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つじ【辻】🔗⭐🔉
つじ【辻】
①道路が十字形に交叉している所。四辻。「つむじ」とも。宇津保物語俊蔭「三条京極の―に立ち給へり」
②みちばた。みちすじ。ちまた。「―説法」「―君」「―斬り」
③縦横筋違いの筋を交叉させた染模様。
④「つじぶさ(辻総)」の略。
つじ【辻】(姓氏)🔗⭐🔉
つじ‐あきない【辻商い】‥アキナヒ🔗⭐🔉
つじ‐あきない【辻商い】‥アキナヒ
道ばたに店を張ってする商売。つじうり。大道あきない。
つじ‐あんどう【辻行灯】🔗⭐🔉
つじ‐あんどう【辻行灯】
⇒つじあんどん
つじ‐あんどん【辻行灯】🔗⭐🔉
つじ‐あんどん【辻行灯】
江戸時代、辻番所の前や街路に設置されていた街灯。
辻行灯

つじ‐うら【辻占】🔗⭐🔉
つじ‐うら【辻占】
①四辻に立ち、初めに通った人の言葉を聞いて物事の吉凶を判ずる占い。
②偶然起こった物事を将来の吉凶判断のたよりとすること。
③紙片に種々の文句を記し、巻煎餅などに挟み、これを取ってその時の吉凶を占うもの。「―売」
辻占の版木
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒つじうら‐せんべい【辻占煎餅】

つじうら‐せんべい【辻占煎餅】🔗⭐🔉
つじうら‐せんべい【辻占煎餅】
辻占をそえて包んだ煎餅。
⇒つじ‐うら【辻占】
つじ‐うり【辻売】🔗⭐🔉
つじ‐うり【辻売】
①(→)「辻商あきない」に同じ。
②育児呪法の一つ。病弱の子を連れて早朝辻に出、最初または3番目の通行人にその子を買ってもらう形式をとって、その人を仮親とし、名をつけてもらうもの。
つじ‐おどり【辻踊】‥ヲドリ🔗⭐🔉
つじ‐おどり【辻踊】‥ヲドリ
辻に集まってする踊り。
つじ‐かご【辻駕籠】🔗⭐🔉
つじ‐かご【辻駕籠】
町の辻に待っていて客を乗せる駕籠。町駕籠。
つじ‐かぜ【旋風・辻風】🔗⭐🔉
つじ‐かぜ【旋風・辻風】
つむじかぜ。せんぷう。大鏡道長「俄かに―の吹きまつひて」
つじ‐がため【辻固め】🔗⭐🔉
つじ‐がため【辻固め】
警衛のため道筋や辻々に置いた警固。
つじ‐が‐はな【辻が花】🔗⭐🔉
つじ‐が‐はな【辻が花】
室町中期から江戸初頭にかけて盛行した絵模様染め。草花文様を紅色に染めたもので、麻布の単物ひとえもののかたびらに行われ、女性や子供が着たという。現今は縫い締め絞りによる絵文様染めの称。
つじ‐がみ【辻髪】🔗⭐🔉
つじ‐がみ【辻髪】
①子供の頭の旋毛つむじを中心として周囲の小部分の髪を円形に残し、他を剃り落としたもの。
②10歳くらいの子供の称。
つじ‐かんじゃ【辻冠者】‥クワン‥🔗⭐🔉
つじ‐かんじゃ【辻冠者】‥クワン‥
町に横行する無頼ぶらいの若者。平家物語8「いふかひなき―ばら」
つじ‐かんじん【辻勧進】‥クワン‥🔗⭐🔉
つじ‐かんじん【辻勧進】‥クワン‥
路上で通行人に寄進を仰ぐこと。
つじ‐ぎみ【辻君】🔗⭐🔉
つじ‐ぎみ【辻君】
夜、路傍に立って客をさそい、色を売る女。じごく。よたか。たちぎみ。
つじ‐ぎり【辻斬】🔗⭐🔉
つじ‐ぎり【辻斬】
武士が刀剣の切れ味をためし、または武術を練るため、街頭で往来の人を斬ること。また、その武士。太平記12「毎夜京白河を廻つて―をしけるほどに」
つじ‐くにお【辻邦生】🔗⭐🔉
つじ‐くにお【辻邦生】
小説家。東京生れ。東大卒。フランス文学を基礎とした作風で人間の存在を歴史と風土の中に追究。作「安土往還記」「背教者ユリアヌス」など。(1925〜1999)
辻邦生
提供:毎日新聞社
⇒つじ【辻】

つじ‐ぐるま【辻車】🔗⭐🔉
つじ‐ぐるま【辻車】
路傍で客を待っている人力車。
つじ‐げ【辻毛】🔗⭐🔉
つじ‐げ【辻毛】
(→)「つむじ(旋毛)」に同じ。太平記13「背中は竜の如くにして、四十二の―を巻いて背筋を連なれり」
つじ‐げい【辻芸】🔗⭐🔉
つじ‐げい【辻芸】
路傍で行われる大道芸。
つじ‐ごうしゃく【辻講釈】‥ガウ‥🔗⭐🔉
つじ‐ごうしゃく【辻講釈】‥ガウ‥
