複数辞典一括検索+

こと【言】🔗🔉

こと【言】 《「事(こと)」と同語源》口に出して言うこと。言葉。現代では多く複合語として用いられる。「泣き―(ごと)」「わび―(ごと)」「片―」「一―多い」「旅といへば―にそ易き少なくも妹に恋ひつつ術(すべ)なけなくに」〈万・三七四三〉言葉で表現された事柄・内容。「たらちねの母の命(みこと)の―にあらば年の緒長く頼み過ぎむや」〈万・一七七四〉うわさ。評判。「心には忘るる日なく思へども人の―こそ繁き君にあれ」〈万・六四七〉詩歌。特に、和歌。「この歌は、常にせぬ人の―なり」〈土佐〉体系としての言語。「唐(もろこし)とこの国とは、―異なるものなれど」〈土佐〉

こと【事】🔗🔉

こと【事】 《「言(こと)」と同語源》「もの」が一般に具象性をもつのに対して、思考・意識の対象となるものや、現象・行為・性質など抽象的なものをさす語。世の中に起こる、自然または人事の現象。事柄。出来事。「―の真相」「―の起こり」大変な事態。重大な出来事。「失敗したら―だ」「ここで―を起こしたら苦労が水の泡だ」仕事。用件。「―をなしとげる」物事の状態や経過。また、それを中心とした事情。いきさつ。「―を見守る」「―と次第によっては許さないでもない」行事や儀式。「夜いたう更けてなむ、―果てける」〈源・花宴〉生命。「いみじき―の閉ぢめを見つるに」〈源・幻〉言外に了解されている、ある事柄。例のこと。「この僧、彼の女に合宿して、―ども企てけるが」〈著聞集・二〇〉食事。特に、僧の夜食。「ある人、―をして贈りたりけるに」〈著聞集・一八〉他の語句をうけて、その語句の表す行為や事態を体言化する形式名詞。行為。仕業。「つまらない―をしでかしたものだ」ある対象に関連する事柄。「映画の―は彼が詳しい」「後の―は君に一任する」心情や動作の向かっている対象。「君の―が好きだ」「家族の―を大切にする」言葉の内容や意味。「君の言う―はわからないでもない」文章の段落などの題目。「イソポが生涯の―」(「…ということだ」「…とのことだ」などの形で)噂。伝聞。「彼も結婚したという―だ」(「…ことがある」などの形で)場合。「ときどき郵便物が返ってくる―がある」(「…ことがある」などの形で)経験。「アメリカなら行った―がある」(「…ことはない」などの形で)必要。「そこまでしてやる―はない」(「…だけのことはある」などの形で)価値。「専門家に任せただけの―はあって、見事な出来だ」「わざわざ出かけただけの―はあった」(「…のことだ」などの形で)ある言葉の指し示す対象である意を表す。「九郎判官とは源義経の―だ」(「…ことにする」「…こととする」などの形で)決定する意を表す。「やっぱり田舎に帰る―にするよ」(「…ことにしている」などの形で)意図的な習慣にしている意を表す。「毎朝ジョギングする―にしている」(「…ことになる」「…こととなる」などの形で)結果的にそうなる意を表す。「今度の会談で、国際情勢は新たな局面を迎える―になった」(「…ことになっている」などの形で)既に規則や予定で、そう決まっている意を表す。「法律で弁償しなくてはならない―になっている」「来秋から留学する―になっている」(「…ことだ」などの形で)話し手自身の判断に基づいた進言・忠告である意を表す。「入院を機に、ゆっくり休む―だ」「彼にはよく謝っておく―だな」(「…をこととする」などの形で)その行為に没頭していること、それを当面の仕事としていることを表す。「晴耕雨読を―とする」「銭積もりて尽きざるときは、宴飲声色を―とせず」〈徒然草・二一七〉それに関して言えば、の意を表す。「私―この度転居致しました」通称・雅号などと本名との間に用いて、両名称の指す人物が同一であることを表す。「楠公(なんこう)―楠木正成」活用語の連体形に付いて句を体言化し、そこに述べられた事柄をきわだたせる意を表す。「未来を予知する―ができる」「走る―は走るけれど、遅い」「間もなく帰る―と思います」形容詞・形容動詞の連体形に付いて、その状態を強調する意を表す。「長い―お世話になりました」「不思議な―にからだが宙に浮いた」「の」を介して程度を示す副詞に付き、さらに強調する意を表す。「なおの―悪い」「いっその―やめたらどうだ」(多く「…ごと」の形で用いる)動詞の連用形、名詞、形容動詞の語幹に付いて、事柄としての行為や状態を表す。「考え―」「悩み―」「色―」「きれい―」真似をする遊びであることを表す。「まま―」「鬼―(=鬼ごっこ)」活用語の連用形に付いて、句を体言化する。「呉人が西施をくせ物と云ひ―は無益なり」〈中華若木詩抄〉→こと〔終助〕 [下接語]当て事・好(い)い事・一つ事・若しもの事・我が事(ごと)遊び事・徒(あだ)事・他(あだ)し事・荒(あら)事・案じ事・粋(いき)事・痛事・入れ事・色事・祝い事・憂い事・絵空事・大事・公(おおやけ)事・鬼事・隠し事・隠れ事・賭(か)け事・考え事・綺麗(きれい)事・稽古(けいこ)事・景事・芸事・拵(こしら)え事・酒(さか)事・杯事・定め事・戯(ざ)れ事・仕事・実(じつ)事・忍び事・修羅(しゆら)事・冗談事・勝負事・所作(しよさ)事・心配事・空事・徒(ただ)事・茶事・作り事・艶(つや)事・出来事・手事・内証(ないしよ)事・慰み事・何事・習い事・濡(ぬ)れ事・願い事・祈(ね)ぎ事・囃子(はやし)事・僻(ひが)事・人事・秘め事・節事・振り事・舞事・禍(まが)事・真似(まね)事・飯(まま)事・見事・密(みそ)か事・無駄事・物事・揉(も)め事・約束事・(やつ)し事・由(ゆえ)無し事・余所(よそ)事・和事・業(わざ)事・私事・笑い事

