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しお【塩】(しほ)🔗🔉

しお【塩】(しほ) (「しお(潮)」と同源) 1 塩辛い味をもった物質。海水または岩塩から製し、精製したものは白い結晶で、食生活の上でなくてはならない調味料。また、日本ではいろいろな場で「清め」の材料として用いられる。塩化ナトリウム(NaCl)を主成分とし、工業用にも重要な物質であるが、一般には食塩をさす。「塩をまく」「塩をふる(当てる)」 2 塩の味。しおけ。から味。「塩をきかす」「塩があまい」 3 声がしわがれていること。塩辛声。*洒・品川海苔「塩の過た声で」 4 ⇒しお(潮) ●塩が浸(し)む 世の中の苦労を経験する。しおじむ。 ●塩にする 魚や野菜などを塩漬けにする。 ●塩を踏(ふ)む 世間に出て苦労する。他人の間でつらいめにあう。辛酸をなめる。

しお【潮・汐】(しほ)🔗🔉

しお【潮・汐】(しほ) (「しお(塩)」と同源。漢字表記「潮」は朝しお、「汐」は夕しおの意) 1 海面が月と太陽の引力によって周期的に高くなったり低くなったりすること。海水のさしひき。うしお。*万葉‐四〇「娘子(をとめ)らが玉裳の裾に四宝(シホ)満つらむか」 2 海の水。海水。うしお。*源氏‐須磨「浦人のしほくむ袖にくらべ見よ」 3 あることをするのにちょうどよい時。よいおり。よい機会。頃あい。時節。しおどき。しおあい。「来客をしおに立ち上がる」「よいしおを見て話す」*散木奇歌集‐恋上「あふべきしほもなきと聞くより」 4 あいきょう。愛想。愛らしさ。また、情趣。*俳・犬筑波集‐雑「みづうみのおきなおもてはしほもなし」 5 江戸時代、大坂新町遊里の下級遊女の階級。太夫・天神・鹿恋(かこい)の次で影・月(がち)の上。揚げ代が三匁であったところから、謡曲「松風」の「月は一つ、影は二つ、三つ汐の」の文句にかけていった語という。 ●潮が引(ひ)くよう 海水の引くように物事が減少したり、勢力が衰えたりするさま。退潮するさま。 ●潮ならぬ海(うみ) 塩分を含まない海。みずうみ。淡水湖。特に琵琶湖をさす。 ●潮の間(ま) =しおま(潮間) ●潮の目(め) 1 =しおめ(潮目) 2 目許を細めたあいきょうのある目つき。子どもの笑顔などをいう。 ●潮の=八百会(やおあい)[=八百重(やおえ)] (「八百」は数量の多いこと)多くの潮流があちこちから集まること。また、その場所。 ●潮の八百路(やおじ) 1 海上にある多くの水路。多くの通路。 2 はるか遠くの航路。 ●潮焼(や)く 塩をとるために火をたく。また、海水を煮る。

しお【入】(しほ)🔗🔉

しお【入】(しほ) 〔接尾〕色を染めたりする時に、布を染料などに浸す度数を数えるのに用いる。古く、酒の醸造のとき、醸(か)む程度などにもいう。*万葉‐二六二三「紅の八塩(やしほ)の衣」

しお‐あい【潮合】(しほあひ)🔗🔉

しお‐あい【潮合】(しほあひ) 1 潮水のさしひきの程あい。しおどき。*後拾遺‐五三二「あなし吹くせとの塩あひに」 2 潮流が満ち合う所。*古今‐九一〇「わたつみの沖つしほあひに」 3 =しお(潮)3*浄・信田小太郎‐二「榑椽に、腰かけ給ふしほあひに」

しお‐あいもの【塩合物】(しほあひもの)🔗🔉

しお‐あいもの【塩合物】(しほあひもの) 塩に漬けた魚類。

しお‐あし【潮足】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あし【潮足】(しほ‥) 潮の干満の速さ。

しお‐あし【潮葦】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あし【潮葦】(しほ‥) 海辺に生えている葦。

しお‐あじ【塩味】(しほあぢ)🔗🔉

しお‐あじ【塩味】(しほあぢ) 塩でつけた味。

しお‐あび【潮浴】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あび【潮浴】(しほ‥) 海で泳ぐこと。また、その人。しおあみ。《季・夏》

しお‐あみ【潮浴】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あみ【潮浴】(しほ‥) =しおあび(潮浴)

