複数辞典一括検索+

かす・む【掠む】🔗🔉

かす・む掠む】 〔他下二〕 ⇒かすめる(下一)

かすめ‐と・る【掠め取る】🔗🔉

かすめ‐と・る掠め取る】 〔他五〕 かすめて取る。奪い取る。「金を―・る」

かす・める【掠める】🔗🔉

かす・める掠める】 〔他下一〕[文]かす・む(下二) (「霞む」と同根。古くは四段にも活用) ①こっそりと奪いとる。掠奪する。法華経玄賛平安中期点「玉篇には、抄は掠カスムぞ。強ひて物を取るぞ」 ②人目をくらます。ごまかす。浄瑠璃、世継曾我「君を―・むる偽り者」。「親の目を―・める」 ③わずかに触れる。触れるか触れないかの所を通り過ぎる。「頭上を―・める」「疑惑が脳裏を―・める」 ④ほのめかす。一端をかすかに知らせる。源氏物語東屋「あらはには言ひなさで―・めうれへ給ふ」 ⑤歌舞伎で、下座げざ音楽を弱く静かに奏する。

かすり【掠り・擦り】🔗🔉

かすり掠り・擦り】 ①かすること。軽く触れること。 ②うわまえをはねること。また、その金。口銭。余得。わずかな利得。洒落本、根柄異軒之伝「多くはらひものを取次ぎ、少しばかりの―をせしめ」 ③文字などを筆をかすらせて書くこと。 ④「かすり傷」の略。 ⑤地口じぐち。しゃれ。醒睡笑「うまれつきて―秀句をいふに上手なり」 ⑥俳諧で、語の一部分の音に他の意義を兼ねさせること。「うきこと」に「琴」の意をきかせる類。秀句・地口・口合くちあいと同一系統に属する。 ⇒かすり‐うた【掠り唄】 ⇒かすり‐がき【掠り書き】 ⇒かすり‐きず【掠り傷】 ⇒かすり‐ずみ【掠り墨】 ⇒かすり‐で【掠り手】 ⇒かすり‐とり【掠り取り】 ⇒かすり‐ふで【掠り筆】 ⇒かすり‐や【掠り矢】

かすり‐うた【掠り唄】🔗🔉

かすり‐うた掠り唄】 鼻歌。松の葉2「提灯暗く行き通ひ、見知り越しなる―」 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐がき【掠り書き】🔗🔉

かすり‐がき掠り書き】 文字などをかすらせて書くこと。また、その書いたもの。かすれがき。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐きず【掠り傷】🔗🔉

かすり‐きず掠り傷】 物がかすって、皮膚にできた浅い傷。かすりで。かすれきず。「―一つ負わなかった」 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐ずみ【掠り墨】🔗🔉

かすり‐ずみ掠り墨】 かすれた墨跡。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐で【掠り手】🔗🔉

かすり‐で掠り手】 掠り傷。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐とり【掠り取り】🔗🔉

かすり‐とり掠り取り】 うわまえをはねて取ること。また、その人。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐ふで【掠り筆】🔗🔉

かすり‐ふで掠り筆】 文字や水墨画などをかすらせて書きあらわす筆のつかい方。かすれふで。渇筆かっぴつ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐や【掠り矢】🔗🔉

かすり‐や掠り矢】 身をかすって過ぎる矢。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かす・る【掠る・擦る】🔗🔉

かす・る掠る・擦る】 [一]〔他五〕 ①軽く触れる。わずかに触れて過ぎる。「腕を―・る」 ②ほのめかす。諷する。浄瑠璃、心中万年草「その人の名は言ひかねて、思ふあたりを―・らする」 ③底などをさらう。容器をからにする。傾城禁短気「夕に米唐櫃こめがらとを―・り、朝に薪たえて」 ④文字などをかすり筆で書く。 ⑤かすめ奪う。うわまえをはねる。誹風柳多留2「そば切りのあかりを―・る夜蛤」 [二]〔自下二〕 ⇒かすれる(下一)

かすれ【掠れ】🔗🔉

かすれ掠れ】 ①かすれること。 ②現物の不足すること。「品―」 ⇒かすれ‐きず【掠れ傷】 ⇒かすれ‐ふで【掠れ筆】

かすれ‐きず【掠れ傷】🔗🔉

かすれ‐きず掠れ傷(→)「かすりきず」に同じ。 ⇒かすれ【掠れ】

かすれ‐ふで【掠れ筆】🔗🔉

かすれ‐ふで掠れ筆(→)「かすりふで」に同じ。 ⇒かすれ【掠れ】

かす・れる【掠れる・擦れる】🔗🔉

かす・れる掠れる・擦れる】 〔自下一〕[文]かす・る(下二) ①かすかに触れる。軽く触れて通りすぎる。 ②筆跡の所々に墨・インクなどのつかないところができる。「筆が―・れる」 ③声がしわがれる。

かそ・う【掠ふ】カソフ🔗🔉

かそ・う掠ふカソフ 〔他四〕 (古くはカソブ) ①掠かすめる。盗む。奪い取る。かすぶ。古事記「その母王ははみこをも―・び取れ」 ②人目をくらます。あざむく。狂言、二千石じせんせき「―・うで京うち参りをいたして御ざる」

りゃく【掠】🔗🔉

りゃく】 永字八法の一つ。「永」の第3画の左下払い。

りゃく・する【略する】🔗🔉

りゃく・する略する】 〔他サ変〕[文]略す(サ変) ①はぶく。簡単にする。「敬称を―・する」 ②(「掠する」とも)かすめとる。攻めとる。

りゃく‐だつ【略奪・掠奪】🔗🔉

りゃく‐だつ略奪・掠奪】 かすめうばうこと。むりやり奪い取ること。「大金を―する」 ⇒りゃくだつ‐こん【略奪婚】 ⇒りゃくだつ‐のうぎょう【略奪農業】

りゃく‐りょ【掠虜】🔗🔉

りゃく‐りょ掠虜】 かすめとってとりことすること。

りゃく‐りょう【掠領】‥リヤウ🔗🔉

りゃく‐りょう掠領‥リヤウ 掠奪し領有すること。平家物語9「隣境・遠境数国を―して」

りょう‐ち【掠笞】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐ち掠笞リヤウ‥ 罪人などを笞むちで打ってしらべること。

[漢]掠🔗🔉

 字形 〔手(扌)部8画/11画/4611・4E2B〕 〔音〕リャク(呉)(漢) 〔訓〕かすめる [意味] 他人の物をうばい取る。かすめとる。(同)略。「掠奪・掠取・劫掠ごうりゃく」 ▷現代表記では「略」に書き替える。 [下ツキ 寇掠・劫掠・抄掠・侵掠・奪掠

広辞苑で始まるの検索結果 1-25