【丼】 5画　丶部　 区点=4807　16進=5027　シフトJIS=98A5 《音読み》　セイ／ショウ（シャウ）〈jng〉 《訓読み》　い／どんぶり 《意味》 ｛名｝い（）。いど。〈同義語〉→井。 〔国〕どんぶり。厚みのある深い陶製のはち。どんぶりばち。また、それに飯を盛り、種をのせた料理。どんぶり。職人などが着る腹がけの前部につけた物入れ。 《解字》 会意。「井（四角い井戸のわく）＋・印（清い水のたまったさま）」で、清らかな水をあらわす。青（すみきってあおい）の下部に含まれる。ただし、のちには、井戸の清水を示す丼セイは井と書かれるようになった。わくを示す井ケイは、かたちを変えて形・型に含まれる。→青

【呑牛之気】 ドンギュウノキ〈故事〉牛をまるのみするぐらい気持ちの大きいこと。〔→杜甫〕

【呑舟之魚】 ドンシュウノウオ〈故事〉舟をのみこむほど大きな魚。〔→荘子〕転じて、大人物のこと。

【呑声】 ドンセイ・コエヲノム 泣き声の出るのをぐっとおさえる。「死別已呑声、生別常惻惻＝死別ハスデニ声ヲ呑メドモ、生別ハ常ニ惻惻タリ」〔→杜甫〕黙る。「死者呑声＝死者ハ声ヲ呑ム」〔→三国志〕

【呑食】 ドンショク 食べる。他国を滅ぼしあわせる。〔→孔叢子〕

【呑炭】 ドンタン・タンヲノム〈故事〉復讎フクシュウのために苦心をすること。中国の戦国時代、晋シンの予譲が智伯チハクのあだをうつために、炭を食べて口を聞けなくした故事から。〔→史記〕

【呑滅】 ドンメツ 併合して滅ぼす。併合されて滅びる。

【呑敵】 ドンテキ・テキヲノム 気力で敵を圧倒する。敵を恐れないことのたとえ。

【団栗】 ドングリ〔国〕ぶな科のかし・くぬぎ・ならなどの実の総称。

【嫩日】 ドンジツ 昇ったばかりの、わかわかしい太陽。

【嫩色】 ドンショク 草木のわかわかしい色。

【嫩竹】 ドンチク わかい竹。

【嫩芽】 ドンガ 柔らかい若芽。

【嫩草】 ドンソウ わかく柔らかい草。

【嫩晴】 ドンセイ 長雨があがって、久しぶりに晴れること。

【嫩緑】 ドンリョク 若草や若葉の緑。新緑。

【緞子】 ドンス 練った絹糸で織った、厚いつやのある織物。長江下流域の名産。

【緞帳】 ドンチョウ〔国〕緞子ドンスでつくった幕。巻いてあげさげするようにした垂れ幕。また、下等な芝居小屋に用いたので、転じて、低級な芝居、また、へたな役者。

【貪見】 ドンケン〔仏〕物事に執着しておこす、さまざまな悪い考え。

【貪吝】 タンリン・ドンリン ＝貪悋。欲が深くてけちなこと。

【貪欲】 タンヨク・ドンヨク ＝貪慾。〔仏〕自分の心の欲するものをむさぼり求めること。十悪の一つ。度をこして求めて非常に欲が深い。

【貪婪】 ドンラン・タンラン 非常に欲が深い。「賢士不貪婪＝賢士ハ貪婪ナラズ」〔→寒山〕

【鈍刀】 ドントウ 切れ味の悪い刃物。

【鈍才】 ドンサイ 知恵の働きがにぶいこと。また、その人。

【鈍色】 ドンジキ〔国〕濃いねずみ色。にびいろ。にぶいろ。僧服の名。あら絹を用いる。色には関係ない。鈍色衣ドンジキエ。

【鈍兵】 ドンペイ 鋭利でない武器。なまくらな武器。ヘイヲニブクス兵隊の士気をにぶらせる。「其用戦也、勝久則鈍兵挫鋭＝ソノ戦ヲ用ルヤ、勝ツモ久シケレバスナハチ兵ヲ鈍クシ鋭ヲ挫ク」〔→孫子〕

【鈍利】 ドンリ にぶいことと、するどいこと。

【鈍金】 ドンキン 鋭利でない金属。

【鈍附】 ドンツク〔国〕働きのにぶいこと。また、そのような人。のろま。まぬけ。「鈍附布子ドンツクヌノコ」の略。質の悪い木綿のわた入れ。

【鈍根】 ドンコン〔仏〕頭の働きや動作が、うまれつきからして鈍い。また、そのような性質。▽仏道修行にたえない者の意。

【鈍漢】 ドンカン おろかな男。『鈍夫ドンプ・鈍物ドンブツ』「鈍物豊財宝、惺惺漢無銭＝鈍物ハ財宝豊カニシテ、惺惺ノ漢ハ銭無シ」〔→寒山〕

【鈍器】 ドンキ 鋭利でない武器。切れ味の悪い刃物。〈対語〉利器。

【鈍質】 ドンシツ 物事に対する働きのにぶい性質。