しお‐あゆ【塩鮎】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あゆ【塩鮎】(しほ‥) 塩漬けにした鮎。→(あいきょう)

しお‐あらし【潮嵐】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あらし【潮嵐】(しほ‥) 荒く吹きすさぶ潮けを含んだ風。

しお‐あわ【潮泡】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あわ【潮泡】(しほ‥) =しおなわ(潮泡)

しお‐あん【塩餡】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あん【塩餡】(しほ‥) 塩で味つけをして練った餡。

しお‐あんばい【塩塩梅】(しほ‥)🔗🔉

しお‐あんばい【塩塩梅】(しほ‥) =しおかげん(塩加減)

しおい【塩井】(しほゐ)🔗🔉

しおい【塩井】(しほゐ) 姓氏。

しおい‐うこう【塩井雨江】(しほゐウカウ)🔗🔉

しおい‐うこう【塩井雨江】(しほゐウカウ) 詩人、国文学者。本名正男。兵庫県出身。東京帝大国文科在学中、落合直文のあさ香社に参加、赤門派の擬古詩人として活躍した。著「暗香疎影」「新古今和歌集詳解」など。(一八六九〜一九一三)

しお‐いり【塩煎】(しほ‥)🔗🔉

しお‐いり【塩煎】(しほ‥) 豆や干魚などを焙烙(ほうろく)に入れ、塩をふりかけて煎ること。

しお‐いり【潮入】(しほ‥)🔗🔉

しお‐いり【潮入】(しほ‥) 1 海とつながっていて、池、沼、川などに海水が流入すること。また、その場所。 2 船の積荷に海水が浸入して損害を受けること。また、その積荷。 ●潮入りの池(いけ) 魚を飼うために、海水を人工的に引き入れた池。

しおいり‐ぜめ【塩煎責】(しほいり‥)🔗🔉

しおいり‐ぜめ【塩煎責】(しほいり‥) 煎って熱くなった塩を罪人の肌に当てて責めたてる拷問。

し‐おう【四王】(‥ワウ)🔗🔉

し‐おう【四王】(‥ワウ) 四人の帝王。特に、中国古代の禹・湯・文・武、または舜・禹・湯・武の四人の聖王、あるいは桀、紂、、幽の四人の悪王。 中国、清時代の四人の王姓の画家。南宗画を集大成した、王時敏・王鑑・王原祁(げんき)・王(き)をいう。→四王呉(しおうごうん)。 「してんのう(四天王)」または「しりんおう(四輪王)」の略。

し‐おう【死王】(‥ワウ)🔗🔉

し‐おう【死王】(‥ワウ) 死んだ王。 仏語。死人の国の王。すなわち、閻魔(えんま)大王。

し‐おう【嗣王】(‥ワウ)🔗🔉

し‐おう【嗣王】(‥ワウ) 王位を継いだ天子。世継ぎの王。

し‐おう【雌黄】(‥ワウ)🔗🔉

し‐おう【雌黄】(‥ワウ) 1 =せきおう(石黄) 2 (古く中国で黄紙に書写した時代、誤りがある時には1をこれに塗り、改めたところから)文章を改竄(かいざん)したり、批評したり、添削したりすること。「雌黄を加う」「口中の雌黄」 3 (「藤黄」とも書く)ミャンマー、タイなどに産するオトギリソウ科の常緑高木から採るゴム状の黄色樹脂。毒性があるが、黄色顔料や水彩絵の具にする。漢名、藤黄(とうおう)。ガンボージ。

しおう‐いん【四王院】(シワウヰン)🔗🔉

しおう‐いん【四王院】(シワウヰン) (四天王の像を安置するところから)「さいだいじ(西大寺)」の別称。

しお‐うち【塩打】(しほ‥)🔗🔉

しお‐うち【塩打】(しほ‥) 塩をふりかけること。塩をまぶすこと。また、そのもの。「塩打豆」

しお‐うお【塩魚】(しほうを)🔗🔉

しお‐うお【塩魚】(しほうを) =しおざかな(塩魚)

しおう‐ご‐うん【四王呉】(シワウ‥)🔗🔉

しおう‐ご‐うん【四王呉】(シワウ‥) 中国、清代初期の六大画家。四王と呉歴・寿平の二人。正統の南宗画を受け継ぎ、清初の画壇に大きな影響を与えた。四王と呉歴は山水画を、寿平は花鳥画をよくした。→四王

