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うつ【全】🔗🔉

うつ】 〔接頭〕 「全部」「まるまる」の意を表す。神代紀「―剥ぎ」

すべ‐て【総て・全て・凡て・渾て】🔗🔉

すべ‐て総て・全て・凡て・渾て】 (ス(総)ブの連用形に助詞テの付いたもの) [一]〔名・副〕 ことごとく。みな。全部。源氏物語橋姫「綿・絹・袈裟・衣など、―ひと領くだりのほどづつ」。「住民の―が望む」「方策は―尽きた」 [二]〔副〕 ①一般的に。総じて。源氏物語若菜下「―何事につけても、もどかしくたどたどしきことまじらず」 ②(下に打消の語を伴って)全く。少しも。源氏物語若菜上「―今は恨めしきふしもなし」 ⇒総ての道はローマに通ず ○総ての道はローマに通ずすべてのみちはローマにつうず (ラ=フォンテーヌ「寓話集」の言葉。ローマ帝国の全盛期、世界中のすべての道が、ローマに通じていたということから)物事が中心に向かって集まること、また、やり方は違っていても、目的は同じであること、また、物事が一つの真理から発していることのたとえ。 ⇒すべ‐て【総て・全て・凡て・渾て】

ぜん【全】🔗🔉

ぜん】 ①欠けたところがないこと。 ②ある物事のすべて。みな。まるまる。「―日程を消化する」

ぜん‐いき【全域】‥ヰキ🔗🔉

ぜん‐いき全域‥ヰキ ある地域または分野の、全体。

ぜん‐いつ【全一】🔗🔉

ぜん‐いつ全一】 完全に統一していること。一体であるさま。

ぜん‐いん【全員】‥ヰン🔗🔉

ぜん‐いん全員‥ヰン ある集団を作っているすべての人。総員。「―集合」

ぜん‐いん【全院】‥ヰン🔗🔉

ぜん‐いん全院‥ヰン その院の全体。

ぜん‐えん【全円】‥ヱン🔗🔉

ぜん‐えん全円‥ヱン ①円の全体。 ②いびつでない完全な円形。

ぜん‐えん【全縁】🔗🔉

ぜん‐えん全縁】 〔生〕葉の周辺が滑らかで鋸歯や切込みのないこと。柿の葉など。全辺。

ぜん‐おう【全欧】🔗🔉

ぜん‐おう全欧】 ヨーロッパ全体。

ぜん‐おん【全音】🔗🔉

ぜん‐おん全音】 〔音〕(whole tone)二つの半音を含む音のへだたり。長2度に相当する。↔半音。 ⇒ぜんおん‐おんかい【全音音階】

ぜんおん‐おんかい【全音音階】🔗🔉

ぜんおん‐おんかい全音音階】 全音だけから成る音階。すなわち1オクターブを六つの全音に等分した音階。ドビュッシーが多用。 ⇒ぜん‐おん【全音】

ぜん‐おんかい【全音階】🔗🔉

ぜん‐おんかい全音階】 〔音〕(diatonic scale)オクターブの中に五つの全音と二つの半音を含む音階。半音程の位置により長音階と短音階とに分ける。↔半音階