路傍で軍談・講談などをして、往来の聴衆から銭を乞うこと。また、その人。大道講釈。辻噺つじばなし。辻談義。
つじ‐ごうとう【辻強盗】‥ガウタウ🔗⭐🔉
つじ‐ごうとう【辻強盗】‥ガウタウ
夜間など、往来で待ちぶせして通行人から金品を奪い取る強盗。
つじ‐さかもり【辻酒盛】🔗⭐🔉
つじ‐さかもり【辻酒盛】
路傍で催す酒宴。
つじ‐さんどう【辻山道】‥ダウ🔗⭐🔉
つじ‐さんどう【辻山道】‥ダウ
道中。路傍。狂言、米市「あの米市御料人の御盃が、何と此様な―で成る物でおりやるぞ」
つじ‐しずお【辻静雄】‥シヅヲ🔗⭐🔉
つじ‐しずお【辻静雄】‥シヅヲ
フランス料理研究家。東京生れ。早大卒。日本に本格的なフランス料理を導入。(1933〜1993)
⇒つじ【辻】
つじ‐じぞう【辻地蔵】‥ヂザウ🔗⭐🔉
つじ‐じぞう【辻地蔵】‥ヂザウ
路傍にある地蔵尊。
つじ‐しばい【辻芝居】‥ヰ🔗⭐🔉
つじ‐しばい【辻芝居】‥ヰ
路傍に小屋掛けして興行する芝居。
つじ‐ずまい【辻争い】‥ズマヒ🔗⭐🔉
つじ‐ずまい【辻争い】‥ズマヒ
馬が道を進むのを嫌がること。〈日葡辞書〉→つけずまい
つじ‐ずもう【辻相撲】‥ズマフ🔗⭐🔉
つじ‐ずもう【辻相撲】‥ズマフ
①路傍に小屋掛けして興行する相撲。
②素人しろうとが町の辻などに集まって行う相撲。〈[季]秋〉
つじ‐せっぽう【辻説法】‥ポフ🔗⭐🔉
つじ‐せっぽう【辻説法】‥ポフ
路傍で往来の人にする説法。辻談義。
つじ‐ぜんのすけ【辻善之助】🔗⭐🔉
つじ‐ぜんのすけ【辻善之助】
歴史学者。姫路生れ。東大教授、史料編纂所長。学士院会員。実証的な日本仏教史研究を確立。著「日本仏教史」「日本文化史」など。文化勲章。(1877〜1955)
⇒つじ【辻】
つじ‐だち【辻立ち】🔗⭐🔉
つじ‐だち【辻立ち】
町角に立つこと。また、町角で見物すること。また、その人。好色一代女1「情目づかひとて、近づきにもあらぬ人の―にも見かへりて」
つじ‐だんぎ【辻談義】🔗⭐🔉
つじ‐だんぎ【辻談義】
①辻説法つじせっぽう。また、それをする人。西鶴織留1「―も仏のまねの口をあき」
②辻講釈つじごうしゃく。
つじ‐つま【辻褄】🔗⭐🔉
つじ‐つま【辻褄】
(「辻」は道があい、「褄」は左右があうものであるからいう。また、辻も褄も裁縫用語という)あうべきところがあうはずの物事の道理。始めと終り。筋道。
⇒辻褄が合う
○辻褄が合うつじつまがあう
細かい点まで食い違いがなく、筋道が通る。前後が一貫する。「話の―」
⇒つじ‐つま【辻褄】
○辻褄が合うつじつまがあう🔗⭐🔉
○辻褄が合うつじつまがあう
細かい点まで食い違いがなく、筋道が通る。前後が一貫する。「話の―」
⇒つじ‐つま【辻褄】
つじ‐どう【辻堂】‥ダウ
路傍に建ててある仏堂。
つじ‐どうろう【辻灯籠】
①道端に掲げたり据えつけたりする灯籠。
②切子きりこ灯籠の異称。
つじ‐とり【辻捕・辻取】
路上で女をとらえ、暴行したり妻妾とするために連れ去ったりすること。つじどり。御伽草子、物くさ太郎「その義ならば―をせよ」
つじ‐なおしろう【辻直四郎】‥ナホ‥ラウ
サンスクリット語学者。東京生れ。東大卒、同教授。東洋文庫長。古代インド研究に貢献。著「ヴェーダ学論集」「サンスクリット文法」「サンスクリット文学史」など。(1899〜1979)
⇒つじ【辻】
つじ‐のう【辻能】
路傍に囲いを設けて興行する能楽。「―役者」
つじ‐の‐ばんた【辻の番太】
(「番太」は番太郎の略)(→)辻番2のこと。
つじ‐ばしゃ【辻馬車】
路傍で客待ちをする乗合馬車。
つじ‐ばなし【辻噺】
(→)辻講釈つじごうしゃくに同じ。
つじ‐ばん【辻番】
①江戸時代、江戸市中の武家屋敷の辻々に大名・旗本が自警のために設けた番所。辻番所。→自身番。
②1に勤務して、街路警固に当たった人。辻番人。
③辻番火鉢の略。
⇒つじばん‐ひばち【辻番火鉢】
つじ‐ばんしょ【辻番所】
(→)辻番1に同じ。
つじ‐ばんづけ【辻番付】
歌舞伎番付の一つ。興行前に辻々などに張り出し、また役者・茶屋・出方でかたからひいき先へ配った番付。櫓下やぐらした番付。配くばり番付。
