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げ‐す【下司】(官職)🔗⭐🔉
げ‐す【下司】
⇒げし
げ‐す【下種・下衆・下司】🔗⭐🔉
げ‐す【下種・下衆・下司】
①身分の低い者。使用人。源氏物語玉鬘「筑紫の国に二十年ばかり経にける―の身を」↔上種じょうず。
②心のいやしいこと。また、その者。「―な根性」
⇒下種と鷹とに餌を飼え
⇒下種のあと知恵
⇒下種の一寸、のろまの三寸
⇒下種の勘繰り
⇒下種の逆恨み
⇒下種の謗り食い
⇒下種の知恵は後から
⇒下種は槌で使え
⇒下種も三食、上臈も三食
げ・す【解す】🔗⭐🔉
げ・す【解す】
[一]〔他サ変〕
①解状げじょうをたてまつる。
②毒などを除く。消す。
③束縛から解き放す。
④職をやめさせる。
⑤理解する。会得えとくする。
[二]〔他四〕
理解する。納得する。浮世床初「そのやうに事を―・さねへぢやあ」。「本意を―・しかねる」「―・しがたい話」→解げせる
げす🔗⭐🔉
げす
〔助動〕
(江戸語)「ございます」に当たる語。「…でげす」は「…です」に当たる。滑稽本、妙竹林話七偏人「大人御在庵かな。石町の変物でげす」
げ‐すい【下水】🔗⭐🔉
げ‐すい【下水】
よごれた雨水または家庭や工場などから流れる使用済みのよごれた水。また、その汚水を流す溝。↔上水。
⇒げすい‐いた【下水板】
⇒げすい‐かん【下水管】
⇒げすい‐かんきょ【下水管渠】
⇒げすい‐しょり【下水処理】
⇒げすい‐どう【下水道】
げすい‐いた【下水板】🔗⭐🔉
げすい‐いた【下水板】
①硯箱の底に敷く板。硯水板。
②五右衛門風呂で底に入れる板。
③どぶ板。
⇒げ‐すい【下水】
げすい‐かん【下水管】‥クワン🔗⭐🔉
げすい‐かん【下水管】‥クワン
下水を流すために地下に敷設した管。
⇒げ‐すい【下水】
げすい‐かんきょ【下水管渠】‥クワン‥🔗⭐🔉
げすい‐かんきょ【下水管渠】‥クワン‥
下水管や下水路のこと。
⇒げ‐すい【下水】
げすい‐しょり【下水処理】🔗⭐🔉
げすい‐しょり【下水処理】
下水を浄化する操作。散水濾床法・活性汚泥法などがある。
⇒げ‐すい【下水】
げすい‐どう【下水道】‥ダウ🔗⭐🔉
げすい‐どう【下水道】‥ダウ
下水や雨水を流す排水路、またはそれら全体の処理施設。
⇒げ‐すい【下水】
げす‐おとこ【下種男】‥ヲトコ🔗⭐🔉
げす‐おとこ【下種男】‥ヲトコ
身分の低い男。下男。枕草子25「宵よりさむがりわななきをりける―」
げす‐おんな【下種女】‥ヲンナ🔗⭐🔉
げす‐おんな【下種女】‥ヲンナ
身分の低い女。下女。源氏物語玉鬘「古き―二人ばかりぞある」
げす‐がめ【下種瓶】🔗⭐🔉
げす‐がめ【下種瓶】
厠かわやに埋めて、大小便をためるかめ。
げす‐げす・し【下種下種し】🔗⭐🔉
げす‐げす・し【下種下種し】
〔形シク〕
甚だげすな感じがする。ひどくいやしい。源氏物語蜻蛉「―・しく、あへなくてせられぬる事かな」
げす‐こんじょう【下種根性】‥ジヤウ🔗⭐🔉
げす‐こんじょう【下種根性】‥ジヤウ
非常にいやしい根性。
げす・し【下種し】🔗⭐🔉
げす・し【下種し】
〔形シク〕
身分または品性がいやしく感じられる。げすである。いやしい。賀茂保憲女集「―・しき身と定めける」
げす‐ぢか【下種近】🔗⭐🔉
げす‐ぢか【下種近】
下種の中に入りこんだ感じがするさま。蜻蛉日記上「―なる心地して」
ゲスト【guest】🔗⭐🔉
ゲスト【guest】
①客。賓客。
②ゲスト‐メンバーの略。正規の成員でなく、臨時に出席する人。客員。↔レギュラー。
⇒ゲスト‐ハウス【guest house】
げす‐とくにん【下種徳人】🔗⭐🔉
げす‐とくにん【下種徳人】
素姓すじょうのいやしい資産家。宇治拾遺物語8「いみじき―ありけり」
○下種と鷹とに餌を飼えげすとたかとにえをかえ
下賤の者には心付、鷹には餌えさを与えて手なずけなければ思うようにならない。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種と鷹とに餌を飼えげすとたかとにえをかえ🔗⭐🔉
