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きょう【狂】🔗🔉

きょう キヤウ 【狂】 名詞の下に付く。 (1)精神状態の異常なことを表す。「色情―」「偏執―」 (2)一つの事に熱中する意を表す。マニア。「野球―」「収集―」

きょううんしゅう【狂雲集】🔗🔉

きょううんしゅう キヤウウンシフ 【狂雲集】 漢詩集。一巻。一休宗純作。室町中期成立。孤高の求道性,奔放な風狂の精神によって禅文学上に特異な位置を占める。

きょう-えん【狂宴】🔗🔉

きょう-えん キヤウ― [0] 【狂宴】 馬鹿騒ぎをする宴会。常識はずれの大騒ぎをするパーティー。

きょう-か【狂花】🔗🔉

きょう-か キヤウクワ [1] 【狂花】 季節はずれに咲く花。

きょう-か【狂歌】🔗🔉

きょう-か キヤウ― [1] 【狂歌】 (1)諧謔(カイギヤク)を主とし滑稽な趣を詠み込んだ卑俗な短歌。万葉集の戯咲歌(ギシヨウカ),古今和歌集の誹諧歌(ハイカイカ)などの系統で,各時代にわたって行われたが,江戸中期,天明年間(1781-1789)頃に大流行をみた。作家としては四方赤良(ヨモノアカラ)(蜀山人)・宿屋飯盛(ヤドヤノメシモリ)などが著名。戯歌。 (2)狂ったように歌うこと。「我世夢ぞと―乱舞するのである/空知川の岸辺(独歩)」

きょうか-あわせ【狂歌合】🔗🔉

きょうか-あわせ キヤウ―アハセ [4] 【狂歌合】 歌合(ウタアワセ)にならい,左右に分かれて狂歌を合わせ,優劣を競う遊び。

きょうか-し【狂歌師】🔗🔉

きょうか-し キヤウ― [3] 【狂歌師】 狂歌を詠むことを業とする人。

きょう-が【狂画】🔗🔉

きょう-が キヤウグワ [0] 【狂画】 ふざけて描いた画(エ)。ざれ絵。

きょう-かく【狂客】🔗🔉

きょう-かく キヤウ― [0] 【狂客】 風流三昧(ザンマイ)の生活をする人。「―なにがし,しらら,吹上とかたり出ければ/笈日記」

きょう-かん【狂簡】🔗🔉

きょう-かん キヤウ― [0] 【狂簡】 志が大きく,小事には心を用いないこと。また,志は大きいが,おこないはそれに伴わず疎略なこと。「疎大―採るあらば荷甚/佳人之奇遇(散士)」

きょう-き【狂気】🔗🔉

きょう-き キヤウ― [1] 【狂気】 気が狂っていること。気違いじみた精神状態。「―の沙汰(サタ)」「―乱心」

きょう-き【狂喜】🔗🔉

きょう-き キヤウ― [1] 【狂喜】 (名)スル 気が狂ったかのように,非常に喜ぶこと。「―乱舞」「―して独り室内を踴躍し/経国美談(竜渓)」

きょう-く【狂句】🔗🔉

きょう-く キヤウ― [1] 【狂句】 (1)連歌・俳諧で,たわむれの句,滑稽な句のこと。連歌では無心連歌をさす。俳諧が盛んになると俳諧そのものをさし,また,蕉門では風狂精神に基づく自由闊達な句をいう。 (2)川柳のこと。

きょう-ぐ【狂愚】🔗🔉

きょう-ぐ キヤウ― [1] 【狂愚】 気違いじみていて愚かなこと。「唯その妄漫(ボウマン)―を驚くの外なし/福翁百話(諭吉)」

きょう-けん【狂犬】🔗🔉

きょう-けん キヤウ― [0] 【狂犬】 狂犬病にかかった犬。

きょうけん-びょう【狂犬病】🔗🔉

きょうけん-びょう キヤウ―ビヤウ [0] 【狂犬病】 届出伝染病の一。病原はウイルスで,元来は犬の疾患であるが,罹患(リカン)した犬にかまれると唾液を介して,人畜にも感染する。中枢神経がおかされ,興奮狂躁(キヨウソウ)状態となったり,唾液分泌亢進(コウシン)・痙攣(ケイレン)・幻覚・恐水発作などを起こし,全身麻痺(マヒ)でほとんどすべて死亡する。恐水病。

