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うしろ‐み【後見】🔗🔉

うしろ‐み【後見】 (人の後ろにいて、その人を見守るの意から)世話をすること。後ろだてとなって力添えをすること。また、その人。おしろみ。 摂政、関白、将軍、その他政治の実権者が天皇を、執権が将軍を、臣下が主君を、妻が夫を世話すること。また、親が子を、夫が妻をなど、上位の者が下位の者の面倒を見る場合についてもいう。*源氏‐桐壺「ただうどにて、おほやけの御うしろみをするなん」幼少の者、または無能力者を助け、力添えすること。また、その人。こうけん。*源氏‐若紫「少納言の乳母とこそ人いふめるは、この子のうしろみなるべし」

うしろみ‐だ・つ【後見だつ】🔗🔉

うしろみ‐だ・つ【後見だつ】 〔自タ四〕後見めいた立場である。後見といった格である。*源氏‐椎本「姫君たちの御うしろみだつ人になし給へるなりけり」

うしろみ‐やく【後見役】🔗🔉

うしろみ‐やく【後見役】 1 鎌倉時代の執権、足利時代の管領、徳川時代の三家、三卿などをはじめ諸侯の家老などで、将軍または諸侯が幼年あるいは重病の際に補佐する役。また、その人。 2 一般に、幼年、重病などのため、その親戚縁者が補佐をすること。また、その人。後見人。

うしろ‐・みる【後見る】🔗🔉

うしろ‐・みる【後見る】 〔自マ上一〕後見をする。補佐する。世話をやく。*宇津保‐蔵開中「女御君の御てのあてに若くは見ゆれどおとなしくも、うしろみおこするかなと思して」

うしろ・む【後見】🔗🔉

うしろ・む【後見】 〔自マ上二〕(上一段動詞「うしろみる(後見)」の上二段化)=うしろみる(後見)*承応版狭衣‐三下「なま宮腹にてうしろむる人なからむよりは」 〔自マ四〕(名詞「うしろみ(後見)」をマ行四段に活用させたもの)=うしろみる(後見)*源氏‐玉鬘「つきづきしくうしろむ人なども」

こう‐けん【後見】🔗🔉

こう‐けん【後見】 (「後見(うしろみ)」を音読した語) 1 昔、一国一郡の長、または家長が年少でその職に耐えないとき、その代理となったり、補佐したりすること。また、その人。*中右記‐長承三年三月五日「朝隆自本家御後見之人也」 2 鎌倉幕府の政所の執権や連署をさしていう。 3 室町幕府が関東地方を治めるためにおいた関東管領をさしていう。 4 戦国時代の武家で一家の主が幼少で家督をついだとき、その家長にかわり、一族を指揮し、領地を治め、また軍役を勤めるなどした者。名代。陣代。 5 江戸後期、徳川幕府で将軍が幼少のとき、これに代わって政務をとる大老や老中の上におかれた臨時の職。家茂が将軍になったとき田安慶頼が前将軍の遺言によりなったのが最初。 6 禁治産者または親権者のいない未成年者を保護し、その財産管理や法律行為を代理する職務。また、その制度。 7 (後見をする人は実際に権力を持っていることが多いところから転じて)権威、威光をいう。*浄・心中万年草‐中「親のこうけん是非なうて、どうなり共と言ひました」 8 能、狂言、歌舞伎、舞踊などで演技の際、後見座に控えて、演技者の装束を直したり作り物や小道具を扱う役。 後に見ること。時間を経過してから見ること。 1 後に出会うこと。再会すること。*海道記「再征再征、我は一時の命なれば後見を期し難し」 2 書物などを後日に他人が見ること。また、その人。*高野山文書‐嘉元元年一〇月一三日「云手跡、云文言、後見雖其憚、病中自筆奉之」

こうけん‐かんとくにん【後見監督人】🔗🔉

こうけん‐かんとくにん【後見監督人】 後見人を監督する民法上の機関。後見人の事務を監督するだけでなく、後見人と被後見人の利益が反したときに被後見人を代表するなどの職務を行なう。

こうけん‐ざ【後見座】🔗🔉

こうけん‐ざ【後見座】 能舞台で、後見が控えている場所。後座(あとざ)のうしろ、向かって左のすみにある。

こうけん‐にん【後見人】🔗🔉

こうけん‐にん【後見人】 1 後見をする人。ある人の背後にいて、その世話をし助ける人。 2 後見6の事務を、直接行なう者。未成年者の場合には親権者が遺言で指定した者、禁治産者の場合には配偶者、これらの者のないときには家庭裁判所の選任による。

こうけん‐ばしら【後見柱】🔗🔉

こうけん‐ばしら【後見柱】 (後見座のそばにあるところから)能舞台で、橋懸(はしがかり)から舞台にはいる時、左側にある柱。狂言柱。太鼓柱。

こうけん‐やく【後見役】🔗🔉

こうけん‐やく【後見役】 後見の役目。また、それをつとめる人。

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