○下種と鷹とに餌を飼えげすとたかとにえをかえ
下賤の者には心付、鷹には餌えさを与えて手なずけなければ思うようにならない。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
ケストナー【Erich Kästner】
ドイツの詩人・作家。社会性の強い詩や「エミールと探偵たち」などの児童文学によって著名。小説「ファビアン」など。(1899〜1974)
ゲスト‐ハウス【guest house】
大学などで訪問者を泊める施設。
⇒ゲスト【guest】
け‐ずね【毛脛・毛臑】
毛の多く生えたすね。
ゲスト‐ハウス【guest house】🔗⭐🔉
ゲスト‐ハウス【guest house】
大学などで訪問者を泊める施設。
⇒ゲスト【guest】
○下種のあと知恵げすのあとぢえ🔗⭐🔉
○下種のあと知恵げすのあとぢえ
愚かな者は、事後になってようやく名案が出るという意。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種の一寸、のろまの三寸げすのいっすんのろまのさんずん🔗⭐🔉
○下種の一寸、のろまの三寸げすのいっすんのろまのさんずん
戸障子を閉めるにも、下種は1寸を残し、のろまは3寸を残す。共に品性が劣り注意が行き届かないのにいう。
▷さらに「馬鹿の開けっ放し」を添えてもいう。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種の勘繰りげすのかんぐり🔗⭐🔉
○下種の勘繰りげすのかんぐり
品性の卑しい者は不必要に気をまわして見当違いの邪推をするものだ。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種の逆恨みげすのさかうらみ🔗⭐🔉
○下種の逆恨みげすのさかうらみ
心の卑しい者は自ら省みることなく、かえって注意・訓戒してくれた者を恨む意。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種の謗り食いげすのそしりぐい🔗⭐🔉
○下種の謗り食いげすのそしりぐい
品性の卑しい者はまずいとそしりながらも、多く食うという意。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種の知恵は後からげすのちえはあとから🔗⭐🔉
○下種の知恵は後からげすのちえはあとから
(→)「下種のあと知恵」に同じ。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種は槌で使えげすはつちでつかえ🔗⭐🔉
○下種は槌で使えげすはつちでつかえ
下賤の者は、道理を説くよりも槌で打つようにして使え、という意。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
げす‐ばら【下種腹】
①素姓すじょうのいやしい母から生まれたこと。また、その子。
②根性がいやしいこと。
げす‐ば・る【下種張る】
〔自五〕
いやしい根性を出す。下品な態度をする。歌舞伎、与話情浮名横櫛「おとみを俺が女房にするか、又は手切れと―・るか」
げす‐ぼうこう【下種奉公】
下種のする、いやしい仕事をして奉公すること。また、その人。
げす‐ほうし【下種法師】‥ホフ‥
身分の低い僧。今昔物語集20「京に外術と云ふ事を好みて役とする―ありけり」
げす‐ばら【下種腹】🔗⭐🔉
げす‐ばら【下種腹】
①素姓すじょうのいやしい母から生まれたこと。また、その子。
②根性がいやしいこと。
げす‐ば・る【下種張る】🔗⭐🔉
げす‐ば・る【下種張る】
〔自五〕
いやしい根性を出す。下品な態度をする。歌舞伎、与話情浮名横櫛「おとみを俺が女房にするか、又は手切れと―・るか」
げす‐ぼうこう【下種奉公】🔗⭐🔉
げす‐ぼうこう【下種奉公】
下種のする、いやしい仕事をして奉公すること。また、その人。
