」 [解字] 形声。「心」+音符「己」。 [下ツキ 厭忌・遠忌・回忌・月忌・御忌・禁忌・嫌忌・猜忌・周忌・年忌・服忌 [難読] 忌明いみあけ・忌寸いみき・忌部いんべ

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