つじ‐ばんにん【辻番人】
(→)辻番2に同じ。
つじばん‐ひばち【辻番火鉢】
行火あんかの一つ。小火鉢を横向きの小箱に入れたもの。冬の夜、辻番所や老人の寝床に用いた。
⇒つじ‐ばん【辻番】
つじ‐びら【辻片】
あちこちの辻に張り出す紙の札。
つじ‐ぶさ【辻総】
総鞦ふさしりがいの一種。しりがいに総ふさを連ね着けずに、間を置いて点々と着けたもの。→大和鞍(図)
つじ‐ふだ【辻札】
辻に立てた制札。
つじ‐べんじょ【辻便所】
公衆便所。大杉栄、日本脱出記「そのきたなさはとても日本の―の比ぢやない」
つじ‐ほういん【辻法印】‥ホフ‥
祈祷・占いなどを行う山伏。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「錫杖振り立て家々に立つ―」
つじ‐ほうげ【辻放下】‥ハウ‥
路上などで往来の人に石の曲投げなどを見せ、銭を乞い受けたもの。→放下ほうか2
つじ‐ほうびき【辻宝引】
路傍に人を集めて行う宝引。当てた者に菓子を与える。
つしま【対馬】
(一説に、津島の意という)
①旧国名。九州と朝鮮半島との間にある島。主島は上島・下島。今は長崎県の一部。中心地は厳原いずはら。対たい州。
②長崎県の市。1全島が市域。人口3万8千。
③対馬砥の略。
④対馬焼の略。
⇒つしま‐いろは【対馬伊呂波】
⇒つしま‐おん【対馬音】
⇒つしま‐かいきょう【対馬海峡】
⇒つしま‐かいりゅう【対馬海流】
⇒つしま‐ど【対馬砥】
⇒つしま‐やき【対馬焼】
⇒つしま‐やまねこ【対馬山猫】
⇒つしま‐よみ【対馬読み】
つしま【津島】
愛知県西部の市。津島神社の門前町として栄え、近世には綿織物産地、明治以降毛織物工業が発展。人口6万6千。
⇒つしま‐まつり【津島祭】
つしま‐いろは【対馬伊呂波】
五十音の異称。対馬の国人がこれによって梵音を伝えたという。
⇒つしま【対馬】
つしま‐おん【対馬音】
呉音の別称。欽明天皇の時、百済くだらの法明という比丘尼が対馬国に来て、呉音を用いて維摩経ゆいまぎょうを読んだと伝える。
⇒つしま【対馬】
つしま‐かいきょう【対馬海峡】‥ケフ
対馬と壱岐との間の東水道、対馬と朝鮮半島との間の西水道に分かれる。狭義には東水道を指し、西水道は朝鮮海峡という。
⇒つしま【対馬】
つしま‐かいりゅう【対馬海流】‥リウ
黒潮の一支流。琉球列島の近海で分岐し、九州の西を過ぎて日本海に入り、本州および北海道の西岸を経て樺太の西岸に達する暖流。対馬暖流。→海流(図)。
⇒つしま【対馬】
つじ‐まち【辻待ち】
車夫などが路傍で客待ちをすること。
つじ‐まつり【辻祭】
辻社つじやしろで行なった道祖神の祭。
つしま‐ど【対馬砥】
対馬に産出する剃刀砥かみそりど。研ぎ出しに用いる。むしくいど。
⇒つしま【対馬】
つしま‐まつり【津島祭】
①愛知県津島市にある津島神社の祭礼。陰暦6月14・15両日(現在は7月の第4土曜・日曜日)に行われ、山車だしを船2艘連結した上にのせ、管弦の音勇ましく疫神を流すために天王川(天王池)を漕ぎ渡る。→御葭みよしの神事。
津島祭
提供:NHK
②狂言の作品名。(→)「千鳥」に同じ。
⇒つしま【津島】
つしま‐やき【対馬焼】
対馬に産出した陶磁器。享保(1716〜1736)の頃から朝鮮釜山窯ふざんよう風の茶碗などを焼いた。対州たいしゅう焼。→釜山窯。
⇒つしま【対馬】
つしま‐やまねこ【対馬山猫】
対馬産の野生のネコ。ベンガルヤマネコの亜種とされる。頭胴長45センチメートル、尾長20センチメートルほど。森林に生息し、夜行性でネズミなどを食べる。天然記念物。
つしまやまねこ
ツシマヤマネコ
提供:東京動物園協会
⇒つしま【対馬】
つしま‐よみ【対馬読み】
文字を対馬音すなわち呉音で読むこと。
⇒つしま【対馬】
つじ‐みせ【辻店】
路傍に出した店。露店。大道店。
つじ・む【黧む】
〔自四〕
(古くはツシム)肌に青黒く斑点がつく。地蔵十輪経元慶点「人の死屍の膖ツシミ脹れ爛れ臭れる」。太平記24「所々刑鞭の為に―・み黒みて」
