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て(音節)🔗🔉

①舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させて発する無声子音〔t〕と母音〔e〕との結合した音節。〔te〕 ②平仮名「て」は「天」の草体。片仮名「テ」は「天」の最初の3画の転形。

て【手】🔗🔉

】 [一]〔名〕 ➊人体の左右の肩から出た肢。 ①肩から指先に至る間の総称。万葉集2「―に巻き持ちて」。「新しい服に―を通す」 ②手首。古事記「我が―取らすも」 ③手のひら。日葡辞書「テヲアワスル」 ④手の指。源氏物語橋姫「―を折りて数へ侍れば」 ➋人体の手のように突き出ているもの。 ①器具の把手・柄など。 ②横木。枕草子49「几帳の―のさし出でたるにさはりて」。狂言、子盗人「いまだ葭垣一重で、塀の―のあはぬ所があつた」 ③蔓を絡ませるために立てる竹や木。「きゅうりの―」 ④幕などの乳を通してかけ渡す綱。日葡辞書「アミ(網)ノテ」 ⑤ほのお。「火の―」 ➌人体の手のように働くもの。 ①働く人。働き手。ひとで。「―が足りない」「―が要る」 ②部下。配下。日葡辞書「ナニガシノテニツク」。「―の者」 ③(動詞の連用形に付いて)そのことをする人。分担する人。「踊り―」「読み―」 ④くみ。隊。竹取物語「さぶらふ人々みな―を分ちて求めたてまつれども」。平家物語9「軍兵二―に分つて都をたつ」 ⑤矢二筋を一組として数える語。 ➍手を働かせてすること。 ①持つこと。所持。所有。「―にする」「―の内」「―札」「いい―が来る」 ②手で文字を書くこと。また、文字。持統紀「書博士てかきのはかせ」。日葡辞書「テヲカキアゲタ」。「―習い」「女―」 ③能筆。能書。狂言、八句連歌「後には―にもならうかと仰せらるる」 ④うでまえ。技量。日葡辞書「ヨイテヂャ」。「―合せ」 ⑤てだて。手段。方法。「―を失う」「これよりほかに―が無い」 ⑥相手に勝つわざ。策略。「相撲の四十八―」「その―はくわぬ」 ⑦仕事をする力。 ⑧手数。世話。「―のかかる子」 ⑨(手を使ってする)器楽の演奏。また、楽曲。「間あいの―」「―事」 ⑩かかわりあうこと。交際。関係。 ⑪勝負事で局面を前に進める行為。 ➎手で指すもの。 ①方向。方角。側面。古事記「うしろ―は」。「上―かみて」「山―」 ②種類。「この―の物」「奥―」 ③人品。風采。西鶴織留4「そのあとから―のよい一連れ」 ➏自分の手。 ①手前。自分。狂言、楊柳梅「―からも持たせて参りました」 ②自ら手を下してすること。「―料理」「―製」 ➐相手から受けたきず。日葡辞書「テヲヲ(負)ウ」。「深―」 ➑①代金。「酒―」 ②江戸時代の雑税の一種。山手・野手・河手の類。 [二]〔接頭〕 状態を表す語に冠して語調を強める。「―がたい」「―ぜま」 ⇒手が上がる ⇒手が空く ⇒手が空けば口が開く ⇒手が有る ⇒手が後にまわる ⇒手が切れる ⇒手が込む ⇒手が付かない ⇒手が付く ⇒手が付けられない ⇒手が出ない ⇒手が届く ⇒手が長い ⇒手がはいる ⇒手がはいれば足もはいる ⇒手が離れる ⇒手が早い ⇒手が塞がる ⇒手が回る ⇒手が見える ⇒手が焼ける ⇒手が悪い ⇒手差す ⇒手と身になる ⇒手取り足取り ⇒手に汗を握る ⇒手に余る ⇒手に合わない ⇒手に入れる ⇒手に負えない ⇒手に落ちる ⇒手に掛ける ⇒手に据えたる鷹をそらす ⇒手にする ⇒手に立つ ⇒手に付かない ⇒手に手を取る ⇒手に取るよう ⇒手に成る ⇒手に乗る ⇒手に持つものを落としたよう ⇒手の舞い足の踏む所を知らず ⇒手の奴足の乗物 ⇒手の曲に回るよう ⇒手は見せぬ ⇒手も足も出ない ⇒手もすまに ⇒手も無い ⇒手も無く ⇒手を上げる ⇒手を合わす ⇒手を入れる ⇒手を打つ ⇒手を置く ⇒手を替え品を替え ⇒手を反す ⇒手を掻く ⇒手を掛ける ⇒手を貸す ⇒手を借りる ⇒手を切る ⇒手を食う ⇒手を砕く ⇒手を下す ⇒手を組む ⇒手を加える ⇒手を拱く ⇒手を締める ⇒手を擦る ⇒手を染める ⇒手を出す ⇒手を束ね膝を屈む ⇒手を束ねる ⇒手を突く ⇒手を尽くす ⇒手をつくる ⇒手を付ける ⇒手を通す ⇒手を取る ⇒手を握る ⇒手を抜く ⇒手を濡らさず ⇒手を舐る ⇒手を延ばす ⇒手を離れる ⇒手を引く ⇒手を翻せば雲となり、手を覆せば雨となる ⇒手を広げる ⇒手を回す ⇒手を結ぶ ⇒手を揉む ⇒手を焼く ⇒手を緩める ⇒手をよく ⇒手を汚す ⇒手を別る ⇒手を煩わす

