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あげ【揚げ】🔗⭐🔉
あげ【揚げ】
①油で揚げたもの。「薩摩―」
②「あぶらあげ」の略。
③「上げ潮」の略。
④遊び客が、芸者や遊女を呼びよせること。浄瑠璃、心中刃は氷の朔日「思ひ思ひの―の客」
⑤(漁師語)魚群の通過する上空に海鳥のむれ飛ぶ現象。
あげ‐あし【揚げ足・挙足】🔗⭐🔉
あげ‐あし【揚げ足・挙足】
①足をあげること。また、その足。
②一方の足を折り曲げ他方の足の上に乗せること。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「御前近くも無遠慮に縁先に―して」
⇒揚げ足を取る
○揚げ足を取るあげあしをとる
(相手が蹴ろうとしてあげた足を取って逆に相手を倒す意から)相手の言いそこないや言葉じりにつけこんでなじったり、皮肉を言ったりする。
⇒あげ‐あし【揚げ足・挙足】
○揚げ足を取るあげあしをとる🔗⭐🔉
○揚げ足を取るあげあしをとる
(相手が蹴ろうとしてあげた足を取って逆に相手を倒す意から)相手の言いそこないや言葉じりにつけこんでなじったり、皮肉を言ったりする。
⇒あげ‐あし【揚げ足・挙足】
あげ‐あぶら【揚げ油】
揚げものに用いる油。胡麻油・大豆油・綿実油・菜種油・榧かや油・ラードなど。
あ‐けい【阿兄】
兄を親しんでいう称。にいちゃん。あにき。
あげ‐いお【上げ魚】‥イヲ
①神に供える魚。
②漁師が漁獲物の一部を神に供えること。おぼり。おぶり。
あげ‐いし【上げ石】
囲碁で、攻めとって、盤面から取り上げた相手の石。はま。あげはま。
あげ‐いた【上げ板・揚げ板】
①板の間まの板の、取りはずしできるようにしたもの。下を物入れに使用。上げ蓋。
②劇場で舞台と花道とが接する所の左右の板敷。
③風呂場などのコンクリート床の上に置く板。すのこ。
あげ‐うた【挙歌・上歌】
①古代歌謡で、声を上げ高調子に歌われる歌。神代紀下「凡て此の贈答二首ふたうたを号なづけて―と曰ふ」
②能の構成部分の一つ。高い音域で始まる拍子に乗る謡。↔下歌さげうた
あげ‐うま【上馬・揚馬】
①神事にひく馬。
②流鏑馬やぶさめなどで、最終に乗って走る馬。
あげ‐うら【上げ裏】
〔建〕上方にあって下から見える裏。軒の裏など。
あげ‐えん【揚げ縁】
商家の店先などで、吊り上げるように造った縁側。夜は上げて立て、戸の代りとする。
アゲーン【again】
(「再び」の意)テニス・卓球などで、ジュースを繰り返すこと。アゲイン。
あげお【上尾】‥ヲ
埼玉県東部の市。東境を綾瀬川、西境を荒川で画する。近世、中山道の宿駅。近年は工業団地・住宅団地の進出が顕著。東京の衛星都市化が進む。人口22万。
あげ‐お【上緒】‥ヲ
幞頭ぼくとうや冠の縁の左右につけて頭上に結ぶ緒。のち形式化し、巾子こじの根元に結びつけた形のまま固定した。
あげ‐おうぎ【上扇】‥アフギ
能や狂言の動作の一つ。広げた扇を顔の前から上へ引き上げて右脇へおろす。
あげ‐おとり【上げ劣り】
元服して髪あげをした時、かえって前より姿の劣って見えること。源氏物語桐壺「―やと疑はしく」↔上げ優り
あげ‐おろし【上げ下ろし・揚げ卸し】
あげたりおろしたりすること。あげさげ。「箸の―」「積荷の―」
あげ‐がい【揚げ貝】‥ガヒ
本陣で、軍勢引揚げの合図に吹き鳴らす陣貝。
あげ‐がき【上書】
文章中で、天皇や神仏の名などを、行を改めて他より高く書くこと。台頭。
あげ‐かじ【上げ舵】‥カヂ
潜水艦を上昇させるための舵のとり方。「―をとる」
あげ‐かす【揚げ滓】
揚げものをしたあと、油の中に残るかす。
あけ‐がた【明け方】
夜が明けようとする頃。夜明けがた。
あげ‐かま【上鎌】
