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あらわ【△露・△顕】あらは🔗🔉

あらわ【露・顕】あらは [形動][ナリ]むき出しであるさま。はっきりと見えるさま。「肌も―な服」物事が公になるさま。表面化するさま。「矛盾が―になる」「内情が―になる」気持ちなどを、隠さずに公然と示すさま。無遠慮だ。露骨だ。「―に嫌悪の気持ちを表す」「敵意を―にする」はっきりしているさま。明白だ。紛れもない。「なかなかたづね知るべきかた―なるを」〈源・若菜上〉

あらわ・す【現す(現わす)・表す(表わす)・△顕す】あらはす🔗🔉

あらわ・す【現す(現わす)・表す(表わす)・顕す】あらはす [動サ五(四)](現す)今まで見えなかったものを外に出して見えるようにする。実態を明らかにする。「姿を―・す」「正体を―・す」(表す)心に思っていること、考えていることなどを、表情・言葉・絵などで示す。表現する。「喜びを顔に―・す」「言葉に―・すのは難かしい」(表す)ある特定の意味を伝え示す。意味する。「花言葉で黄色いバラが―・すのは嫉妬だ」(現す)持っている力をはっきり表に出す。「頭角を―・す」(顕す)何かの形で、善行などを広く世間に知らせる。「記念碑に刻してその徳を―・す」 [可能]あらわせる [下接句]頭角を現す・名は体を表す・馬脚(ばきやく)を露(あら)わす・化けの皮を現す

あらわ・る【現る・表る・△顕る】あらはる🔗🔉

あらわ・る【現る・表る・顕る】あらはる [動ラ下二]「あらわれる」の文語形。

あらわれ【現れ(現われ)・表れ(表われ)・△顕れ】あらはれ🔗🔉

あらわれ【現れ(現われ)・表れ(表われ)・顕れ】あらはれ あらわれること。また、あらわれたもの。「日ごろの努力の―だ」「素朴な地方色の―」

あらわ・れる【現れる(現われる)・表れる(表われる)・△顕れる】あらはれる🔗🔉

あらわ・れる【現れる(現われる)・表れる(表われる)・顕れる】あらはれる [動ラ下一]あらは・る[ラ下二](現れる)今までなかったものが姿を見せる。「彗星(すいせい)のごとく―・れる」「雲間から太陽が―・れる」(表れる)隠れていたものが表面に出てくる。感情・思想などが表面から知られる状態になる。「怒りが顔に―・れる」「彼の考えがよく―・れた文章」(現れる)隠れていたものが際立って見えてくる。知れわたる。「真価が世に―・れる」(顕れる)よくないことが公になる。発覚する。「悪事が―・れる」 [類語]出現する・現出する・登場する・現前する・顕現する・生ずる・現ずる・覗(のぞ)く/発現する・発露する・流露する・出る・にじみ出る/発覚する・露見する・暴露する・ばれる

うつ・し【△現し・△顕し】🔗🔉

うつ・し【現し・顕し】 [形シク]《「うつつ」と同語源》現実にこの世に生きている。「葦原の中つ国にあらゆる―・しき青人草」〈記・上〉正気である。気が確かである。「春の日のうら悲しきにおくれゐて君に恋ひつつ―・しけめやも」〈万・三七五二〉◆上代には未然形・已然形に「しけ」の活用があった。なお、終止形(語幹)「うつし」はそのままで連体修飾用法となることもある。「うつしごころ」「うつしおみ」など。

げ‐ぎょう【△現形・△顕形】‐ギヤウ🔗🔉

げ‐ぎょう【現形・顕形】‐ギヤウ 《「げんぎょう」の撥音の無表記》神仏などが、人前に姿をあらわすこと。「おほん神―し給ひて」〈伊勢・一一七〉

け‐しょう【△顕証】🔗🔉

け‐しょう【顕証】 [名・形動ナリ]「けんしょう」の撥音の無表記。「勢ひ殊(こと)に住み満ち給へれば、―に人しげくもあるべし」〈源・玉鬘〉

け‐そう【△顕△証】🔗🔉

け‐そう【証】 [名・形動ナリ]《「そう」は「しょう」の直音表記》「けんしょう(顕証)」に同じ。「あなたはいと―なれば、この奥にやをらすべりとどまりてゐたり」〈紫式部日記〉

けん【顕】🔗🔉

けん【顕】 あきらかであること。また、あらわれること。「―にして晦、肯定にして否定」〈芥川・侏儒の言葉〉「顕教(けんぎよう)」の略。

けん‐い【顕位】‐ヰ🔗🔉

けん‐い【顕位】‐ヰ 高い位。人目に立つ地位。

けん‐えい【顕栄】🔗🔉

けん‐えい【顕栄】 [名・形動]位が高くて世に時めくこと。立身出世すること。「富貴―」

けん‐かい【顕×晦】‐クワイ🔗🔉

けん‐かい【顕×晦】‐クワイ [名]スル現れることと隠れること。世に出ることと世を逃れること。「玉石―し、草木栄枯して以(もつ)て景を成す」〈吉岡徳明・開化本論〉