ぜん‐か【全科】‥クワ🔗🔉

ぜん‐か全科‥クワ 全学科または全教科。

ぜん‐か【全家】🔗🔉

ぜん‐か全家】 一家のこらず。一家中。

ぜん‐か【全課】‥クワ🔗🔉

ぜん‐か全課‥クワ ①全部の課。また、一つの課の全体。 ②全部の課目。

ぜん‐かい【全会】‥クワイ🔗🔉

ぜん‐かい全会‥クワイ その会全体。「―一致」

ぜん‐かい【全快】‥クワイ🔗🔉

ぜん‐かい全快‥クワイ 病気や傷が完全になおること。全治。全癒。「―祝い」

ぜん‐かい【全開】🔗🔉

ぜん‐かい全開】 全部あけること。全部ひらくこと。

ぜん‐かい【全壊・全潰】‥クワイ🔗🔉

ぜん‐かい全壊・全潰‥クワイ めちゃめちゃにこわれること。すべてこわれること。「―家屋」

ぜん‐かく【全角】🔗🔉

ぜん‐かく全角】 印刷文字・ワープロ文字の1字分の正方形の大きさ。また、その大きさの活字・込め物類。

ぜん‐がく【全学】🔗🔉

ぜん‐がく全学】 学内全部。大学全体。

ぜん‐がく【全額】🔗🔉

ぜん‐がく全額】 全部の金額。「―返済する」 ⇒ぜんがく‐じゅんび‐ほう【全額準備法】

ぜんがく‐じゅんび‐ほう【全額準備法】‥ハフ🔗🔉

ぜんがく‐じゅんび‐ほう全額準備法‥ハフ 銀行券発行の際、発行銀行にその発行高の全額に対して正貨を準備させる方法。 ⇒ぜん‐がく【全額】

ぜん‐がく‐れん【全学連】🔗🔉

ぜん‐がく‐れん全学連】 全日本学生自治会総連合の略称。各大学などの学生自治会の全国的連合機関。1948年結成、翌年プラハに本部を置く国際学生連盟に加盟。60年前後から分裂、学生運動は多様化する。

ぜんかむか‐の‐ほうそく【全か無かの法則】‥ハフ‥🔗🔉

ぜんかむか‐の‐ほうそく全か無かの法則‥ハフ‥ (all-or-none law)生体における反応で、刺激の強弱によって反応が起こるか起こらないかの2通りしかなく、刺激の強さを加減しても反応の大小は変わらないという法則。骨格筋繊維の収縮や神経の興奮などにあてはまる。悉無律しつむりつ

ぜん‐かん【全巻】‥クワン🔗🔉

ぜん‐かん全巻‥クワン ①すべての巻。 ②その巻全体。

ぜん‐かん【全館】‥クワン🔗🔉

ぜん‐かん全館‥クワン ①すべての館。 ②その館全体。

ぜんかん‐ざい【全乾材】🔗🔉

ぜんかん‐ざい全乾材】 乾燥室に入れて完全無水にした材木。

ぜん‐き【全期】🔗🔉

ぜん‐き全期】 ①すべての期間。 ②その期間全体。

ぜん‐きょう【全協】‥ケフ🔗🔉

ぜん‐きょう全協‥ケフ 日本労働組合全国協議会の略称。プロフィンテルンの日本支部として1928年に結成。37年まで活動。

ぜん‐きょうとう【全共闘】🔗🔉

ぜん‐きょうとう全共闘】 全学共闘会議の略称。1968〜69年の大学紛争に際し、諸大学に結成された新左翼系ないし無党派の学生組織。

ぜん‐きょく【全局】🔗🔉

ぜん‐きょく全局】 全体の局面。「―を見通す」

ぜん‐ぐん【全軍】🔗🔉

ぜん‐ぐん全軍】 ①軍隊の全体。 ②全部の軍隊。

ぜん‐けい【全形】🔗🔉

ぜん‐けい全形】 ①全体の形。 ②完全な形。

ぜん‐けい【全景】🔗🔉

ぜん‐けい全景】 全体の景色。「―を見渡す」

ぜん‐けん【全県】🔗🔉

ぜん‐けん全県】 ①すべての県。 ②その県全体。

ぜんけん‐いいん【全権委員】‥ヰヰン🔗🔉

ぜんけん‐いいん全権委員‥ヰヰン 全権委任状を所有し、国際会議・国際条約会議またはその他の外交交渉に派遣される国家代表。 ⇒ぜん‐けん【全権】

ぜんけん‐いにんじょう【全権委任状】‥ヰ‥ジヤウ🔗🔉

ぜんけん‐いにんじょう全権委任状‥ヰ‥ジヤウ 国際会議・国際条約会議などで特定事項に関して外交交渉を行う全面的な権限を付与する旨を記して、元首が国家代表に交付する公文書。 ⇒ぜん‐けん【全権】

ぜんけん‐いにんほう【全権委任法】‥ヰ‥ハフ🔗🔉

ぜんけん‐いにんほう全権委任法‥ヰ‥ハフ (Ermächtigungsgesetz ドイツ)1933年、ヒトラー内閣が成立させた「国民と国家の危難を除去するための法」の通称。立法権を政府に委譲するもので、ワイマール憲法は事実上死文化した。 ⇒ぜん‐けん【全権】

ぜんけん‐こうし【全権公使】🔗🔉

ぜんけん‐こうし全権公使】 国家を代表する外交使節のうち、第2階級に属する外務公務員。各国相互に派遣・接受し、本国政府の訓令により接受国との外交に携わり在住自国民の保護に当たる。特命全権公使。 ⇒ぜん‐けん【全権】