〔建〕貫ぬきを柱に取り付ける仕口しくちの一種。貫の端を半鳩尾形にし、柱のこれより少し大きい同形の穴に差し込んで下にくさびを打つもの。↔下鎌
上鎌
あけ‐がらす【明烏】
①夜明けがたに鳴く烏。また、その声。
②「明烏夢泡雪あけがらすゆめのあわゆき」の通称。
③墨の隠語。
あけがらす【明烏】
落語。新内「明烏夢泡雪」に取材。堅物の若旦那がだまされて吉原へ連れて行かれる話。
あけがらす【あけ烏】
俳諧集。1冊。高井几董きとう編。蕪村一派の京俳壇における俳諧新風宣言の集。1773年(安永2)刊。
あけがらすゆめのあわゆき【明烏夢泡雪】
新内の代表曲の一つ。通称「明烏」。初世鶴賀若狭掾作詞・作曲。浦里時次郎うらざとときじろうの情話で、頽廃的な郭くるわ情緒を描写。大いに流行し、清元・常磐津・義太夫などでも同じ題材の作品が作られた。→浦里時次郎
あげ‐きん【上げ金】
江戸時代、幕府・諸大名に上納した金銭。献金。
あげ‐く【挙句・揚句】
①連歌・連句の最後の七・七の句。↔発句ほっく。
②転じて、おわり。結局。副詞的にも用いる。「さんざん振り回された―が、この結果だ」「考えに考えた―、転職した」
⇒あげく‐の‐はて【挙句の果て】
あげ‐くだし【上げ下し】
吐いたり下痢したりすること。はきくだし。
あげく‐の‐はて【挙句の果て】
挙句2を強めた言い方。最後の最後。とどのつまり。結局。
⇒あげ‐く【挙句・揚句】
あげ‐くび【盤領・上げ頸】
盤領まるえりの首紙くびかみの紐をかけ合わせて留めた襟の形式。紐をゆるめてくつろがせた垂領たりくびに対する名称。まるえり本来の形式の故に、盤領を「あげくび」ともよむ。
あけ‐くら・す【明け暮す】
〔他四〕
明かし暮らす。月日を送る。後撰和歌集秋「―・し守るたのみを」
あけ‐くれ【明け暮れ】
①夜明けと夕暮。朝夕。日々。堤中納言物語「―は耳はさみをして、手のうらにそへふせてまぼり給ふ」
②(副詞的に用いて)明けても暮れても。毎日。源氏物語桐壺「このごろ―御覧ずる長恨歌の」。「―精を出す」
あけ‐ぐれ【明け暗れ】
夜が明けきる前の少し暗い感じの残る頃。また、その状態。未明。万葉集4「―の朝ぎり隠り鳴くたづの」
あけ‐く・れる【明け暮れる】
〔自下一〕[文]あけく・る(下二)
①夜が明け日が暮れる。月日が過ぎて行く。蜻蛉日記下「類多くことさわがしくて―・るるも」
②(「…に―・れる」の形で)始終あることに没頭する。「読書に―・れる」
あげ‐ごし【上げ輿】
轅ながえを上げてかついで行く輿。
あげ‐ごと【上げ事】
神仏に物を供えること。また、供物。
あけ‐ごろも【緋袍・緋衣】
[一]〔名〕
緋色の袍ほう。四位・五位の当色とうじきで、平安時代の末から五位所用の袍をさす。あけ。あけのころも。転じて、五位の異称に使われる。
[二]〔枕〕
「あけ」にかかる。
あげ‐さげ【上げ下げ】
①上げたり下げたりすること。「箸の―」「―窓」
②ほめ上げたりこきおろしたりすること。「人を―する」
③物価の騰貴と下落。
④質物しちもつを請け出すことと預け入れること。洒落本、深弥満於路志「例の七つ屋から拝むやうにして―したのだやらしれず」
⑤潮のみちひき。
⇒上げ下げを取る
あけ‐がらす【明烏】
①夜明けがたに鳴く烏。また、その声。
②「明烏夢泡雪あけがらすゆめのあわゆき」の通称。
③墨の隠語。
あけがらす【明烏】
落語。新内「明烏夢泡雪」に取材。堅物の若旦那がだまされて吉原へ連れて行かれる話。
あけがらす【あけ烏】
俳諧集。1冊。高井几董きとう編。蕪村一派の京俳壇における俳諧新風宣言の集。1773年(安永2)刊。
あけがらすゆめのあわゆき【明烏夢泡雪】
新内の代表曲の一つ。通称「明烏」。初世鶴賀若狭掾作詞・作曲。浦里時次郎うらざとときじろうの情話で、頽廃的な郭くるわ情緒を描写。大いに流行し、清元・常磐津・義太夫などでも同じ題材の作品が作られた。→浦里時次郎