しおうじ‐やま【四王寺山】(シワウジ‥)🔗🔉

しおうじ‐やま【四王寺山】(シワウジ‥) 福岡県西部、大野城市と宇美町との境にある大野山の別称。四天王寺跡がある。四王子。

しおう‐てん【四王天】(シワウ‥)🔗🔉

しおう‐てん【四王天】(シワウ‥) (「しおうでん」とも)仏語。六欲天の第一。須弥山の中腹に当たる四方の所。また、そこに居て、仏法帰依者を守護する持国天王(東方)、増長天王(南方)、広目天王(西方)、多聞天王(北方)の四天王の称。

しお‐うに【塩雲丹】(しほ‥)🔗🔉

しお‐うに【塩雲丹】(しほ‥) 雲丹(うに)の卵巣に塩を加えてねりあわせた食品。

しお‐うみ【塩海・潮海】(しほ‥)🔗🔉

しお‐うみ【塩海・潮海】(しほ‥) 塩分を含むふつうの海。⇔淡海(あわうみ)。*土左「しほうみのほとり」

しお‐うり【塩売】(しほ‥)🔗🔉

しお‐うり【塩売】(しほ‥) 1 塩を売りあるくこと。また、その人。 2 「あめんぼ(水黽)」の異名。

し‐お・える【為終える】(‥をへる)🔗🔉

し‐お・える【為終える】(‥をへる) 〔他ア下一(ハ下一)〕しを・ふ〔他ハ下二〕なし終える。しとげる。*土左「れいのことどもみなしをへて」

しお‐おいかぜ【潮追風】(しほおひかぜ)🔗🔉

しお‐おいかぜ【潮追風】(しほおひかぜ) 潮の干満に合わせ、同じ方向に吹く風。

しお‐おけ【潮桶】(しほをけ)🔗🔉

しお‐おけ【潮桶】(しほをけ) 海水をくむ桶。

しお‐おし【塩押】(しほ‥)🔗🔉

しお‐おし【塩押】(しほ‥) 野菜などを塩で漬け、おもしでおしつけること。また、その漬物。塩漬け。しおし。

し‐おお・せる【為果せる】(‥おほせる)🔗🔉

し‐おお・せる【為果せる】(‥おほせる) 〔他サ下一〕しおほ・す〔他サ下二〕すべき仕事をやり終わる。しとげる。*平家‐一「此事しおほせつるものならば、国をも庄をも所望によるべし」

しお‐おち【塩落】(しほ‥)🔗🔉

しお‐おち【塩落】(しほ‥) 神仏へ願をかけるため、塩断ちしていた期間が終わって、塩を使った食物を食べてもよくなること。

しお‐か【潮香】(しほ‥)🔗🔉

しお‐か【潮香】(しほ‥) 潮のかおり。海のにおい。

しお‐がい【塩貝】(しほがひ)🔗🔉

しお‐がい【塩貝】(しほがひ) 塩漬けにした貝の身。

しお‐がい【潮貝】(しほがひ)🔗🔉

しお‐がい【潮貝】(しほがひ) 海にすむ貝類。

しおがい【潮間】(しほがひ)🔗🔉

しおがい【潮間】(しほがひ) (「潮が間(あい)」の変化か。また、「潮交(か)い」とも)潮が引いている間。しおま。

しおかえ‐ぶし【潮替節】(しほかへ‥)🔗🔉

しおかえ‐ぶし【潮替節】(しほかへ‥) 鹿児島県枕崎付近の鰹(かつお)の釣漁で、餌にするきびなごを飼っておく桶の水をくみ替えるとき(きびなごは、水の汚れに弱く、常に新しい水と替えていないと死んでしまう)、眠けざましに歌った作業歌。