つじ‐むがいりゅう【辻無外流】‥グワイリウ
(→)無外流に同じ。
つじむら【辻村】
姓氏の一つ。
⇒つじむら‐いすけ【辻村伊助】
つじむら‐いすけ【辻村伊助】
登山家。神奈川県生れ。東大卒。植物研究のため渡欧し、アルプスに登山、その美を日本に紹介。著「スウィス日記」など。(1886〜1923)
⇒つじむら【辻村】
つじ‐めし【辻飯】
(岐阜・愛知地方で)盆勧進ぼんかんじんのこと。
つし‐やか
⇒ずしやか
つじ‐やしろ【辻社】
道の辻などにある道祖神の社。新撰六帖2「道の辺の木の下蔭の―」
つ‐しょうじ【通障子】‥シヤウ‥
中央に長方形の簾すだれを張って透かした衝立ついたて障子。
通障子
つず【十・十九】ツヅ
①とお。10。誤って19に用いる。狂言、枕物狂「恋の思ひのといふことは―や二十はたちの者にこそあれ」
②数矢かずやが皆当たること。太平記12「矢所やつぼ一寸ものかず、五度の―をし給ひければ」
つず【筒】ツヅ
淡水魚を捕る漁具。笯どまたは筌うえのこと。
つず‐なわ【つず縄】‥ナハ
(→)「ちばかり(地測)」に同じ。
つた【苆・寸莎】
スサの訛。
つた【蔦】
①キヅタ・ツタウルシなど蔓性木本の総称。
②ブドウ科の落葉蔓性木本。中国・日本に産する。茎は吸盤を有する巻ひげで他物にからみ、葉は掌状に3〜5裂。初夏、葉腋に淡黄緑色の小花を総状につけ、黒色の液果となる。紅葉が美しく、塀・壁などに這わせる。ナツヅタ。地錦。漢名、常春藤。〈[季]秋〉。万葉集2「はふ―の」
つた
ツタ
撮影:関戸 勇
③ツタの葉にかたどった文様や紋所。紋所には蔦・鬼蔦・中陰蔦・結むすび蔦などがある。蔦の葉。
蔦
つだ【津田】
姓氏の一つ。
⇒つだ‐うめこ【津田梅子】
⇒つだ‐けんもつ【津田監物】
⇒つだ‐すけなお【津田助直】
⇒つだ‐すけひろ【津田助広】
⇒つだ‐せいふう【津田青楓】
⇒つだ‐そうきち【津田左右吉】
⇒つだ‐そうきゅう【津田宗及】
⇒つだ‐そうたつ【津田宗達】
⇒つだ‐まみち【津田真道】
づたい【伝い】ヅタヒ
〔接尾〕
名詞に添えて「それを伝わって行くこと」の意を表す語。「浜―」「線路―」
つたい‐あるき【伝い歩き】ツタヒ‥
①壁など支えになる物につかまるようにして歩くこと。「幼児が―を始める」
②敷石などの上をたどって歩くこと。
つたい‐ばし【伝い橋】ツタヒ‥
つたい道にある橋。
つたい‐みち【伝い道】ツタヒ‥
物に添って行く、細くけわしい道。
つた・う【伝う】ツタフ
[一]〔自五〕
①ある物に沿って行く。ついて移る。古事記中「浜つ千鳥浜よは行かず磯づたふ」。日葡辞書「ソワ(岨)ノカケヂヲツタイユク」。「涙が頬を―・う」
②点在するものを次々とたどって行く。万葉集10「うぐひすの木末こぬれを―・ひ鳴きつつもとな」。徒然草「大砌おおみぎりの石を―・ひて、雪に跡をつけず」
[二]〔他下二〕
⇒つたえる(下一)
つた・う【繕ふ】ツタフ
〔他四〕
つくろう。なおす。療治する。宇治拾遺物語3「月ごろよく―・へば、やうやう躍りありく」
つだ‐うめこ【津田梅子】
教育家。江戸生れ。1871年(明治4)日本で最初の女子留学生の一人として渡米。帰国後、華族女学校・女高師教授を歴任。女子英学塾を開き女子の専門教育に尽力。(1864〜1929)→津田塾大学。
津田梅子
提供:毎日新聞社
⇒つだ【津田】
つた‐うるし【蔦漆】
ウルシ科の蔓性落葉樹。雌雄異株。他物にからみつく。初夏、葉腋に黄緑色の小花を総状につける。山野に自生、秋、美しく紅葉する。毒性はウルシより弱いがかぶれる。やまうるし。漢名、野葛。
つたうるし
つたえ【伝え】ツタヘ
①つたえること。特に、技芸などを伝えること。伝授。源氏物語若菜上「はかなきことは―あるまじけれど」
②ことづて。伝言。万葉集10「妹が―は早く告げこそ」
③言いつたえ。伝説。口碑。源氏物語横笛「夜語らずとか女房の―に言ふなり」。「昔からの―」
⇒つたえ‐ぎき【伝え聞き】
⇒つたえ‐ごと【伝え言】
⇒つたえ‐の‐しろ【伝えの城】
⇒つたえ‐ばなし【伝え話】