あげ‐きん【上げ金】
江戸時代、幕府・諸大名に上納した金銭。献金。
あげ‐く【挙句・揚句】
①連歌・連句の最後の七・七の句。↔発句ほっく。
②転じて、おわり。結局。副詞的にも用いる。「さんざん振り回された―が、この結果だ」「考えに考えた―、転職した」
⇒あげく‐の‐はて【挙句の果て】
あげ‐くだし【上げ下し】
吐いたり下痢したりすること。はきくだし。
あげく‐の‐はて【挙句の果て】
挙句2を強めた言い方。最後の最後。とどのつまり。結局。
⇒あげ‐く【挙句・揚句】
あげ‐くび【盤領・上げ頸】
盤領まるえりの首紙くびかみの紐をかけ合わせて留めた襟の形式。紐をゆるめてくつろがせた垂領たりくびに対する名称。まるえり本来の形式の故に、盤領を「あげくび」ともよむ。
あけ‐くら・す【明け暮す】
〔他四〕
明かし暮らす。月日を送る。後撰和歌集秋「―・し守るたのみを」
あけ‐くれ【明け暮れ】
①夜明けと夕暮。朝夕。日々。堤中納言物語「―は耳はさみをして、手のうらにそへふせてまぼり給ふ」
②(副詞的に用いて)明けても暮れても。毎日。源氏物語桐壺「このごろ―御覧ずる長恨歌の」。「―精を出す」
あけ‐ぐれ【明け暗れ】
夜が明けきる前の少し暗い感じの残る頃。また、その状態。未明。万葉集4「―の朝ぎり隠り鳴くたづの」
あけ‐く・れる【明け暮れる】
〔自下一〕[文]あけく・る(下二)
①夜が明け日が暮れる。月日が過ぎて行く。蜻蛉日記下「類多くことさわがしくて―・るるも」
②(「…に―・れる」の形で)始終あることに没頭する。「読書に―・れる」
あげ‐ごし【上げ輿】
轅ながえを上げてかついで行く輿。
あげ‐ごと【上げ事】
神仏に物を供えること。また、供物。
あけ‐ごろも【緋袍・緋衣】
[一]〔名〕
緋色の袍ほう。四位・五位の当色とうじきで、平安時代の末から五位所用の袍をさす。あけ。あけのころも。転じて、五位の異称に使われる。
[二]〔枕〕
「あけ」にかかる。
あげ‐さげ【上げ下げ】
①上げたり下げたりすること。「箸の―」「―窓」
②ほめ上げたりこきおろしたりすること。「人を―する」
③物価の騰貴と下落。
④質物しちもつを請け出すことと預け入れること。洒落本、深弥満於路志「例の七つ屋から拝むやうにして―したのだやらしれず」
⑤潮のみちひき。
⇒上げ下げを取る
あげ‐あぶら【揚げ油】🔗⭐🔉
あげ‐あぶら【揚げ油】
揚げものに用いる油。胡麻油・大豆油・綿実油・菜種油・榧かや油・ラードなど。
あげ‐いた【上げ板・揚げ板】🔗⭐🔉
あげ‐いた【上げ板・揚げ板】
①板の間まの板の、取りはずしできるようにしたもの。下を物入れに使用。上げ蓋。
②劇場で舞台と花道とが接する所の左右の板敷。
③風呂場などのコンクリート床の上に置く板。すのこ。
あげ‐えん【揚げ縁】🔗⭐🔉
あげ‐えん【揚げ縁】
商家の店先などで、吊り上げるように造った縁側。夜は上げて立て、戸の代りとする。
あげ‐おろし【上げ下ろし・揚げ卸し】🔗⭐🔉
あげ‐おろし【上げ下ろし・揚げ卸し】
あげたりおろしたりすること。あげさげ。「箸の―」「積荷の―」
あげ‐がい【揚げ貝】‥ガヒ🔗⭐🔉
あげ‐がい【揚げ貝】‥ガヒ
本陣で、軍勢引揚げの合図に吹き鳴らす陣貝。
あげ‐かす【揚げ滓】🔗⭐🔉
あげ‐かす【揚げ滓】
揚げものをしたあと、油の中に残るかす。
あげ‐だま【揚げ玉】🔗⭐🔉
あげ‐だま【揚げ玉】
①近世の兜かぶとの頂上にある金物の名。上玉。
②打毬だきゅうで、予定数の毬まりを早く毬門に入れた組が、勝利決定のしるしに最後に投げ入れる金色の毬。
③てんぷらを揚げるとき油の中に散った衣のかす。天かす。
④球状に作った薩摩揚げ。揚げボール。
○上げたり下げたりあげたりさげたり
ほめたりけなしたりすること。
