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ささ【笹・篠・小竹】🔗🔉

ささ笹・篠・小竹】 (「ささ」は小さい意) ①イネ科の常緑多年生植物。タケの類で形の小さく、皮の落ちないものの便宜的な総称。種類はきわめて多く、北海道から九州までの山地に群生する。花が咲けば普通枯死。葉茎を細工物・垣などにし、また観賞用。実は食用。万葉集2「―の葉はみ山もさやにさやげども」 カンザンチク 撮影:関戸 勇 カンチク 撮影:関戸 勇 クマザサ 撮影:関戸 勇 チマキザサ 撮影:関戸 勇 メダケ 撮影:関戸 勇 ヤダケ 撮影:関戸 勇 ②紋所の名。笹の葉・枝をとりあわせて描いたもの。仙台笹・上杉笹・鳥居笹・山口笹・雪持笹(笹の雪)・三枚笹・九枚笹など。 笹

ささ‐たけ【笹竹・篠竹】🔗🔉

ささ‐たけ笹竹・篠竹】 小さい竹類の総称。 ⇒ささたけ‐の【篠竹の】

ささたけ‐の【篠竹の】🔗🔉

ささたけ‐の篠竹の】 〔枕〕 (サスタケノの転か。一説に、禁苑を竹園ということから)「大内」「大宮人」にかかる。また竹の節を「よ」ということから「よ」にかかる。新勅撰和歌集「散りもせじ衣にすれる―大宮人のかざす桜は」。続古今和歌集「―わがよのほどの思ひ出に」 ⇒ささ‐たけ【笹竹・篠竹】

ささ‐の‐あお【篠の青】‥アヲ🔗🔉

ささ‐の‐あお篠の青‥アヲかさねの色目。(→)「やなぎ」2に同じ。

ささやま【篠山】🔗🔉

ささやま篠山】 兵庫県東部、篠山盆地にある市。山陰道の宿駅、松平氏・青山氏などの城下町として発展。黒大豆・松茸や丹波焼で知られる。人口4万5千。

しぬ【篠】🔗🔉

しぬ】 (万葉仮名の誤読によって生じた語)(→)「しの」に同じ。→ぬ(野)

しの【篠】🔗🔉

しの】 ①細くて群がり生える小さい竹。ヤダケ・メダケの類。篠の小笹。篠の葉草。万葉集7「近江のや矢ばせの―を矢矧がずて」 ②綿糸紡績・毛糸紡績・絹糸紡績などの中間製品の一つ。不純物を除き十分に開かれた繊維を、糸にするためにほとんど撚りの加わらない太い紐状にしたもの。 ③甲冑に付属する籠手こて・脛当すねあてなどの材料。縦長の鉄板。 ④篠笛の略。 ⇒篠を束ねる ⇒篠を突く ⇒篠を乱す

しの‐いり【篠入】🔗🔉

しの‐いり篠入】 歌舞伎囃子はやしの一つ。三味線の合方に篠笛を加え、切腹など愁嘆の場面に用いる。

しの‐がき【篠垣】🔗🔉

しの‐がき篠垣】 篠竹を編んでつくったまがき。

しの‐がなもの【篠金物】🔗🔉

しの‐がなもの篠金物】 鉄の細い板を篠竹を立てたように縦に並べた金具。武具などに用いる。

しの‐ぎ【篠木】🔗🔉

しの‐ぎ篠木】 便所で尻拭いに用いる竹片。かきぎ。

しの‐ごて【篠籠手】🔗🔉

しの‐ごて篠籠手】 篠金物を取り付けた籠手。

しのざき【篠崎】🔗🔉

しのざき篠崎】 姓氏の一つ。 ⇒しのざき‐しょうちく【篠崎小竹】

しのざき‐しょうちく【篠崎小竹】‥セウ‥🔗🔉

しのざき‐しょうちく篠崎小竹‥セウ‥ 江戸後期の儒学者・漢詩人。大坂の人。古賀精里に朱子学を学び、詩文・書をよくした。著「小竹斎詩鈔」など。(1781〜1851) ⇒しのざき【篠崎】

