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あいさつはときのうじがみ【挨拶は時の氏神】🔗⭐🔉
あいさつはときのうじがみ【挨拶は時の氏神】
口論やけんかのときに仲裁してくれる人は、現れた氏神さまのようにありがたいものだから、その仲裁に従うべきであるということ。
《参考》
「挨拶」は、仲裁の意。
《類句》仲裁は時の氏神。
あいそづかしはかねからおきる【愛想尽かしは金から起きる】🔗⭐🔉
あいそづかしはかねからおきる【愛想尽かしは金から起きる】
金の切れ目が縁の切れ目
あいそもこそもつきはてる【愛想も小想も尽き果てる】🔗⭐🔉
あいそもこそもつきはてる【愛想も小想も尽き果てる】
好意が持てなくなってすっかりいやになってしまうことのたとえ。「愛想が尽きる」とも。
《参考》
(イ)「愛想」は、愛着心のこと。
(ロ)「小想」は、「あいそ」に対するごろ合わせ。
あいたくちがふさがらない【開いた口が塞がらない】🔗⭐🔉
あいたくちがふさがらない【開いた口が塞がらない】
驚きあきれて呆然(ホ゛ウセ゛ン)とすることのたとえ。
《例文》
「客を客とも思わぬ、その店の主人の態度に開いた口がふさがらなかった。」
あいたくちへぼたもち【開いた口へ牡丹餅】🔗⭐🔉
あいたくちへぼたもち【開いた口へ牡丹餅】
棚から牡丹餅
あいづちをうつ【相槌を打つ】🔗⭐🔉
あいづちをうつ【相槌を打つ】
他人の話に調子を合わせて受け答えする。
《例文》
「おじいさんの話に相づちを打つ。」
話を聞きながらその人の説に同意してうなずく。
《参考》
「相槌」は、刃物などを鍛えるとき、師が打つつちの間に弟子が打つつち。
あいてかわれどぬしかわらず【相手変われど主変わらず】🔗⭐🔉
あいてかわれどぬしかわらず【相手変われど主変わらず】
相手は次々に変わっても、こちらは自分一人で同じことを繰り返すこと。
あいてのさするこうみょう【相手のさする功名】🔗⭐🔉
あいてのさするこうみょう【相手のさする功名】
自分の力がすぐれていたのではなく、相手が失敗したり劣っていたりしたために思い掛けなく立てた手柄。
あいてのないけんかはできぬ【相手のない喧嘩は出来ぬ】🔗⭐🔉
あいてのないけんかはできぬ【相手のない喧嘩は出来ぬ】
《けんかは相手がなければできないから》相手にならなければ、けんかは起こらないということ。
《類句》相手なければ訴訟なし。一人喧嘩はならぬ。
あいはおしみなくあとう【愛は惜しみなく与う】▽西洋🔗⭐🔉
あいはおしみなくあとう【愛は惜しみなく与う】▽西洋
愛は、自分の持っているものをすべて人に与えて惜しまないものであるということ。
《参考》
ロシアの作家トルストイのことば。
あうはわかれのはじめ【会うは別れの始め】🔗⭐🔉
あうはわかれのはじめ【会うは別れの始め】
人と人とが会うことは、いつかその人と別れなければならない運命を初めから持っているということ。「会うは別れの基」とも。
あえばごりんのそんがゆく【会えば五厘の損がゆく】🔗⭐🔉
あえばごりんのそんがゆく【会えば五厘の損がゆく】
知った人に会えば、時間をつぶされたり接待で金が掛かったりして、とかく損をするものであるということ。
あおいでてんにはじず【仰いで天に愧じず】▽中国🔗⭐🔉
あおいでてんにはじず【仰いで天に愧じず】▽中国
俯仰天地に愧じず
あおがきがじゅくしとむらう【青柿が熟柿弔う】🔗⭐🔉
あおがきがじゅくしとむらう【青柿が熟柿弔う】
青いかきが隣の熟したかきが落ちるのを見て、いずれ自分もそうなるとも知らずに気の毒がる。それほど差異のない者が、ほんの少しすぐれていることをもとにしてあれこれ言うことのたとえ。