きょう-げん【狂言】🔗🔉

きょう-げん キヤウ― [3] 【狂言】 (1)日本の伝統芸能の一。猿楽の滑稽・卑俗な部分を劇化した芸能。室町時代に成立。猿楽能と併せ行われるが,舞踊的・象徴的な能と異なり,物まねの要素や写実的な科白(セリフ)劇の性格をもつ。主役をシテまたはオモ,相手役をアドという。独立して演じられる本狂言と能の曲中に行われる間(アイ)狂言とに大別される。江戸時代には大蔵流・鷺(サギ)流・和泉(イズミ)流の三流があったが,明治時代に鷺流は絶えた。能狂言。 (2)歌舞伎の演目。歌舞伎狂言。 (3)人をあざむくために仕組むたくらみ。お芝居。「―自殺」「―強盗」 (4)道理にはずれた言葉や行為。たわごと。「孔明が臥竜の勢をききをじしてかかる―をば云ふ/太平記 20」 (5)ふざけて面白おかしく言うこと。また,その言葉や動作。「正直にては能き馬はまうくまじかりけりと―して打連れてこそ上りけれ/盛衰記 34」

きょうげん-うたい【狂言謡】🔗🔉

きょうげん-うたい キヤウ―ウタヒ [5] 【狂言謡】 狂言小歌など能狂言の中で謡われる謡の総称。能の一節をそのまま謡うもの,能の謡を模した節で謡うもの,狂言独自の節づけをしたものなどがある。

きょうげん-おうぎ【狂言扇】🔗🔉

きょうげん-おうぎ キヤウ―アフギ [5] 【狂言扇】 能狂言で用いる扇。大蔵流は霞(カスミ)に若松,和泉流は雪輪に折松葉と銀杏(イチヨウ)の葉の吹き寄せの図柄。

きょうげん-かた【狂言方】🔗🔉

きょうげん-かた キヤウ― [0] 【狂言方】 (1)能楽師のうち,狂言を演じる人。本狂言・間狂言・三番叟(サンバソウ)などをつとめる。 (2)歌舞伎で,下級の狂言作者。幕の開閉,プロンプター,科白(セリフ)の書き抜きなどを担当。

きょうげん-きご【狂言綺語】🔗🔉

きょうげん-きご キヤウ― [5] 【狂言綺語】 〔「きょうげんきぎょ」とも〕 道理に合わない言と,巧みに飾った語。無いことを装飾して言い表したつくりごと。小説・物語・戯曲などを卑しめていう語。「―の誤ちは,仏を讃むる種として/梁塵秘抄」

きょうげん-こうた【狂言小歌】🔗🔉

きょうげん-こうた キヤウ― [5] 【狂言小歌】 狂言謡の一。「住吉」「柴垣」など,室町時代の俗謡に由来したと考えられる特殊な謡物。恋心をうたったものが多い。能の小歌と区別していう。小歌。

きょうげん-こうたい【狂言小謡】🔗🔉

きょうげん-こうたい キヤウ―ウタヒ [6] 【狂言小謡】 狂言で,主として酒宴の場で,酌に立つときにうたう,短い謡い物。小謡。

きょうげん-ざ【狂言座】🔗🔉

きょうげん-ざ キヤウ― [0] 【狂言座】 (1)能舞台で,橋懸かりが後座(アトザ)に接する部分の奥まった場所。間狂言を演じる役者が控える位置。間座(アイザ)。 →能舞台 (2)歌舞伎を演じる劇場。操り芝居のための操り座に対していう。

きょうげん-さくしゃ【狂言作者】🔗🔉

きょうげん-さくしゃ キヤウ― [5] 【狂言作者】 歌舞伎で,劇場専属の脚本作者。

きょうげん-し【狂言師】🔗🔉

きょうげん-し キヤウ― [3] 【狂言師】 (1)能狂言を演ずる役者。 →狂言方 (2)「御(オ)狂言師」に同じ。 (3)嘘をついて人をだます常習犯。からくりや。

きょうげん-じょうるり【狂言浄瑠璃】🔗🔉

きょうげん-じょうるり キヤウ―ジヤウ― [5] 【狂言浄瑠璃】 (1)歌舞伎脚本で,清元・常磐津(トキワズ)などの浄瑠璃を使った場面がある作品。 (2)浄瑠璃を地(ジ)とする歌舞伎舞踊。