しお‐がかり【潮懸・汐懸】(しほ‥)🔗🔉

しお‐がかり【潮懸・汐懸】(しほ‥) 潮の干満による流れが航海中の船の進行と逆方向(逆潮)のとき、船を停泊させて順潮を待つこと。しおがけ。

しお‐かげ【潮影】(しほ‥)🔗🔉

しお‐かげ【潮影】(しほ‥) 光やさざ波のぐあいで、海面にできるまだら模様。

しお‐かげん【塩加減】(しほ‥)🔗🔉

しお‐かげん【塩加減】(しほ‥) 味付けとして入れる塩の量の多少。また、その味。しおあんばい。

しお‐がしら【潮頭】(しほ‥)🔗🔉

しお‐がしら【潮頭】(しほ‥) 満ちてくる潮の波がしら。潮先。

しお‐かぜ【潮風】(しほ‥)🔗🔉

しお‐かぜ【潮風】(しほ‥) 1 潮の干満時に吹く風。 2 海から吹く潮気を含んだ風。また、海や海岸の近くを吹く風。 3 「くまのぎく(熊野菊)」の異名。

しおかぜ‐ぎく【潮風菊】(しほかぜ‥)🔗🔉

しおかぜ‐ぎく【潮風菊】(しほかぜ‥) 「しおぎく(潮菊)」の別名。

しお‐がま【塩竈・塩釜】(しほ‥)🔗🔉

しお‐がま【塩竈・塩釜】(しほ‥) 1 海水を煮つめて塩をつくるのに用いるかまど。また、その釜。釜はふつう底が浅く、石釜、貝釜、鉄釜などの各種が行われた。 2 サトザクラの園芸品種。花は八重咲きで花弁は約四〇枚。花弁の外部は淡紅色、内部は白色。雄しべの中から緑葉を二〜三枚生じる。花期は四月下旬で芽は赤みをおび葉と同時に出る。塩竈桜。 3 微塵粉(みじんこ)に砂糖、塩などを加えて押枠に入れてかためた菓子。宮城県塩竈市あたりで製造され始めたのでこの名がある。微塵粉の代わりに粳(うるち)の粉を用いたものや、あん入りのさお物もある。 宮城県中部の地名。奈良末期には国府多賀城の外港、平安時代には製塩地として知られ、江戸時代には仙台への鮮魚供給地であり、塩竈神社の門前町として栄えた。現在は三陸漁業の根拠地、松島湾の観光基地。昭和一六年市制。正しくは「塩竈」と表記することが定められているが、一般には「塩釜」と書くことが多い。歌枕。 能楽「融(とおる)」の古名。 能楽「名所松島」のこと。勅命によって奥州松島に下った臣下は、塩竈六社の明神の宮守によって名所のいわれを聞き、やがて塩竈の神が現れて奇特を見せる。廃曲。 能楽の曲名。元禄一四年沙門幻雲作。都六条河原院の僧が陸奥に下り、塩竈の社で長髄彦命の神霊に会って塩竈の縁起を聞き奇特を見る。廃曲。 ●塩竈の浦(うら) 松島湾南西部の支湾、塩竈湾の古称。

しおがま‐ぎく【塩竈菊】(しほがま‥)🔗🔉

しおがま‐ぎく【塩竈菊】(しほがま‥) ゴマノハグサ科の多年草。各地の山野の日当たりのよい所に生える。高さ〇・五〜一メートル。葉は短柄をもち互生または対生。葉身は約五センチメートルの三角状広披針形、縁に整った重鋸歯がある。夏、茎の上部が総状花序となって、長さ約二センチメートルの、一方にねじれ上唇が嘴状にとがった紅紫色の唇形花をつける。苞は尋常葉と同形で、上部にいくに従って小形となる。しおがまそう。

しおがま‐ざくら【塩竈桜】(しほがま‥)🔗🔉

しおがま‐ざくら【塩竈桜】(しほがま‥) =しおがま(塩竈)2

しおがま‐じんく【塩竈甚句】(しほがま‥)🔗🔉

しおがま‐じんく【塩竈甚句】(しほがま‥) 宮城県の民謡の一つ。塩竈の妓楼を中心にうたわれた三味線・太鼓入りのにぎやかな酒盛り歌。はっとせ節。

しおがま‐じんじゃ【塩竈神社】(しほがま‥)🔗🔉

しおがま‐じんじゃ【塩竈神社】(しほがま‥) 宮城県塩竈市一森にある旧国幣中社。祭神は塩土老翁神・武甕槌神(たけみかづちのかみ)・経津主神。古来朝廷の厚遇をうけ安産・漁業の守護神として信仰される。陸奥国一の宮。→志波彦神社。

しおがま‐そう【塩竈草】(しほがまサウ)🔗🔉

しおがま‐そう【塩竈草】(しほがまサウ) 「しおがまぎく(塩竈菊)」の異名。

しおがま‐まつり【塩竈祭】(しほがま‥)🔗🔉

しおがま‐まつり【塩竈祭】(しほがま‥) 七月一〇日に行う宮城県塩竈市の塩竈神社の例祭。この日、満潮時に潮水をくんで、神釜の古い水と入れかえる。また、市内を黒塗りの神輿が渡御し、これを港の御座船に移して松島湾を巡幸する。《季・夏》