あおすじをたてる【青筋を立てる】🔗⭐🔉
あおすじをたてる【青筋を立てる】
《こめかみや額に青筋を浮き出させるの意》興奮して激しく怒ることのたとえ。
《例文》
「重吉らしくもない癇癪(カンシャク)に青筋を立て、……物凄(モノスコ゛)い形相で立ち上がる……」《壺井栄(ツホ゛イサカエ)・暦》
あおなにしお【青菜に塩】🔗⭐🔉
あおなにしお【青菜に塩】
《青々した菜っ葉に塩をかけるとしおれることから》がっかりして元気がなくなり、しょんぼりしていることのたとえ。
《例文》
「試験に落ちて青菜に塩の彼を励ましてやろうじゃないか。」
あおはあいよりいでてあいよりあおし【青は藍より出でて藍より青し】▽中国🔗⭐🔉
あおはあいよりいでてあいよりあおし【青は藍より出でて藍より青し】▽中国
青色の染料は、たで科のあいという草から作られて、もとのあいよりもはるかに青い。弟子が先生よりもすぐれていることのたとえ。
《出典》
学ハ以(モッ)テ已(ヤ)ム可(ヘ゛)カラズ。青ハ之(コレ)ヲ藍ヨリ取リテ藍ヨリモ青ク、氷ハ水之ヲ為(ナ)シテ水ヨリモ寒(ツメタ)シ。〔荀子(シ゛ュンシ)・勧学篇〕
《類句》氷は水より出でて水より寒し。
あおゆうやけはおおかぜとなる【青夕焼けは大風となる】🔗⭐🔉
あおゆうやけはおおかぜとなる【青夕焼けは大風となる】
夕焼けが青っぽく見えるときは、翌日大風が吹くということ。
あおりをくう【煽りを食う】🔗⭐🔉
あおりをくう【煽りを食う】
そばにいたり近い関係にあったりして、災難やよくない影響を受けることのたとえ。
《例文》
「閉山の煽りを食って、町の存続まで危うくなった。」
あかいしんにょがこをはらむ【赤い信女が子を孕む】🔗⭐🔉
あかいしんにょがこをはらむ【赤い信女が子を孕む】
石塔の赤い信女が子を孕み
あかいはさけのとが【赤いは酒の咎】🔗⭐🔉
あかいはさけのとが【赤いは酒の咎】
顔が赤いのは、酒のせいであって自分の罪ではないということ。
《参考》
酒の上の軽口や過失を他人のせいにするときのことば。
あがきがとれない【足掻きが取れない】🔗⭐🔉
あがきがとれない【足掻きが取れない】
困難に遭ってその物事が停滞し、思いどおりに自由に行動できない。局面を打開する策がない。
《例文》
「外国製品不買運動のため販路開拓のあがきが取れなくなった。」
あかごのうちはななくにななさとのものににる【赤子のうちは七国七里の者に似る】🔗⭐🔉
あかごのうちはななくにななさとのものににる【赤子のうちは七国七里の者に似る】
赤ん坊は、まだ目立った特徴も個性もなくて、どんな人にも似ている。赤ん坊がだれに似ているなどということは、おとなの勝手な言い方に過ぎないということ。
《参考》
「七」は、多いの意を表すことば。
あかごのてをねじるよう【赤子の手を捩るよう】🔗⭐🔉
あかごのてをねじるよう【赤子の手を捩るよう】
力が劣っていて抵抗力のない相手をたやすく負かすことのたとえ。また、物事がたやすくできることのたとえ。「赤子の手を捻(ヒネ)るよう」とも。
《例文》
「商売にうとい人をだまして資金を出させるのは赤子の手をねじるようなものだ。」
あかつきのはくうんきゅうにちればおおかぜとなる【暁の白雲急に散れば大風となる】🔗⭐🔉
あかつきのはくうんきゅうにちればおおかぜとなる【暁の白雲急に散れば大風となる】
浮かんでいる雲が急に吹きちぎれることがあれば、その日は大風になるということ。
《参考》
雲が吹きちぎれるのは、上層で強い風が吹いているからで、そんなときには大風になることが多い。
あかでしんだものはない【垢で死んだ者はない】🔗⭐🔉
あかでしんだものはない【垢で死んだ者はない】
いくらあかがたまっても、そのために死んだ者はいないということ。