ぜんけん‐たいし【全権大使】🔗🔉

ぜんけん‐たいし全権大使】 国家を代表する外交使節のうち、第1階級に属する外務公務員。職責は全権公使に同じ。特命全権大使。 ⇒ぜん‐けん【全権】

ぜん‐こ【全戸】🔗🔉

ぜん‐こ全戸】 ①一家内の全部。一家中。 ②全部の家。

ぜん‐こう【全功】🔗🔉

ぜん‐こう全功】 完全なてがら。十分な功績。

ぜん‐こう【全校】‥カウ🔗🔉

ぜん‐こう全校‥カウ ①一学校全体。「―生徒」 ②すべての学校。「区内―」

ぜん‐こう【全高】‥カウ🔗🔉

ぜん‐こう全高‥カウ ある物の最も高い所までの高さ。

ぜん‐こう‐れん【全購連】🔗🔉

ぜん‐こう‐れん全購連】 全国購買農業協同組合連合会の略称。1948年、全国農業会の購買部を引き継いで発足。→全農2

ぜんこく‐く【全国区】🔗🔉

ぜんこく‐く全国区】 全国を1区とする選挙区。参議院議員選挙で行われていたが、1983年に比例代表制が導入された。→地方区⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐さんぎょう‐ふっこう‐ほう【全国産業復興法】‥ゲフフク‥ハフ🔗🔉

ぜんこく‐さんぎょう‐ふっこう‐ほう全国産業復興法‥ゲフフク‥ハフ (National Industrial Recovery Act)アメリカでニュー‐ディール政策の一環として1933年に制定された法律。全国復興局(NRA)を設けるなどして政府が産業を統制し、公共事業活動により景気回復を図った。ニラ(NIRA)。 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐し【全国紙】🔗🔉

ぜんこく‐し全国紙】 全国を対象として編集・発行される新聞。↔地方紙。 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐じんみん‐だいひょう‐たいかい【全国人民代表大会】‥ヘウ‥クワイ🔗🔉

ぜんこく‐じんみん‐だいひょう‐たいかい全国人民代表大会‥ヘウ‥クワイ 中国で、憲法上の最高の国家権力機関。日本の国会に相当する。全国の省・自治区・直轄市および軍隊などの代表から構成され、年1回開催。略称、全人代。 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐すいへい‐しゃ【全国水平社】🔗🔉

ぜんこく‐すいへい‐しゃ全国水平社】 水平社の正式呼称。 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐てき【全国的】🔗🔉

ぜんこく‐てき全国的】 国全体に及ぶさま。「―な猛暑」 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐のうみんくみあい【全国農民組合】‥アヒ🔗🔉

ぜんこく‐のうみんくみあい全国農民組合‥アヒ 全農1の正式名称。 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜんこく‐ろうのう‐たいしゅう‐とう【全国労農大衆党】‥ラウ‥タウ🔗🔉

ぜんこく‐ろうのう‐たいしゅう‐とう全国労農大衆党‥ラウ‥タウ 1931年、全国大衆党・労農党並びに社会民衆党の一部が合同した中間派無産政党。翌年社会民衆党と合同して社会大衆党となる。 ⇒ぜん‐こく【全国】

ぜん‐ざん【全山】🔗🔉

ぜん‐ざん全山】 ①すべての山。 ②山全体。

ぜん‐し【全市】🔗🔉

ぜん‐し全市】 ①市中全体。 ②全部の市。

ぜん‐し【全姿】🔗🔉

ぜん‐し全姿】 全体のすがた。

ぜん‐し【全紙】🔗🔉

ぜん‐し全紙】 ①和紙で、漉いたままの大きさの紙。 ②洋紙で、A判・B判などの規格判に裁断された紙。全判。 ③紙面の全体。 ④写真感光材料の大きさの一つ。45.7センチメートル×55.9センチメートル(18インチ×22インチ)の大きさのものに対する慣用名。 ⑤すべての新聞。

