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え【方】🔗🔉

ヘ 【方】 (接尾) 〔名詞「へ(辺・方)」から〕 名詞,または動詞(ときに一部の助動詞)の連体形に付いて,場所・方向・時間を漠然と示す。…のあたり。…の方(ホウ)。ころ。「しり―」「ゆく―」「いにし―」

かた【方】🔗🔉

かた 【方】 ■一■ [2] (名) (1)方向。方位。「東の―,三〇里」「職(シキ)の御曹司を―悪(ア)しとて/枕草子 161」 (2)〔「北の方」のように,貴人を呼ぶのに居所の方角を用いたところから〕 人を敬っていう語。「あの―は,よい―です」「男の―」 (3)ところ。場所。「道なき―」「黒羽の館代浄坊寺なにがしの―におとづる/奥の細道」 (4)(多く下に打ち消しの語を伴って)手段。方法。「憤懣やる―なし」「言はむ―なく,むくつけげなる物来て/竹取」 (5)頃。時分。「来(コ)し―行く末」「この世を去らんとする時にこそ,はじめて過ぎぬる―の誤れる事は知らるなれ/徒然 49」 (6)二つに分かれたものの一方。仲間。組。「左・右と―わかたせ給ふ/源氏(絵合)」 (7)味方。多く「方をす」の形で用いる。「娘,夫の―をして/狂言・水引聟(天正本)」 (8)物事の分野。方面。あたり。「宮仕への―にも立ち馴れ/更級」「なつかしうなまめきたる―は/大鏡(昔物語)」 ■二■ (接尾) (1)動詞の連用形に付いて,そのことを行う方法または,そのありさまの意を表す。様(ヨウ)。「作り―」「 話し―」「痛み―」 (2)人名に付いて,寄宿している場所を表す。ところ。「山田―」 (3)「お」を冠した数を表す語に付いて,その数の人を尊敬していうのに用いる。「おふた―」「お三(サン)―」 (4)〔「がた」とも〕 数量や時を表す名詞に付いて,それくらい・そのころであることを表す。「五割―高い」「暮れ―」「朝―」 (5)〔「がた」とも〕 動詞の連用形や名詞に付く。(ア)必ず相手があると予想される場合の,一方の側を表す。側(ガワ)。「父―」「母―」「売り―」「買い―」「敵―」(イ)ある組織内でその方面に関係する人を表す。係。担当。「囃子(ハヤシ)―」「衣装―」「道具―」(ウ)それをすることを表す。「撃ち―やめ」「依頼―お願いします」 →がた(方)

かた=が付・く🔗🔉

――が付・く 〔「片が付く」とも表記〕 物事の処理が終わる。物事のけりがつく。決着がつく。

かた=違(タガ)・う🔗🔉

――違(タガ)・う 方違(カタタガ)えをする。「大殿へは―・へむとて渡り給ひにけるを/源氏(夕霧)」

かた=塞(フタ)が・る🔗🔉

――塞(フタ)が・る 方塞がりになる。「―・りけれど/大和 8」

かた=を付・ける🔗🔉

――を付・ける 〔「片を付ける」とも表記〕 物事をきちんと処理する。けりをつける。決着をつける。「長年の争いに―・ける」「金で―・ける」

がた【方】🔗🔉

がた 【方】 (接尾) (1)人を表す名詞に付いて,その複数の人を尊敬していうのに用いる。「あなた―」「先生―」「御婦人―」 (2)「かた(方){■二■(4)(5)}」に同じ。

かた-いみ【方忌み】🔗🔉

かた-いみ [4][0] 【方忌み】 陰陽道(オンヨウドウ)で,ふさがっている方角を忌み避けること。ほういみ。 →方違(カタタガ)え

かた-うど【方人】🔗🔉

かた-うど 【方人】 〔「かたひと」の転〕 (1)「かたひと」に同じ。 (2)味方すること。また,味方の人。仲間。かとうど。「此の国にも平家の―する人ありけり/平家 6」