《参考》
ふろ嫌いの人がふろに入らない言い訳に言うことば。また、ふろ嫌いの人に対する皮肉としても使う。
《類句》垢に食われても死にはせぬ。
あかもみのうち【垢も身の内】🔗⭐🔉
あかもみのうち【垢も身の内】
汚れていて洗い落とすべきあかも体の一部分であるということ。
《参考》
(イ)長くふろに入っていて丹念に体を洗う人を冷やかして言うときのことば。
(ロ)「腹も身の内」をもじったことば。
あかるけりゃつきよだとおもう【明るけりゃ月夜だと思う】🔗⭐🔉
あかるけりゃつきよだとおもう【明るけりゃ月夜だと思う】
《明るければいつでも月夜だと思うの意》推測が軽率なことのたとえ。また、考えが浅くて物事の道理をよく知らないことのたとえ。
あきかぜがたつ【秋風が立つ】🔗⭐🔉
あきかぜがたつ【秋風が立つ】
男女の間の愛情が冷めて気持ちがぴったりしなくなる。「秋風が吹く」とも。
《例文》
「一粒種の男の子を亡くしてから夫婦の間に秋風が立つようになった。」
《参考》
「秋」に「飽き」をかけて言うことば。
あきかぜとふうふげんかはひがいりゃやむ【秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む】🔗⭐🔉
あきかぜとふうふげんかはひがいりゃやむ【秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む】
秋風が夕方になればやむように、夫婦げんかも夕方になればおさまるということ。
あきかますはよめにくわすな【秋梭魚は嫁に食わすな】🔗⭐🔉
あきかますはよめにくわすな【秋梭魚は嫁に食わすな】
《秋のかますは憎い嫁には食べさせるなの意》秋のかますは非常にうまいことのたとえ。
《類句》秋茄子(ナスヒ゛)嫁に食わすな。
あきかりがはやくわたるとほうさく【秋雁が早く渡ると豊作】🔗⭐🔉
あきかりがはやくわたるとほうさく【秋雁が早く渡ると豊作】
がんが秋早く渡って来ると、その年は豊作であるということ。
あきたかくうまこゆ【秋高く馬肥ゆ】▽中国🔗⭐🔉
あきたかくうまこゆ【秋高く馬肥ゆ】▽中国
《秋は、空が澄みきって高く感じられ、馬は豊かな飼料を食って肥えて元気になるの意》秋の季節のよいことのたとえ。「天高く馬肥ゆ」とも。
《出典》
雲浄(キヨ)クシテ妖星(ヨウセイ)落チ、秋高クシテ塞馬(サイハ゛)肥ユ。〔杜審言(トシンケ゛ン)・蘇味道に贈る詩〕
あきだるはおとがたかい【空樽は音が高い】🔗⭐🔉
あきだるはおとがたかい【空樽は音が高い】
中身が詰まっているたるはたたくと重々しく響くが、からっぽのたるはたたくと音高く軽く響く。よくしゃべる者は軽薄で中身がないということ。
あきたんぽぽのはなさくとしはゆきがあさい【秋蒲公英の花咲く年は雪が浅い】🔗⭐🔉
あきたんぽぽのはなさくとしはゆきがあさい【秋蒲公英の花咲く年は雪が浅い】
秋にたんぽぽが咲く年は、気温が高くて雪が少ししか降らないということ。
あきないはうしのよだれ【商いは牛の涎】🔗⭐🔉
あきないはうしのよだれ【商いは牛の涎】
商売は、牛のよだれのように、細く長く、きれめなく、気長に辛抱すべきものであるということ。
ああいえばこういう【ああ言えばこう言う】🔗⭐🔉
ああいえばこういう【ああ言えばこう言う】
人の言うことにすなおに従わず、なんだかだと理屈をこねて言い返すこと。
〔類〕西と言えば東と言う/右と言えば左
あいえんきえん【合縁奇縁】🔗⭐🔉
あいえんきえん【合縁奇縁】
人と人との気心が合う合わないということは、すべてこの世の中の不思議な因縁(いんねん)によるということ。
◎「縁」は巡り合わせの意で、「合縁」は気心の合う縁、「奇縁」は奇(く)しき縁の意。なお「相縁奇縁」とも書く。