こと【異】🔗🔉

こと【異】 [名]別のもの。他のもの。「下の十巻を、明日にならば、―をぞ見給ひ合はするとて」〈枕・二三〉名詞の上に付いて複合語を作り、別の、他の、などの意を表す。「―どころ(異所)」「―ひと(異人)」[形動ナリ]それぞれ別々なさま。まちまちなさま。「もろこしとこの国とは、言(こと)―なるものなれど」〈土佐〉→異なる普通と違っているさま。格別なさま。「この皇子(みこ)生まれ給ひて後は、いと心―に思ほしおきてたれば」〈源・桐壺〉→殊(こと)

こと【琴・×箏】🔗🔉

こと【琴・×箏】 (そう)のこと。箏が流行弦楽器となった江戸時代以後、特にいわれる。近年は「琴」の字を当てて、箏を表すことも多い。日本で、弦楽器の総称。「琴」の字を当てたが、のち「箏」の字も用いた。琴(きん)・箏(そう)・和琴(わごん)・百済琴(くだらごと)・新羅琴(しらぎごと)などのすべてをさす。

こ‐と【古都】🔗🔉

こ‐と【古都】 古い都。昔の都。旧都。「―奈良」

こ‐と【古渡】🔗🔉

こ‐と【古渡】古渡(こわた)」に同じ。

こ‐と【×糊塗】🔗🔉

こ‐と【×糊塗】 [名]スル一時しのぎにごまかすこと。その場を何とか取り繕うこと。「失態を―する」

こと🔗🔉

こと [副]未然形に「ば」のついた仮定条件を表す句を導き、どうせ(…なら)、同じ(…なら)、の意を表す。「―放(さ)けば沖ゆ放けなむ湊より辺(へ)付かふ時に放くべきものか」〈万・一四〇二〉◆助動詞「ごとし」は、この「こと」に形容詞を作る接尾語「し」のついた「ことし」が濁音化したもの。