かた-たがえ【方違え】🔗🔉

かた-たがえ ―タガヘ [3] 【方違え】 陰陽道(オンヨウドウ)の説により平安時代以降行われた風習。外出の際,目的地が禁忌の方角に当たる場合,前夜に別の方角に行って泊まり,方角を変えてから出発したこと。また,作事などが禁忌の方角に当たる場合に,いったん他に宿泊してその忌を他所に移したりした。院政期に最も盛んに行われた。かたいみ。かたたがい。 →方塞(カタフタ)がり

かたたがえ-どころ【方違へ所】🔗🔉

かたたがえ-どころ ―タガヘ― 【方違へ所】 方違えのため泊まる家。「しのびしのびの御―は/源氏(帚木)」

かた-ど・る【方取る】🔗🔉

かた-ど・る 【方取る】 (動ラ四) (1)一つの方面にのみ心を向ける。「学問に―・るをば/栄花(疑)」 (2)ある物に近づけて置く。「山ヲ―・ツテ陣ヲ取ル/ヘボン(三版)」

かた-ひ・く【片引く・方引く】🔗🔉

かた-ひ・く 【片引く・方引く】 (動カ四) えこひいきする。「け近き人思ひ―・き/枕草子 135」

かた-ひと【方人】🔗🔉

かた-ひと 【方人】 〔「かたうど」とも〕 歌合わせなどで,左右二組に分けられた人々の一方。「左右の―の書き分けを典侍して方々の頭の曹司に給へり/天徳歌合」

かた-ふたがり【方塞がり】🔗🔉

かた-ふたがり [3] 【方塞がり】 陰陽道(オンヨウドウ)で,ある方角に天一神・太白神がいること。その方角に行くと災いを受ける。 →方違(カタタガ)え

かた-ふたぎ【方塞ぎ】🔗🔉

かた-ふたぎ 【方塞ぎ】 「かたふたがり(方塞)」に同じ。

かた-や【方屋】🔗🔉

かた-や 【方屋】 (1)相撲や競馬などの競技者が,左右・東西に別れて集まっている所。「―の南より馬場に打出たり/今昔 28」 (2)相撲の土俵。[日葡]

かたや-いり【方屋入り】🔗🔉

かたや-いり 【方屋入り】 力士が土俵にのぼること。

けた【方】🔗🔉

けた 【方】 (形動ナリ) 〔「けだ」とも〕 (1)かどがあるさま。四角いさま。「面は―におはしまして/折たく柴の記」 (2)まじめなさま。かたいさま。「独り正しき者は危く至而(イタツテ)―なる時は礙(サワル)とかや/洒落本・戯言浮世瓢箪」

さま【様・方】🔗🔉

さま [2] 【様・方】 ■一■ (名) (1)物事の様子や状態。ありさま。「彼女の寂しげな―」「蝶の群れ飛ぶ―」「―変わり」 (2)すがた。かたち。「この君の十ばかりになり給へる―の,ゆゆしきまでをかしげなるを/源氏(玉鬘)」 (3)やり方。方法。また,形式。「もの言ふ―も知らず/源氏(常夏)」「僧正遍昭は,歌の―はえたれども,まことすくなし/古今(仮名序)」 (4)品格。人柄。「この度はいかでかいなび申さむ。―もよき人におはす/竹取」 ■二■ (代) 近世,多く遊里で用いられた。 (1)二人称。親愛の気持ちをもっていう。「大事の物ながら―になに惜しかるべし/浮世草子・一代男 1」 (2)三人称。あのかた。「是はととの手焼きの金槌煎餅,―に進ぜて下さりませ/浄瑠璃・氷の朔日(上)」 ■三■ (接尾) □一□ (1)(ア)人を表す名詞または身分・居所などに付いて,尊敬の意を表す。「中村―」「お母―」「殿―」「仏―」「公方(クボウ)―」(イ)接頭語「お」「ご(御)」を冠した名詞または形容動詞に付いて,丁寧にいう場合に用いる。「御馳走(ゴチソウ)―」「お粗末―」「御苦労(ゴクロウ)―」 (2)現代では普通「ざま」の形をとる。動詞連用形に付く。(ア)…するようすの意を表す。「続け―」「生き―」「起居挙動(タチイフルマイ)から物の言い―まで/浮雲(四迷)」(イ)…する瞬間,…すると同時の意を表す。「すれ違い―」「振り向き―」 □二□ (1)〔後世「ざま」という〕 体言に付いて,方向・方面を表す。「雨が横―に降る」「眉は額―に生ひあがり,鼻は横―なりとも/枕草子 49」「いととく京―に上りければ/古本説話 58」 (2)動詞に付いて,その時,その折の意を表す。「したはれてきにし心の身にしあればかへる―には道も知られず/古今(離別)」 (3)体言またはこれに「お」「ご(御)」を冠した語に付いて,「こと」の意の丁寧語として用いる。「これははばかり―」「御無事なお顔おうれし―や/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