あいおおければにくしみいたる【愛多ければ憎しみ至る】🔗⭐🔉
あいおおければにくしみいたる【愛多ければ憎しみ至る】
ある人に深く愛されすぎると、まわりの別の人にねたまれ、ついには憎まれるようになって、身を滅ぼすことになるということ。
◎「かわいさ余って憎さが百倍」と混同しないように。
〔出〕亢倉子(こうそうし)
あいくちにつば【匕首に鍔】🔗⭐🔉
あいくちにつば【匕首に鍔】
釣り合わないもの、ふさわしくないもののたとえ。
◎「匕首」は鍔のない短刀で、それに似つかわしくない鍔をつけるの意から。「合口(あいくち)に鍔」とも書く。
あいごせいもく【相碁井目】🔗⭐🔉
あいごせいもく【相碁井目】
人の実力差はさまざまで、なにをするにも力量の差はあるものだということを、囲碁の腕前にたとえて言ったことば。
◎「相碁」は実力が互角の者どうしで打つ囲碁。「井目」は碁盤上にしるされた九つの点で、ハンディキャップをつけるために、実力の劣ったほうが先にそこへ一つずつ碁石を置くことを言う。
あいさつはときのうじがみ【挨拶は時の氏神】🔗⭐🔉
あいさつはときのうじがみ【挨拶は時の氏神】
争い事のとき、仲裁人が出たら意地や見栄を捨てて、その仲裁に従ったほうがよいということ。
◎「挨拶」は仲裁の意。争い事の仲裁人は都合よく現れた氏神様のようなもので、またとない救いの神だの意から。
〔類〕仲裁は時の氏神
あいさつよりえんさつ【挨拶より円札】🔗⭐🔉
あいさつよりえんさつ【挨拶より円札】
ことばによる礼より、実際に役立つ金銭をもらうほうがありがたいということ。
◎挨拶の「拶」と円札の「札」を語呂合わせにしたことば。
〔類〕思し召しより米の飯
〔較〕Fair words fill not the belly.(美辞麗句では腹はふくれない)
あいそづかしもかねからおきる【愛想づかしも金から起きる】🔗⭐🔉
あいそづかしもかねからおきる【愛想づかしも金から起きる】
女が男に愛想をつかし、つれなくなるのは、金銭上の問題からだということ。
〔類〕金の切れ目が縁の切れ目
あいそもこそもつきはてる【愛想も小想も尽き果てる】🔗⭐🔉
あいそもこそもつきはてる【愛想も小想も尽き果てる】
愛情や好意がすっかりなくなって、いやになってしまうこと。
◎「小想」は「愛想」の意を強め語調を整えるために添えた語。
あいたいのことはこちゃしらぬ【相対のことはこちゃ知らぬ】🔗⭐🔉
あいたいのことはこちゃしらぬ【相対のことはこちゃ知らぬ】
当人どうしで取り決めたことは、第三者である自分のあずかり知らぬことだということ。
◎鮎(あゆ)(あい)、鯛(たい)、鯒(こち)という魚の名を語呂合わせにしたことば。
あいたくちがふさがらない【開いた口が塞がらない】🔗⭐🔉
あいたくちがふさがらない【開いた口が塞がらない】
相手のしたことなどが、あまりにもばかばかしくて、あきれ果ててものも言えないようすの形容。
〔類〕呆れが礼に来る
あいたくちにはとはたたぬ【開いた口には戸はたたぬ】🔗⭐🔉
あいたくちにはとはたたぬ【開いた口には戸はたたぬ】
開いた口に戸をたててふさぐわけにはいかないように、噂(うわさ)というものはどうやっても防ぐことができないということ。
〔類〕人の口に戸は立てられぬ
あいたくちへぼたもち【開いた口へ牡丹餅】🔗⭐🔉
あいたくちへぼたもち【開いた口へ牡丹餅】
→棚から牡丹餅
あいづちをうつ【相槌を打つ】🔗⭐🔉
あいづちをうつ【相槌を打つ】
相手のことばに調子を合わせ、「うんうん」「そうそう」などとうなずくこと。
◎「相槌」は、二人して鍛冶(かじ)で鉄を鍛えるさい、相方と呼吸を合わせて互いにかわるがわる打ち合う槌を言い、相手に合わせてその槌を打つの意から。
