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う・つ【打つ・撃つ・討つ】🔗🔉

う・つ【打つ・撃つ・討つ】 用例引き A 動作を表す「打つ」 太鼓を打つ・机の角で頭を打つ・ワープロを打つ・滝に打たれる・釘くぎを打つ・点滴を打つ・庭に水を打つ・縄を打つ・ピストルで人を撃つ・敵を討つ B ものや状態を作り出す「打つ」 そばを打つ・句点を打つ・メールを打つ・時計が十時を打つ・芝居を打つ・寝返りを打つ・脈を打つ C 感情を表す「打つ」 心を打たれる D スポーツや遊技の「打つ」 バットでボールを打つ・ホームランを打つ・シュートを打つ・四番を打つ・三割を打つ・主戦投手を打つ・マージャンを打つ・碁を打つ 他五 手・棒・むちなどで瞬間的に強くたたく。また、物と物とを強くたたき合わせる。 「バットでボールを━」 「平手でほおを━」 「痛棒で修行者を━」 「竹刀で面を━」 「太鼓[鐘]を━」 「同慶の至りと膝ひざを━」 「わらを━(=打ち付けて、つやを出したり柔らかくしたりする)」 「鍬くわで田を━(=鍬を打ち入れて田を耕す)」 「鉄は熱いうちに━・て」 「キーを━・って文字を出す」 「拍子木を━」 「手を━・って喜ぶ」 誤って物に体を強く当てる。…に…をぶつける。 「机の角で頭を━」 「転んで腰を━」 〜ヲに身体部分をとる。と異なり受身を作らない。 打つような動作をして、ある(目立つ)状態を作り出す。 「ホームラン[スパイク・ボギー]を━」 「神前で柏手かしわでを━」 材料・素材をたたいて、その物を作り出す。 「能面[刀・そば]を━」 「箔はくを━(=打ち延ばして箔を作る)」 「裏を━(=裏打ちをする)」 記号や番号などを書きつける。付す。つける。 「文末に句点を━」 「右上に番号を━」 「事件にピリオドを━」 「応募作に批点を━」 「野心作に非を━(=野心作の欠点を指摘する)」 時計が音を立てて時を知らせる。時を作る。 「時計が十時を━」 キーをたたいて、電報などを発信する。また、そのようにしてワープロなどで文字を打ち出したり原稿を作ったりする。 「友人に祝電を━」 「ワープロで漢字[メール]を━」 ◆は〜ヲに結果をとる。の「ホームランを打つ」は、打って「ホームラン」という結果を作り出す意で、の「ボールを打つ(=「ボール」そのものをたたく)」とは区別される。 打つような動作をして器具を操作する。特に、キーをたたいてワープロなどの器械を動かす。 「鍬くわを━」 「暫時しばしもやまずにつち━響ひびき村の鍛冶かじ」 「この資料は自分でワープロを━・って作った」 〜ヲに道具をとる。「ワープロを打つ」はワープロという道具を操作する意で、の「キーを打つ(=「キー」そのものをたたく)」、の「漢字を打つ(=キーをたたいて、漢字やメールを打ち出す)」とは区別される。 雨・風・波などが物に激しく当たる。 「波が岸壁を━」 「雨がほおを━」 「滝水に━・たれて修行する」 「雷に━・たれて死ぬ」 受身も多い。 感動させる。また、強く刺激する。射る。 「迫真の演技が観客を━」 「献身的な愛情に心を━・たれる」 「臭気が鼻を━」 「耳を━非難の怒声」 物をたたいて、ある物の中に入れる。打ち込む。打ち入れる。 「柱に釘くぎを━」 「出る杭くいは━・たれる」 治療で針などを体に刺す。特に、注射器で薬を体内に入れる。 「腰に鍼はりを━」 「右腕に点滴を━」 前方に放り投げるような動作をする。 「網を━」 「庭に水を━」 「型枠にコンクリートを━(=流し込む)」 バスケットボール(サッカー)で、得点するためにバスケット(ゴール)に向かってボールを投げる(ける)。 「シュートを━」 は〜ヲに結果をとる。 罪人などに縄をかけ(て動けなくす)る。 「縄を━」 ある計画などを実行する。ぶつ。また、ある手段・方策を講じる。 「境内で芝居を━」 「ストを━」 「逃げを━」 「不況打開に━手はないのか」 「先手を━・って攻撃をしかける」 「契約成立時に手金てきんを━」 〜ヲに結果をとる。 博打ばくちをして遊ぶ。 「博打[マージャン]を━」 〜ヲに結果をとる。 囲碁で盤面に石を置く。また、将棋で相手から取り上げた駒こまを盤面に置く。 「角の頭に金を━」 囲碁をする。 「碁を━」 ◇石を打ち下ろして戦うことからいう。 は〜ヲに結果をとる。 野球で、打つことによってその役割を務める。 「四番を━」 〜ヲに役割をとる。「議長を務める」などと同種。の「ボールを打つ」、の「ホームランを打つ」、の「主戦投手を打つ」などと異なり、受身を作らない。 野球の打撃で、その打率の成績を上げる。 「三割を━」 〜ヲに結果をとる。 みずからを前方に打ちつけるような動作をして、その動作や状態を作り出す。また、刀などを打ち鍛えて反りをもたせる。 「寝返り[もんどり]を━」 「黒髪が波を━」 「雪崩なだれを━・って攻め寄せる」 「刀が反りを━」 〜ヲに結果をとる。 心臓が規則的な動き(=拍動)をくりかえして、脈拍を生み出す。 「動悸どうきを━」 〜ヲに結果をとる。 弾丸を発射して目標物に当てる。射撃する。 「ピストルで標的を━」 「猟銃で獣を━」 「逃げる敵を背後から━」 銃器を使って弾丸を発する。発射する。発砲する。 「大砲[ライフル]を━」 「空砲を━」 は〜ヲに対象を、は〜ヲに道具をとる。 敵を攻め滅ぼす。倒す。負かす。やっつける。 「宿敵[敵かたき・悪]を━」 野球で、相手の投手を激しく攻める。 「主戦投手を━」 「打」は広く一般に使う。「撃」はに、「討」はに使う。 「柏手を拍つ(=たたく)」「脈を搏つ」「平手で撲つ(=なぐる)」「臭気鼻を撲つ」など、「拍つ」「搏つ」「撲つ」とも書くが、今は「打つ」と書く。 「敵国を征つ」「宿敵を伐つ」など、「征つ」「伐つ」とも書くが、今は「討つ」と書く。 射つ」を「撃つ」と同じように使うこともあるが、「撃つ」が一般的。 打てる「ワープロなら打てる」 関連語 大分類‖快い心の状態‖こころよいこころのじょうたい 中分類‖感動‖かんどう 大分類‖打つ‖うつ 中分類‖銃撃‖じゅうげき 大分類‖打つ‖うつ 中分類‖征伐‖せいばつ 大分類‖打つ‖うつ 中分類‖打つ‖うつ

明鏡国語辞典 ページ 592 での打つ単語。