⇒あ・げる【上げる・挙げる・揚げる】
あげ‐づめ【揚げ詰め】🔗⭐🔉
あげ‐づめ【揚げ詰め】
芸者や遊女を連日揚げ続けること。
あげ‐どうふ【揚げ豆腐】🔗⭐🔉
あげ‐どうふ【揚げ豆腐】
①油で揚げた豆腐。厚く切った生揚げと薄く切った薄揚げとがある。
②揚出し豆腐。→揚出し
あげ‐どき【揚げ斎】🔗⭐🔉
あげ‐どき【揚げ斎】
①最終年忌の法事。弔上といあげ。
②遺族が自宅に僧侶を招かず寺に出向いて経をあげてもらう簡単な法事。揚げ法事。
あげ‐なべ【揚げ鍋】🔗⭐🔉
あげ‐なべ【揚げ鍋】
揚げ物を作る時に用いる鍋。
あげ‐に【揚げ煮】🔗⭐🔉
あげ‐に【揚げ煮】
野菜・魚肉などを油で揚げてから、出し汁と調味料を加えて煮ること。また、その料理。
あげ‐ば【揚げ場】🔗⭐🔉
あげ‐ば【揚げ場】
船荷を陸揚げする場所。
あげ‐ひばり【揚げ雲雀】🔗⭐🔉
あげ‐ひばり【揚げ雲雀】
ヒバリが空高く舞いあがること。また、そのヒバリ。〈[季]春〉
あげ‐ふ【揚げ麩】🔗⭐🔉
あげ‐ふ【揚げ麩】
生麩を油で揚げたもの。精進料理。好色一代男5「―の音、精進腹では酒も飲まれず」
あげ‐ほうじ【揚げ法事】‥ホフ‥🔗⭐🔉
あげ‐ほうじ【揚げ法事】‥ホフ‥
(→)「揚げ斎どき」2に同じ。
あげ‐もち【揚げ餅】🔗⭐🔉
あげ‐もち【揚げ餅】
油で揚げた餅。
あげ‐もの【揚げ物】🔗⭐🔉
あげ‐もの【揚げ物】
野菜・魚肉類などを油で揚げたもの。てんぷら・フライ・からあげなど。
あ・げる【上げる・挙げる・揚げる】🔗⭐🔉
あ・げる【上げる・挙げる・揚げる】
〔他下一〕[文]あ・ぐ(下二)
力や手を加えて、物の位置や状態や次元を高くする。
➊そのもの全体または部分の位置を高くする。
①上へやる。高い所に移動させる。丹後風土記逸文「大和べに風吹き―・げて」。竹取物語「燕はいかなる時にか子産むと知りて人をば―・ぐべき」。「棚に―・げる」
②上向きにする。「目を―・げる」
③空高く浮かぶようにする。「凧を―・げる」「花火を―・げる」
④高い位置に据え付ける。「棟を―・げる」
⑤陸上へ移す。平家物語11「―・げ置いたる船」。「おかに―・げる」
⑥下げていた髪を結い上げる。万葉集16「橘の寺の長屋に吾がゐねし童女放髪うないはなりは髪―・げつらむか」
⑦下に敷いてあるものを取りのける。「畳を―・げる」「布団を―・げる」
⑧吸い上げる。「切花が水を―・げる」
⑨(胃から口の方へ)もどす。吐く。「船に酔って―・げる」
⑩家の中に入らせる。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「はじめてのお方を同道申した。…一つ―・げます座敷があるか」
⑪《揚》芸者・遊女を(座敷へ)呼び寄せる。また、呼んで遊ぶ。西鶴織留1「丸屋の七左衛門方に太夫の吉野を―・げ置き」。「芸者を―・げて大騒ぎする」
⑫(人を)都へのぼらせる。上京させる。源氏物語玉鬘「とかく構へて、京へ―・げ奉りてむ」
⑬勢いよく馬を跳ねあがらせる。古今著聞集10「おとど力及ばで、あがり馬をひかれにけり。なか道くちをはづさせて―・げけり」
⑭(気を)たかぶらせる。栄華物語若枝「あないみじ。気け―・げさせ給ふな」
⑮(水位を高める意から自動詞的に使われて)潮がさす。「潮が―・げてくる」
⑯《揚》(金網にのせて油をきる意)熱した油の中へ入れて、調理する。「てんぷらを―・げる」
➋価値・資格・程度・勢いなどを高める。
①(「騰げる」とも書く)価を高くする。金額をふやす。「料金を―・げる」
②地位を高める。昇進させる。続日本紀10「冠位一階―・げ賜ふ事」
③(子女などを)寺子屋・学校などに入れる。浮世物語「寺に―・げて手ならひをさすれども」。「娘を大学に―・げる」
④技能などを高度にする。上達させる。日葡辞書「ガクモンナドノイロヲアグル」。「腕を―・げる」