あいてかわれどぬしかわらず【相手変われど主変わらず】🔗⭐🔉
あいてかわれどぬしかわらず【相手変われど主変わらず】
なにかをするとき、そのたびごとに相手は変わっているというのに、相手をするこちら(主)は変わらずに、同じことを繰り返しているということ。
あいてのさするこうみょう【相手のさする功名】🔗⭐🔉
あいてのさするこうみょう【相手のさする功名】
相手の力が弱かったり、やり方がへただったりしたために、思わぬ手柄をたててしまうことのたとえ。
◎「さする」は「してくれる」の意。
あいてのないけんかはできぬ【相手のない喧嘩はできぬ】🔗⭐🔉
あいてのないけんかはできぬ【相手のない喧嘩はできぬ】
相手なしで、ひとりで喧嘩はできない。喧嘩は相手あってこそのこと。つまり、喧嘩を売られても相手になるなという戒めのことば。
〔類〕相手なければ訴訟なし/一人喧嘩はならぬ
〔較〕It takes two to take a quarrel.(二人いなければ喧嘩にならぬ)
あいてみてからのけんかごえ【相手見てからの喧嘩声】🔗⭐🔉
あいてみてからのけんかごえ【相手見てからの喧嘩声】
空(から)いばりをすることのたとえ。
◎相手を見て、弱そうだと判断すると、とたんに威勢よく喧嘩を売る大声を張りあげるの意から。
あいはおしみなくあたう【愛は惜しみなく与う】🔗⭐🔉
あいはおしみなくあたう【愛は惜しみなく与う】
愛していれば、すべてを与えても惜しくはないということ。
◎トルストイのことばから。これをもじって有島武郎が『惜みなく愛は奪ふ』という評論の題にした。
あいはこだしにせよ【愛は小出しにせよ】🔗⭐🔉
あいはこだしにせよ【愛は小出しにせよ】
人を愛するのは、少しずつ長く続けるのがよいということ。
◎英語のLove me little,love me long.から。
あいはぞうおのはじめ【愛は憎悪の始め】🔗⭐🔉
あいはぞうおのはじめ【愛は憎悪の始め】
愛することと憎しみとは紙一重で、一歩誤ると愛は憎しみに転じる。だから、愛するということは憎悪の始まりとも言えるということ。
〔出〕管子
あいべつりく【愛別離苦】🔗⭐🔉
あいべつりく【愛別離苦】
愛する人と生き別れたり、死別したりする別離の苦しみ。
◎「あい・べつり・く」と区切れる語で、「あいべつ・りく」ではない点に注意。なお「愛別離苦、会者定離(えしゃじょうり)」と続けても言う。
〔出〕法華経(ほけきょう)
あいぼれうぬぼれかたぼれおかぼれ【相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ】🔗⭐🔉
あいぼれうぬぼれかたぼれおかぼれ【相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ】
人が人を好きになるにはいろいろな形があるということ。
◎相思相愛の相惚れ、ひとりよがりの自惚れ、片思いの片惚れ、ひそかにあこがれる岡惚れと、人を好きになることばをおもしろおかしく並べたもの。
あいまいもこ【曖昧模糊】🔗⭐🔉
あいまいもこ【曖昧模糊】
ぼんやりとして判然としないこと。
◎「曖昧」も「模糊」も、ぼうっとしてはっきりしないの意。
〔例〕曖昧模糊とした発言。
あいもどりはかものあじ【逢い戻りは鴨の味】🔗⭐🔉
あいもどりはかものあじ【逢い戻りは鴨の味】
一度別れた男女の仲が元に戻ると、その仲は前よりいっそうこまやかになるということ。
◎よりを戻した男女の仲は、肉の中でも特に美味とされた鴨の肉のような味わいだということから。
あうはわかれのはじめ【会うは別れの始め】🔗⭐🔉
