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あだ【徒・空】🔗🔉

あだ徒・空】 ①実じつのないこと。浮気。いたずら。伊勢物語「―なる心なかりけり」 ②はかないこと。かりそめ。古今和歌集哀傷「花よりも人こそ―になりにけれ」

いたずら【徒】イタヅラ🔗🔉

いたずらイタヅラ ①用事がないこと。ひま。土佐日記「舟も出さで―なれば」 ②無益。無用。役に立たないこと。つまらないこと。源氏物語薄雲「―なる野辺の虫をも住まはせて」。「―に金かねを費やす」 ③むなしいさま。特に、死ぬさま。 ④(「悪戯」と書く)無益でわるいたわむれ。わるふざけ。わるさ。手すさびを謙遜していうのにも用いる。狂言、太刀奪たちばい「色々―をいたしまする」。「子供の―」「―な園児」「ちょっと―してみました」 ⑤性的にみだらな行い。 ⑥男女の私通。不義。浄瑠璃、国性爺合戦「唐の后―して流されたものぢやわいの」 ⇒いたずら‐いね【徒寝ね】 ⇒いたずら‐いね【徒稲】 ⇒いたずら‐うた【徒歌】 ⇒いたずら‐がき【徒書・悪戯書き】 ⇒いたずら‐こぞう【悪戯小僧】 ⇒いたずら‐ごと【徒言】 ⇒いたずら‐ごと【徒事】 ⇒いたずら‐ざかり【悪戯盛り】 ⇒いたずら‐じに【徒死】 ⇒いたずら‐っこ【悪戯っ児】 ⇒いたずら‐に【徒に】 ⇒いたずら‐ね【徒寝】 ⇒いたずら‐ばな【徒花】 ⇒いたずら‐はんぶん【悪戯半分】 ⇒いたずら‐びと【徒人】 ⇒いたずら‐ぶし【徒臥し】 ⇒いたずら‐ぼうこう【徒奉公】 ⇒いたずら‐ぼうず【悪戯坊主】 ⇒いたずら‐もの【徒者・悪戯者】 ⇒徒になる

かし【徒】🔗🔉

かし】 (上代東国方言)かち。歩行。徒歩。万葉集20「多摩の横山―ゆかやらむ」

かち【徒】🔗🔉

かち】 (「くがち(陸地)」の略「かち」の意が転じて) ①乗物に乗らないで歩くこと。徒歩。歩行。万葉集11「馬はあれど―ゆわが来し汝を思ひかね」 ②陸路をゆくこと。春雨物語「―よりは遅し、みぬめの和田の天の鳥船に舟子かこの数まさせて」 ③(「徒士」とも書く)中世・近世、徒歩で行列の先導をつとめた侍。小身の侍。かちざむらい。→徒組かちぐみ

ず【徒】🔗🔉

律の五刑の一つ。今の懲役刑。1年から3年まで半年ごとの五等級とする。流より軽く、杖じょうより重い。徒刑。徒罪。

ただ【徒・常・只・唯】🔗🔉

ただ徒・常・只・唯】 ①何ともないこと。取りたてて言うこともないさま。宇津保物語嵯峨院「ときてやる衣の袖の色を見よ―の涙はかかるものかは」。「―の紙切れだ」 ②なんの意味もないさま。むなしいさま。更級日記「荻の葉のこたふるまでもふきよらで―にすぎぬる笛の音ぞうき」 ③特別な人・事・物でないこと。ふつう。なみ。源氏物語少女「博士の人々は四韻、―の人はおとどを始め奉りて絶句つくりて」。源氏物語梅枝「御心のゆくかぎり、草のも―のも女手もいみじう書きつくし給ふ」 ④《只》代金がいらないこと。無料。ロハ。狂言、薩摩守「―乗せる秀句をすへて進ぜう」。「入場料は―にする」 →ただならず→ただならぬ ⇒徒でさえ ⇒徒では済まない ⇒徒なるよりは ⇒只の鼠でない ⇒只ほど安い物はない ⇒只より高い物はない

と【徒】🔗🔉

】 ①ともがら。なかま。「無学の―」 ②刑罰の一つ。懲役。ず。

むだ【無駄・徒】🔗🔉

むだ無駄・徒】 役に立たないこと。益のないこと。また、そのもの。「―な出費」「努力が―になる」

[漢]徒🔗🔉

 字形  筆順 〔彳部7画/10画/教育/3744・454C〕 〔音〕(漢) ズ〈ヅ〉(呉) 〔訓〕かち・いたずらに・あだ [意味] ①乗り物に乗らずに歩く。かち。「徒歩・徒渉・徒競走」 ②何も持たない。何もしない。「徒手空拳くうけん・徒然」。役にたたない。むだ。あだ。いたずらに。「徒労・徒死・徒爾とじ・無為徒食」 ③つきしたがう者。従者。▶徒歩で供をする兵卒の意から。 ㋐でし。「徒弟・門徒・生徒・信徒・仏教徒」 ㋑ともがら。なかま。「学問の徒」「徒党・暴徒・凶徒・博徒ばくと」 ④刑罰の一つ。「徒刑・笞杖徒流死ちじょうずるし」 ⑤ただ。単に。…だけ。「徒善不足以為政=ただ善なるのみならばもって政をなすに足らず」〔孟子〕 [解字] 本字は。形声。「彳」(=ゆく)+音符「土」(=つち)+「止」(=あし)。土の上を一歩一歩あるく意。 [下ツキ 学徒・逆徒・凶徒・教徒・使徒・緇徒・囚徒・宗徒・酒徒・衆徒・信徒・聖徒・生徒・僧徒・賊徒・檀徒・博徒・反徒・仏徒・暴徒・門徒 [難読] 徒情あだなさけ・徒花あだばな・徒士かち・徒然つれづれ

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