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広辞苑の検索結果 (25)

かす・む【掠む】🔗🔉

かす・む掠む】 〔他下二〕 ⇒かすめる(下一)

かすめ‐と・る【掠め取る】🔗🔉

かすめ‐と・る掠め取る】 〔他五〕 かすめて取る。奪い取る。「金を―・る」

かす・める【掠める】🔗🔉

かす・める掠める】 〔他下一〕[文]かす・む(下二) (「霞む」と同根。古くは四段にも活用) ①こっそりと奪いとる。掠奪する。法華経玄賛平安中期点「玉篇には、抄は掠カスムぞ。強ひて物を取るぞ」 ②人目をくらます。ごまかす。浄瑠璃、世継曾我「君を―・むる偽り者」。「親の目を―・める」 ③わずかに触れる。触れるか触れないかの所を通り過ぎる。「頭上を―・める」「疑惑が脳裏を―・める」 ④ほのめかす。一端をかすかに知らせる。源氏物語東屋「あらはには言ひなさで―・めうれへ給ふ」 ⑤歌舞伎で、下座げざ音楽を弱く静かに奏する。

かすり【掠り・擦り】🔗🔉

かすり掠り・擦り】 ①かすること。軽く触れること。 ②うわまえをはねること。また、その金。口銭。余得。わずかな利得。洒落本、根柄異軒之伝「多くはらひものを取次ぎ、少しばかりの―をせしめ」 ③文字などを筆をかすらせて書くこと。 ④「かすり傷」の略。 ⑤地口じぐち。しゃれ。醒睡笑「うまれつきて―秀句をいふに上手なり」 ⑥俳諧で、語の一部分の音に他の意義を兼ねさせること。「うきこと」に「琴」の意をきかせる類。秀句・地口・口合くちあいと同一系統に属する。 ⇒かすり‐うた【掠り唄】 ⇒かすり‐がき【掠り書き】 ⇒かすり‐きず【掠り傷】 ⇒かすり‐ずみ【掠り墨】 ⇒かすり‐で【掠り手】 ⇒かすり‐とり【掠り取り】 ⇒かすり‐ふで【掠り筆】 ⇒かすり‐や【掠り矢】

かすり‐うた【掠り唄】🔗🔉

かすり‐うた掠り唄】 鼻歌。松の葉2「提灯暗く行き通ひ、見知り越しなる―」 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐がき【掠り書き】🔗🔉

かすり‐がき掠り書き】 文字などをかすらせて書くこと。また、その書いたもの。かすれがき。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐きず【掠り傷】🔗🔉

かすり‐きず掠り傷】 物がかすって、皮膚にできた浅い傷。かすりで。かすれきず。「―一つ負わなかった」 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐ずみ【掠り墨】🔗🔉

かすり‐ずみ掠り墨】 かすれた墨跡。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐で【掠り手】🔗🔉

かすり‐で掠り手】 掠り傷。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐とり【掠り取り】🔗🔉

かすり‐とり掠り取り】 うわまえをはねて取ること。また、その人。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐ふで【掠り筆】🔗🔉

かすり‐ふで掠り筆】 文字や水墨画などをかすらせて書きあらわす筆のつかい方。かすれふで。渇筆かっぴつ⇒かすり【掠り・擦り】

かすり‐や【掠り矢】🔗🔉

かすり‐や掠り矢】 身をかすって過ぎる矢。 ⇒かすり【掠り・擦り】

かす・る【掠る・擦る】🔗🔉

かす・る掠る・擦る】 [一]〔他五〕 ①軽く触れる。わずかに触れて過ぎる。「腕を―・る」 ②ほのめかす。諷する。浄瑠璃、心中万年草「その人の名は言ひかねて、思ふあたりを―・らする」 ③底などをさらう。容器をからにする。傾城禁短気「夕に米唐櫃こめがらとを―・り、朝に薪たえて」 ④文字などをかすり筆で書く。 ⑤かすめ奪う。うわまえをはねる。誹風柳多留2「そば切りのあかりを―・る夜蛤」 [二]〔自下二〕 ⇒かすれる(下一)