げん‐かい【△顕界】🔗🔉

げん‐かい【顕界】 この世。現世。幽界。

けんかいろん【顕戒論】🔗🔉

けんかいろん【顕戒論】 平安初期の仏教書。三巻。最澄著。弘仁一一年(八二〇)成立。南都諸宗の論難を論駁(ろんばく)し、天台円戒の特色を明らかにして、天台宗成立の根拠となった書。

けんか‐しょくぶつ【顕花植物】ケンクワ‐🔗🔉

けんか‐しょくぶつ【顕花植物】ケンクワ‐ 花を咲かせ、実を結び、種子によって繁殖する高等植物。裸子植物と被子植物を含む。種子植物。隠花植物。

けん‐かん【顕官】‐クワン🔗🔉

けん‐かん【顕官】‐クワン 地位の高い官職。また、その官職にある人。律令制の下級官職のうちで重要とされた官。外記(げき)・史(ふひと)・式部丞(しきぶのじよう)・民部丞・左右衛門尉(えもんのじよう)など。

けん‐き【顕貴】🔗🔉

けん‐き【顕貴】 [名・形動]高い地位にあること。また、その人。貴顕。「凡そ修徳の教道は、最も―なる人に適用すべく」〈中村訳・西国立志編〉

けん‐ぎょう【顕教】‐ゲウ🔗🔉

けん‐ぎょう【顕教】‐ゲウ 仏語。言語や文字で明らかに説いて示した教え。密教以外の仏教のこと。また、真言宗では釈迦の説いた教えをいい、天台密教では一乗に対して三乗の教えをいう。顕宗。密教。

げん‐ぎょう【現形・△顕形】‐ギヤウ🔗🔉

げん‐ぎょう【現形・顕形】‐ギヤウ 形をあらわすこと。また、その形。げぎょう。「敵―イタイタ」〈日葡〉

けん‐げん【顕現】🔗🔉

けん‐げん【顕現】 [名]スルはっきりと姿を現すこと。はっきりとした形で現れること。

けん‐ざい【顕在】🔗🔉

けん‐ざい【顕在】 [名]スルはっきりと形にあらわれて存在すること。「問題点が―化する」潜在。

けん‐じ【顕示】🔗🔉

けん‐じ【顕示】 [名]スルわかるように、はっきりと示すこと。「軍事力を―する」「自己―欲」

けん‐しゃ【顕者】🔗🔉

けん‐しゃ【顕者】 世間で名前の知られている人。また、富貴な人。

けん‐しゃく【顕爵】🔗🔉

けん‐しゃく【顕爵】 高く尊い爵位。栄爵。

けん‐しゅう【顕宗】🔗🔉

けん‐しゅう【顕宗】 《「けんじゅう」とも》顕教(けんぎよう)の宗旨。密宗。

けん‐しょう【顕正】‐シヤウ🔗🔉

けん‐しょう【顕正】‐シヤウ 仏語。正しい仏の道理をあらわし示すこと。「破邪―」

けんしょう【顕昭】ケンセウ🔗🔉

けんしょう【顕昭】ケンセウ一一三〇ころ〜一二一〇ころ]平安末・鎌倉初期の歌人・歌学者。藤原顕輔(ふじわらのあきすけ)の養子。義兄清輔とともに六条家歌学を大成。著「袖中抄(しゆうちゆうしよう)」「古今集註」など。

けん‐しょう【顕証】🔗🔉

けん‐しょう【顕証】 [名・形動ナリ]《「けんそう」とも》あらわで、人目につくこと。また、そのさま。「有り明けの月いみじく明かかりければ、―にこそありけれ、いかがすべからむ、と」〈大鏡・花山〉

けん‐しょう【顕彰】‐シヤウ🔗🔉

けん‐しょう【顕彰】‐シヤウ [名]スル隠れた善行や功績などを広く知らせること。広く世間に知らせて表彰すること。「長年の功労を―する」「―記念碑」

けんしょう‐しつ【顕晶質】ケンシヤウ‐🔗🔉

けんしょう‐しつ【顕晶質】ケンシヤウ‐ 火成岩の粒度を表す語で、その構成鉱物が粗粒で肉眼で見分けられる程度に大きい場合に用いる。

けん‐しょく【顕色】🔗🔉

けん‐しょく【顕色】 無色のものを発色させること。繊維を下漬けしてから顕色剤を反応させて色素を生成させたり、クロマトグラフィーで展開させた物質に試薬を作用させたりして発色させることなど。