しお‐から【塩辛】(しほ‥)🔗🔉

しお‐から【塩辛】(しほ‥) 1 魚介類、イカなどの肉、腸、卵などを塩漬けにして発酵させた食品。 2 「しおからごえ(塩辛声)」の略。 3 「しおからとんぼ(塩辛蜻蛉)」の略。

しお‐から・い【塩辛い】(しほ‥)🔗🔉

しお‐から・い【塩辛い】(しほ‥) 〔形口〕しほから・し〔形ク〕 1 塩けが強い。しょっぱい。*今昔‐二八・五「鮭、鯛、塩辛、醤(ひしほ)などの塩辛き物共つづしるに」 2 声がしわがれている。*談・教訓不弁舌‐一「塩(シホ)からき声、又はさもいつくしき声にて」 しおから‐げ(形動)/しおから‐さ(名)

しおから‐ごえ【塩辛声】(しほからごゑ)🔗🔉

しおから‐ごえ【塩辛声】(しほからごゑ) かすれた声。しわがれ声。しゃがれ声。

しおから‐とんぼ【塩辛蜻蛉】(しほから‥)🔗🔉

しおから‐とんぼ【塩辛蜻蛉】(しほから‥) トンボ科の昆虫。体長約五センチメートル。特に雄をシオカラトンボ、雌をムギワラトンボという。成熟した雄は腹部背面が灰青色で少量の白粉を生じ、腹端は黒色。雌と未熟な雄は麦藁色で二本の黒い筋が走る。各地の平地に分布するもっともふつうのトンボで、晩春から夏に水辺などに見られる。しおとんぼ。《季・秋》

しお‐がれ【潮涸】(しほ‥)🔗🔉

しお‐がれ【潮涸】(しほ‥) 潮がひくこと。潮干(しおひ)。

しおかわ‐は【塩川派】(しほかは‥)🔗🔉

しおかわ‐は【塩川派】(しほかは‥) 四条派の系統をひく岡本豊彦の高弟で、幕末から明治初年、京都画壇で活躍した塩川文麟の始めた日本画の流派。

し‐おき【仕置】🔗🔉

し‐おき【仕置】 (「仕」は当て字) 1 処置すること。采配(さいはい)すること。また、その手段。 2 取り締まること。秩序を維持すること。 3 処罰。処分。成敗。→御仕置1。 4 征服した領地に砦、堡塁などを築いて守備兵を置くこと。 5 子ども、使用人などを、体罰を加えて叱ること。また、みせしめのため、懲らしめること。おしおき。 6 作り方。作る方法。製法。*浮・日本永代蔵‐一「鍋蓋・火燧箱の仕置、是より外をしらず」

しお‐き【塩木】(しほ‥)🔗🔉

しお‐き【塩木】(しほ‥) (「しおぎ」とも)塩釜で海水を煮つめるのに用いる燃料のたきぎ。石炭使用以前には、松葉が燃料として最適のものとされていた。

しお‐ぎく【潮菊】(しほ‥)🔗🔉

しお‐ぎく【潮菊】(しほ‥) 1 キク科の多年草。四国南部の海岸の崖に生える。茎は斜上して高さ三〇〜五〇センチメートルになり、銀白色の毛が密生する。葉は有柄で互生し倒卵形で縁は浅く羽状に裂け、裂片には低く鈍い鋸歯がある。秋、枝の先端に直径約一センチメートルの白色の頭花が多数密に着く。周辺花は雌性の舌状花で白色、時に筒状になる。中心花は両性の黄色の管状花からなる。しおかぜぎく。 2 「いそぎく(磯菊)」の異名。

しおき‐しゃ【仕置者】🔗🔉

しおき‐しゃ【仕置者】 1 ことを処置する者。 2 刑の執行人。

しおき‐ば【仕置場】🔗🔉

しおき‐ば【仕置場】 処刑を行う場所。刑場。

しおき‐ばなし【仕置話】🔗🔉

しおき‐ばなし【仕置話】 為政者の取締りぶり、また、土地の風俗、習慣などについての雑話。

しおき‐もの【仕置者】🔗🔉

しおき‐もの【仕置者】 1 刑罰を受ける者。処刑さるべき者。罪人。 2 ⇒しおきしゃ(仕置者)