げす‐ほうし【下種法師】‥ホフ‥🔗⭐🔉
げす‐ほうし【下種法師】‥ホフ‥
身分の低い僧。今昔物語集20「京に外術と云ふ事を好みて役とする―ありけり」
○下種も三食、上臈も三食げすもさんじきじょうろうもさんじき
事によっては、人に上下貴賤の区別のないこと。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
○下種も三食、上臈も三食げすもさんじきじょうろうもさんじき🔗⭐🔉
○下種も三食、上臈も三食げすもさんじきじょうろうもさんじき
事によっては、人に上下貴賤の区別のないこと。
⇒げ‐す【下種・下衆・下司】
けすらいケスラヒ
よそおった様子。無名抄「いみじう歌の品も出で来、ふるまへる―ともなるなり」
けすら・うケスラフ
〔自四〕
きれいにつくろう。よそおう。きどる。新拾遺和歌集雑「泊り―・ひ寄する舟人」
けずり【削り・梳り】ケヅリ
(動詞「けずる」の連用形から)
⇒けずり‐かけ【削り掛け】
⇒けずりかけ‐の‐じんじ【削り掛けの神事】
⇒けずり‐ぎ【削り木】
⇒けずり‐ぎわ【削り際】
⇒けずり‐ぐし【梳り櫛】
⇒けずり‐くず【削り屑】
⇒けずり‐ともだち【削り友達】
⇒けずり‐はず【削り筈】
⇒けずり‐ばな【削り花】
⇒けずり‐ひ【削り氷】
⇒けずり‐ぶし【削り節】
⇒けずり‐ぼうふう【削り防風】
⇒けずり‐まわし【削り回し】
⇒けずり‐もち【削り餅】
⇒けずり‐もの【削り物】
けずり‐かけ【削り掛け】ケヅリ‥
正月15日の小正月に神仏などに供える飾り棒。楊やなぎ・ニワトコなどの枝を薄く削そいで渦状に残しておく。幣ぬさの古い形といわれる。アイヌにも同様のものがある。削り花。穂垂ほたれ。掻垂かいだれ。〈[季]新年〉
削り掛け
削り掛け
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
⇒けずり【削り・梳り】
けずりかけ‐の‐じんじ【削り掛けの神事】ケヅリ‥
京都の八坂神社で大晦日おおみそかの夜中に行う神事。子ねの刻に暗中で参詣人同士が悪口を言い合い、丑うしの刻に削り掛けの神木6本を一時に焼き、その煙のなびく方向で豊凶を占う。今、おけら祭。世間胸算用4「―とて諸人詣でける」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ぎ【削り木】ケヅリ‥
①木を削って鞭のように造ったもの。神事に用いた。
②削り花。蜻蛉日記中「かみや紙に書かせて竪文にて―につけたり」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ぎわ【削り際】ケヅリギハ
犬追物いぬおうものの馬場の囲い。
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ぐし【梳り櫛】ケヅリ‥
髪をくしけずること。また、その櫛。枕草子9「つとめて御―御手水などまゐりて」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐くず【削り屑】ケヅリクヅ
木などを削ってできるくず。
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ともだち【削り友達】ケヅリ‥
(大工仲間で飲酒を「削る」といい、身代を削りへらす友達の意)酒飲み友達。東海道中膝栗毛発端「近所の―が打寄つて」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐と・る【削り取る】ケヅリ‥
〔他五〕
削って取る。削った部分を除く場合にも、自分のものとする場合にもいう。
けずり‐はず【削り筈】ケヅリ‥
竹の節ふしで作った矢筈。ふしはず。
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ばな【削り花】ケヅリ‥