⇒つたえ‐びと【伝え人】
つたえ‐ぎき【伝え聞き】ツタヘ‥
人づてに聞くこと。また、その話。
⇒つたえ【伝え】
つたえ‐き・く【伝え聞く】ツタヘ‥
〔他五〕
①人から聞く。うわさにきく。「―・くところによると」
②昔からの言いつたえで知る。
つたえ‐ごと【伝え言】ツタヘ‥
言い伝え。伝説。つてごと。玉勝間「古事記・書紀にしるされたる古への―のままなり」
⇒つたえ【伝え】
つたえ‐さず・ける【伝え授ける】ツタヘサヅケル
〔他下一〕[文]つたへさづ・く(下二)
①授ける。あたえる。
②伝授する。おしえる。
つたえ‐し・る【伝え知る】ツタヘ‥
〔他五〕
書き伝え、または言い伝えによって知る。源氏物語薄雲「しのびたらむ事をばいかでか―・るやうあらんとする」
つたえ‐と・る【伝へ取る】ツタヘ‥
〔他四〕
伝授をうける。伝来にしたがう。源氏物語若菜下「はかばかしく―・りたることはをさをさなけれど」
つたえ‐の‐しろ【伝えの城】ツタヘ‥
本城以外に設けた城。付城つけじろ。
⇒つたえ【伝え】
つたえ‐ばなし【伝え話】ツタヘ‥
言い伝えた話。伝説。
⇒つたえ【伝え】
つたえ‐びと【伝え人】ツタヘ‥
とりつぎの人。とりつぎ。栄華物語浦々別「右近の内侍ぞさりげなき―にては侍ひける」
⇒つたえ【伝え】
つた・える【伝える】ツタヘル
〔他下一〕[文]つた・ふ(下二)
(室町時代からヤ行下二段にも活用。何かを経由して事物・作用などの位置を移動させる意)
➊つたわらせる。
①言葉を取りつぐ。また、(ひろく)言い知らせる。源氏物語桐壺「ややためらひて仰せ言―・へ聞ゆ」。源氏物語少女「唐土にも、もて渡り―・へまほしげなる世の文どもなり」。「命令を―・える」「よろしくお―・えください」
②次々に後代に言い知らせる。語りつぐ。源氏物語若紫「世がたりに人や―・へむたぐひなく憂き身をさめぬ夢になしても」。「名を後世に―・える」
③学問や技芸などを教え授ける。師匠から弟子に伝授する。源氏物語少女「宮はよろづの物の上手におはすれば、いづれも―・へ奉り給ふ」。「秘伝を―・える」
④物事を渡し授ける。譲りわたす。源氏物語梅枝「をさをさ見はやすまじからんには―・ふまじきを、まして朽ちぬべきをなど聞えて奉れ給ふ」。「財産を子孫に―・える」
⑤はこぶ。もたらす。また、(作用を一方から他方へ)移す。「仏教と共に、数多の経典をも―・えた」「熱を―・える」
➋受け継がれて来る。ものをうけとめる。
①聞いて知る。伝聞する。源氏物語胡蝶「もてはなれぬさまに―・へ聞き給ひて」
②学問や技術などの伝授をうける。うけつぐ。宇津保物語初秋「さる有難き手を―・へとりて、誰も誰も少しづつなりとも聞えつべかりける」。源氏物語明石「女五の宮さる世の中の上手に物し給ひけるを、その御筋にて取り立てて―・ふる人なし」。「古代の文化を今に―・える」
③物事をひきつぐ。源氏物語松風「みづから領ずる所に侍らねど、また、知り―・へ給ふ人もなければ、…年ごろかくろへ侍りつるなり」
つた‐おんせん【蔦温泉】‥ヲン‥
青森県十和田市にある温泉。奥入瀬おいらせ川の支流蔦川西岸に位し、標高480メートル。泉質は単純温泉。
蔦温泉
撮影:関戸 勇
つた‐かずら【蔦葛】‥カヅラ
つるくさの総称。かずら。〈[季]秋〉。〈書言字考節用集〉
つた‐き・る【段る】
〔他四〕
きれぎれにする。ずたずたに切る。〈類聚名義抄〉
つだ‐けんもつ【津田監物】
津田流砲術の祖。名は算長。紀伊の人。種子島に漂着し、火縄銃の使用法・製法を学んで帰国、一家を成した。( 〜1567)
⇒つだ【津田】
つ‐だし【津出し】
湊みなとから荷船を出すこと。
つだじゅく‐だいがく【津田塾大学】
私立女子大学の一つ。前身は1900年(明治33)津田梅子が創立した女子英学塾。04年専門学校に昇格、33年津田英学塾と改称、43年津田塾専門学校を経て、48年新制大学。小平市。
つだ‐すけなお【津田助直】‥ナホ
江戸前期の刀工。近江高木の人。通称、孫太夫。近江守と称。2代助広の門人、のち、その女婿と伝える。(1639〜1693?)