て(助詞)🔗🔉

〔助詞〕 (助動詞ツの連用形の転ともいうが、形容詞の連用形や副詞にも付くことから、ツとは別語とする説もある)活用語の連用形、副詞などに付く。連濁で「で」となることがある。 ➊(接続助詞)前の語句を受けて後の語句に続ける。 ①後に述べる内容よりも先行する内容を表す語句を受ける。古事記「出で立ち―わが国見れば」。万葉集17「あしひきの山谷越え―野づかさに今は鳴くらむうぐひすのこゑ」。竹取物語「妻の女にあづけ―養はす」。「春が過ぎ―夏が来る」「家に帰っ―、見せる」「結婚し―20年になる」 ②後の事態の成り立つ条件を示す。 ㋐仮定条件を示す。…たならば。…ては。源氏物語玉鬘「我さへうち捨て奉り―、いかなるさまにはふれ給はむとすらむ」。「泣い―は、いけない」 ㋑逆接の条件を示す。…のに。…ても。源氏物語松風「抱きおろされ―泣きなどしたまはず」。方丈記「汝、姿は聖人に―、心は濁りにしめり」。「見―見ぬふりをする」 ㋒原因・理由を示す。…から。…ので。万葉集15「あしひきの山路越えむとする人を心に持ち―安けくもなし」。源氏物語若紫「その中に違たがひめあり―つつしませ給ふべきことなむ侍る」。「押され―倒れる」「寒く―泣き出す」「いたずらがひどく―困る」 ③ある動作・作用・状態を表す語句を受け、動詞・形容詞に続ける。推古紀「片岡山に飯に飢―臥こやせるその旅人あはれ」。万葉集18「橋だにも渡し―あらばその上ゆもい行き渡らし」。源氏物語桐壺「かく心細く―おはしまさむよりは」。源氏物語花宴「かう―やみなむとは、さりともおぼされじ」。「面白く―わくわくする」「泣い―訴える」「来―欲しい」 ④対句的に語句を並べ、対等・並列・添加の関係で前後を続ける。「強く―やさしい」「夏涼しく―、冬暖かい土地」「雨が降っ―、風が吹く」 ⑤(…テ…テの形で)反復・継続を表す。「打っ―打っ―打ちまくる」「我慢し―我慢し―生きる」 ➋(終助詞) ①(近世以後の用法)活用語の終止形に付き、相手からも納得されるものとして自分の考えを述べる。浮世風呂「ヤ、ゆふべは寝そびれてこまり切つた―」「あれだから油断はならぬ―」 ②活用語の連用形に付き、種々の表現に添えて、柔らかく念を押す。(多く女性が用いた) ㋐質問・確認など。「あなた、あの字が読め―」「どう、よく分かっ―」 ㋑(「…てくれ」「…てください」の略から)要求・依頼など。「君、お茶入れ―」「早く答え―」「遠慮なく召し上がっ―ね」 ㋒(「てよ」の形で)判断・意見を主張する。「あなたの方がまちがってい―よ」 ➌(格助詞) ①(上代東国方言)と。万葉集20「忘らむ―野行き山行き我来れど我が父母は忘れせぬかも」 ②⇒って。「知りません―言い張る」「動物園―おもしろいね」

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