こと🔗🔉

こと [終助]《形式名詞「こと」から》活用語の連体形に付く。ただし、形容動詞・助動詞「だ」には終止形にも付く。感動を表す。「まあ、きれいに咲いた―」「大変な人出だ―」質問の意を表す。「お変わりありません―」「これでいい―」同意を求めたり、勧誘したりする意を表す。「皆さんもそうお思いにならない―」「そろそろいらっしゃいません―」(「ことよ」の形で)婉曲(えんきよく)な断定を表す。「気を遣わなくてもいい―よ」「学生らしくない―よ」命令・注意の意を表す。「明日までに用意する―」「大声を出さない―」◆文を止めて感動を表す用法が終助詞化してできたもの。を除いては、主に女性の会話に用いられる。

🔗🔉

[音]イ [訓]こと    こと‐なる    あや‐しむ [部首]田 [総画数]11 [コード]区点    1659      JIS   305B      S‐JIS 88D9 [分類]常用漢字 [難読語] →い‐あんじん【異安心】け‐い【怪異】こころ‐こと【心異・心殊】こと‐おとこ【異男】こと‐おり【異折】こと‐おんな【異女】こと‐ざえ【異才】こと‐ざま【異様】しゃ‐い【差異】しゅん‐い【俊異・儁異】たんにしょう【歎異抄】

🔗🔉

[音]キン    ゴン [訓]こと [部首]玉 [総画数]12 [コード]区点    2255      JIS   3657      S‐JIS 8BD5 [分類]常用漢字 [難読語] →きん‐き【琴棋・琴碁】こと‐がみ【琴頭】こと‐じ【琴柱・箏柱】こと‐じり【琴尾・琴尻・琴後】ことじりしゅう【琴後集】びやぼん【琵琶笛・口琴】よき‐こと‐きく【斧琴菊】

🔗🔉

[音]ゲン    ゴン [訓]い‐う    こと    ことば    われ [部首]言 [総画数]7 [コード]区点    2432      JIS   3840      S‐JIS 8CBE [分類]常用漢字 [難読語] →い‐ごん【遺言】いたずら‐ごと【徒言】いつのことわき【稜威言別】いん‐だいなごん【尹大納言】うわ‐ごと【譫言・囈言】おおい‐ものもうすつかさ【大納言】およずれ‐ごと【妖言】か‐ごと【託言】かね‐ごと【予言・兼ね言】けと‐ば【言葉】げん‐ぎょ【言語】げんぎょししゅろん【言語四種論】げん‐ち【言質】こと‐ぐさ【言種】こと・ず【言出】こと‐だま【言霊】ことだまのしるべ【言霊指南】こと‐づて【言伝】こととい【言問】こと‐わざ【言事】しい‐ごと【誣言】しりう‐ごと【後言】しりゅう‐ごと【後言】すない‐ものもうし【少納言】せん‐げん【譫言】ぞう‐げん【讒言】そえ‐こと【諷言】そ‐げん【粗言・麁言】そら‐ごと【空言・虚言】たわ‐ごと【戯言】つうげんそうまがき【通言総籬】つて‐こと【伝言・流言】とつ‐げん【訥言】なか‐の‐ものもうすつかさ【中納言】はち‐げん【発言】ひ‐げん【鄙言】ほぎ‐ごと【祝言・寿言・祝詞】むな‐ごと【空言・虚言】ゆ‐げん【諛言】よう‐げん【揚言・言】よ‐ごと【寿詞・吉言】

🔗🔉

[音]サイ [訓]の‐る    の‐せる    み‐ちる    こと    はじめ    すなわち    とし [部首]車 [総画数]13 [コード]区点    2660      JIS   3A5C      S‐JIS 8DDA [分類]常用漢字 [難読語] →ふう‐さい【覆載】

🔗🔉

[音]シ    ジ    ズ [訓]こと    つか‐える [部首]亅 [総画数]7 [コード]区点    4815      JIS   502F      S‐JIS 98AD

🔗🔉

[音]サイ [訓]こと [部首]糸 [総画数]16 [コード]区点    6950      JIS   6552      S‐JIS E371

大辞泉ことで完全一致するの検索結果 1-16