丸木を削ってつくった造花。多くは12月の御仏名おぶつみょうに用いた。古今伝授で三木さんぼくの一つとされている。後世「削り掛け」という。削り木。古今和歌集物名「めどに―させりけるをよませ給ひける」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ひ【削り氷】ケヅリ‥
氷を削り、雪状にしたもの。〈[季]夏〉。枕草子42「―に甘づら入れて、新しき金鋺かなまりに入れたる」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ぶし【削り節】ケヅリ‥
かつお節などを削ったもの。
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐ぼうふう【削り防風】ケヅリバウ‥
ハマボウフウの葉を細く裂いたもの。さしみのつまなどに用いる。
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐まわし【削り回し】ケヅリマハシ
(頭髪を剃り回した者の意)坊主・僧の蔑称。浄瑠璃、聖徳太子絵伝記「芹摘みをかくし置いたる―はおのれよな」
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐もち【削り餅】ケヅリ‥
欠餅かきもちのこと。(物類称呼)
⇒けずり【削り・梳り】
けずり‐もの【削り物】ケヅリ‥
①魚肉などを乾し固め、削って食べるもの。〈運歩色葉集〉
②木を削って作った花・鳥などの飾り物。〈日葡辞書〉
⇒けずり【削り・梳り】
けず・る【削る・梳る】ケヅル
〔他五〕
①少しずつそいで取る。薄くそぎとる。枕草子244「つやつやと、まろに美しげに―・りたる木の」。平家物語10「大きなる松の木を―・つて、中将名籍を書きつけらる」。「鉛筆を―・る」
②のぞく。削除する。抹殺する。源氏物語須磨「遂に御簡みふだ―・られ官つかさもとられて」。「名簿から名を―・る」
③奪う。取り上げる。三代実録7「官を解き爵を―・る」
④《梳》くしで髪の筋をなめらかにする。くしけずる。万葉集18「朝寝髪かきも―・らず」。日葡辞書「カミヲケヅル」
⑤剃そる。浮世草子、好色産毛「月代さかやき―・りまはし」
⑥少しずつへらす。削減する。「身代を―・る」「予算を―・る」
⑦無視する。けなす。浄瑠璃、傾城反魂香「夫は仏法―・るともそつと隠して回向しや」
⑧(大工の隠語)酒を飲む。誹風柳多留55「甚五郎左がきいて―・るなり」
げ‐せつ【下拙】
①いやしいこと。下品。
②自分の謙称。わたくし。拙者。洒落本、辰巳之園「イヤ―も初の出府ゆへ方角もぞんぜず」
げ‐せつ【下説】
しもじもの者の風説。下世話。日葡辞書「ゲセッ」
け‐せった【毛雪踏・毛雪駄】
熊などの毛皮を表に張った雪踏。防寒用。江戸時代に流行。
ケ‐セラ‐セラ【que sera, sera】
(1956年のアメリカ映画「知りすぎていた男」の主題歌から)「なるようになる」の意。
げ・せる【解せる】
〔他下一〕
理解することができる。東海道中膝栗毛2「なるほど―・せた、―・せた」。「とんと―・せない」
ゲゼルシャフト【Gesellschaft ドイツ】
〔社〕テンニースが設定した、ゲマインシャフトと対をなす共同生活の類型。利益社会とも訳す。成員が各自の利益的関心に基づいてその人格の一部分をもって結合する社会。成員間の関係は表面的には親密に見えても、本質的には疎遠である。大都市・会社・国家など。
げ‐せわ【下世話】
世間でよく口にする言葉や話。また、世間のうわさ。歌舞伎、暫「仕事は大勢、食ひ物は小勢に限ると―のたとへ」
け‐せん【花扇】
⇒はなおうぎ
げ‐せん【下船】
船からおりること。↔上船↔乗船
げ‐せん【下賤】
品性がいやしいこと。身分の低いこと。「―の身」
げ‐せん【牙籤】
(ガセンとも)象牙製の小札。書名を記し、書物の帙ちつの外に下げて目印とするもの。→箋せん3
けせんぬま【気仙沼】
宮城県北東部の市。同名の湾に臨む漁港は遠洋漁業の基地。景勝に富む。人口6万6千。
げそ
(ゲソク(下足)の略)鮨屋などで、イカの足のこと。