きょうげん-ばかま【狂言袴】🔗🔉

きょうげん-ばかま キヤウ― [5] 【狂言袴】 能狂言の狂言方が用いる袴。紋尽くしの模様がある。

きょうげん-ばしら【狂言柱】🔗🔉

きょうげん-ばしら キヤウ― [5] 【狂言柱】 〔狂言座に接するところから〕 後見柱(コウケンバシラ)の別名。

きょうげん-ぼん【狂言本】🔗🔉

きょうげん-ぼん キヤウ― [0] 【狂言本】 ⇒絵入(エイ)り狂言本(キヨウゲンボン)

きょうげん-まく【狂言幕】🔗🔉

きょうげん-まく キヤウ― [3] 【狂言幕】 ⇒定式幕(ジヨウシキマク)

きょうげん-まわし【狂言回し】🔗🔉

きょうげん-まわし キヤウ―マハシ [5] 【狂言回し】 (1)芝居などで,筋の進行に終始かかわっている役柄。 (2)(比喩的に)表立たずに,物事の進行係の役を務める人物。

きょうげん-めん【狂言面】🔗🔉

きょうげん-めん キヤウ― [3] 【狂言面】 狂言で用いる仮面。神・鬼・動物などの扮装に用いる。大黒・恵比寿(エビス)・武悪(ブアク)・祖父(オオジ)・乙(オト)・賢徳・うそふき・狐(キツネ)などがある。

きょうげん-やくしゃ【狂言役者】🔗🔉

きょうげん-やくしゃ キヤウ― [5] 【狂言役者】 (1)能狂言を演ずる役者。狂言師。 (2)歌舞伎狂言を演ずる役者。

きょうげんき【狂言記】🔗🔉

きょうげんき キヤウゲンキ 【狂言記】 狂言の台本集。江戸時代に版本として刊行。狂言記・続狂言記・狂言記外篇・狂言記拾遺の四種があり,各五十番,計二百番を絵入りで収める。いずれの流儀によるものか不明。

きょう-し【狂死】🔗🔉

きょう-し キヤウ― [0] 【狂死】 (名)スル 気が狂って死ぬこと。

きょう-し【狂詩】🔗🔉

きょう-し キヤウ― [0][1] 【狂詩】 江戸中期以後流行した,漢詩体の滑稽・洒脱を主とした詩。卑近な俗情を,漢詩形式に仕立てたもので,当時知識人の間に広まっていた文人趣味を背景としている。江戸の寝惚(ネボケ)先生(蜀山人),京都の銅脈先生(畠中観斎)が代表的作者。 →狂文

きょうし-きょく【狂詩曲】🔗🔉

きょうし-きょく キヤウ― [3] 【狂詩曲】 ⇒ラプソディー

きょう-しつ【狂疾】🔗🔉

きょう-しつ キヤウ― [0] 【狂疾】 狂気のやまい。「―を医す/金色夜叉(紅葉)」

きょう-しゃ【狂者】🔗🔉

きょう-しゃ キヤウ― [1] 【狂者】 (1)気の狂った人。 (2)風流に熱中している人。風雅に徹した人。風狂者。「先師の意を以て見れば少し―の感も有るにや/去来抄」 (3)ざれごとをする人。狂言師。「―の言を巧みにする戯れ/太平記 5」

きょう-じょ【狂女】🔗🔉

きょう-じょ キヤウヂヨ [1] 【狂女】 発狂した女。

きょうじょ-もの【狂女物】🔗🔉

きょうじょ-もの キヤウヂヨ― [0] 【狂女物】 女物狂(オンナモノグルイ)を主人公とする能。すべて現在能で,四番目物に属する。「班女(ハンジヨ)」「桜川」「隅田川」など。 →物狂

きょう-しん【狂信】🔗🔉

きょう-しん キヤウ― [0] 【狂信】 正常な判断力を失うほどの,強烈な信仰。また,特定の考え方に強く支配されている状態。「―的な態度」

きょう-じん【狂人】🔗🔉

きょう-じん キヤウ― [0] 【狂人】 精神が異常な人。

きょうじん=走れば不狂人も走る🔗🔉

――走れば不狂人も走る 人はとかく,他人の尻(シリ)について行動しがちであるというたとえ。

きょうじんにっき【狂人日記】🔗🔉

きょうじんにっき キヤウジン― 【狂人日記】 中国,近代の短編小説。魯迅(ロジン)の処女作。1918年作。ゴーゴリの同名小説にヒントを得て,狂人の手記の形式で家族制度と儒教思想を批判したもの。中国近代文学の先駆的作品。

