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かた・い【堅い・硬い・固い】🔗🔉

かた・い【堅い・硬い・固い】 [形]かた・し[ク]外力に対する抵抗力が大きく、容易に形を崩さない。「―・い殻を割る」「―・くてかめない肉」やわらかい。物が強い力でぴったりとすきまなく合わさっている。「―・く扉を閉ざす」「帯を―・く結ぶ」「―・い握手を交わす」力を加えても、抵抗があって、滑らかに動かない。「栓が―・い」(内にあるものが)強くて、外からの力に負けない。しっかりしていて、揺るがない。「―・い信念」「―・い約束」「守りが―・い」「口が―・い」厳格である。きびしい。「―・く禁ずる」「身持ちが―・い」確かで、あぶなげがない。信用がおける。手堅い。堅実だ。「―・い商売」「当選は―・い」「予算を―・く見積もる」取引で、相場が一向に下がるようすがない。何事もいいかげんにせず、きちんと扱うさま。まじめである。「―・くて信用のおける人」「―・い本」「そう―・いことを言うな」自由な感じや、やわらかな感じに欠けたようすをいう。自在な動きができない。融通がきかない。「からだが―・い」「頭が―・い」やわらかい。(表現などが)いかめしかったり、こわばったりしていて、すなおに人の気持ちに入ってこない。「文章がまだ―・い」「デッサンの線が―・い」鋭くて、張りつめた感じを与える。「―・く乾いた音」「表情を―・くして事態の推移を見守る」緊張から、気持ちにゆとりがなくなる。言動がぎくしゃくする。◆漢字の使い分けは「固い」が広く用いられ、「硬い」は物の性質、「堅い」は状態・ようすに用いられることが多い。 [派生]かたげ[形動]かたさ[名] [類語](こわ)い・硬質・堅硬・かちかち・がちがち・かちんかちん・こちこち・ハード/きつい(連用修飾語として)ぎゅっと・きゅっと・がっちり・かっちり・確(しか)と・ひしと/揺るぎない・強固・堅固(けんご)・牢固(ろうこ)・磐石(ばんじやく)・金城鉄壁(きんじようてつぺき)

かた‐さ【硬さ】🔗🔉

かた‐さ【硬さ】 硬いこと。また、その度合い。心理学で、行動や思考が融通性に欠けること。

こう【硬】カウ🔗🔉

こう【硬】カウ かたいこと。「―と軟とを織りまぜた絶妙のピッチング」

こう‐えん【硬鉛】カウ‐🔗🔉

こう‐えん【硬鉛】カウ‐ 鉛合金の一。鉛は軟らかいので、アンチモンを一〜一〇パーセント加えて硬くしたもの。アンチモン鉛。

こう‐か【硬化】カウクワ🔗🔉

こう‐か【硬化】カウクワ [名]スル物がかたくなること。「動脈―」「―セメント」軟化。意見・態度などが強硬になること。「組合の態度が―する」軟化。取引で、相場が上がり気味になること。軟化。

こう‐か【硬貨】カウクワ🔗🔉

こう‐か【硬貨】カウクワ 金属で鋳造した貨幣。紙幣と区別してよばれる。コイン。国際金融上、金または米ドルなどの外貨と交換可能な通貨。→軟貨

こうか‐ゴム【硬化ゴム】カウクワ‐🔗🔉

こうか‐ゴム【硬化ゴム】カウクワ‐ ゴムに多量の硫黄を加えてつくった硬いゴム。硬質ゴム。→エボナイト

こうか‐びょう【硬化病】カウクワビヤウ🔗🔉

こうか‐びょう【硬化病】カウクワビヤウ 昆虫に糸状菌が寄生し、体が硬化して死ぬ病気の総称。蚕の白(はつきようびよう)など。

こうか‐ゆ【硬化油】カウクワ‐🔗🔉

こうか‐ゆ【硬化油】カウクワ‐ 魚油・植物油などの不飽和脂肪酸を多く含む液状油に水素を添加し固体状の脂肪にしたもの。マーガリン・石鹸(せつけん)などの原料。

こう‐きゅう【硬球】カウキウ🔗🔉

こう‐きゅう【硬球】カウキウ 硬式のテニス・卓球・野球などで用いるボール。軟球に比べて硬くて重い。テニスでは厚いゴムボールにフェルトを張ったもの、卓球ではつや消しセルロイド製、野球ではコルク芯に糸を巻いて革を張ったものなどがある。軟球。