ぜん‐じ【全治】‥ヂ🔗🔉

ぜん‐じ全治‥ヂ ⇒ぜんち

ぜん‐しきもう【全色盲】‥マウ🔗🔉

ぜん‐しきもう全色盲‥マウ 「色覚異常」参照。

ぜん‐じどう【全自動】🔗🔉

ぜん‐じどう全自動】 起動すれば、何段階かの作業のすべてを人手をかけず機械が行うこと。「―洗濯機」

ぜん‐しゃ【全射】🔗🔉

ぜん‐しゃ全射】 〔数〕集合から集合への写像で、のどの要素も、による像になっているとき、すなわちの値域がであるとき、を全射という。

ぜん‐しゅう【全州】‥シウ🔗🔉

ぜん‐しゅう全州‥シウ ①すべての州。 ②その州全体。

ぜんしゅう【全州】‥シウ(地名)🔗🔉

ぜんしゅう全州‥シウ ⇒チョンジュ

ぜん‐しゅう【全集】‥シフ🔗🔉

ぜん‐しゅう全集‥シフ ある人のすべての著作を集めた書物。また、同種類あるいはある時代の主要な著作を多く集めた書物。「アリストテレス―」「美術―」

ぜん‐しょ【全書】🔗🔉

ぜん‐しょ全書】 ①ある学説やある人の述作をことごとく集めた書物。 ②ある方面に関する文献・著述などを網羅した書物。「六法―」「百科―」

ぜん‐しょう【全勝】🔗🔉

ぜん‐しょう全勝】 すべての試合や勝負に勝つこと。「―優勝」

ぜん‐しょう【全焼】‥セウ🔗🔉

ぜん‐しょう全焼‥セウ 火災のために家屋・家財などが残らず焼失すること。まるやけ。

ぜんしょう‐こうてい‐めいだい【全称肯定命題】🔗🔉

ぜんしょう‐こうてい‐めいだい全称肯定命題】 主語の全範囲にわたって肯定する命題。「すべてのSはPである」。全称肯定判断。 ⇒ぜん‐しょう【全称】

ぜんしょう‐ひてい‐めいだい【全称否定命題】🔗🔉

ぜんしょう‐ひてい‐めいだい全称否定命題】 主語の全範囲にわたって述語との関係を否定する命題。「すべてのSはPでない」。全称否定判断。 ⇒ぜん‐しょう【全称】

ぜんしょう‐めいだい【全称命題】🔗🔉

ぜんしょう‐めいだい全称命題】 主語の全範囲について何かを述べる命題。全称肯定命題・全称否定命題の2種がある。全称判断。→単称命題→特称命題 ⇒ぜん‐しょう【全称】

ぜん‐じん【全人】🔗🔉

ぜん‐じん全人】 知・情・意の完全に調和した円満な人格者。 ⇒ぜんじん‐きょういく【全人教育】

ぜんしん‐きょう【全真教】‥ケウ🔗🔉

ぜんしん‐きょう全真教‥ケウ 中国金代に興った庶民道教。開祖は王重陽(王喆おうてつ)。道教の福禄寿思想に儒教の五倫五常、仏教の戒律などをとりいれ、三教を調和した新道教で、元代には中国南部にも広まった。

ぜんじん‐きょういく【全人教育】‥ケウ‥🔗🔉

ぜんじん‐きょういく全人教育‥ケウ‥ 知識・技術に偏することなく、人間性を全面的・調和的に発達させることを目的とする教育。 ⇒ぜん‐じん【全人】

ぜんしんせい‐エリテマトーデス【全身性エリテマトーデス】🔗🔉

ぜんしんせい‐エリテマトーデス全身性エリテマトーデス】 (systemic lupus erythematosus)「エリテマトーデス」参照。 ⇒ぜん‐しん【全身】

ぜんしんせい‐こうかしょう【全身性硬化症】‥カウクワシヤウ🔗🔉

ぜんしんせい‐こうかしょう全身性硬化症‥カウクワシヤウ 「強皮症」参照。 ⇒ぜん‐しん【全身】

ぜんしん‐ぜんれい【全身全霊】🔗🔉

ぜんしん‐ぜんれい全身全霊】 身も心も全部。「―をささげる」 ⇒ぜん‐しん【全身】

ぜんしん‐ますい【全身麻酔】🔗🔉

ぜんしん‐ますい全身麻酔】 中枢神経系を麻痺させることによって、全身的に意識・感覚・自発運動を消失させる麻酔法。↔局所麻酔 ⇒ぜん‐しん【全身】

ぜん‐ち【全治】🔗🔉

ぜん‐ち全治】 病気やけががすっかりなおること。全癒。全快。「―2週間のけが」

チョンジュ【全州】🔗🔉

チョンジュ全州】 (Chŏnju)韓国南西部の都市。全羅北道の道庁所在地。李朝の始祖李成桂の本貫地(祖先の出身地)とされ、遺跡が多く、伝統産業も盛ん。人口61万6千(2003)。

また・い【全い】🔗🔉

また・い全い】 〔形〕[文]また・し(ク) ①欠けたところがない。ととのっている。まったし。万葉集15「命をし―・くしあらば」 ②安全である。無事だ。十訓抄「かだ手は折れたれども、命は―・かりけり」 ③律儀である。正直である。狂言、目近籠骨「身共は―・い者ぢやに依て」 ④従順である。おとなしい。仮名草子、犬枕「人に侮あなずらるるもの…余り―・き人」 ⑤愚直である。おろかである。昨日は今日の物語「それは―・い」