しの‐ざさ【篠笹】🔗🔉

しの‐ざさ篠笹(→)「しのだけ」に同じ。

しの‐すがき【篠簀掻】🔗🔉

しの‐すがき篠簀掻】 篠竹をつづり合わせてつくった簀子すのこ

しの‐すすき【篠薄】🔗🔉

しの‐すすき篠薄】 ①細竹の群がり生えるもの。篠の小薄おすすき。万葉集7「妹等がりわが行く道の―」 ②まだ穂の出ない薄すすき。源氏物語宿木「ほに出でぬ物思ふらし―」

しの‐すだれ【篠簾】🔗🔉

しの‐すだれ篠簾】 篠竹を編んでつくった簾。新撰六帖2「隔つれどまばらに編める―」

しの‐すねあて【篠臑当】🔗🔉

しの‐すねあて篠臑当】 家地いえじの布帛に篠金物をとりつけた臑当。しのたてすねあて。

しの‐だけ【篠竹】🔗🔉

しの‐だけ篠竹】 全体に細く、葉も細かな竹・笹の類の俗称。スズタケ・アズマネザサなど。しのざさ。

しのたて‐すねあて【篠立臑当】🔗🔉

しのたて‐すねあて篠立臑当(→)「しのすねあて」に同じ。

しの‐だれ【篠垂・鎬垂】🔗🔉

しの‐だれ篠垂・鎬垂】 兜かぶとの鉢の正面または前後・左右に伏せた細長い筋金。1条・2条ないし5条のものがある。正面の篠垂は多く金銅で剣形とするが、後世は銀杏形・蜥蜴頭とかげがしらで、銀または白鑞しろめで飾った。撓垂しなだれ→兜(図)

しのづか‐りゅう【篠塚流】‥リウ🔗🔉

しのづか‐りゅう篠塚流‥リウ 京舞の一流派。文政(1818〜1830)の頃、京都の歌舞伎舞踊の振付師篠塚文三郎( 〜1845)が創始。

しの‐つく‐あめ【篠突く雨】🔗🔉

しの‐つく‐あめ篠突く雨】 篠をたばねて突きおろすようにはげしく降る雨。

しののい【篠ノ井】‥ヰ🔗🔉

しののい篠ノ井‥ヰ 長野市南部の地名。交通の要衝。 ⇒しののい‐せん【篠ノ井線】

しののい‐せん【篠ノ井線】‥ヰ‥🔗🔉

しののい‐せん篠ノ井線‥ヰ‥ 中央本線の塩尻から松本を経て信越本線の篠ノ井に至るJR線。全長66.7キロメートル。 ⇒しののい【篠ノ井】

しの‐の‐おざさ【篠の小笹】‥ヲ‥🔗🔉

しの‐の‐おざさ篠の小笹‥ヲ‥ (→)篠1に同じ。新古今和歌集「ふしわびぬ―のかり枕」

しの‐の‐おすすき【篠の小薄】‥ヲ‥🔗🔉

しの‐の‐おすすき篠の小薄‥ヲ‥ (→)「しのすすき」1に同じ。古今和歌集六帖6「相坂の―老いはてぬとも」

しの‐の‐おふぶき【篠の小吹雪】‥ヲ‥🔗🔉

しの‐の‐おふぶき篠の小吹雪‥ヲ‥ 篠を吹くはげしい風に雪が散ること。一説に、篠を吹きなびかす風。催馬楽、逢路「あふみぢの―、はや曳かず」

しののは‐ぐさ【篠の葉草】🔗🔉

しののは‐ぐさ篠の葉草(→)篠1に同じ。新古今和歌集「散らすなよ―のかりにても」

しの‐はら【篠原】🔗🔉

しの‐はら篠原】 篠竹の生えた原。ささはら。万葉集7「われし通はばなびけ―」

しの‐ぶえ【篠笛】🔗🔉

しの‐ぶえ篠笛】 細い篠竹で作った横笛。指孔は7孔が標準だが、6孔・5孔以下もある。基音の高低により長短12本の種類があり、一本調子は最も低く、順次十二律に対応する。獅子舞・里神楽などの民俗芸能や歌舞伎囃子に用いる。竹笛。しの。