こう‐ぎょく【硬玉】カウ‐🔗🔉

こう‐ぎょく【硬玉】カウ‐ 輝石の一。緑・青または白色で半透明。単斜晶系。変成岩中に産し、美しい緑色のものは翡翠(ひすい)として宝石にされる。→軟玉

こう‐けつ【硬結】カウ‐🔗🔉

こう‐けつ【硬結】カウ‐ [名]スルかたくなること。かたくとざすこと。「我心のこれが為に―すべきか」〈鴎外訳・即興詩人〉柔らかい組織が病的に硬くなった状態。炎症や鬱血(うつけつ)が長期に及んで結合組織が増殖し、硬化すること。

こう‐こう【硬×膏】カウカウ🔗🔉

こう‐こう【硬×膏】カウカウ 常温では固形で、加温軟化して皮膚に粘着させて用いる外用剤。軟膏。

こう‐こう【硬鋼】カウカウ🔗🔉

こう‐こう【硬鋼】カウカウ 炭素の含有量が〇・六〜一・五パーセントの鋼。軸・レール・工具などに使用。高炭素鋼。

こう‐こうがい【硬口×蓋】カウ‐🔗🔉

こう‐こうがい【硬口×蓋】カウ‐ 口蓋の前方の三分の二を占める部分。粘膜に覆われ、深部に上顎骨(じようがくこつ)・口蓋骨がある。→軟口蓋

こうこうがい‐おん【硬口×蓋音】カウコウガイ‐🔗🔉

こうこうがい‐おん【硬口×蓋音】カウコウガイ‐ 音声学で、前舌面と硬口蓋との間で調音される音。[c][][]など。

こう‐こつ【硬骨】カウ‐🔗🔉

こう‐こつ【硬骨】カウ‐ [名]脊椎動物の硬骨魚類以上にみられる骨格を形成している組織。普通の骨(ほね)。炭酸カルシウム・燐酸(りんさん)カルシウムを大量に含み、硬い。軟骨。[名・形動](「骨」とも書く)意志が強く、自己の信念を曲げないこと。また、そのさま。「―の士」「―な変人だから」〈魯庵・社会百面相〉

こうこつ‐かん【硬骨漢】カウコツ‐🔗🔉

こうこつ‐かん【硬骨漢】カウコツ‐ 意志が強く、権力に屈せず、容易に自分の主義・主張を曲げない男。

こうこつ‐ぎょるい【硬骨魚類】カウコツ‐🔗🔉

こうこつ‐ぎょるい【硬骨魚類】カウコツ‐ 魚類のうち、円口類と軟骨魚類を除く一群。魚類の大部分を占める。骨格は主に硬骨からなり、体表はうろこで覆われ、浮き袋をもつ。口は前端に開き、えらあなは一対。卵生が多く、一部が卵胎生。海水・淡水を問わず広く分布。