かすれ【掠れ】🔗🔉

かすれ掠れ】 ①かすれること。 ②現物の不足すること。「品―」 ⇒かすれ‐きず【掠れ傷】 ⇒かすれ‐ふで【掠れ筆】

かすれ‐きず【掠れ傷】🔗🔉

かすれ‐きず掠れ傷(→)「かすりきず」に同じ。 ⇒かすれ【掠れ】

かすれ‐ふで【掠れ筆】🔗🔉

かすれ‐ふで掠れ筆(→)「かすりふで」に同じ。 ⇒かすれ【掠れ】

かす・れる【掠れる・擦れる】🔗🔉

かす・れる掠れる・擦れる】 〔自下一〕[文]かす・る(下二) ①かすかに触れる。軽く触れて通りすぎる。 ②筆跡の所々に墨・インクなどのつかないところができる。「筆が―・れる」 ③声がしわがれる。

かそ・う【掠ふ】カソフ🔗🔉

かそ・う掠ふカソフ 〔他四〕 (古くはカソブ) ①掠かすめる。盗む。奪い取る。かすぶ。古事記「その母王ははみこをも―・び取れ」 ②人目をくらます。あざむく。狂言、二千石じせんせき「―・うで京うち参りをいたして御ざる」

りゃく【掠】🔗🔉

りゃく】 永字八法の一つ。「永」の第3画の左下払い。

りゃく・する【略する】🔗🔉

りゃく・する略する】 〔他サ変〕[文]略す(サ変) ①はぶく。簡単にする。「敬称を―・する」 ②(「掠する」とも)かすめとる。攻めとる。

りゃく‐だつ【略奪・掠奪】🔗🔉

りゃく‐だつ略奪・掠奪】 かすめうばうこと。むりやり奪い取ること。「大金を―する」 ⇒りゃくだつ‐こん【略奪婚】 ⇒りゃくだつ‐のうぎょう【略奪農業】

りゃく‐りょ【掠虜】🔗🔉

りゃく‐りょ掠虜】 かすめとってとりことすること。

りゃく‐りょう【掠領】‥リヤウ🔗🔉

りゃく‐りょう掠領‥リヤウ 掠奪し領有すること。平家物語9「隣境・遠境数国を―して」

りょう‐ち【掠笞】リヤウ‥🔗🔉

りょう‐ち掠笞リヤウ‥ 罪人などを笞むちで打ってしらべること。

[漢]掠🔗🔉

 字形 〔手(扌)部8画/11画/4611・4E2B〕 〔音〕リャク(呉)(漢) 〔訓〕かすめる [意味] 他人の物をうばい取る。かすめとる。(同)略。「掠奪・掠取・劫掠ごうりゃく」 ▷現代表記では「略」に書き替える。 [下ツキ 寇掠・劫掠・抄掠・侵掠・奪掠

大辞林の検索結果 (21)

かす・む【掠む】🔗🔉

かす・む 【掠む】 ■一■ (動マ四) (1)人の物をさっと奪い取る。「しばしば人民を―・む/日本書紀(景行訓)」 (2)人目をごまかす。あざむく。「主の身代空になし天道を―・めをる/浄瑠璃・長町女腹切(上)」 ■二■ (動マ下二) ⇒かすめる

かすめ-と・る【掠め取る】🔗🔉

かすめ-と・る [4] 【掠め取る】 (動ラ五[四]) (1)人の物を奪い取る。掠奪する。「他の部落を却(オビヤカ)し資財人畜を―・り/西洋道中膝栗毛(七杉子)」 (2)相手のすきをうかがって盗む。「親の財布から―・った金」 [可能] かすめとれる

かす・める【掠める】🔗🔉

かす・める [0][3] 【掠める】 (動マ下一)[文]マ下二 かす・む 〔「掠る」と同源〕 (1)すきをねらってすばやく盗む。「すきをみて,カキを―・めてきた」 (2)(多く「目をかすめて」の形で)ある人のすきをねらって,ちょっとした悪事をする意をいう。「親の目を―・めて小金(コガネ)を持ち出す」 (3)今にも触れそうにして,す早く通り過ぎる。「軒を―・めて飛ぶツバメ」「台風九号は本土を―・めて通りそうだ」 (4)ほんの一時,生じてすぐ消える。「後悔の念が一瞬,脳裏を―・めた」「大村の顔を,微かな微笑が―・めて過ぎた/青年(鴎外)」 (5)ほのめかす。におわす。「うとくおぼいたる事などうち―・め,恨みなどするに/枕草子 36」 (6)だます。欺く。「上を―・むる証拠に若宮を奪ひ奏聞せん/浄瑠璃・松風村雨」