け‐そう【化粧・仮粧】‥サウ
⇒けしょう。竹取物語「御身の―いといたくして」
け‐そう【仮相】‥サウ
〔仏〕仮有けうの姿。かりのすがた。
け‐そう【見証】
(ケンショウの直音化ケンソウのンを表記しない形)
⇒けんぞ。
⇒けそう‐の‐ひと【見証の人】
け‐そう【顕証】
(ケンショウの直音化ケンソウのンを表記しない形)あらわなこと。きわだったこと。いちじるしいこと。けんしょう。けしょう。枕草子184「髪の筋などもなかなか昼よりも―に見えて」
け‐そう【懸想】‥サウ
(ケンソウのンを表記しない形)異性におもいをかけること。恋い慕うこと。求愛すること。けしょう。源氏物語若紫「まことの―もをかしかりぬべきに」。「人妻に―する」
⇒けそう‐だ・つ【懸想立つ】
⇒けそう‐ば・む【懸想ばむ】
⇒けそう‐びと【懸想人】
⇒けそう・ぶ【懸想ぶ】
⇒けそう‐ぶみ【懸想文】
⇒けそうぶみ‐うり【懸想文売】
げ‐そう【下僧】
下級の僧侶。修行を積んでいない僧。今昔物語集14「共の―の、賤しの水干の袴を取りて着て」
げ‐そう【外相】‥サウ
〔仏〕言語・動作など、外面にあらわれたすがた。転じて、うわべ。無名抄「―はいみじう清廉なるやうにて」
けぞう‐かい【華蔵界】‥ザウ‥
〔仏〕蓮華蔵世界の略。華蔵世界。
けそう‐だ・つ【懸想立つ】‥サウ‥
〔自四〕
恋慕の思いが、表にあらわれる。源氏物語橋姫「御文奉り給ふ。―・ちてもあらず」
⇒け‐そう【懸想】
けそう‐の‐ひと【見証の人】
傍で見ている人。第三者。源氏物語夢浮橋「―なむ、いかなることにかと心得がたく侍るを」
⇒け‐そう【見証】
けそう‐ば・む【懸想ばむ】‥サウ‥
〔自四〕
恋い慕っているようにふるまう。源氏物語夕霧「―・み、なまめかむも、まばゆし」
⇒け‐そう【懸想】
けそう‐びと【懸想人】‥サウ‥
懸想する人。恋人。落窪物語2「不覚ふこうなりける御―かな」
⇒け‐そう【懸想】
けそう・ぶ【懸想ぶ】‥サウ‥
〔自上二〕
恋慕の心がほのめく。懸想めく。源氏物語夕霧「初めより―・びても聞え給はざりしに」
⇒け‐そう【懸想】
けそう‐ぶみ【懸想文】‥サウ‥
①恋文。艶書。能因本枕草子すさまじきもの「―はいかがせむ」
②江戸時代、正月に懸想文売りの売り歩いたお札。もと花の枝につけた艶書であったが、のち細い畳紙たとうがみの中に洗米2〜3粒を入れ、男女の良縁を得る縁起としたもの。
⇒け‐そう【懸想】
けそうぶみ‐うり【懸想文売】‥サウ‥
江戸時代、京都で正月元日から15日まで、祇園の犬神人いぬじにんが赤い着物に赤い袴はかまをつけ、烏帽子をかぶり、白い布で覆面して懸想文を売り歩いたこと。また、その人。
懸想文売
⇒け‐そう【懸想】
け‐そく【華足・花足】
①華形の装飾のある、机・台などの脚。
②華足1をつけた器物の略称。例えば華足皿・華足盤など。源氏物語葵「―いと清らにして」
③〔仏〕
㋐餅・菓子など仏の供物を盛る器。華飾。華束。供笥。
㋑仏に供える餅・菓子などの称。また、死者の香典返しに「花束」と書くのも供物の意。
華足
撮影:関戸 勇
げ‐そく【下足】
集会場などでぬいだはきもの。
⇒げそく‐ばん【下足番】
⇒げそく‐ふだ【下足札】
⇒げそく‐りょう【下足料】
けぞく‐けちえん【化俗結縁】
世間の人々を教化して仏縁を結ばせること。太平記16「―の方便を下に秘せる者なるべし」
げそく‐ばん【下足番】
下足の番をすること。また、その番人。
⇒げ‐そく【下足】
げそく‐ふだ【下足札】
土足で入れない場所で、脱いだはきものを預かったあかしとして渡す札。
⇒げ‐そく【下足】
げそく‐りょう【下足料】‥レウ
下足を預かる代金。
⇒げ‐そく【下足】
けそ‐けそ
恥じずに平然たるさま。滑稽本、旧観帖「大はだぬぎで団扇のふ遣つて―として居られたアから」
け‐ぞめ【毛染め】
毛を染めること。また、その薬品。
けそり
(→)「げそり」に同じ。
け‐ぞり【毛剃】
床屋の下剃りなどをする日手間取りの職人。けずり。虫目鏡「ひやひやと嚊見る―見る剃人そりて」
げそり