⑤度を増す。また、勢いをさかんにする。勢いをつける。「ピッチを―・げる」「温度を―・げる」
⑥声量を大にする。高く発する。日葡辞書「コエヲアグル」
⑦顔だち・風采また評価などをよくする。「男ぶりを―・げる」「男を―・げる」
➌極点にまで至らせる。事を終わらせる。
①なしとげる。仕上げる。「この仕事は今夜中に―・げなければならない」
②育てあげる。今昔物語集9「その子を遂に―・げずして棄てつ」
③(赤子を)とりあげる。もうける。「二男一女を―・げる」
④経費をそれだけですませる。浮世床初「一分。ヱ。それで―・げるつもりかヱ」。「費用を安く―・げる」
⑤遊興や投資に金を全部使う。入れあげる。浄瑠璃、心中二枚絵草紙「新地狂ひに身代―・げ、方々の借銭」
⑥《挙》全部出しつくす。「全力を―・げる」「国を―・げて祝う」
⑦撤去する。かたづける。玉塵抄14「食ひ果てて、食ひ残しの分けのあるを、婦が膳を―・げて」
➍高く人目につくようにする。広く知られるようにする。
①高く掲げ示す。平家物語2「天下に兵乱起つて、烽火を―・げたりければ」。「看板を―・げる」
②(実例・証拠などを)明確に表面にあらわす。また、(効果・実績などが)はっきりあらわれるようにする。「証拠を―・げる」「成果を―・げる」
③(名声などを)世に広める。平家物語6「日本一州に名を―・げ」
④取り立てて示す。平家物語1「大織冠・淡海公の御事は―・げて申すに及ばず」
⑤ほめたたえる。また、その地位や仕事に適した人として推挙する。雨月物語3「この玉河てふ川は国々にありて、いづれをよめる歌もその流れの清きを―・げしなるを思へば」。「委員には某君を―・げる」
⑥大勢の人を集め動かして事を起こす。十訓抄「義兵を―・げて、かの国へ向ひ給ひし時」
⑦(行事や儀式などを)とり行う。「式を―・げる」
➎高位または有力なものの所に到達するようにする。
①神仏に供える。奉納する。栄華物語鶴林「関白殿、日ごとに法華経一部、阿弥陀経あまた…を―・げさせ給ひて」。「お賽銭さいせんを―・げる」
②身分の高い者にさし出す。献上する。景行紀「すなはち朝庭みかどに進上あげたまふ」
③返上する。辞任する。玉塵抄2「周公の摂政を―・げて、山東の東国へひつこまれたぞ」
④(本来は「与える」「やる」の相手を敬った言い方)物を渡す場合の丁寧表現。「君に―・げよう」
⑤屋敷などに奉公にやる。浮世風呂2「六ツの秋、御奉公に―・げました」
⑥参上させる。莫切自根金生木きるなのねからかねのなるき「ずいぶん申し触らしまして、横着な借手を―・げませう」
⑦(官が領地・役目などを)召し上げる。没収する。諏訪の本地「彼が知行の所領を―・げて、我等半分づつ知行せん」
⑧物をむりに取り上げる。まきあげる。浮世風呂前「トレ手拭を見せや。…あれが所から―・げて来やアがつて」
⑨賊などを召しとる。検挙する。「犯人を―・げる」
➏①(動詞の連用形に付いて)その動作を完了させる意を示す。古今和歌集六帖2「わが門の早稲田わさだもいまだ刈り―・げぬに」。「一刻も早くし―・げてほしい」「勤め―・げる」
②(「申す」「頼む」「願う」などの動詞の連用形に付いて)その動作の対象をあがめ敬う意を添える。狂言、三人夫「汝らが名を申し―・げい」。「お名前は存じ―・げております」
③(動詞連用形に助詞「て(で)」の付いた形に添えて)その動作を他にしてやる意の丁寧表現。梅暦「どこぞへ私わちきがあづけられて、お金をこしらへて―・げるよ」。「教えて―・げる」「本を読んで―・げる」
◇広く一般には「上」。はっきり示す意で「挙」、高くあげる・陸上に移すなどの意では「揚」も使う。
⇒上げたり下げたり
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