きょう-すい【狂酔】🔗🔉

きょう-すい キヤウ― [0] 【狂酔】 (名)スル ひどく酒に酔うこと。また,酔って乱れること。

きょう・する【狂する】🔗🔉

きょう・する キヤウ― [3] 【狂する】 (動サ変)[文]サ変 きやう・す (1)正気を失う。気が狂う。「其状―・するが如く/花柳春話(純一郎)」 (2)気が狂ったように,一つの物事に夢中になる。「世を挙りて霊界に―・する時は/希臘思潮を論ず(敏)」

きょう-そう【狂草】🔗🔉

きょう-そう キヤウサウ [0] 【狂草】 草書体をさらに柔らかく崩した書体。中国唐代に発達。

きょう-そう【狂想】🔗🔉

きょう-そう キヤウサウ [0] 【狂想】 非現実的で,とりとめのない考え。「春日―」

きょうそう-きょく【狂想曲】🔗🔉

きょうそう-きょく キヤウサウ― [3] 【狂想曲】 ⇒カプリッチオ

きょう-そう【狂騒・狂躁】🔗🔉

きょう-そう キヤウサウ [0] 【狂騒・狂躁】 狂ったようなさわぎ。「―の坩堝(ルツボ)」

きょう-たい【狂体】🔗🔉

きょう-たい キヤウ― [0] 【狂体】 詩歌で,おかしみや風刺をもたせた作品。

きょう-たい【狂態】🔗🔉

きょう-たい キヤウ― [0] 【狂態】 正気とは思われない,ばかげた振る舞い。「泥酔して―を演じる」

きょう-てき【狂的】🔗🔉

きょう-てき キヤウ― [0] 【狂的】 (形動) 気が狂ったようなさま。正常でないさま。「―な思想」

きょう-ねつ【狂熱】🔗🔉

きょう-ねつ キヤウ― [0] 【狂熱】 物狂おしいほどの熱情。「―の恋」

きょう-はい【狂俳】🔗🔉

きょう-はい キヤウ― [0] 【狂俳】 江戸後期から名古屋地方に流行した雑俳の称。冠付(カムリヅ)けを中心とする。

きょう-ふう【狂風】🔗🔉

きょう-ふう キヤウ― [0] 【狂風】 (1)狂ったように強く吹き荒れる風。 (2)常軌を逸した振る舞い・風潮。

きょう-ぶん【狂文】🔗🔉

きょう-ぶん キヤウ― [0] 【狂文】 江戸中期に始まる戯文。漢文体に当時の俗語を交えて,世相・風俗を滑稽に表現したもの。当時,知識人の間に広がった文人趣味と,狂詩の流行に伴って栄え,江戸戯作の展開に影響を与えた。

きょう-ぼう【狂妄】🔗🔉

きょう-ぼう キヤウバウ [0] 【狂妄】 (名・形動)[文]ナリ 気違いじみて道理にはずれた行動をする・こと(さま)。きょうもう。「惑溺―なる者/明六雑誌 8」

きょう-ぼう【狂暴】🔗🔉

きょう-ぼう キヤウ― [0] 【狂暴】 (名・形動)[文]ナリ 気が違ったように暴れる・こと(さま)。「酒を飲むと―になる」「―なおこない」 [派生] ――さ(名)

きょう-ほん【狂奔】🔗🔉

きょう-ほん キヤウ― [0] 【狂奔】 (名)スル (1)狂ったように走りまわること。「髪を乱して路上を―すること恰も疾風の如く/八十日間世界一周(忠之助)」 (2)ある目的のために熱心に奔走すること。「売り上げ増加に―する」

きょう-みょう【狂名】🔗🔉

きょう-みょう キヤウミヤウ [0] 【狂名】 狂歌作者として用いる号。きょうめい。狂号。

きょう-もう【狂妄】🔗🔉

きょう-もう キヤウマウ [0] 【狂妄】 (名・形動)[文]ナリ 「きょうぼう(狂妄)」に同じ。「斯くの如き―なる試験は/月世界旅行(勤)」

きょう-やく【狂薬】🔗🔉

きょう-やく キヤウ― [0] 【狂薬】 酒の異名。きちがいみず。

きょう-らん【狂乱】🔗🔉

きょう-らん キヤウ― [0] 【狂乱】 (名)スル (1)気が狂って普通ではない状態になること。 (2)比喩的に,物事が異常な状態であること。「―物価」 (3)演劇で,物狂いの所作。狂乱物。