しお‐きり【潮切・塩切】(しほ‥)🔗🔉

しお‐きり【潮切・塩切】(しほ‥) 1 江戸後期の荷船の舷外に突出した船梁(櫓床)の前面につける三角形のあて木。荷物を満載した際に水面付近または水面下に没する船梁の抵抗を減ずる目的で、ふつう三の間から轆轤座(ろくろざ)までのすべての船梁につける。浪切(なみきり)。水切(みずきり)。 2 和船の水押(みおし)の吃水(きっすい)線付近の先端部。ここで水を切るところからいう。浪切。水切。 3 和船の舵の身木(みき)前面の水を切る部分の名称。また、近世の大型船では身木の前面に別材をつけて、これを水切という。浪切。 4 和船が潮懸りする時に使用する碇綱。

し‐お・く【為置く・仕置く】🔗🔉

し‐お・く【為置く・仕置く】 〔他カ四〕(「し」はサ変動詞「する」の連用形。「仕」は当て字) 1 しておく。処置する。しまつをつける。*蜻蛉‐中「心なげなるわざをやしおかん」 2 罰する。こらしめる。*伎・小袖曾我薊色縫‐五立「其場にて四人の侍を仕置し折柄」

しお‐ぐされ【潮腐】(しほ‥)🔗🔉

しお‐ぐされ【潮腐】(しほ‥) 赤潮や夜光虫の異常発生が起きた後、死滅して海底に沈澱したプランクトン類が海面に吹き上げられて濁った状態になる現象。

しお‐くじら【塩鯨】(しほくぢら)🔗🔉

しお‐くじら【塩鯨】(しほくぢら) 鯨のあぶら身を塩漬けにした食品。薄く切って熱湯をかけたあと、冷水にさらして酢味噌などで食べる。さらしくじら。

しお‐くび【潮頸・塩首・入首】(しほ‥)🔗🔉

しお‐くび【潮頸・塩首・入首】(しほ‥) 槍の穂先と柄が接した部分。けらくび。ほくび。

しお‐くみ【潮汲・汐汲・塩汲】(しほ‥)🔗🔉

しお‐くみ【潮汲・汐汲・塩汲】(しほ‥) 1 塩をつくるために海水をくむこと。また、その人。 2 花の露を吸って、すこしも止まらないで飛びめぐる蝶類。 能楽の曲名。田楽の亀阿弥(きあみ)作。能楽「松風」のもとになった作品という。現存しない。 歌舞伎所作事。長唄・常磐津。二世桜田治助作詞。長唄は二世杵屋正次郎、常磐津は三世岸沢古式部作曲。初世藤間勘十郎振付。三世坂東三津五郎の七変化舞踊「七枚続花の姿絵」の一つ。文化八年江戸市村座初演。能「松風」によった曲で、海女の松風が在原行平を慕い、形見の烏帽子、狩衣を着て汐汲みの振りをする。現在は長唄だけが残る名曲。

しおくみ‐ぐるま【潮汲車】(しほくみ‥)🔗🔉

しおくみ‐ぐるま【潮汲車】(しほくみ‥) 海水をくみ入れた桶を運ぶ車。

しおくみ‐ぶね【潮汲船】(しほくみ‥)🔗🔉

しおくみ‐ぶね【潮汲船】(しほくみ‥) 海水をくみ取って運ぶ船。

しお‐ぐもり【潮曇】(しほ‥)🔗🔉

しお‐ぐもり【潮曇】(しほ‥) 潮がさして来る時の水気で空が曇ること。また、潮気のために海上が曇って見えること。

し‐おくり【仕送】🔗🔉

し‐おくり【仕送】 (「仕」は当て字)生活や勉学を助けるため、金や物を送ること。生活や仕事のための金品をみつぐこと。「親から仕送りを受ける」

し‐おく・る【仕送る】🔗🔉

し‐おく・る【仕送る】 〔他ラ五(四)〕(「仕」は当て字)生活や勉学を援助するための費用として、金品を送る。*滑・七偏人‐三「仕送られて暮す身を、仕送ると見られちゃあ情ねえね」

し‐おく・れる【為遅れる】🔗🔉

し‐おく・れる【為遅れる】 〔自ラ下一〕しおく・る〔自ラ下二〕するべき時より遅れてする。実行するのがおそくなる。*太平記‐一七「今日の軍に為(シ)をくれば、何の面目か有べきとて」