あうはわかれのはじめ【会うは別れの始め】
人と人とが出会うのは、いつか必ず別れる時が来るということでもあり、会うことは別れることの始まりであるとも言えるということ。
〔出〕法華経(ほけきょう)
〔類〕会者定離(えしゃじょうり)
〔較〕The best of friends must part.(最良の友との間にも別れはくる)
あうんのこきゅう【阿吽の呼吸】🔗⭐🔉
あうんのこきゅう【阿吽の呼吸】
互いの微妙な気持ちや調子のこと。またその気持ちや調子がぴたりと合うこと。
◎「阿」は吐く息、「吽」は吸う息の意。
あえてしゅとならずきゃくとなる【敢えて主とならず客となる】🔗⭐🔉
あえてしゅとならずきゃくとなる【敢えて主とならず客となる】
自分が中心となることを避けて、相手に合わせた控えめな態度をとるほうが無難なやり方だということ。
◎自分が主人として行動せず、いつも客という立場で受け身の姿勢をとるほうが保身という点では安全な策だの意から。
〔出〕老子
あえばごりんのそんがゆく【会えば五厘の損がゆく】🔗⭐🔉
あえばごりんのそんがゆく【会えば五厘の損がゆく】
人と付き合うと、なにかと出費することになる。だから、できるだけ余分な付き合いはしないほうが賢明だということ。
◎知人と会うと、会っただけでわずか五厘(一銭の半分)でも損をするの意から。
あおいきといき【青息吐息】🔗⭐🔉
あおいきといき【青息吐息】
どうにもしようがなくて、ほとほと困り果てること。
◎「青息」も「吐息」もため息をつく意で、苦しくてふうっとため息をつくようすを強調するために二語を重ねたもの。
あおいでてんにはじず【仰いで天に愧じず】🔗⭐🔉
あおいでてんにはじず【仰いで天に愧じず】
やましい点などさらさらなく、世間に対して恥ずべきことがまったくないこと。
◎天を仰ぎ見て、天に愧(恥)ずべきことは何もないの意から。「俯仰(ふぎょう)天地に愧じず」とも言う。
〔出〕孟子(もうし)
あおいとり【青い鳥】🔗⭐🔉
あおいとり【青い鳥】
身近にありながら気づかない幸福や、幸福をもたらすもののたとえ。
◎チルチルとミチルが夢の中で、幸福を招くという「青い鳥」を探し求めたが、実は自分たちの家の鳥かごの中にいたという、メーテルリンクの童話劇『青い鳥』から。
あおがきがじゅくしとむらう【青柿が熟柿弔う】🔗⭐🔉
あおがきがじゅくしとむらう【青柿が熟柿弔う】
人はだれもいつかは死ぬ。だから、人の死を弔う者にも弔われる者にも、ほとんど差はないのだというたとえ。
◎熟した柿が落ちてつぶれるのを見て「ああいたわしいことだ」と弔う青い柿だって、いつかは熟して同じように落ちてつぶれる定めにあるということから。
あおたがい【青田買い】🔗⭐🔉
あおたがい【青田買い】
卒業までまだ期間のある在学中の学生を企業が早々に見込んで採用を決めてしまうこと。
◎収穫高を見込んで、収穫前の青々とした稲田を買う意から。「青田刈り」とも言う。
あおたほめらればかほめられ【青田ほめられ馬鹿ほめられ】🔗⭐🔉
あおたほめらればかほめられ【青田ほめられ馬鹿ほめられ】
これから先どうなるかわからないもの、当てにならないものをほめること。
◎稲は青いうちはたとえ出来がよくても収穫はどうなるかわからないし、人間も小さい時分にはりこうそうに見えても、おとなになったらどうなるかわからないのに、そういうものをほめるということから。
あおなにしお【青菜に塩】🔗⭐🔉
あおなにしお【青菜に塩】
うちひしがれて、うなだれていることのたとえ。
◎青い菜に塩をふると、しおれ返ってしまうことから。
〔類〕蛞蝓に塩
あおにさい【青二才】🔗⭐🔉
あおにさい【青二才】
年が若くて経験の乏しい、未熟な男をさげすんで言うことば。