はこ-ぶね【箱船・箱舟・方舟】🔗🔉

はこ-ぶね [0][3] 【箱船・箱舟・方舟】 (1)長方形の船。 (2)旧約聖書の「ノアの箱舟」のこと。

へ【辺・方】🔗🔉

【辺・方】 ■一■ [1] (名) 〔濁音化して「べ」とも〕 (1)ほとり。あたり。「大君の―にこそ死なめ顧みはせじと言立て/万葉 4094」 (2)海辺。海の岸に近い所。沖に対していう。「沖辺行き―に行き今や妹がため/万葉 625」 ■二■ (接尾) 〔普通「え」と発音され,また,濁音化して「べ」ともなる〕 ⇒べ(接尾) ⇒え(接尾)

べ【辺・方】🔗🔉

【辺・方】 (接尾) 〔名詞「へ(辺・方)」から〕 名詞に付いて,そのあたり,そのそば,そのへん,また,その頃などの意を表す。「海―」「水―」「春―」「夕―」

ほう【方】🔗🔉

ほう ハウ [1] 【方】 (名・形動ナリ) (1)方角。方向。方位。「南の―へ行く」「私の―を見なさい」 (2)方面。部門。分野。「将来は医学の―に進みます」「スポーツの―は苦手だ」 (3)(ア)対立的に存在するものの一方。がわ。「こちらの―こそお世話になっています」「相手の―から苦情が出た」(イ)二者を取り上げて比較した時の一方。「兄より弟の―が背が高い」「どうせするなら早い―がよい」(ウ)どちらかと言うと,そういう性質のあるもの。たぐい。「彼は親切な―だ」「私は寝つきがよい―だ」 (4)方法。手段。「連絡する―がない」 (5)(ア)正方形の各辺。「―三寸の金印」(イ)四角形。方形。その形であるさま。「亦―なる石を磨きて,其の面に更に経の文を写して/今昔 7」 (6)薬の調合法。処方。「漢―」「薬ノ―/日葡」 〔歴史的仮名遣いは,「はう」とされているが,古くは意味によって区別があり,方角などの意のときは「はう」,四角や処方の意(すなわち(5)(6))のときは「ほう」であるともいわれる〕