⇒つだ【津田】
つだ‐すけひろ【津田助広】
江戸前期の刀工。
①(初代)播磨津田の人。通称、弥兵衛。初代国助の門に入り、世にソボロ助広という。大坂に住。( 〜1663)
②(2代)通称、甚之丞。越前守を受領。井上真改と並び大坂物を代表する名工。(1636〜1682)
⇒つだ【津田】
つだ‐せいふう【津田青楓】
画家。名は亀治郎。京都生れ。浅井忠ちゅうらに学び、パリに留学。帰国後、二科会創立に参加。夏目漱石・河上肇らと親交。作「ブルジョア議会と民衆生活」「犠牲者」などで官憲に転向を強いられ、二科会をやめて日本画に転じた。(1880〜1978)
⇒つだ【津田】
つだ‐そうきち【津田左右吉】‥サウ‥
歴史学者。岐阜県生れ。早大教授。厳密な古典批判により科学的な日本・東洋の古代史・思想史研究を開拓。著「文学に現はれたる我が国民思想の研究」など。文化勲章。(1873〜1961)
津田左右吉
撮影:田沼武能
⇒つだ【津田】
つだ‐そうきゅう【津田宗及】‥キフ
安土桃山時代の豪商・茶人。堺の納屋衆の一人。更幽斎天信と号。宗達の子。茶を紹鴎じょうおう・宗達に学び、千利休・今井宗久と共に三大宗匠の一人。( 〜1591)
⇒つだ【津田】
つだ‐そうたつ【津田宗達】
戦国時代の豪商・茶人。堺の人。屋号、天王寺屋。茶の湯の名器を秘蔵。(1504〜1566)
⇒つだ【津田】
つだ‐つだ
切れ切れになるさま。ずたずた。神代紀上「寸つだつだに其の蛇おろちを斬る」
つたな・い【拙い】
〔形〕[文]つたな・し(ク)
①巧みでない。源氏物語絵合「ほんさいのかたがたの物教へさせ給ひしに、―・きこともなく」。「―・い技」
②能力・品格が劣っている。つまらない。綏靖紀「兄このかみなれども懦つたなく弱くして」。源氏物語若菜下「みづからかく―・き山伏の身に」。「―・い私を御鞭撻下され」
③運が悪い。薄命である。源氏物語玉鬘「宿世―・き人にや侍らむ」。「武運―・く敗れる」
つだぬま【津田沼】
千葉県北西部、習志野市の地名。第二次大戦後は住宅地として発展。
つた‐の‐からまる【蔦唐丸】
蔦屋重三郎の狂名。
つた‐の‐ほそみち【蔦の細道】
静岡市丸子から宇津谷うつのや峠に通ずる国道の南方にある小道。伊勢物語、宇津山の条に基づく歌枕。蔦の下道。
つだ‐まみち【津田真道】
法学者。津山生れ。元老院議官・貴族院議員。明六社の一員。実証主義的思想を有し、唯物論を唱える。「泰西国法論」は日本で最初の西洋法律書。(1829〜1903)
⇒つだ【津田】
つだみ【哯吐】
乳児などが、いったん飲んだ乳を吐き出すこと。源氏物語横笛「この君、いたく泣き給ひて―などしたまへば」
つた‐もみじ【蔦紅葉】‥モミヂ
①紅葉したツタ。〈[季]秋〉
②イタヤカエデの別称。
つたもみじうつのやとうげ【蔦紅葉宇都谷峠】‥モミヂ‥タウゲ
歌舞伎脚本。5幕。河竹黙阿弥作の世話物。通称「文弥殺し」。1856年(安政3)初演。人情噺の座頭殺しを脚色したもの。姉の身代金で座頭の官位を受けに上京する文弥が、所持金をねらわれ宇都谷峠で殺されて亡霊となる。
つたや【蔦屋】
江戸時代の出版書肆しょし。安永(1772〜1781)初年、江戸吉原大門口に開業した地本問屋じほんどいやで、のち日本橋通油町に移る。→蔦屋重三郎。
⇒つたや‐じゅうざぶろう【蔦屋重三郎】
つたや‐じゅうざぶろう【蔦屋重三郎】‥ヂユウ‥ラウ
蔦屋の主人。本名、喜多川柯理。号、耕書堂など。蜀山人(大田南畝)・山東京伝ら江戸の狂歌師・戯作者と親しく、喜多川歌麿・十返舎一九・曲亭馬琴らも一時その家に寄寓。通称、蔦重つたじゅうまたは蔦十。自らも狂歌・戯文を作り、狂名は蔦唐丸つたのからまる。(1750〜1797)
⇒つたや【蔦屋】
つたよ・う【漂ふ・蕩ふ】ツタヨフ
〔自四〕
さまよう。ただよう。流浪する。垂仁紀「島浦しまじまうらうらに留連つたよひつつ」
ったら
〔助詞〕
⇒たら
つたわり‐もの【伝わり物】ツタハリ‥
代々伝わった、由緒ゆいしょある品物。今昔物語集24「これは世の―にていみじき公財おおやけたからにてあるを」
つたわ・る【伝わる】ツタハル
〔自五〕
①物に沿って移動する。(液状のものが)物に沿ってしたたり落ちる。源氏物語橋姫「遥かなる世界より―・りまうできて」。古今著聞集2「その御涙、経より―・りて院の御顔につめたくかかりけるに」
②作用が媒介物を経て一方から他方に移る。「熱が―・る」「震動が―・る」