こう‐ざい【硬材】カウ‐🔗🔉

こう‐ざい【硬材】カウ‐ 木材工芸などで、ケヤキ・カツラ・カシなどの広葉樹の材。軟材。

こう‐さがん【硬砂岩】カウ‐🔗🔉

こう‐さがん【硬砂岩】カウ‐ 暗灰色・暗青灰色の硬い砂岩。砂粒は角ばった岩石片や長石・有色鉱物など。グレーワッケ。

こう‐じ【硬磁】カウ‐🔗🔉

こう‐じ【硬磁】カウ‐ 純粘土の素地に長石質の釉(うわぐすり)を施して焼いた磁器。透明度が少ないが、色白、堅牢(けんろう)で、洋食器などに用いる。硬質磁器。

こう‐しき【硬式】カウ‐🔗🔉

こう‐しき【硬式】カウ‐ 野球・テニス・卓球などで、硬球を使用する方式。軟式。

こうしき‐ひこうせん【硬式飛行船】カウシキヒカウセン🔗🔉

こうしき‐ひこうせん【硬式飛行船】カウシキヒカウセン 軽金属および木材で強固な船体をつくり、薄いガス袋を内部に収めた飛行船。

こう‐しつ【硬質】カウ‐🔗🔉

こう‐しつ【硬質】カウ‐ 質がかたいこと。また、かたい性質。「―のゴム」「―の文体」軟質。

こうしつ‐ガラス【硬質ガラス】カウシツ‐🔗🔉

こうしつ‐ガラス【硬質ガラス】カウシツ‐ 材質が硬く、軟化温度の高いガラス。カリガラス・硼珪酸(ほうけいさん)ガラスなど。理化学用ガラス器具・耐熱ガラス食器などに用いる。

こうしつ‐ゴム【硬質ゴム】カウシツ‐🔗🔉

こうしつ‐ゴム【硬質ゴム】カウシツ‐ 硬化ゴム

こうしつ‐じき【硬質磁器】カウシツ‐🔗🔉

こうしつ‐じき【硬質磁器】カウシツ‐ 硬磁(こうじ)

こうしつ‐とうき【硬質陶器】カウシツタウキ🔗🔉

こうしつ‐とうき【硬質陶器】カウシツタウキ 一二〇〇〜一三〇〇度の高温で焼いた陶器。陶器と磁器との中間的な品質をもち、透明性はない。長石質陶器。

こう‐すい【硬水】カウ‐🔗🔉

こう‐すい【硬水】カウ‐ カルシウムやマグネシウムなどを比較的多量に含んでいる水。ふつう、硬度二〇度以上をいい、石鹸水(せつけんすい)を加えても泡立たず、洗濯に適さない。煮沸によって軟水になるものを一時硬水、ならないものを永久硬水という。軟水。

こう‐せい【硬性】カウ‐🔗🔉

こう‐せい【硬性】カウ‐ かたい性質。物の性質のかたいもの。軟性。

こうせい‐げかん【硬性下×疳】カウセイ‐🔗🔉

こうせい‐げかん【硬性下×疳】カウセイ‐ 梅毒の第一期に、主に陰部に豆粒ほどの硬いしこりができ、つぶれて生じる潰瘍(かいよう)。痛みはない。

こうせい‐けんぽう【硬性憲法】カウセイケンパフ🔗🔉

こうせい‐けんぽう【硬性憲法】カウセイケンパフ 通常の法律よりも慎重な改正手続きによらなければ改正できない憲法。近代国家の成文憲法は多くこの型をとる。→軟性憲法

こう‐せっけん【硬石×鹸】カウセキケン🔗🔉

こう‐せっけん【硬石×鹸】カウセキケン ソーダ石鹸

こう‐せっこう【硬石×膏】カウセキカウ🔗🔉

こう‐せっこう【硬石×膏】カウセキカウ 硫酸カルシウムの無水物からなる鉱物。斜方晶系に属し、ふつう、無色または白色。塊状・粒状・板状で産する。

こう‐たん【硬炭】カウ‐🔗🔉

こう‐たん【硬炭】カウ‐ 岩など不燃成分の混じった、品質の悪い石炭。ぼた。硬質の石炭。特に、無煙炭。軟炭。

こう‐たんぱくしつ【硬×蛋白質】カウ‐🔗🔉

こう‐たんぱくしつ【硬×蛋白質】カウ‐ 水・塩類の水溶液に溶けにくく、酸・アルカリや酵素などによっても分解されにくいたんぱく質。動物の骨などに含まれるコラーゲン、爪などにあるケラチン、絹のフィブロインの類。

こう‐ちょう【硬調】カウテウ🔗🔉

こう‐ちょう【硬調】カウテウ かたい調子であること。軟調。写真の原板・印画で、明暗の対照が強く、かたい感じであること。軟調。取引市場で、買い人気が強く、値段の上昇する形勢にあること。

