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○厳つを出すいかつをだす🔗⭐🔉
○厳つを出すいかつをだす
いかめしく力み返す。傾城禁短気「臂捲ひじまくりして喧嘩眼になつていかつを出し」
⇒いか‐つ【厳つ】
いか‐で【如何で・争で】
〔副〕
(イカニテの転)
①(願望)何とかして。竹取物語「―このかぐや姫を得てしがな」
②(疑問)どのようにして。どういうわけで。源氏物語帚木「―、はた、かかりけむ」
③(反語)どうして。竹取物語「―さることなくてはおはしまさむ」
⇒いかで‐か【如何でか・争でか】
いか‐てい【如何体】
どのような様子。いかよう。幸若舞曲、烏帽子折「たとへ―の物なりとも」
いかで‐か【如何でか・争でか】
〔副〕
①(疑問)どうして。竹取物語「家に入り給ひぬるを―聞きけむ」
②(反語)どうして(…することがあろうか)。枕草子104「淑景舎は見たてまつりたりやと問はせ給へば、まだ―」
③(願望)何とかして。拾遺和歌集恋「―と思ふ心のある時はおぼめくさへぞうれしかりける」
⇒いか‐で【如何で・争で】
いかと‐いかと【厳と厳と】
〔副〕
広々と。一説に「如何と如何と」で、「どのようだろうか」の意。万葉集8「―あるわが宿に百枝ももえさし生ふる橘」
いが‐とうめ【伊賀専女】‥タウメ
①狐の異称。神に祭った狐の称。
②人をたばかる媒酌人を、狐にたとえていう語。源氏物語東屋「今更に―にやとつつましくてなむ」
いか‐どっくり【烏賊徳利】
イカの胴に型を入れて、とっくりの形に乾したもの。燗かんをした酒を入れ、イカの味と香りを酒に移す。
いか‐な【如何な】
[一]〔連体〕
どのような。どんな。中華若木詩抄「此の大雪には―園林も一様に白くなるべきぞ」
[二]〔副〕
(否定・反語の語にかかる)どうしても。何としても。いっかな。浮世草子、日本新永代蔵「鋳崩して売りはらふに、―此の銅を買ふ人なし」
⇒いかな‐いかな【如何な如何な】
⇒いかな‐こと【如何な事】
いかな‐いかな【如何な如何な】
「いかな」を強めていう語。決して。どうしてどうして。何の何の。狂言、悪太郎「誰殿がお止めやつても、―止る事では御座らぬ」
⇒いか‐な【如何な】
いかな‐ご【玉筋魚】
イカナゴ科の海産の硬骨魚。体は細長く槍形、全長約25センチメートル。背部は青褐色、下腹部は銀白色。春、小さいのを捕って煮干・佃煮つくだにとする。俗にカマスゴという。夏には砂の中に潜って休眠。北日本に多く、九州まで分布。小女子こうなご。〈[季]春〉
いかなご
⇒いかなご‐じょうゆ【玉筋魚醤油】
いかなご‐じょうゆ【玉筋魚醤油】‥ジヤウ‥
イカナゴを塩漬にし、十分に熟成させた後、その汁を漉して作る調味料。魚醤油の一種。讃岐の名産。
⇒いかな‐ご【玉筋魚】
いかな‐こと【如何な事】
①意外な事。とんでもない事。狂言、貰聟「これは―、ここにも戻らぬと申すか」
②どうしても。いかないかな。浄瑠璃、国性爺合戦「さもないうちは―ならぬならぬとねめ付くる」
⇒いか‐な【如何な】
いかな・り【如何なり】
〔自ラ変〕
(イカニアリの約)どうである。「心中―・りや」
いかなる【如何なる】
〔連体〕
(イカナリの連体形から)どのような。どういう。「―運命が待ち構えているか」「―勇士といえども」「―時もあわてない」
いか‐に【如何に】
[一]〔副〕
①状態を疑い問うのに使う。どのように。どう。源氏物語須磨「世の有様もなほ―なり果つべきにか」。「その運命や―」