③次から次へと受け継がれる。古今和歌集序「まさきのかづら永く―・り、鳥のあと久しくとどまれらば」。源氏物語絵合「院の御絵はきさいの宮より―・りて」。「先祖から―・った宝」
④次から次へと話しつがれる。世に知られて残る。源氏物語若菜下「女楽にえことまぜでなむ逃げにけると―・らむ名こそ惜しけれ」。「噂が―・る」
⑤事物が他の箇所から移って来る。渡来する。源氏物語橋姫「しか御耳とまるばかりの手などは、いづくよりか此処までは―・り来む」。「欧米の文化が―・る」
ツタンカーメン【Tutankhamen】
⇒ツタンク=アーメン
ツタンク‐アーメン【Tut-ankh-Amen】
前14世紀エジプト第18王朝の王。前王の始めた新宗教を廃して代々のアモン神の崇拝にたち帰り、都をテーベに戻した。1922年「王家の谷」にあるその墳墓が豪華な副葬品とともに発掘され、考古学上貴重。ツタンカーメン。
つち【土・地】
①(天あめに対して)大地。
②地面。万葉集5「わがせこが手馴れの御琴―に置かめやも」。「異国の―を踏む」
③土壌どじょうのこと。「よく肥えた―」
④ねうちのないもの。容貌のみにくい人のたとえ。源氏物語蜻蛉「御前なる人はまことに―などの心地ぞするを」
⑤地下じげのこと。落窪物語1「六位といへど、蔵人とにだにあらず、―の帯刀の」
⑥鳥の子紙の一種。泥土を和して製した下等のもの。
⑦⇒つち(犯土)
⇒土一升金一升
⇒土犯す
⇒土がつく
⇒土になる
⇒土降る
つち【土】
長塚節たかし作の小説。1910年(明治43)東京朝日新聞に連載。著者の郷里茨城を舞台に、貧窮な農民の生活を克明に写生したもの。
→文献資料[土]
つち【槌】
①物を打ち叩く工具。頭は金属製または木製の円柱形で、横に柄をさしたもの。ハンマー。法華経方便品平安初期点「銅跋のツツミ、又ツチ也」
槌
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
②紋所の名。槌にかたどったもの。
⇒槌で庭掃く
つち【犯土・土・椎・槌】
陰陽道おんようどうで、土を犯してはならないとする日。暦の庚午から丙子までの7日間を大つち、翌々日の戊寅から甲申までの7日間を小つちという。犯土日つちび。
ツチ【Tutsi】
ルワンダやブルンジなど中央アフリカに居住する民族。もとはこの地域で王国を建てた少数派の牧畜民で、多数派の農耕民フツ人を支配。植民地時代に重用され、ルワンダやブルンジの独立後もエリート階層を構成。フツ人との対立から1994年にはルワンダでフツ人により多数のツチ人が虐殺された。
つち‐あきない【土商】‥アキナヒ
江戸城の堀の土ざらえを請け負った商人。八組があった。土船乗つちぶねのり土商。土取商つちとりあきない。→定浚じょうざらえ
つち‐あけび【土木通】
ラン科の多年草。山地の日陰に腐生。地下茎は地中を横に這い、茎は高さ約1メートルで褐色。葉を欠く。夏、黄褐色の花を多数総状に開き、秋、アケビの形に似た赤色肉質の果実を垂下する。乾した果実は生薬の土通草どつうそうで、強壮・強精剤とする。
ツチアケビ
提供:OPO
つち‐あそび【土遊び】
土をこねていろいろの物の形を作って遊ぶこと。つちいじり。つちなぶり。聞書集「我もさぞ庭のいさごの―」
つちい【土井】‥ヰ
姓氏の一つ。
⇒つちい‐ばんすい【土井晩翠】
つち‐い【土居】‥ヰ
①泥土をきずきめぐらした所。築地や城の周囲の土手どての類。方丈記「軒に朽葉深く、―に苔むせり」
②帳台の柱の下の土台。宇津保物語蔵開上「御帳の外との―に押しかかりて居眠し給へり」
つち‐いきれ【土いきれ】
夏季など、強い日光を受けた地面が熱気を発すること。また、その熱気。
つち‐いじり【土弄り】‥イヂリ
①つちあそび。
②慰みに畑作りや草花作りなどをすること。つちなぶり。
つち‐いっき【土一揆】
室町時代、近畿を中心にしばしば起こった農民の一揆。年貢の減免や徳政を求め、あるいは守護の支配に抵抗した。












つじ‐どう【辻堂】‥ダウ🔗⭐🔉
つじ‐どう【辻堂】‥ダウ
路傍に建ててある仏堂。
つじ‐どうろう【辻灯籠】🔗⭐🔉
つじ‐どうろう【辻灯籠】
①道端に掲げたり据えつけたりする灯籠。
②切子きりこ灯籠の異称。
つじ‐とり【辻捕・辻取】🔗⭐🔉
つじ‐とり【辻捕・辻取】
路上で女をとらえ、暴行したり妻妾とするために連れ去ったりすること。つじどり。御伽草子、物くさ太郎「その義ならば―をせよ」
つじ‐なおしろう【辻直四郎】‥ナホ‥ラウ🔗⭐🔉