◎「青」は未熟、「二才」は若者の意。
あおはあいよりいでてあいよりあおし【青は藍より出でて藍より青し】🔗⭐🔉
あおはあいよりいでてあいよりあおし【青は藍より出でて藍より青し】
弟子が師よりもぬきんでることや、教えた人よりも教えられた人のほうがまさってしまうことのたとえ。
◎元来、青色は藍から染料を取ったが、その青がもともとの藍より青く美しくなることから。「出藍(しゅつらん)の誉(ほま)れ」とも言う。
〔出〕荀子(じゅんし)
〔類〕氷は水より出でて水よりも寒し
〔較〕The scholar may be better than the master.(弟子が師匠よりまさることがある)
あおばはめのくすり【青葉は目の薬】🔗⭐🔉
あおばはめのくすり【青葉は目の薬】
青葉のみずみずしい色は目の疲れを治す特効薬だということ。
◎『毛吹草』の「夏山は目の薬なる新樹哉(かな)」の句から。
あおびょうしをたたいたものにはかなわぬ【青表紙を叩いた者にはかなわぬ】🔗⭐🔉
あおびょうしをたたいたものにはかなわぬ【青表紙を叩いた者にはかなわぬ】
きちんと書を読み、学問をした者にはかなわないということ。
◎「青表紙」は、青い表紙を多く用いた四書五経などの経書(けいしょ)のこと。
あかいはさけのとが【赤いは酒の咎】🔗⭐🔉
あかいはさけのとが【赤いは酒の咎】
酒を飲んで顔が赤くなったときに「赤い顔は酒のなせるわざで、飲んだ私が悪いのではありません」と軽口めかして言うことば。
あかごのうちはななくにななさとのものににる【赤子のうちは七国七里の者に似る】🔗⭐🔉
あかごのうちはななくにななさとのものににる【赤子のうちは七国七里の者に似る】
赤ん坊のうちは、実際にははっきりした特徴がなくて、似ていると思って見ればどこのだれにでも似て見えるものだということ。
◎「七国七里」は諸所方々のこと。
あかごのてをねじるよう【赤子の手を捩じるよう】🔗⭐🔉
あかごのてをねじるよう【赤子の手を捩じるよう】
相手をたやすく負かすことのできることや、ものごとがたやすくできることのたとえ。
◎「赤子の手を捻(ひね)るよう」とも言う。
あかごはなきなきそだつ【赤子は泣き泣き育つ】🔗⭐🔉
あかごはなきなきそだつ【赤子は泣き泣き育つ】
赤ん坊が泣くのは健康のしるしで、赤ん坊は泣きながら成長してゆくものだということ。
〔類〕泣く子は育つ
あかごをはだかにしたよう【赤子を裸にしたよう】🔗⭐🔉
あかごをはだかにしたよう【赤子を裸にしたよう】
もともと弱い者を、さらに頼りなくしたようすの形容。
あかでしんだものはない【垢で死んだ者はない】🔗⭐🔉
あかでしんだものはない【垢で死んだ者はない】
風呂(ふろ)に入らなければ垢がたまり不潔だが、だからといって命にかかわるわけではないということ。風呂嫌いが言う言いわけのことば。
あかのたにん【赤の他人】🔗⭐🔉
あかのたにん【赤の他人】
まったく無関係の他人ということ。
◎「赤の」は「全然の」の意で、他人を強調して言うことば。
あかもみのうち【垢も身のうち】🔗⭐🔉
あかもみのうち【垢も身のうち】
垢だって落とすまではからだの一部。長湯して丹念にからだを洗うのもほどほどにせよと、風呂(ふろ)好きの人やきれい好きの人をからかって言うことば。
◎「腹も身のうち」をもじった言い方。
あかるけりゃつきよだとおもう【明るけりゃ月夜だと思う】🔗⭐🔉
あかるけりゃつきよだとおもう【明るけりゃ月夜だと思う】
考え方が単純で、世間知らずなことのたとえ。
◎外が明るいと必ず月夜のせいだと思うことから。
〔較〕Bright rain makes fools fain.(雨空が明るくなると晴れると思って愚か者は喜ぶ)