きょうらん-もの【狂乱物】🔗🔉

きょうらん-もの キヤウ― [0] 【狂乱物】 能・狂言や歌舞伎舞踊で狂乱を題材とした演目。能の「隅田川」,狂言の「枕物狂」,歌舞伎舞踊の「保名」など。

くるい【狂い】🔗🔉

くるい クルヒ [2][3] 【狂い】 (1)正常でないこと。正確でないこと。狂うこと。「土台に―が生じる」「彼の目に―はない」 (2)理性を失うほど夢中になること。多く「ぐるい」の形で複合語として用いる。「女―」

くるい-ざき【狂い咲き】🔗🔉

くるい-ざき クルヒ― [0] 【狂い咲き】 (1)初冬の小春日和の頃,時節外れに花が咲くこと。また,その花。返り咲き。[季]冬。 (2)盛りを過ぎたものが,ある時期だけ勢いを盛り返すこと。

くるい-じに【狂い死に】🔗🔉

くるい-じに クルヒ― [0] 【狂い死に】 気が狂って死ぬこと。また,狂ったようにひどく苦しんで死ぬこと。

くるい-ばな【狂い花】🔗🔉

くるい-ばな クルヒ― [2] 【狂い花】 狂い咲きの花。返り花。[季]冬。

くる・う【狂う】🔗🔉

くる・う クルフ [2] 【狂う】 (動ワ五[ハ四]) (1)精神状態が正常でなくなる。「恐怖のあまり気が―・う」「嫉妬に―・った男」 (2)物事に異常に熱中して,正常な社会生活ができないほどになる。おぼれる。「ギャンブルに―・って家庭をかえりみない」「女に―・う」 (3)(他の動詞の下に付けて)夢中になって激しく…する。物事が激しく…する。「サンバのリズムに踊り―・う男女」「荒れ―・う海」 (4)予測・予定と現実が一致しなくなる。見込みがはずれる。「政府の経済予測が大幅に―・った」「雨で試合の日程が―・う」「勘が―・う」「手元が―・う」 (5)物事の状態や機械の機能などが正常でなくなる。「原稿の順序が―・っている」「この時計は月に一〇秒と―・わない」「体の調子が―・う」 (6)神霊や物の怪(ケ)がとりつく。神がかりになる。「これは物に―・ひたるにやあらむ/宇津保(嵯峨院)」 (7)憑(ツ)かれたように激しく動く。「八方を走り回りて―・ひけるを/義経記 8」 (8)ふざける。じゃれる。「あれ,御亭さん,―・ひなんすな/洒落本・遊子方言」

くるおし・い【狂おしい】🔗🔉

くるおし・い クルホシイ [4] 【狂おしい】 (形)[文]シク くるほ・し 〔動詞「狂う」の形容詞形。「くるはし」とも〕 (1)今にも気が狂いそうである。「―・い思いに悩まされる」 (2)じっとしていられないような気持ちにかりたてられる。「ジャズの―・いリズム」 [派生] ――げ(形動)――さ(名)

くるお・す【狂ほす】🔗🔉

くるお・す クルホス 【狂ほす】 (動サ四) 狂ったようにさせる。「この御酒(ミキ)は…少名御神の神寿(ホ)き,寿き―・し/古事記(中)」

くるわ-か・す【狂はかす】🔗🔉

くるわ-か・す クルハ― 【狂はかす】 (動サ四) (1)神霊などが取りついて,狂うようにさせる。「傀儡(クグツ)神と云ふ物の―・しけるなめり/今昔 28」 (2)だます。たぶらかす。「侍従に―・されてよものふるまひどもし給ふ/住吉」

くるわし・い【狂わしい】🔗🔉

くるわし・い クルハシイ [4] 【狂わしい】 (形)[文]シク くるは・し 〔動詞「狂ふ」の形容詞形。「くるほし」とも〕 気が狂ったようである。くるおしい。「―・く泣き叫ぶ」 [派生] ――げ(形動)――さ(名)

