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あだ【徒】🔗⭐🔉
あだ [2] 【徒】 (形動)[文]ナリ
(1)実を結ばないさま。かいのないさま。むだ。「せっかくの好意を―にしてはいけない」「親切のつもりが―となる」
(2)誠実さに欠け,うわついているさま。「是(コレ)素(モト)より―なる恋にはあらで/金色夜叉(紅葉)」
(3)はかなくもろいさま。「花よりも人こそ―になりにけれ/古今(哀傷)」
(4)扱いがおろそかなさま。粗略。「たしかに御枕上に参らすべき祝ひの物にて侍る。あなかしこ,―にな/源氏(葵)」
(5)役に立たないさま。つまらないさま。「荒れたる軒に生ひたる―なる草なれども/十訓 8」
(6)俳論用語。蕉風俳諧で,無邪気でユーモラスな詩趣のこと。「伊賀の作者,―なる処を作して尤なつかし/去来抄」
いたずら【徒】🔗⭐🔉
いたずら イタヅラ 【徒】
■一■ (形動ナリ)
(1)無益であるさま。役に立たないさま。無駄で価値のないさま。現代では「いたずらに」の形で副詞的に用いる。「―なる所は,耳のはた鼻のみねなりけり/宇津保(俊蔭)」
(2)することもなく,手もちぶさたなさま。ひまなさま。「舟もいださで―なれば/土左」
(3)役に立っていないさま。「南の町には―なる対などもなし/源氏(玉鬘)」
→いたずら(悪戯)
■二■ (名)
江戸時代後期,女性が前髪を二つに分けて髻(モトドリ)の左右から背に垂らす髪形。振り分け。
かち【徒歩・徒】🔗⭐🔉
かち [1] 【徒歩・徒】
(1)乗り物を使わず歩くこと。とほ。「母御の―にて歩(アユ)ませ給ふが御痛敷候/太平記 11」
(2)陸路を行くこと。
(3)武士の身分の一。江戸時代,幕府・諸藩とも御目見得以下,騎馬を許されぬ軽輩の武士。おかち。
(4)「徒侍(カチザムライ)」の略。
(5)「徒士組(カチグミ)」の略。
〔(3)〜(5)は「徒士」とも書く〕
ず【徒】🔗⭐🔉
ず ヅ [1] 【徒】
律の五刑の一。懲役刑。一年から三年まで半年ごと五段階に分かれる。杖(ジヨウ)より重く,流(ル)より軽い。徒刑。徒罪。
ただ【只・徒】🔗⭐🔉
ただ [1] 【只・徒】
〔「ただ(直)」と同源〕
■一■ (名)
(1)代金が不要なこと。無料。無償。ロハ。《只》「機械を―で使わせる」「この酒は―だ」
(2)特別に変わった点がないこと。普通。「―の人」「―のかすり傷」「―でさえ混雑するのに,休日だから身動きもできない」
(3)何事もないこと。無事。「―で済むとは思われない」
■二■ (形動ナリ)
(1)取り立てるほどのことのないさま。普通。「まだいと若うて,后の―におはしける時とや/伊勢 6」
(2)何もしないさま。むなしいさま。「―にて帰り参りて侍らむは,証候ふまじきにより/大鏡(道長)」
■三■ (副)
(1)ありきたりに。普通。「―有る蛇(クチナワ)なめりと人思ふ程に/今昔 13」
(2)何もせず。「御忌日なれば,猶―臥し給へれ/落窪 2」
→ただならぬ
と【徒】🔗⭐🔉
と [1] 【徒】
仲間。同類の人たち。やから。「無頼の―」「忘恩の―」「学問の―」
むだ【無駄・徒】🔗⭐🔉
むだ [0] 【無駄・徒】 (名・形動)[文]ナリ
(1)しただけの効果や効用のないこと。役に立たないこと。また,そのさま。無益。「―をする」「―を省く」「努力が―になる」「―な骨折り」
(2)むだぐち。「昇の―を聞ては可笑(オカ)しがつて/浮雲(四迷)」
[派生] ――さ(名)
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