つじ‐なおしろう【辻直四郎】‥ナホ‥ラウ
サンスクリット語学者。東京生れ。東大卒、同教授。東洋文庫長。古代インド研究に貢献。著「ヴェーダ学論集」「サンスクリット文法」「サンスクリット文学史」など。(1899〜1979)
⇒つじ【辻】
つじ‐のう【辻能】🔗⭐🔉
つじ‐のう【辻能】
路傍に囲いを設けて興行する能楽。「―役者」
つじ‐の‐ばんた【辻の番太】🔗⭐🔉
つじ‐の‐ばんた【辻の番太】
(「番太」は番太郎の略)(→)辻番2のこと。
つじ‐ばしゃ【辻馬車】🔗⭐🔉
つじ‐ばしゃ【辻馬車】
路傍で客待ちをする乗合馬車。
つじ‐ばなし【辻噺】🔗⭐🔉
つじ‐ばなし【辻噺】
(→)辻講釈つじごうしゃくに同じ。
つじ‐ばん【辻番】🔗⭐🔉
つじ‐ばん【辻番】
①江戸時代、江戸市中の武家屋敷の辻々に大名・旗本が自警のために設けた番所。辻番所。→自身番。
②1に勤務して、街路警固に当たった人。辻番人。
③辻番火鉢の略。
⇒つじばん‐ひばち【辻番火鉢】
つじ‐ばんしょ【辻番所】🔗⭐🔉
つじ‐ばんしょ【辻番所】
(→)辻番1に同じ。
つじ‐ばんづけ【辻番付】🔗⭐🔉
つじ‐ばんづけ【辻番付】
歌舞伎番付の一つ。興行前に辻々などに張り出し、また役者・茶屋・出方でかたからひいき先へ配った番付。櫓下やぐらした番付。配くばり番付。
つじ‐ばんにん【辻番人】🔗⭐🔉
つじ‐ばんにん【辻番人】
(→)辻番2に同じ。
つじばん‐ひばち【辻番火鉢】🔗⭐🔉
つじばん‐ひばち【辻番火鉢】
行火あんかの一つ。小火鉢を横向きの小箱に入れたもの。冬の夜、辻番所や老人の寝床に用いた。
⇒つじ‐ばん【辻番】
つじ‐びら【辻片】🔗⭐🔉
つじ‐びら【辻片】
あちこちの辻に張り出す紙の札。
つじ‐ふだ【辻札】🔗⭐🔉
つじ‐ふだ【辻札】
辻に立てた制札。
つじ‐べんじょ【辻便所】🔗⭐🔉
つじ‐べんじょ【辻便所】
公衆便所。大杉栄、日本脱出記「そのきたなさはとても日本の―の比ぢやない」
つじ‐ほういん【辻法印】‥ホフ‥🔗⭐🔉
つじ‐ほういん【辻法印】‥ホフ‥
祈祷・占いなどを行う山伏。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「錫杖振り立て家々に立つ―」
つじ‐ほうげ【辻放下】‥ハウ‥🔗⭐🔉
つじ‐ほうげ【辻放下】‥ハウ‥
路上などで往来の人に石の曲投げなどを見せ、銭を乞い受けたもの。→放下ほうか2
つじ‐ほうびき【辻宝引】🔗⭐🔉
つじ‐ほうびき【辻宝引】
路傍に人を集めて行う宝引。当てた者に菓子を与える。
つじ‐まち【辻待ち】🔗⭐🔉
つじ‐まち【辻待ち】
車夫などが路傍で客待ちをすること。
つじ‐まつり【辻祭】🔗⭐🔉
つじ‐まつり【辻祭】
辻社つじやしろで行なった道祖神の祭。
つじ‐みせ【辻店】🔗⭐🔉
つじ‐みせ【辻店】
路傍に出した店。露店。大道店。
つじ‐むがいりゅう【辻無外流】‥グワイリウ🔗⭐🔉
つじ‐むがいりゅう【辻無外流】‥グワイリウ
(→)無外流に同じ。
つじむら【辻村】🔗⭐🔉
つじむら【辻村】
姓氏の一つ。
⇒つじむら‐いすけ【辻村伊助】
つじむら‐いすけ【辻村伊助】🔗⭐🔉
つじむら‐いすけ【辻村伊助】
登山家。神奈川県生れ。東大卒。植物研究のため渡欧し、アルプスに登山、その美を日本に紹介。著「スウィス日記」など。(1886〜1923)
⇒つじむら【辻村】
つじ‐めし【辻飯】🔗⭐🔉
つじ‐めし【辻飯】
(岐阜・愛知地方で)盆勧進ぼんかんじんのこと。
つじ‐やしろ【辻社】🔗⭐🔉
つじ‐やしろ【辻社】
道の辻などにある道祖神の社。新撰六帖2「道の辺の木の下蔭の―」
つむじ【旋毛】🔗⭐🔉
つむじ【旋毛】
①渦のように巻いているもの。人の毛髪では頭頂の百会ひやくえにある。つじ。辻毛。毛渦。
②「つむじかぜ」の略。万葉集2「冬の林に―かもい巻き渡ると」
③(「辻」と書く)(→)「つじ(辻)」に同じ。願経四分律平安初期点「巷陌の四の街道の頭ツムジ、市の中糞掃聚辺に在り」。今昔物語集4「道の―にこれを敷きて臥したり」
⇒つむじ‐かぜ【旋風】
⇒つむじ‐げ【旋毛】
⇒つむじ‐まがり【旋毛曲り】
⇒旋毛を曲げる
[漢]辻🔗⭐🔉
辻 字形
〔辶(辶)部2画/6画/3652・4454〕
(国字)
〔訓〕つじ
[意味]
十字路。
[解字]
「辶」+「十」。道の十字に交差した所の意。

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