しの‐め【篠芽】🔗🔉

しの‐め篠芽】 ①おそく生えて色が青く、味のにがいたけのこ。長間笋。〈倭名類聚鈔20〉 ②篠芽竹。 ⇒しのめ‐だけ【篠芽竹】

しのめ‐だけ【篠芽竹】🔗🔉

しのめ‐だけ篠芽竹(→)ヤダケ2に同じ。 ⇒しの‐め【篠芽】

しの‐や【篠屋】🔗🔉

しの‐や篠屋】 篠で葺いた小屋。永久百首「旅人のかりの―に年くれて」

しの‐わた【篠綿】🔗🔉

しの‐わた篠綿】 綿糸紡績工程で、梳綿そめんによって作られた、撚りのかからない太い綱状の繊維束。スライバー。 ○篠を束ねるしのをつかねる 篠をたばねたように大雨が強くはげしく降る。 ⇒しの【篠】 ○篠を突くしのをつく 雨が勢いはげしく降るさまにいう。 ⇒しの【篠】 ○篠を乱すしのをみだす 篠突く雨に風が加わり荒れるさまにいう。 ⇒しの【篠】

○篠を束ねるしのをつかねる🔗🔉

○篠を束ねるしのをつかねる 篠をたばねたように大雨が強くはげしく降る。 ⇒しの【篠】

○篠を突くしのをつく🔗🔉

○篠を突くしのをつく 雨が勢いはげしく降るさまにいう。 ⇒しの【篠】

○篠を乱すしのをみだす🔗🔉

○篠を乱すしのをみだす 篠突く雨に風が加わり荒れるさまにいう。 ⇒しの【篠】 し‐は支派】 本派から分かれた別派。支流。 しば】 (本来は繁草の意で、「莱草しば」「柴」と同源か)イネ科の多年草。日本各地の路傍・原野のいたる所に自生。園芸品種が多い。高さ5〜15センチメートル。根茎は地上を這い、節ごとに細い根を出してひろがる。葉は細長く、先端はとがる。5月頃、小さい花穂をつける。庭園・築山・堤防などに土留めと装飾用に植える。また、広義には、一年生のセイヨウシバ(ローン)、コウライシバなどの総称。野芝。地芝。 シバ 撮影:関戸 勇 ⇒芝焼く しば】 ①東京都港区の一地区。もと東京市35区の一つ。古くは品川沖を望む東海道の景勝の地。 ②鐘の異称。芝の増上寺の鐘が有名であったからいう。 しば】 姓氏の一つ。 ⇒しば‐ぜんこう【芝全交】 しば】 山野に生える小さい雑木。また、それを折って薪や垣にするもの。そだ。しばき。ふし。万葉集14「あまの原富士の―山このくれの」。「山で―を刈る」 しば】 姓氏の一つ。 ⇒しば‐しろう【柴四朗】 しば莱草】 荒地に生える雑草。しばくさ。〈倭名類聚鈔20→しば(芝) し‐ば仕場】 物事をする場所・現場。特に、戦場。仕場居しばい。今川仮名目録「与力の輩その―において疵を被り、または死するとも」。三河物語「今夜の合戦は、―を取りたる間、此方の勝ち」→芝居6 し‐ば司馬】 ①中国古代の官名。周の六卿の一つ。夏官の長。国家の軍政をつかさどる。漢代には大司馬とし、三公の一つとした。 ②魏晋南北朝では将軍・都督の属官。隋唐では州の属官。後世、兵部尚書の雅称。 ③地方官の掾じょうの唐名。 しば司馬】 姓氏の一つ。 ⇒しば‐こうかん【司馬江漢】 ⇒しば‐たつと【司馬達等】 ⇒しば‐りょうかい【司馬凌海】 ⇒しば‐りょうたろう【司馬遼太郎】 し‐ば死馬】 死んだ馬。しにうま。 ⇒死馬の骨 ⇒死馬の骨を五百金に買う しば斯波】 姓氏の一つ。室町時代の守護大名、管領家。清和源氏足利の流。足利泰氏の子家氏が陸奥斯波(志和・紫波)郡を領有。高経の代、越前守護、その子、義将は管領となり、その後、尾張・遠江などの守護職も併せ三管領家の一家となる。応仁の乱で分裂、衰退。 ⇒しば‐そのめ【斯波園女】 ⇒しば‐たかつね【斯波高経】 ⇒しば‐よしかど【斯波義廉】 ⇒しば‐よしとし【斯波義敏】 ⇒しば‐よしまさ【斯波義将】 し‐ば駟馬】 1輛の車をひく4頭の馬。また、4頭の馬でひく馬車。しめ。 ⇒駟馬も追う能わず シバSheba; Saba】 アラビア南部にあった民族あるいは王国の名。香料などの交易で6世紀まで繁栄。旧約聖書は、シバの女王がソロモンの知恵を試そうとエルサレムに来たと伝える。 シバ ⇒シヴァ しば】 (動詞の上に付き)しばしばの意を表す。しきりに。万葉集17「かほ鳥のまなく―鳴く春の野に」 しば】 〔副〕 しばらく。古今和歌集「今―とわびにしものをささがにの衣にかかりわれをたのむる」 じ‐は自派】 自分の属する党派・派閥。 じば ①かごかき・馬方の符牒で、2をいう。また、20、200にも通ずる。東海道中膝栗毛「さか手でいかう、―で乗つてくんなさい」 ②(隠語)小便。浄瑠璃関係でいう。浮世床2「小溝へ―を飛ばしながら」 じ‐ば地場ヂ‥ ①地元。「―産業」 ②取引所所在地の取引員または会員やそれらの店に出入りする常連の総称。 じ‐ば磁場】 (magnetic field)磁石や電流のまわりに存在する力の場。この場の力線は常に閉曲線となる。電場の電荷に対応するもの(磁気単極子)は発見されていない。単位はアンペア毎メートル(A/m)。磁界。 ジハードjihād アラビア】 イスラム世界で、信仰のための戦い。自己の内面の悪との戦い、社会的不正との戦い、また宗教的な迫害や外敵の侵略などに対して武力を行使すること。聖戦。 しば‐あめ繁雨(→)「むらさめ」に同じ。