ほう-あん【方案】🔗🔉

ほう-あん ハウ― [0] 【方案】 方法についての考え。「第一の―は親子別居の制さ/吾輩は猫である(漱石)」

ほう-い【方位】🔗🔉

ほう-い ハウ [1] 【方位】 (1)地平面上のある点における方向が,基準の方向とどのような関係にあるかを表す語。一般に,東西南北の四方向を基準とし,順次八・十六・三十二方向に細分する。三十二方向の場合,北・北微東・北北東・北東微北・北東・北東微東・東北東・東微北・東の順に北微西・北と一巡する。羅針盤はこれによる。測地・天文など精密を必要とする場合は北一五度東・南二八度西のように表す。古くは,東西南北を基準とした一二方向に十二支を配した。北を子(ネ),東を卯(ウ)とし,その間に丑(ウシ)・寅(トラ)を配し,以下順次辰(タツ)・巳(ミ)・午(ウマ)(南)・未(ヒツジ)・申(サル)・酉(トリ)(西)・戌(イヌ)・亥(イ)・子(ネ)と一巡する。また,東西南北とその中間との八方向に周易による八卦(ハツケ)を配し,坎(カン)(北)・艮(ゴン)(うしとら・北東)・震(シン)(東)・巽(ソン)(たつみ・南東)・離(リ)(南)・坤(コン)(ひつじさる・南西)・兌(ダ)(西)・乾(ケン)(いぬい・北西)・坎(カン)と一巡する。 (2)各方向に陰陽・五行・十干十二支・八卦などを配し,各方角によって吉凶があるという俗信。恵方(エホウ)・金神(コンジン)・鬼門の類。現在も,家相の吉凶の判断などに用いる者がある。 方位(1) [図]

ほうい-かく【方位角】🔗🔉

ほうい-かく ハウ― [3] 【方位角】 天球上の天体の位置を示す地平座標の一。天球上の天体と天頂とを結ぶ大円が子午線となす角。

ほうい-ずほう【方位図法】🔗🔉

ほうい-ずほう ハウヅハフ [4] 【方位図法】 地球に接する平面に経緯線を投影する図法の総称。図の中心から任意の点までの最短経路が直線で示され,正しい方位をもつ。心射図法・平射図法・正射図法・正距方位図法・ランベルト正積方位図法など。

ほうい-そくていき【方位測定器】🔗🔉

ほうい-そくていき ハウ― [6] 【方位測定器】 ⇒方向探知器(ホウコウタンチキ)

ほう-いみ【方忌み】🔗🔉

ほう-いみ ハウ― [4][0] 【方忌み】 ⇒かたいみ(方忌)

ほう-えん【方円】🔗🔉

ほう-えん ハウン [0] 【方円】 (1)正方形と円形。「水は―の器に随う」 (2)縦横。「其の洲は陸(クガ)を去ること三百丈よりこのかた,―三千丈余なり/性霊集」 (3)兵法で,八陣の一。敵が鋒矢の備えで前進するとき,これを包んで討つ陣立て。

ほうえん-こう【方鉛鉱】🔗🔉

ほうえん-こう ハウエンクワウ [3] 【方鉛鉱】 硫化鉛からなる鉱物。立方晶系。鉛灰色で金属光沢がある。比較的低温の熱水鉱床や接触交代鉱床中に産する。鉛の最も重要な鉱石鉱物。

ほう-がい【方外】🔗🔉

ほう-がい ハウグワイ [1] 【方外】 〔「方」は国・世間・則(ノリ)の意〕 (1)国の外。外国。「―の地」 (2)浮世の外。世俗を超脱した世界。また,そのような世界に属する僧侶・儒者・画工など。長袖(ナガソデ)。「―の交わり」 (3)人の道から外れること。規則外。

ほうがい-の-とも【方外の友】🔗🔉

ほうがい-の-とも ハウグワイ― 【方外の友】 世のつきあい以上の,心からの友。

ほうかい-せき【方解石】🔗🔉

ほうかい-せき ハウカイ― [3] 【方解石】 炭酸カルシウムを主成分とする鉱物。三方晶系に属し,無色ないし白色でガラス光沢がある。石灰岩として堆積岩を構成するほか,鉱脈や温泉沈殿物中に産する。劈開(ヘキカイ)が完全で,複屈折が著しい。 →氷州石

ほう-がき【方書き】🔗🔉

ほう-がき ハウ― [0] 【方書き】 (1)方法を記した書き物。 (2)医師の処方箋。

ほう-がく【方角】🔗🔉

ほう-がく ハウ― [0] 【方角】 (1)方位(ホウイ)。「南の―」 (2)方向。進路。向き。「駅の―に向かって歩き出す」 (3)手段。方法。てだて。「和(ナダ)める―もなく無言で聞流してゐた/社会百面相(魯庵)」