かすり【掠り・擦り】🔗🔉

かすり [3] 【掠り・擦り】 (1)かすること。表面をさっとなでて過ぎること。 (2)上前をはねること。口銭を取ること。また,そのもうけ。「―をとる」 (3)わずかな金もうけ。「川ごしの賃銭ばかりで,台の賃が―になりやす/滑稽本・膝栗毛 7」 (4)かすり傷。「少しの―で水に浸つた故か気を失うた/歌舞伎・助六」 (5)ことば遊びの技法の一。同音異義または類似の音をもつ語によって,本来の意味とは別の意味を掛けもたせるもの。

かすり-とり【掠り取り】🔗🔉

かすり-とり 【掠り取り】 他人の上前をはねること。また,その人。「喰いかせぎと―,為になる人稀なれば/人情本・辰巳園 4」

かすり-ふで【掠り筆】🔗🔉

かすり-ふで [3] 【掠り筆】 〔「かすれふで」とも〕 (1)墨跡をかすれさせる筆法。渇筆(カツピツ)。かすれふで。 (2)水墨画で,量感などを出すためにわざと墨をかすれさせる技法。擦筆(サツピツ)。

かす・る【掠る・擦る】🔗🔉

かす・る [2][0] 【掠る・擦る】 ■一■ (動ラ五[四]) (1)す早く通り過ぎる時に軽くこするように触れる。「車が電柱を―・った」「弾丸は頬を―・っただけで命びろいした」 (2)上前をはねる。「そば切(=蕎麦屋)のあかりを―・る夜はまぐり(=夜鷹)/柳多留 2」 (3)容器の底にわずかに残った内容物を,底をこするようにして取り出す。「壺底ヲ―・ル/日葡」 ■二■ (動ラ下二) ⇒かすれる

かすれ【掠れ・擦れ】🔗🔉

かすれ [3] 【掠れ・擦れ】 (1)かすれること。「文字の―」「声の―」 (2)商品が不足してくること。「品―」

かすれ-ふで【掠れ筆】🔗🔉

かすれ-ふで [3] 【掠れ筆】 「かすりふで」に同じ。

かす・れる【掠れる・擦れる】🔗🔉

かす・れる [3][0] 【掠れる・擦れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かす・る (1)墨・絵の具・インクなどの量が少なくて,書いた字や線の一部が切れ切れに白く欠ける。「字が―・れる」 (2)声がしわがれる。「声が―・れる」「―・れた声」

かそ・う【掠ふ】🔗🔉

かそ・う カソフ 【掠ふ】 (動ハ四) (1)奪い取る。かすめ取る。「天つ日嗣高御座の次ぎてを―・ひ奪ひ盗まむとして/続紀(天平宝字一宣命)」 (2)人目をかすめる。「―・うで,京内参を致してござる/狂言記・二千石」

さら・う【攫う・掠う】🔗🔉

さら・う サラフ [0] 【攫う・掠う】 (動ワ五[ハ四]) 〔「浚(サラ)う」と同源〕 (1)(不意をついて)つかんで逃げ去る。横合いから奪いさる。「子供を―・う」「波が―・う」「優勝を―・われる」 (2)残らず自分のものとする。独占する。「世間の話題を―・った出来事」 [可能] さらえる

りゃく【掠】🔗🔉

りゃく [1] 【掠】 永字八法(エイジハツポウ)の第六筆の左払い。 →永字八法

りゃく-だつ【略奪・掠奪】🔗🔉

りゃく-だつ [0] 【略奪・掠奪】 (名)スル 力ずくで奪いとること。暴力で自分のものとすること。「財宝を―する」

りょう-ち【掠笞】🔗🔉

りょう-ち リヤウ― [1] 【掠笞】 罪人などを笞(ムチ)で打つこと。

かすめる【掠める】(和英)🔗🔉

かすめる【掠める】 (1) steal;→英和 rob.→英和 (2) graze (かする);→英和 skim.→英和 人の目を掠めて in secret.

かすりきず【掠り傷】(和英)🔗🔉

かすりきず【掠り傷】 a scratch.→英和 〜一つ受けずに without a scratch.

かする【掠る】(和英)🔗🔉

かする【掠る】 (1) graze (軽くさわる).→英和 (2) take a percentage(上前をはねる).→英和

かすれ【掠れ声】(和英)🔗🔉

かすれ【掠れ声】 a husky voice.

かすれる【掠れる】(和英)🔗🔉

かすれる【掠れる】 get hoarse[husky](声が);become scratchy (ペンが);become blurred (字が).

りゃくだつ【掠奪する】(和英)🔗🔉

りゃくだつ【掠奪する】 plunder;→英和 pillage;→英和 sack;→英和 loot.→英和 ‖掠奪者 a plunderer.掠奪品 spoil(s);loot;plunder;booty.

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