すず【篶・篠】🔗🔉

すず篶・篠】 ①細い竹。小竹。すずだけ。新古今和歌集「―吹く風を身にしめて」 ②細いたけのこ。すずのこ。古今著聞集18「この―は鞍馬の福にて候ぞ」

すず‐かけ【篠懸・鈴掛】🔗🔉

すず‐かけ篠懸・鈴掛】 ①修験者しゅげんじゃが着る、直垂ひたたれと同じ形の麻の衣。深山の篠すずの露を防ぐためのものという。すずかけごろも。 篠懸 ②能楽で、山伏の扮装に付属する結袈裟ゆいげさのこと。 ③〔植〕(→)スズカケノキに同じ。 ⇒すずかけ‐ごろも【篠懸衣】 ⇒すずかけ‐の‐き【篠懸の木】

すずかけ‐ごろも【篠懸衣】🔗🔉

すずかけ‐ごろも篠懸衣(→)篠懸1に同じ。 ⇒すず‐かけ【篠懸・鈴掛】

すずかけ‐の‐き【篠懸の木】🔗🔉

すずかけ‐の‐き篠懸の木】 スズカケノキ科の落葉高木。普通、属の学名プラタナスで呼ばれる。高さ約10メートル。小アジア原産。庭園樹として栽培。葉は大きく、カエデに似、5〜7裂、葉柄の基部に小さい托葉がある。春、葉のつけ根に淡黄緑色の花を頭状につけ、晩秋、長い柄の先に球形の果実を下垂するのでこの名がある。材は器具用。街路樹には本種とアメリカスズカケノキとの雑種モミジバスズカケが多く使われる。「篠懸の花」は〈[季]春〉。 スズカケノキ 撮影:関戸 勇 ⇒すず‐かけ【篠懸・鈴掛】

すず‐たけ【篠竹】🔗🔉

すず‐たけ篠竹】 ササの一種。各地の山地の斜面、特に、ブナ林の林床に群生。高さ1〜3メートル。葉柄は往々紫色を帯び、平滑。7月頃、まれに茎頂に花穂を生じ、実をつけたのち枯れる。すず。ミスズタケ。

すず‐の‐こ【篠の子】🔗🔉

すず‐の‐こ篠の子】 篠竹すずたけの筍たけのこ。入梅前後に出る。笹の子。〈[季]夏〉

[漢]篠🔗🔉

 字形 〔竹部11画/17画/2836・3C44〕 〔音〕ショウ〈セウ〉(呉)(漢) 〔訓〕しの [意味] 群生する細い竹。しのだけ。 ▷[筱]は異体字。

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