けん‐しょく【顕職】🔗🔉

けん‐しょく【顕職】 地位の高い官職。要職。「高位―に至る」

けんしょく‐ざい【顕色剤】🔗🔉

けんしょく‐ざい【顕色剤】 染色に用いるアミンやフェノール類の溶液。下漬け剤とともに用い、発色を促し染色を堅牢にする。現色剤。

けん‐せい【顕性】🔗🔉

けん‐せい【顕性】 両親の形質の一方が子にあらわれること。優性。潜性。

けん‐ぜん【顕然】🔗🔉

けん‐ぜん【顕然】 [ト・タル][形動タリ]はっきりと現れるさま。明らかなさま。「原因は―としている」[形動ナリ]に同じ。「されども左府の書状―なり」〈古活字本保元・上〉

けん‐そう【顕△証】🔗🔉

けん‐そう【顕証】 [名・形動ナリ]《「そう」は「しょう」の直音表記》「けんしょう(顕証)」に同じ。「道―ならぬ先にと、夜深う出でしかば」〈更級〉

けんぞう‐てんのう【顕宗天皇】‐テンワウ🔗🔉

けんぞう‐てんのう【顕宗天皇】‐テンワウ 記紀で、第二三代の天皇。名は弘計(おけ)。履中(りちゆう)天皇の孫。父市辺皇子が雄略天皇に殺されたとき、兄の億計(おけ)王(のちの仁賢天皇)とともに身を隠したが、嗣子のない清寧(せいねい)天皇に迎えられ、天皇の没後、即位したという。

けん‐たつ【顕達】🔗🔉

けん‐たつ【顕達】 [名]スル立身出世すること。栄達。「―の後といえども卑賤の時に異なることなし」〈中村訳・西国立志編〉

けん‐ちょ【顕著】🔗🔉

けん‐ちょ【顕著】 [形動][ナリ]際立って目につくさま。だれの目にも明らかなほどはっきりあらわれているさま。「―な業績」「徴候が―に現れる」

けんにょ【顕如】🔗🔉

けんにょ【顕如】一五四三〜一五九二]安土桃山時代の浄土真宗の僧。本願寺第一一世。諱(いみな)は光佐(こうさ)。元亀元年〜天正八年(一五七〇〜八〇)の間、織田信長と戦い、正親町(おおぎまち)天皇の仲裁で和議を結び、石山本願寺を退く。のち、豊臣秀吉から京都堀川の地を寄進された。

けん‐ぴ【顕否】🔗🔉

けん‐ぴ【顕否】 世の中に出て認められることと、落ちぶれること。出世と零落。栄枯。

けんび‐きょう【顕微鏡】‐キヤウ🔗🔉

けんび‐きょう【顕微鏡】‐キヤウ 微小な対象を拡大して観察する装置。光学顕微鏡では、対物レンズによって物体の倒立拡大実像を作り、それをさらに接眼レンズで拡大する。→電子顕微鏡

けんびきょう‐ざ【顕微鏡座】ケンビキヤウ‐🔗🔉

けんびきょう‐ざ【顕微鏡座】ケンビキヤウ‐ 南天の小星座。山羊(やぎ)座の南にあり、九月下旬の午後八時ごろ南中する。学名(ラテン)Microscopium

けんぽん‐ほっけしゅう【顕本法華宗】🔗🔉

けんぽん‐ほっけしゅう【顕本法華宗】 日蓮宗の一派。日什(にちじゆう)を開祖とし、京都の妙満寺を総本山とする。もと勝劣派に属した。妙満寺派。什門派。

けん‐みつ【顕密】🔗🔉

けん‐みつ【顕密】 顕教と密教。

けんもん‐しゃ【顕紋×紗】🔗🔉

けんもん‐しゃ【顕紋×紗】 紗の地に平織りで文様をあらわした紋紗。狩衣(かりぎぬ)・水干(すいかん)・直垂(ひたたれ)などの生地に用いる。けんもんさ。けもんさ。

けん‐よ【顕誉】🔗🔉

けん‐よ【顕誉】 [名]スル表彰すること。

けん‐よう【顕要】‐エウ🔗🔉

けん‐よう【顕要】‐エウ [名・形動]地位が高くて重要なこと。また、そのさま。「―な(の)職につく」

けん‐よう【顕揚】‐ヤウ🔗🔉

けん‐よう【顕揚】‐ヤウ [名]スル世間に威光や評判などを広め高めること。「ここが洛北の名勝地であることを―したい」〈谷崎・乳野物語〉

けん‐ろ【顕露】🔗🔉

けん‐ろ【顕露】 [名]スルはっきりあらわれること。露顕。「その―すると、隠蔵するとを論ぜず」〈中村訳・西国立志編〉

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[音]ケン [訓]あきら‐か    あらわ‐に    あらわ‐れる    あらわ‐す [部首]頁 [総画数]18 [コード]区点    2418      JIS   3832      S‐JIS 8CB0 [分類]常用漢字 [難読語] →げ‐ぎょう【現形・顕形】け‐しょう【顕証】け‐そう【顕証】けん‐そう【顕証】ひ‐けん【丕顕】

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