また‐うど【全人】🔗🔉

また‐うど全人⇒まとうど

またく【全く】🔗🔉

またく全く】 〔副〕 (形容詞マタシの連用形から)すっかり。まったく。宇津保物語蔵開中「これをいと―返し奉るは」

また・し【全し】🔗🔉

また・し全し】 〔形ク〕 ⇒またい

まった・い【全い】🔗🔉

まった・い全い】 〔形〕[文]まった・し(ク) (マタイの促音化) ①欠けたところがない。そろっている。十分である。完全である。論語集解室町期点「苟いやしくも完マツタシ」。「―・き姿を残す」 ②安全である。無事だ。「―・きを得る」 ③愚直である。醒睡笑「如何にも―・き福人あり」

まったく【全く】🔗🔉

まったく全く】 〔副〕 (マッタイの連用形から) ①ことごとく。すべて。「―死に絶えてしまった」「彼と―同意見です」 ②じつに。まことに。「―君の言う通りだ」 ③(下に打消の語を伴って)決して。全然。平家物語7「是は―私の火にはあらず、神火なり」。「―話にならない」 ④(「―の」「―だ」の形で)まこと。本当。「―の素人しろうとだ」 ⇒まったく‐の‐ところ【全くの所】 ⇒まったく‐もって【全く以て】

まったく‐の‐ところ【全くの所】🔗🔉

まったく‐の‐ところ全くの所】 「まったく」を強調した言い方。「―何の方策もない」 ⇒まったく【全く】

まったく‐もって【全く以て】🔗🔉

まったく‐もって全く以て】 「まったく」を強めていう語。「―けしからん」 ⇒まったく【全く】

まっとう【全う】マツタウ🔗🔉

まっとう全うマツタウ 〔副〕 マッタクの音便。狂言、泣尼「―杖の痛きにあらず」

まっとう・する【全うする】マツタウ‥🔗🔉

まっとう・する全うするマツタウ‥ 〔他サ変〕[文]まつたう・す(サ変) (「まったくする」の転)完全にはたす。なしとげる。また、完全に保つ。源平盛衰記18「たとひ湯水を飲まずとも国につかんまで命を―・すべし」。「任務を―・する」 ○マットに沈むマットにしずむ ボクシングで、相手にノックアウトされる。 ⇒マット【mat】

まてば‐しい【馬刀葉椎・全手葉椎】‥シヒ🔗🔉

まてば‐しい馬刀葉椎・全手葉椎‥シヒ ブナ科の常緑高木。日本の暖地の海岸近くに自生。高さ約10メートル、葉は楕円形、厚く平滑で、光沢がある。5〜6月頃、黄褐色の雌雄花穂を生じ、長楕円形の堅果(どんぐり)を結ぶ。果実は炒って食用。都会の街路樹に栽植。材は建築材・器具材。マテバガシ。マテガシ。マタジイ。サツマジイ。

まとうど【全人】マタウド🔗🔉

まとうど全人マタウド ①(欠点のない完全な人の意)正直な人。律義者。狂言、鶏聟「聟殿は―なと聞いたが」 ②馬鹿なこと。とんま。「―な犬ふみつけて猫の恋」(芭蕉)

[漢]全🔗🔉

 字形  筆順 〔人(亻・)部4画/6画/教育/3320・4134〕 [] 字形 〔入部4画/6画〕 〔音〕ゼン(呉) 〔訓〕まったく・まっとうする・すべて [意味] ①そろっている。欠けた所がない。「完全・万全・全知全能・全人」 ②すべて。 ㋐そのもののすべて。まるごとみんな。ありったけ。「全軍・全国・全力・全長」 ㋑同類のものすべて。あらゆる。「全教科・全学級・全方位」 ㋒数あるもののすべて(を通じて)。「全勝・全優」▶「選挙の報道で全紙を埋める」「全紙が競って報道する」の「全紙」のように㋐㋑は文脈によって使い分けられる。 ③まったく。まるで。すっかり。「全然・全快・全裸」 ▷「まっとうする」は「まったくする」の音便。 [解字] 解字会意。「亼」(=ふた。かこう)+「工」。細工を施した物を囲って完全に保つ意。は異体字。 [下ツキ 安全・瓦全・完全・健全・十全・甎全・万全・不全・保全・両全

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