ほうがく=が付・く🔗🔉

――が付・く 見当がつく。「一方の社会上の事に就ては全く―・かなかつた/福翁自伝(諭吉)」

ほうがく-ちがい【方角違い】🔗🔉

ほうがく-ちがい ハウ―チガヒ [5] 【方角違い】 (1)目的と違う方角へ行くこと。また,目的と違った方角。 (2)見当違い。

ほうがく-びけし【方角火消し】🔗🔉

ほうがく-びけし ハウ― [5] 【方角火消し】 江戸時代,幕府の制で,江戸城の内外郭その他要所の消火・防火活動を分担した譜代大名八家に所属する消防隊。

ほうがく-み【方角見】🔗🔉

ほうがく-み ハウ― [4] 【方角見】 磁石の異名。

ほうかくきく-きょう【方格規矩鏡】🔗🔉

ほうかくきく-きょう ハウカクキクキヤウ [6] 【方格規矩鏡】 漢式鏡の一。鈕(チユウ)の周囲に方形の区格があり,外側に T ・ L ・ V 字形の文様があるもの。これを定木とコンパスに見たて,規矩鏡と呼んだ。T ・ L ・ V の間に細線で四神を表した方格規矩四神鏡が多い。T ・ L ・ V 式鏡。 方格規矩鏡 [図]

ほう-がん【方眼】🔗🔉

ほう-がん ハウ― [0] 【方眼】 規則正しく真四角に区切ったます目。「五ミリ―」

ほうがん-し【方眼紙】🔗🔉

ほうがん-し ハウ― [3] 【方眼紙】 互いに直角に交わる縦横の等間隔の線をこまかく引いた紙。設計図・グラフなどを描くのに用いる。セクション-ペーパー。

ほう-きょう【方響】🔗🔉

ほう-きょう ハウキヤウ [0] 【方響】 古代の打楽器の一。音律の異なる,方形の金属板一六枚を二段にして木製の架(カ)に吊り下げたもの。二本の桴(バチ)で打って鳴らす。中国起源で,日本には奈良時代に伝わり,鎌倉時代まで唐楽に用いた。正倉院に九枚の鉄板が残る。方磬(ホウケイ)。 方響 [図]

ほう-きょう【方鏡】🔗🔉

ほう-きょう ハウキヤウ [0] 【方鏡】 古代に作られた,方形の鏡。中国唐代に多くみられる。

ほう-ぎょう【方形・宝形】🔗🔉

ほう-ぎょう [0] ハウギヤウ 【方形】 ・ ホウギヤウ 【宝形】 (1)「方形造り」の略。 (2)寺院の堂塔の頂の露盤・伏鉢・宝珠。

ほうぎょう-づくり【方形造り・宝形造り】🔗🔉

ほうぎょう-づくり ハウギヤウ―・ホウギヤウ― [5] 【方形造り・宝形造り】 屋根の形式の一。四方または八方の隅棟が屋根中央の一つの頂点に集まっているもの。頂部に露盤と宝珠をのせる。四注造り。 方形造り [図]

ほう-きん【方巾】🔗🔉

ほう-きん ハウ― [0] 【方巾】 (1)方形の布きれ。 (2)昔,文人などの被った,かどのある頭巾(ズキン)。

ほう-きん【方金】🔗🔉

ほう-きん ハウ― [0] 【方金】 方形の金貨。すなわち,一分金・二分金・一朱金・二朱金など。

ほう-けい【方形】🔗🔉

ほう-けい ハウ― [0] 【方形】 四角(シカク)。四角形。

ほうけい-しゅうこう-ぼ【方形周溝墓】🔗🔉

ほうけい-しゅうこう-ぼ ハウ―シウコウ― [7] 【方形周溝墓】 弥生時代から古墳時代初期にかけて行われた墓。浅い溝を方形にめぐらして墓域を区画し,内側の平坦面に土壙(ドコウ)を設け埋葬するもの。