あがきがとれない【足掻きがとれない】🔗⭐🔉
あがきがとれない【足掻きがとれない】
苦しい状態から抜け出すための方法や手段がなくて、どうしようもないようすの形容。
◎「足掻き」は自由になろうとしてもがくこと。
あきあれはんさく【秋荒れ半作】🔗⭐🔉
あきあれはんさく【秋荒れ半作】
秋になって天候が荒れると、稲の収穫は半減してしまうということ。
〔類〕秋日和半作
あきかぜがたつ【秋風が立つ】🔗⭐🔉
あきかぜがたつ【秋風が立つ】
男女間の愛情がさめることのたとえ。
◎「秋」に「飽き」をかけたことば。
〔類〕秋風が吹く
あきかぜとふうふげんかはひがいりゃやむ【秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む】🔗⭐🔉
あきかぜとふうふげんかはひがいりゃやむ【秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む】
秋風が日暮れになるとたいてい止むように、夫婦喧嘩も夜になるとおさまるということ。
あきだるはおとがたかい【空樽は音が高い】🔗⭐🔉
あきだるはおとがたかい【空樽は音が高い】
あさはかな人ほど、よく知りもしないことを、とくとくとよくしゃべるということ。
◎中身のない空っぽの樽は、叩(たた)くと高い音を立てることから。
〔類〕浅瀬に徒波(あだなみ)
〔対〕能ある鷹は爪を隠す
〔較〕Empty vessels make the most sound.(空の器がいちばん大きな音を立てる)
あきないさんねん【商い三年】🔗⭐🔉
あきないさんねん【商い三年】
商いは始めてから少なくとも三年くらいたたなければ、ものにならないということ。また、なにごとも短期間でうまくゆくものではないのだから、始めてからしばらくの間はじっと辛抱せよというたとえ。
〔類〕石の上にも三年/顎振り三年
あきないじょうずのしいれべた【商い上手の仕入れ下手】🔗⭐🔉
あきないじょうずのしいれべた【商い上手の仕入れ下手】
売るのはうまいのだが仕入れが下手なために、結局利益があがらないこと。
あきないはうしのよだれ【商いは牛の涎】🔗⭐🔉
あきないはうしのよだれ【商いは牛の涎】
気長に辛抱強く、こつこつと続けるのが商売のこつだというたとえ。
◎商売は、細く長く切れ目のない牛の涎のように続けるべきだの意から。
あきないはかずでこなせ【商いは数でこなせ】🔗⭐🔉
あきないはかずでこなせ【商いは数でこなせ】
利益を少なくして、数多く売るのが商売のこつだということ。
あきないはかどかど【商いは門々】🔗⭐🔉
あきないはかどかど【商いは門々】
客をよく観察して、その客に応じた品物を売るのが商売のこつだということ。
あきないはくさのたね【商いは草の種】🔗⭐🔉
あきないはくさのたね【商いは草の種】
→商売は草の種
アールのないつきのかきはよくない【Rのない月の牡蠣はよくない】🔗⭐🔉
アールのないつきのかきはよくない【Rのない月の牡蠣はよくない】
Rのない月、つまり五月から八月にかけては牡蠣を食べてはいけないという西洋の言い伝え。
◎牡蠣は五月から八月が産卵期で、その間食用にしないことから。英語の月名は、January,February,March,April,May,June,July,August,September,October,November,Decemberで、五月から八月までのつづりにRの文字が含まれていない。日本でも「花見が過ぎたら牡蠣食うな」と言う。
あ🔗⭐🔉
あ
あきっぽい🔗⭐🔉
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