急に減少するさま。また、急に痩せ、やつれるさま。げっそり。
けぞり‐くえもん【毛剃九右衛門】‥ヱ‥
浄瑠璃「博多小女郎波枕」中の人物。海賊の頭領。小町屋惣七のために小女郎を購い、のち捕らえられて処刑。当時処刑された長崎の密貿易者を題材とする。
け‐そん【家損】
家の名折れ。家名の恥。源氏物語常夏「人のためおのづから―なるわざに侍りけれ」
ケソン【開城】
(Kaesŏng)朝鮮民主主義人民共和国南西部の直轄市。高麗朝の首都で、当時創建の古建築が多い。近年、工業団地が造成される。人口33万4千(1993)。
ケソン‐シティー【Quezon City】
フィリピン共和国の前首都。ケソン(1878〜1944)は同国初代大統領の名。1975年、新首都メトロマニラ(Metro Manila)の一部となった。人口217万4千(2000)。
けた【桁】
①柱の上に渡して垂木たるきを受ける材。橋では橋脚の上に、橋の方向に横たえた受材。↔はり(梁)。
②そろばんの珠を貫く縦棒。
③数の位。位どり。転じて、規模。
⇒桁が違う
⇒桁がはずれる
け‐た【化他】
①〔仏〕他人を教化すること。自らの修行と共に大乗仏教の二目的の一つ。
②門付け。「―に歩く」
けだ【方・角】
①四角な形。方形。三教指帰「―なる底に円まどかなる蓋ふたを覆うて」
②品行方正であること。律儀であること。滑稽本、戯言浮世瓢箪「独り正しき者は危く至つて―なる時は礙さわるとかや」
げ‐た【下駄】
①2枚の歯のある台木に三つの穴をあけ、鼻緒をすげたはきもの。歯には差歯さしばと一木作りの連歯れんしとあり、また一本歯や三枚歯のものもある。〈日葡辞書〉
②(印刷用語)(→)伏字ふせじ2に同じ。
⇒下駄と焼味噌
⇒下駄も仏も同じ木のきれ
⇒下駄を預ける
⇒下駄をはかせる
⇒下駄をはく
けた‐あみ【桁網】
底引網の一種。木・鉄などで枠を作り、これに袋網をつけ1本の引き綱で曳く漁具。枠の下部には鉄製の爪を多数装着し、海底を引っ掻くようにしてカニ・エビ・カレイ類を捕獲する。
け‐たい【仮諦】
〔仏〕一切存在は因縁和合して現象しているという真理。天台宗で説く三諦の一つ。
け‐たい【卦体】
①易えきの卦に現れた算木さんぎの様子。占いの結果。狂言、居杭「先づ今日は、きやつの―が、ちやうどこれに当つて居りまする」
②転じて、縁起。
③(普通「―な」の形で)
㋐いまいましい。いやな感じである。根無草「あた―な、いまいましい」
㋑(「希代きたい」の変化した語ともいう)不思議である。奇妙である。歌舞伎、韓人漢文手管始「―な。とつと手が見えぬわい」
⇒けたい‐くそ【卦体糞】
⇒卦体が悪い
け‐たい【懈怠】
(ケダイ・ゲタイとも)
①仏教で、悪を断ち善を修めるのに全力を注いでいないこと。精進しょうじんに対していう。
②なまけ、おこたること。怠慢。源氏物語東屋「今朝もいと―して参らせ給へるを」
げ‐だい【外題】
①書物の表紙に記してある書名。↔内題。
②一般に、書物の標題。題目。題号。伊勢物語大輔集「その人なくてのちわざの経の―」
③浄瑠璃・歌舞伎の題名。主に上方で用いた。芸題。名題。
④申文もうしぶみ・解状げじょうなどの端または奥に書きつけて、その書状に対する裁断・指令または認証のしるしとするもの。
⇒げだい‐あんど【外題安堵】
⇒げだい‐がくもん【外題学問】
⇒げだい‐かざり【外題飾り】
⇒げだい‐かんばん【外題看板】
⇒げだい‐こくせん【外題国宣】
げだい‐あんど【外題安堵】
所領の譲ゆずり状の端または奥の余白に、鎌倉幕府の執権・連署が署判し、譲与を承認した旨を記した文書。
⇒げ‐だい【外題】
げだい‐がくもん【外題学問】
種々の書名には通じているが、その内容をよく知らない、うわべだけの学問。本屋学問。元禄大平記「此外―には宇都宮由的、松下見林」
⇒げ‐だい【外題】
げだい‐かざり【外題飾り】
軸飾じくかざりの一種で、巻どめの外題を見せる方式。
⇒げ‐だい【外題】




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