ほう-けい【方計】🔗🔉

ほう-けい ハウ― [0] 【方計】 方法と計略。方略。

ほう-げん【方言】🔗🔉

ほう-げん ハウ― [3][0] 【方言】 (1)一国語が地域によって異なる発達をし,音韻・語彙(ゴイ)・語法の上でいくつかの言語集団に分かれる時,それぞれの集団の言語体系をさす。 (2)ある限られた地域に使われる,共通語とは異なる語彙・発音・語法。なまり。俚言(リゲン)。 →共通語 (3)ある階級・社会・仲間に用いられる言葉。隠語。 (4)「揚子(ヨウシ)方言」の略。

ほうげん-くかく【方言区画】🔗🔉

ほうげん-くかく ハウ―クワク [5] 【方言区画】 音・語彙などの観点から類似性が高い方言ごとに設定した地理上の区分。

ほうげん-くかくろん【方言区画論】🔗🔉

ほうげん-くかくろん ハウ―ククワク― [7] 【方言区画論】 方言区画を扱う方言学の一分野。1927年(昭和2)東条操の唱えたものが最初。東条によれば,日本全域は内地方言と沖縄方言に分けられ,内地方言はさらに東部方言・西部方言・九州方言に分けられ,東部方言はさらに北海道方言・東北方言・関東方言に分けられるとする。

ほうげん-しゅうけんろん【方言周圏論】🔗🔉

ほうげん-しゅうけんろん ハウ―シウケン― [7] 【方言周圏論】 柳田国男が「蝸牛考(カギユウコウ)」で唱えた,方言語彙の地理的分布の成因に関する学説。文化の中心地で相次いで新語が生まれ,それが波紋のように周辺に伝播(デンパ)した結果,同心円状の分布が形成され,発生の古い語ほど外側の遠隔地で見いだされることになると説く。

ほうげん-ちず【方言地図】🔗🔉

ほうげん-ちず ハウ―ヅ [5] 【方言地図】 言語地図の一種。方言の地理的分布状態を示した地図。

ほうげん-りょう【方言量】🔗🔉

ほうげん-りょう ハウ―リヤウ [3] 【方言量】 一事物を表現する語が地域によって異なる場合,その異なる語の数。例えば,「メダカやカタツムリは方言量が多い」というように用いる。

ほう-こう【方向】🔗🔉

ほう-こう ハウカウ [0] 【方向】 (1)むき。方角。「―を誤る」 (2)進むべき道。進路。方針。めあて。「研究の―が決まる」「和解の―で話がまとまる」

ほうこう-おんち【方向音痴】🔗🔉

ほうこう-おんち ハウカウ― [5] 【方向音痴】 方向についての感覚が鈍く,道に迷いやすいこと。また,そのような人。

ほうこう-かく【方向角】🔗🔉

ほうこう-かく ハウカウ― [3] 【方向角】 測量などで,子午線と目標とのなす角。

ほうこう-けいすう【方向係数】🔗🔉

ほうこう-けいすう ハウカウ― [5][7] 【方向係数】 直線 の係数 をいう。 はこの直線が 軸となす角の正接である。傾き。

ほうこう-しじき【方向指示器】🔗🔉

ほうこう-しじき ハウカウ― [6] 【方向指示器】 自動車の前後に付ける,どの方向に曲がるかを示す装置。

ほうこう-だ【方向舵】🔗🔉

ほうこう-だ ハウカウ― [3] 【方向舵】 飛行機の向きを左右に変えるための舵(カジ)。普通,垂直尾翼の後方についている。ラダー。

ほうこう-たんちき【方向探知器】🔗🔉

ほうこう-たんちき ハウカウ― [7] 【方向探知器】 強い指向性をもつアンテナで電波を受け,その電波がどの方向から到来するかを探知する装置。方位測定器。

ほうこう-づけ【方向付け】🔗🔉

ほうこう-づけ ハウカウ― [0] 【方向付け】 (名)スル 進むべき方向を決めること。

ほうこう-てんかん【方向転換】🔗🔉

ほうこう-てんかん ハウカウ―クワン [5] 【方向転換】 (名)スル (1)進む方向を変えること。 (2)方針を変えること。「今さら―することはできない」

ほうこう-てんかん-ろん【方向転換論】🔗🔉

ほうこう-てんかん-ろん ハウカウテンクワン― [7] 【方向転換論】 1922年(大正11)日本共産党の理論的指導者山川均が論文「無産階級運動の方向転換」で提起した主張。労働運動の大衆化,政治闘争への参加を説いたもので,山川イズムと呼ばれた。