くるわ・す【狂わす】🔗🔉

くるわ・す クルハス [3] 【狂わす】 ■一■ (動サ五[四]) 「くるわせる」に同じ。「気を―・す」「計画を―・す」 ■二■ (動サ下二) ⇒くるわせる

くるわ・せる【狂わせる】🔗🔉

くるわ・せる クルハセル [4] 【狂わせる】 (動サ下一)[文]サ下二 くるは・す (1)正常な思考・判断のできない状態にする。「過重な精神的負担が彼を―・せた」 (2)機械などの機能に異常を起こさせる。「激しい磁気嵐が計器を―・せる」 (3)計画・予定などを,前もって考えていた通りに行かなくさせる。「ちょっとした不注意が全体の計画を―・せてしまう」「人生を―・せる」 (4)狂ったような身振りをする。「―・するやうが候/謡曲・桜川」

たぶ・る【狂る】🔗🔉

たぶ・る 【狂る】 (動ラ下二) 心が乱れる。気が狂う。「―・れたる醜(シコ)つ翁の言(コト)だにも/万葉 4011」

たわ・る【戯る・狂る】🔗🔉

たわ・る タハル 【戯る・狂る】 (動ラ下二) (1)遊び興ずる。たわむれる。「秋来れば野辺に―・るる女郎花(オミナエシ)/古今(雑体)」 (2)いたずら心でする。ふざける。「おほやけざまは少し―・れてあざれたる方なりし/源氏(藤裏葉)」 (3)みだらな振る舞いをする。不倫な関係を持つ。「うちしなひ寄りてそ妹は―・れてありける/万葉 1738」 (4)一途にそれにふける。おぼれる。狂う。「ひたすら―・れたる方にはあらで/徒然 3」

ふ・る【狂る】🔗🔉

ふ・る 【狂る】 (動ラ下二) ⇒ふれる

ふ・れる【狂れる】🔗🔉

ふ・れる [0] 【狂れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふ・る 〔「振れる」と同源〕 (「気がふれる」の形で)気がくるう。頭が正常でなくなる。

きょうか【狂歌】(和英)🔗🔉

きょうか【狂歌】 a comic tanka[poem];comic verse[poetry](総称).

きょうき【狂気】(和英)🔗🔉

きょうき【狂気】 insanity;→英和 madness.〜の insane;→英和 mad;→英和 crazy.→英和

きょうき【狂喜する】(和英)🔗🔉

きょうき【狂喜する】 be mad with joy.

きょうけん【狂犬】(和英)🔗🔉

きょうけん【狂犬】 a mad dog.狂犬病 rabies;→英和 hydrophobia.→英和

きょうげん【狂言】(和英)🔗🔉

きょうげん【狂言】 a No(h) farce (能の);[作りごと]a trick;→英和 a fake.→英和 ‖狂言自殺 a sham suicide.

きょうし【狂死する】(和英)🔗🔉

きょうし【狂死する】 die mad.

きょうし【狂詩】(和英)🔗🔉

きょうし【狂詩】 a comic poem.狂詩曲《楽》a rhapsody.→英和

きょうしん【狂信(者)】(和英)🔗🔉

きょうしん【狂信(者)】 fanaticism (a fanatic).〜的(に) fanatic(ally).→英和

きょうじん【狂人】(和英)🔗🔉

きょうじん【狂人】 a madman[madwoman (女)];→英和 a lunatic.→英和

きょうそう【狂騒の】(和英)🔗🔉

きょうそう【狂騒の】 tumultuous;→英和 frenzied.

きょうそうきょく【狂想曲】(和英)🔗🔉

きょうそうきょく【狂想曲】 a rhapsody.→英和

きょうたい【狂態を演じる】(和英)🔗🔉

きょうたい【狂態を演じる】 make a scene.→英和

きょうほん【狂奔する】(和英)🔗🔉

きょうほん【狂奔する】 busy oneself;make desperate efforts.

きょうらん【狂乱】(和英)🔗🔉

きょうらん【狂乱】 madness;frenzy.→英和 〜する become frantic.半〜で frantically.→英和 狂乱物価 skyrocketing prices.

くるい【狂い】(和英)🔗🔉

くるい【狂い】 madness (狂気);disorder (手順の);→英和 a warp (歪(ひず)み).→英和 〜が来る get out of order (機械などが);get warped (板など).〜まわる rave.→英和 〜死する rave oneself to death;die mad.

くるいざき【狂い咲きする(花)】(和英)🔗🔉

くるいざき【狂い咲きする(花)】 bloom (a blossom) out of season.

くるう【狂う】(和英)🔗🔉

くるう【狂う】 (1) go mad;become insane.(2) get out of order (機械が);go wrong;be upset (計画などが);miss.→英和

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