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け‐し【芥子・罌粟】🔗⭐🔉
け‐し【芥子・罌粟】
①ケシ科の越年草。西アジア・東南ヨーロッパ原産。高さ約1メートル。葉は白粉を帯びる。5月頃、白・紅・紅紫・紫などの4弁花を開く。蒴果さくかは球形。未熟の果実の乳液から阿片・モルヒネを製する。このため一般の栽培は禁じられている。栽培の歴史はきわめて古く、中国へは7世紀頃に、日本には室町時代には伝わっていたといわれる。なお、広くはケシ属植物の総称。観賞用に栽培されるオニゲシ・ヒナゲシなどを含む。「罌粟の花」は〈[季]夏〉。〈伊京集〉
②カラシナの種子。護摩に焚いた。源氏物語葵「ただ―の香にしみかへりたる」
③(ケシ・カラシナの種子が小さいことから)微小なことにたとえる。今昔物語集1「菩薩、―ばかりも犯され給ふ事なし」
④(→)芥子玉1の略。
⑤(→)芥子括けしぐくり1の略。
⑥幼児の髪型。芥子坊主。徳和歌後万載集「ことしよりつむりに―を置きそめて千代万代の数とりにせん」
⑦女が日本髪を結う時、まず少しばかりの髪を頂の真中で束ね結ぶもの。
⑧鎧よろいの金具廻かなぐまわりの包み革に打つこまかい留鋲。小桜鋲。
け・し【異し・怪し】🔗⭐🔉
け・し【異し・怪し】
〔形シク〕
(普通と異なった状態、または、それに対して不審に思う感じを表す)
①普通と違っている。異様である。特別である。古事記中「吾は―・しき夢見つ」
②とがむべきだ。けしからぬ。万葉集14「韓衣裾のうち交へ合はねども―・しき心を吾が思はなくに」
③解せない。変である。伊勢物語「この女かくかき置きたるを―・しう心おくべき事も覚えぬを」
④(性向・容色・身分・病状などの程度が)あやしいまでにはなはだしい。普通、「けしうはあらず」など打消を伴った形で使われ、それほど悪くはない、そう不自然ではない、などの意となる。源氏物語帚木「心も―・しうはあらず侍りしかど」「中の品の―・しうはあらぬえり出でつべき頃ほひなり」。大鏡序「―・しうはさぶらはぬとしなりな」
⑤(連用形を副詞的に用いて)ひどく。蜻蛉日記下「―・しうつつましき事なれど」
け・し(接尾)🔗⭐🔉
け・し
〔接尾〕
体言などに付いてク活用の形容詞をつくる。「…の性質をおびる」「…のさまである」の意。「露けし」「静けし」の類。
広辞苑に「けし」で完全一致するの検索結果 1-5。