ほうこう-よげん【方向余弦】🔗🔉

ほうこう-よげん ハウカウ― [5] 【方向余弦】 空間で一つの直線が三つの座標軸の正の向きとなす角を α,β,γ とするとき,=cosα,=cosβ,=cosγ をこの直線の方向余弦という。

ほうこう-じ【方広寺】🔗🔉

ほうこう-じ ハウクワウ― 【方広寺】 (1)京都市東山区にある天台宗の寺。1586年豊臣秀吉が奈良東大寺に倣い大仏殿を建てたのに始まる。開山は古渓宗陳。1614年に豊臣秀頼がつくった梵鐘の鐘銘に「国家安康」の文字があり,それを口実に徳川家康は大坂冬の陣を起こした。1973年(昭和48)焼失。 (2)静岡県引佐(イナサ)町にある臨済宗方広寺派の大本山。山号,深奥山。1384年奥山朝藤の建立,無文元選(ムモンゲンセン)の開山。俗称,半僧坊。

ほう-こうじゅ【方孝孺】🔗🔉

ほう-こうじゅ ハウカウジユ 【方孝孺】 (1357-1402) 中国,明の学者。字(アザナ)は希直・希古。号は遜志。正学と称する。諡(オクリナ)は文正。恵帝の侍講となり国政に参与。燕王棣(テイ)(のちの永楽帝)の挙兵に抵抗して敗れ,永楽帝の詔勅起草を拒んで磔刑(タクケイ)に処せられた。文集「遜志斎集」

ほうこう-づ・ける【方向付ける】🔗🔉

ほうこう-づ・ける ハウカウ― [6] 【方向付ける】 (動カ下一) (1)どの方向へ向かって行くかを決める。 (2)組織などの進むべき道すじに指針を与える。

ほう-こつ【方骨】🔗🔉

ほう-こつ ハウ― [1] 【方骨】 脊椎動物の頭蓋骨の一つで,下顎骨を支持する小骨。哺乳類では耳小骨の一つである砧骨(キヌタコツ)となる。

ほう-こん【方今】🔗🔉

ほう-こん ハウ― [1][0] 【方今】 ちょうど今。現在。現今。副詞的にも用いる。「―の書生の情態/当世書生気質(逍遥)」「―目撃する所の勢に由て/学問ノススメ(諭吉)」

ほう-ざい【方剤】🔗🔉

ほう-ざい ハウ― [0] 【方剤】 治療目的に合わせて,二種以上の生薬を混ぜてつくった漢方薬。

ほう-さく【方策】🔗🔉

ほう-さく ハウ― [0] 【方策】 (1)はかりごと。手段。対策。「最善の―を考える」 (2)〔「方」は木の板,「策」は竹簡。古代,中国で紙のかわりに書きつけたもの〕 記録。文書。

ほう-し【方士】🔗🔉

ほう-し ハウ― [1] 【方士】 〔「ほうじ」とも〕 方術を行う者。道士。

ほう-しき【方式】🔗🔉

ほう-しき ハウ― [0] 【方式】 一定のやり方・形式・手続き。「決められた―に従う」

ほう-じゅつ【方術】🔗🔉

ほう-じゅつ ハウ― [0] 【方術】 (1)方法。手段。 (2)技術。わざ。 (3)仙人の使う霊妙な術。神仙術。法術。

ほう-しょ【方処】🔗🔉

ほう-しょ ハウ― [1] 【方処】 場所。ところ。

ほう-じょう【方丈】🔗🔉

ほう-じょう ハウヂヤウ [0] 【方丈】 (1)一丈四方,四畳半ほどの広さ。また,その広さの部屋や建物。「広さはわづかに―/方丈記」 (2)〔インドの維摩居士の居室が一丈四方であったという故事から〕 寺の住職の居室。また,住職の俗称。 (3)中国の神仙思想で,神仙が住むとする想像上の山。