②原因を疑い問うのに使う。どうして。なぜ。玉葉集雑「ほととぎすこぞ見し君もなき宿に―鳴くらんけふの初声」
③限度の定めがたいさま。
㋐程度のはなはだしいさまをいう。どんなにか。さぞかし。枕草子61「とどろきの滝は、―かしがましく恐ろしからん」。「―寂しかったか」
㋑(多くはあとに仮定の言い方を伴って)極端な場合を想定してもそうはいかない意。どれほど。どんなに。狂言、梟山伏「―そなたが茶がすきでも、極を二服とはえ飲むまいぞ」。狂言、盗人連歌「―ねんごろの中ぢやと申して、いひにくい談合のござる」。「―つらくとも我慢する」
[二]〔感〕
呼び掛けに使う。どうだ。なんと。万葉集7「波高し―かぢとり」。平家物語11「―宗高、あの扇の真中射て」。謡曲、羽衣「―申し候」
⇒いかに‐いわん‐や【如何に言はんや】
⇒いかに‐か【如何にか】
⇒いかに‐して【如何にして】
⇒いかに‐して‐も【如何にしても】
⇒いかに‐せん【如何にせん】
⇒いかに‐ぞや【如何にぞや】
⇒いかに‐も【如何にも】
⇒いかに‐も‐して【如何にもして】
⇒いかに‐や‐いかに【如何にや如何に】
⇒如何に申し候
いかに‐いわん‐や【如何に言はんや】‥イハン‥
まして。今昔物語集30「人の妻・娘、―宮仕へ人は」
⇒いか‐に【如何に】
いかに‐か【如何にか】
①(疑問)どのようにして。万葉集5「家に行きて―吾あがせむ」
②(反語)どうして(…しようか)。万葉集5「うちなびく春の柳とわが宿の梅の花とを―分かむ」
⇒いか‐に【如何に】
いかに‐して【如何にして】
①(疑問)どのようにして。古今和歌集秋「白露の色はひとつを―秋の木の葉をちぢにそむらん」
②(願望)どうにかして。拾遺和歌集恋「―しばし忘れむ」
⇒いか‐に【如何に】
いかに‐して‐も【如何にしても】
①(願望)どうにかして。狭衣物語1「―死ぬるわざもがな」
②(打消の強調)なんとしても。絶対に。日葡辞書「イカニシテモナラヌ」
⇒いか‐に【如何に】
いかに‐せん【如何にせん】
①どうしよう。万葉集7「潮満たば―とかわたつみの神が手渡る海人娘子あまおとめども」
②どうしようもない。万葉集4「目には見て手には取らえぬ月の内の楓かつらのごとき妹を―」
⇒いか‐に【如何に】
いかに‐ぞや【如何にぞや】
①(様子を問う)どんなぐあいか。源氏物語蛍「―、宮は夜や更かし給ひし」
②(理由を問う)どういうわけか。なぜか。枕草子143「いひいでられぬは―」
③(不審を感じたり、価値を認めなかったりする場合に用いる)どうだろうか。どうかと思う。源氏物語花宴「ことごとしうもてなされんも、―、まだ人の有様よく見定めぬ程は、わづらはしかるべし」。無名抄「あまりこけ過ぎて、―聞え侍れ」
⇒いか‐に【如何に】
いかに‐も【如何にも】
〔副〕
①どのようにも。土佐日記「悪しくもあれ、―あれ」
②どうにかして。なんとか。和泉式部日記「―ありて御覧ぜさせまほしうこそ」
③どんなことがあっても。けっして。蜻蛉日記上「をのが上をば、――、なしり給ひそ」
④まさにそのとおりのさまで。まことに。狂言、松脂「この松脂を取り入れて、―ねばくあやかれとて」。「―あわれな姿」「―苦しそうだ」「―若者らしいさわやかさ」
⑤(相手の言うことを肯定して)まったくそのとおりだ。たしかに。狂言、縄綯なわない「汝は頼うだ者の手跡を見覚えているであらう。―、見覚えてをりまする」
⑥(「―なる」の形で)どのようにでもなる。転じて、死ぬ。平家物語7「此上はただ一所で―なり給へ」
⇒いか‐に【如何に】

広辞苑 ページ 915。