しお‐け【塩気】(しほ‥)🔗🔉

しお‐け【塩気】(しほ‥) 食物などに含まれているしおからい味。また、塩の分量。塩分。しおき。

しお‐け【潮気】(しほ‥)🔗🔉

しお‐け【潮気】(しほ‥) 海上の水気。海水による湿り気。また、潮の気配やにおい。

しお‐けぶり【塩煙】(しほ‥)🔗🔉

しお‐けぶり【塩煙】(しほ‥) =しおけむり(塩煙)

しお‐けぶり【潮煙】(しほ‥)🔗🔉

しお‐けぶり【潮煙】(しほ‥) =しおけむり(潮煙)

しお‐けむり【塩煙】(しほ‥)🔗🔉

しお‐けむり【塩煙】(しほ‥) 塩を製する時、塩釜から立ちのぼる煙。しおけぶり。

しお‐けむり【潮煙】(しほ‥)🔗🔉

しお‐けむり【潮煙】(しほ‥) 海水が岸にあたって飛び散るしぶき。海が荒れて飛び立つしぶきを煙に見立てていう語。しおけぶり。

しおこし【塩越・汐越】(しほこし)🔗🔉

しおこし【塩越・汐越】(しほこし) (塩越)秋田県南西端、象潟町の地名。羽後街道の古駅があった。 石川県小松市の安宅関跡にあったと伝えられる松。

しおこし‐の‐まつ【汐越の松】(しほこし‥)🔗🔉

しおこし‐の‐まつ【汐越の松】(しほこし‥) 越前国坂井郡浜坂村(福井県坂井郡芦原町)の松の名木。枝が海面にのびて潮をかぶるところからの名称という。

しお‐こしょう【塩胡椒】(しほコセウ)🔗🔉

しお‐こしょう【塩胡椒】(しほコセウ) 塩と胡椒。また、西洋料理で、塩と胡椒をくわえて味をつけること。「塩胡椒した肉」

しお‐ごり【潮垢離・塩垢離】(しほ‥)🔗🔉

しお‐ごり【潮垢離・塩垢離】(しほ‥) 海水をあびて身を浄めること。海水でみそぎをすること。

しお‐ごろも【潮衣】(しほ‥)🔗🔉

しお‐ごろも【潮衣】(しほ‥) 海水をくむ時に着る衣。また、潮水にぬれた衣。

しお‐こんぶ【塩昆布】(しほ‥)🔗🔉

しお‐こんぶ【塩昆布】(しほ‥) つくだ煮の一種。塩で味つけした昆布。しおこぶ。

しお‐さい【潮際・潮前】(しほ‥)🔗🔉

しお‐さい【潮際・潮前】(しほ‥) (「しおさいふぐ(潮際河豚)」の略) 1 =しょうさいふぐ(潮際河豚) 2 醜い女のたとえにいう語。

しお‐さい【潮騒】(しほさゐ)🔗🔉

しお‐さい【潮騒】(しほさゐ) (「さい」は「さいさい(騒騒)」の「さい」と同じ。「さわぐ(騒)」と同源か。現代は「しおざい」とも)潮の満ちてくる時に、波が音をたてて騒ぎ立つこと。

しおさい‐ふぐ【潮際河豚・潮前河豚】(しほさい‥)🔗🔉

しおさい‐ふぐ【潮際河豚・潮前河豚】(しほさい‥) =しょうさいふぐ(潮際河豚)

しお‐ざかい【潮境】(しほざかひ)🔗🔉

しお‐ざかい【潮境】(しほざかひ) 1 互いに異なった性質の海流が接触する境界。漁場に適する。 2 川水と海水の境。 3 江戸時代、本多髷などの鬢で、油をつけたところとつけないところとの境目をいう。 4 物事一般の境界。さかいめ。「今が浮沈の潮境」

しお‐ざかな【塩魚】(しほ‥)🔗🔉

しお‐ざかな【塩魚】(しほ‥) 塩づけの魚。また、塩をふりかけた魚。しおもの。しおうお。

しお‐さき【潮先】(しほ‥)🔗🔉

しお‐さき【潮先】(しほ‥) 1 満ちてくる潮の波先。また、潮の満ちてくる時。しおがしら。*為忠集「潮さきにごるさみだれの比」 2 物事が始まろうとする時。心の動き始めるころ。しおどき。*落窪‐一「いで此のしほさきをかりて」

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