こう‐ちょく【硬直】カウ‐🔗🔉

こう‐ちょく【硬直】カウ‐ [名・形動]スルかたくぴんと張っていること。こわばっていること。また、そのさま。「―した考え方」「芒の―な葉が空を刺そうとして立つ」〈長塚・土〉筋肉が持続的に収縮し、かたくなること。また、その状態。「首筋が―する」「死後―」正直で誠実なこと。また、そのさま。「その男が―な士であるように思われて」〈菊池寛・忠直卿行状記〉

こう‐ど【硬度】カウ‐🔗🔉

こう‐ど【硬度】カウ‐ 物体の硬さの程度。金属などは、鋼球を一定の圧力で押しつけてできるくぼみの大小で表す。鉱物の場合は、互いにひっかき合わせて調べる。→モースの硬度計水のカルシウムイオン・マグネシウムイオンを含有する程度。酸化カルシウムに換算して、水一立方メートル中に一〇グラム含むときを一度とする。硬度二〇以上を硬水、一〇以下を軟水という。X線の物体を透化する度合い。

こう‐なん【硬軟】カウ‐🔗🔉

こう‐なん【硬軟】カウ‐ かたいこととやわらかいこと。「―自在な論調」

こう‐は【硬派】カウ‐🔗🔉

こう‐は【硬派】カウ‐ 自分たちの意見や主義を強く主張し押し通そうとする一派。強硬派。「―の意見に押される」軟派。女性と交際したり服装に気をつかったりすることを軟弱とみなして反発し、ことさらに腕力や男らしさを強調する態度。また、そのような青年や、一派。「―で鳴らす」軟派。新聞・雑誌などで、文芸や芸能関係の記事に対して、政治・経済・社会関係の記事。また、その記者。さらに、広く放送・出版などで、かたくまじめな内容や姿勢にいう。「―の雑誌」「―の出版社」軟派。

こう‐ひつ【硬筆】カウ‐🔗🔉

こう‐ひつ【硬筆】カウ‐ 毛筆に対し、ペン・鉛筆などの先のかたい筆記具をいう。「―習字」

こう‐ぶんがく【硬文学】カウ‐🔗🔉

こう‐ぶんがく【硬文学】カウ‐ 表現・内容などの面で、硬い感じを読者に与える文学。哲学書・漢詩文・法語など。→軟文学

こう‐へん【硬変】カウ‐🔗🔉

こう‐へん【硬変】カウ‐ [名]スル本来は柔らかいものが、何かの異変で硬くなること。「肝―」

こう‐まく【硬膜】カウ‐🔗🔉

こう‐まく【硬膜】カウ‐ 三重になっている脳脊髄膜(のうせきずいまく)の、最も外側の膜。

こうマンガン‐こう【硬マンガン鉱】カウ‐クワウ🔗🔉

こうマンガン‐こう【硬マンガン鉱】カウ‐クワウ 二酸化マンガンを主成分とする鉱物。鉄黒色、不透明で塊状。マンガンの重要な鉱石。

こうよう‐じゅ【硬葉樹】カウエフ‐🔗🔉

こうよう‐じゅ【硬葉樹】カウエフ‐ 常緑で、小形で厚く硬い葉をもつ木。コルクガシ・オリーブ・ユーカリなど。

こうようじゅ‐りん【硬葉樹林】カウエフジユ‐🔗🔉

こうようじゅ‐りん【硬葉樹林】カウエフジユ‐ 植物群系の一。硬葉樹を中心とするもの。夏は乾燥し、冬に降水量の多い地中海沿岸などに発達。

こう‐ろう【硬×鑞】カウラフ🔗🔉

こう‐ろう【硬×鑞】カウラフ 高融点の鑞付け用合金の総称。銀鑞・金鑞・銅鑞・黄銅鑞などがある。→軟鑞(なんろう)

こう‐ろん【硬論】カウ‐🔗🔉

こう‐ろん【硬論】カウ‐ 強硬な意見・議論。

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[音]ゴウ    コウ [訓]かた‐い [部首]石 [総画数]12 [コード]区点    2537      JIS   3945      S‐JIS 8D64 [分類]常用漢字

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