ほうじょうき【方丈記】🔗🔉

ほうじょうき ハウヂヤウキ 【方丈記】 随筆。一巻。1212年成立。鴨長明著。冒頭で人と栖(スミカ)の無常をうたい上げ,五つの天災の体験を述べて裏付けたあと,世俗を捨てた閑居生活の楽しさを語り,さらに仏徒としての自己を顧みて結ぶ。流麗な和漢混交文で綴られる。

ほう-しん【方針】🔗🔉

ほう-しん ハウ― [0] 【方針】 (1)これから進むべき方向。目指す方向。「将来の―を立てる」「施政―」 (2)方位を指し示す磁石の針。磁針。

ほう-じん【方陣】🔗🔉

ほう-じん ハウヂン [0] 【方陣】 (1)兵士を四角形に配置する陣立て。方形の陣。 (2)1 から までの数字を 列の正方形に並べ,縦・横・対角線の数の和を同一になるようにしたもの。魔方陣。 (3)数字や記号をある規則にしたがって正方形に並べたもの。 →ラテン方陣 方陣(2) [図]

ほう-づえ【方杖】🔗🔉

ほう-づえ ハウヅ [3] 【方杖】 建築で,垂直材と水平材が交わる角に補強のために入れる短い斜材。頬杖。

かた【方】(和英)🔗🔉

かた【方】 (1) a manner;→英和 a way (仕方).→英和 (2)side.→英和 (3) care of<>.

ほう【方】(和英)🔗🔉

ほう【方】 [方向]a direction;→英和 a side (側).→英和 …の〜がよい be better than….…した〜がよい had better do<命令的>.西の〜に (to the) west.→英和 右の〜に on the[one's]right.→英和

ほうい【方位】(和英)🔗🔉

ほうい【方位】 ⇒方角.

ほうかいせき【方解石】(和英)🔗🔉

ほうかいせき【方解石】 《鉱》calcite.→英和

ほうがく【方角】(和英)🔗🔉

ほうがく【方角】 a direction;→英和 bearings (方位).〜が分からなくなる lose one's way.〜違いの方へ in the wrong direction.…の〜へ toward…;→英和 in the direction of….

ほうがんし【方眼紙】(和英)🔗🔉

ほうがんし【方眼紙】 graph[<英>section]paper.

ほうけい【方形】(和英)🔗🔉

ほうけい【方形】 a square.→英和 〜の square.

ほうげん【方言】(和英)🔗🔉

ほうげん【方言】 a dialect.→英和 方言学 dialectology.地域(階級)方言 a regional (class) dialect.

ほうこう【方向】(和英)🔗🔉

ほうこう【方向】 a direction.→英和 ⇒方角.〜を転換する change one's course.その〜へ in that direction.‖方向音痴(感覚) no sense (a sense) of direction.方向舵《空》a vertical rudder.方向探知器 a direction finder.方向指示器[自動車の]a blinker;a (direction) indicator.

ほうさく【方策】(和英)🔗🔉

ほうさく【方策】 a plan;→英和 a measure.→英和

ほうしき【方式】(和英)🔗🔉

ほうしき【方式】 a form;→英和 a method (方法).→英和

ほうしん【方針】(和英)🔗🔉

ほうしん【方針】 a plan;→英和 a course;→英和 a policy (政策).→英和

ほうじん【方陣】(和英)🔗🔉

ほうじん【方陣】 a square (formation).→英和

ほうぼう【方々(に)】(和英)🔗🔉

ほうぼう【方々(に)】 everywhere;→英和 all around.〜から in all directions.

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